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オブシディアーナ 1戦目(2歳新馬) 観戦記


過去のノート

はじめに

 2024年9月28日、バヌーシー所属の出資馬・オブシディアーナがデビューを飾りました!条件は中山芝1600mの牝馬限定戦です。

 この1か月、国枝調教師の手元でみっちりと稽古を積み、1週前追いきりでは抜群のタイムを計時。保護者会一同「勝ち負け期待!」と浮かれ上がりましたが、先生からは気性面の不安を指摘されていました。

 それでも最終オッズは4.7倍の2倍人気。1番人気こそ社台産の良血馬に譲りましたが、3番人気の馬が8.7倍でしたので、大勢の出資者による応援馬券の購入でオッズが下がるいわゆる「バヌオッズ」がなくても、2番手・3番手の評価だったといえます。

 自分としても、この世代のバヌっ仔の1番馬として出資した経緯があり、ふだんから「新馬戦は教育が大事」とか言いつつ、大きな期待をもって単勝に厚く張りました。

 戦前のツイッターXでは、出資・非出資関係なくたくさんの応援の声がタイムラインを飛び交い、同世代のバヌっ仔のなかでも、ひときわ強い想いを託されたオブシディアーナ。多くの人の夢を背に、競走馬としての第一歩を踏み出しました。

 結果は

 フルゲートから1頭除外となり15頭立てとなったレースでしたが、ブービーの14着

 内容も着順も、それだけ見ればなかなかに厳しいものでしたが、タイムラインの反応はおおむね好意的で(つまんないこと言ってる人は即ブロなので認知できてないだけかも)、応援する人たちのオブシディアーナへのあたたかな愛情を感じました。

 ではいつもどおり、ラップグラフを見ながらレースを回顧していきます!

レース回顧

ラップグラフ

 これは、過去9月の中山最終週前後に、芝1600良で開催された2歳新馬のレースを、10戦分集計してグラフにしたものです。黒が10戦平均、赤が相対的にハイペース、青が相対的にスローペースで、黄色が今回オブシディアーナが走ったレースのラップグラフとなっています。

 10戦平均の黒いグラフを見るかぎりは、中盤しっかり緩んでラスト3Fの瞬発力勝負になりやすいレースなのですが、今回は様相が大きく異なりました。

 テン3Fも1000m通過タイムも、赤いグラフが示すところの「相対的にハイペース」よりもさらに速く、それでいてラスト3Fは12.0-11.8-11.8の準加速ラップとなっており、時計的にはまったく新馬戦離れしていることから、9月の中山最終週にも関わらず、高速馬場の恩恵の強いレースだったかと思われます(そこを勝ち馬クレオズニードルはたぶん加速ラップで差し切ってる、つおいよこの馬)。

 そんな中、後ろからトコトコ着いていくだけだったオブシディアーナに、わずかなチャンスすら恵まれようもなく、「競馬に参加できず」というジョッキーの弁そのままの内容と結果でした。

序盤

 枠順は1枠1番の最内でした。スタートが悪いという心配を事前に陣営が話してくれていましたので、中途半端なスタートで馬群で揉まれるようだと可哀想に思う反面、そうやって厳しい経験をして競馬を理解してくれればいいなと考えていました。
 
 ゲート開いた!しかし、懸念通りさっそく半馬身から1馬身ほど出遅れ。しかもその走行姿勢は上擦っていて、まったくスピードに乗りません。最初の5秒で馬群の後方に置いて行かれました。勝敗という観点ではこの瞬間に諦めざるをえないほどの大きなビハインド。もはや関心は、どういった教育がなされるかに切り替わりました。

中盤

 先行争いが落ち着いて隊列が決まりましたが、オブシディアーナは依然として馬群から3馬身ほど離れた後方をただ着いていくだけです。追っ付けて馬群に取り付く練習とか、馬の後ろに入れてガマンを教えるとか、そういう素振りがまったく見えません。このままではただ回ってくるだけになるけど・・・。

終盤

 3コーナー過ぎから騎手の手が動き、前との差を少し詰めますが、追われるのが緩まると、オブシディアーナは自分から速度を落としてしまいました。レース後に「前向きさがない」という指摘がありましたが、このあたりの姿勢を問われたかもしれません。最終的には、菅原ジョッキーはあれこれと指示を出して競馬を嫌いになられるよりも、ひとまず無事にレースを終わらせることを選択してくれました。この選択が明日のオブシディアーナを作ってくれるはずです。

オブシディアーナ、デビュー戦を無事完走!

感想

 次走への具体的な改善点という意味では、何らかの収穫があったかといえば、正直なところありません。

 しかし、もう少し大きな視点に立てば、初めての競馬場・初めての観客・初めてのレースを経験して、非常に繊細なメンタルを示してくれたこと自体が大きな収穫でした。こういう馬だということを陣営が理解してくれることで、次回以降は必ず対処してくれます!

 もっと言えば、1頭の仔馬が競走馬へと成長し、初めてターフを駆けて無事に帰って来る、このこと自体があたりまえではないというのは、オブシディアーナを知る人間であれば痛感していることです。だからこそ、今日くらいは着順なんてまったく気にしません。全力で彼女を称えたいと思います。

 今日の敗戦は未来の勝利に必ず繋がっています。馬と陣営を信じて、これからも全力でオブシディアーナを応援していきます!!

写真館

レース後

ジョッキーの顔が見切れたけど険しい表情は見て取れる
菅原ジョッキーありがとうございました!
オブシディアーナ自身はなんか余裕そう
国枝先生は心配そう
厩務員さんも残念そう
しかし本人は息を切らした様子なし!
この「競馬なんもわからんけどなに?」って表情かわいいんだけどね

入場

パドック

おわりに

 調教で示した才能が、本番でまったく鳴りを潜めたことは残念に思いました。それでも、今日デビューして無事に帰ってきてくれたことは、紛れもなくオブシディアーナ自身の勲章です。先にすでに褒めましたが、ここでも改めて彼女を称えます。デビューおめでとう、オブシディアーナ!走ってくれてありがとう!また来るよ!

使用機材

カメラ CANON EOS R10
レンズ RF100-400mm F5.6-8 IS USM

注意事項

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