ウィープディライト 5戦目(3歳1勝クラス) 観戦記
過去のノート
はじめに
2024年7月27日、新潟の開幕週でバヌーシー所属の出資馬ウィープディライトが5戦目を走りました。条件は新潟ダ1800。前走に続いてのダート戦となります。
前走のあと、もともと繊細だったメンタル面がさらにこじれてしまい、調教すらできない時期があったことから、好転のきっかけになってほしいと去勢を決断。心身ともに療養明け、3か月ぶりの一戦となりました。
バヌーシーから提供される情報からは、中間の状態はかなり悪そうで、復帰まで年単位で待つことも覚悟していただけに、これだけ早く戦いの舞台に帰ってきてくれたことに、馬と陣営には感謝しています。
まずは何よりも無事の完走を願っていましたが、もしかしたら突然覚醒して激走してくれるかもしれない。そんな淡い期待を胸に、新潟まで遠征してきました。
結果は
15頭立て、11番人気の9着。完全復活にはまだ遠い道のりと思わされる結果となりました。それでも今回ばかりは、競馬にはなっていなかったとしても、ひとつ走り無事に帰ってきてくれたことを褒めるべきだと思います。
レース回顧
(ラップ分析は省略)
序盤
ウィープディライトはゲートがあまり得意ではない上に、久しぶりの実戦でしたが、スタートはわりと早く出ることができました。さらに小沢騎手も押して出し、内枠を利して前のポジションを取りに行きます。
逃げ馬を前に置いて4番手という好位を確保。現地で見る限りでは、思ったよりも普通に競馬していたので、すでに感慨深いものがありました。
どうせなら、ここから一気にレースを決めてほしい。しかし現地では気づきませんでしたが、あとで映像を見返すと、砂かぶりを嫌い上体を起こして走っていました。
中盤
向こう正面でも追走できており、悪くはなさそうと思いながら見ていました。ただここもレースを見返すと、だいぶフワフワと走っていて、まったく集中できていません。周りが走るから一緒に走っているだけという感じ。
追い切りではもっと柔軟に全身を動かして走ることができる馬なのに、本番ではアタマが上擦って四肢だけのバラバラした走りになってしまう。レース後に学先生が課題として挙げていたように、競馬に対する集中力をどう磨くかが、ウィープディライトの今後の競走馬人生に大きく関わってきそうです。
終盤
4コーナーで勝負どころを迎え、全体が加速していきますが、ウィープディライトはそれに着いていくことができません。前走のように、最下位の方まで沈んでいく予感がしました。
直線を向いて、もう先頭ははるか遠く。それでも、ウィープディライトは離された後方で脚を動かしています。ずるずると最下位まで下がらなかったあたり、まだ気持ちの糸は切れていないように思えました。大丈夫。まだ戦いはこれからだ。
この日の競馬を糧に、ウィープディライトが一歩でも進んでくれれば嬉しいです!
感想
ウィープディライトの課題は、調教師からは集中力という言葉で示されていますが、どうも競馬を知らなさすぎるのではないかと思っています。
今回のレースの写真を見返すと、ライバルと戦うでもなく、人間に反抗するでもなく、純粋に何も考えていない顔に見えました。なぜ他の馬と走っているのか、そして併せて走ればいいのか、あるいは本気で走っていいのか、全然理解できていないのではないでしょうか。
もしかすると、自分には理解できない「競馬」を教え込まれることで、わけがわからなくなって煮詰まった結果が、この3か月のスランプだったのかもしれません。
しかし、競走馬としてあまりにも未完成の状態で勝ち上がれたことは、改めて、ウィープディライトの潜在能力の一端を示しています。この力をうまく導くことができれば、きっと大成するはずです。ゆっくりでかまいません。学先生、お願いします!!!!
写真館
パドック
返し馬
おわりに
今回の結果を受けて、調教師から芝に戻すことが示唆されました。学先生が「ダートで凄い走るかも」と言ってくれたことは嬉しかったですし、騎乗者を乗せたまま後ろ脚で立ち上がり、転倒せずに元に戻るという、この馬の背や腰のパワーが砂競馬に向くという見立ては、おそらく間違っていないと思います。
その意味では、多くの出資者さんとは逆に、たった2戦でダートを諦めるのは残念な気持ちがあります。一方で、明らかに砂かぶりを嫌がっており、そもそも競馬を何もわかっていない疑惑のある馬ですから、余計な負担の少ない芝路線で、イチから競馬を教えていくのを歓迎する気持ちもあります。
結局のところ、ウィープディライトが輝く舞台であれば、どこでもいいです。この難しい馬を1つ勝たせた厩舎ですから、全面的に信頼して、どこまでも着いていきます!
使用機材
カメラ CANON EOS R10
レンズ RF100-400mm F5.6-8 IS USM
注意事項
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