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クロワデュノール戴冠 ホープフルS ふりかえり


はじめに

いぬたい
助手

助手
 来年のダービーに向けて、クラシック世代の回顧企画が動き始めました。今回はその第一弾、ホープフルSのふりかえりをやっていきます。やっと私の出番ですね!!!!

いぬたい
 今年は出資馬を追いかけるのに忙しくて、予想や回顧がほとんどできなかったねえ・・・。でも、無事なら確実にダービーに駒を進めるであろうキングスコールという逸材に出資しているので、これから半年は世代戦の回顧にも力を入れていこうと思ってる。特に今回のホープフルSは、クラシックを占うもっとも重要なレースになった。これはちゃんと振り返っておかないと。

助手
 ですね!というわけで、キングスコールの未来のライバルを視察に、現地に行ってきましたーー!!ハイ写真。

クロワデュノール口取り式

いぬたい
 ホープフルS勝ち馬クロワデュノール!わかってはいたけど、改めて強かった!!

助手
 では、ラップグラフを見ていきましょう!

ラップグラフ

集計:ホープフルS(中山芝2000)過去10年分+今回

助手
 これは、過去10年分のホープフルS(中山芝2000)のラップと、今年のラップ集計してグラフにしたものです。黒が10年平均、赤が相対的にハイペース、青が相対的にスローペースで、黄色が今年のグラフとなっています。

いぬたい
 黒いグラフの10年平均を見ると、ホープフルSは少しずつ加速していくロングスパート戦になりがちということがわかる。しかし、今年は黄色のグラフの通りペースのアップダウンが激しく、これに対応できるかが大きなカギとなった。
 いくら前半が遅いとはいっても、後半残り1000mから急加速して、ラスト800mをすべて1ハロン11秒台でまとめるというのは、この時期の2歳馬には負荷が高い。他より速く走れるフィジカルはもちろん必要だけど、それと同じくらいメンタルの強さが問われたレースだと思う。

3着ファウストラーゼン

助手
 この乱ペースを作ったのが、17番人気ファウストラーゼンです!道中は後方にいて、前が遅いと見るや向こう正面で一気にまくってハナを奪い、そのまま3着に粘り込みました。まくりの時は、現地にどよめきが起きましたね~。あ、コレ写真です!

ファウストラーゼン返し馬

いぬたい
 父モズアスコットは、マイル以下で芝とダートを両方走るパワータイプだっただけに、芝の王道路線で活躍する馬が出てくるなんて、血統は面白いなあ。

助手
 クラシックへの見通しとしてはどうですか?

いぬたい
 今回は、人気がなくマークが薄い中での奇策。1回しか使えない大技で、この大舞台の一発勝負で決めたのは本当に凄いけど、着順がそのままクラシックに結びつくとは思えない。
 ただ、いわゆるラスト3ハロンの切れ味勝負よりは、今回みたいな消耗を強いるレースの方が得意だろうから、ホープフルSと同じ条件の皐月賞で狙えるかな。なんにせよ、賞金が足りないからどこか前哨戦に出てくるはずで、そこの走りを見てから判断しても遅くない。

助手
 確かにG1で好走して3着とはいえ、賞金的には他の1勝馬と同じですから、クラシックに向かうには賞金を積む必要があります。こういう個性的な仔は見てて楽しいですから、クラシックに出てほしいです!がんばれファウストラーゼン!!

2着ジョバンニ

いぬたい
 中山2000という難しいコースで、最内枠に押し込まれたため人気を落としていたが、能力的にはエリキングと同等のものがあって、ばちばちにやり合っていた馬。6番人気は軽く見られすぎたね。
 直近の2戦は不器用なところが目立ってそれが勝ち味に遅い原因だったんだけど、今回は操縦性が高く内で器用に立ち回ることができて、しっかり能力を発揮できた

助手
 高評価ですね!

いぬたい
 血統的には、半姉にチューリップ賞2着のセキトバイースト。父がデクラレーションオブウォーからエピファネイアに変わって、クラシック向きにスケール感が数段アップ。サンデーサイレンスクロスを持たないエピファネイア産駒という点はダノンデサイルにも通じる。母系にはレインボークエストやニジンスキーといった重厚な欧州血脈が流れていることから、スタミナの底支えも十分。皐月から菊まで対応できそう。
 G3、G1と続けて2着に入ったことで、賞金面で無理な使い方をする必要がなくなり、三冠すべてに余裕を持って挑めるのも大きい。総じてクラシックの有力候補と評価してる。

助手
 ジョバンニすごい!とすると、2年続けてエピファネイア産駒がダービーを制覇することもあり得ますね!!!?

いぬたい
 ジョバンニは本当にいい馬で評価もしてる。でも、今回クロワデュノールとの直接対決でかなり差を見せつけられてしまったのも事実。エピファネイア産駒なら、むしろ2戦2勝で底を見せていないナグルファルの方が、直接クロワデュノールに当たっていない分だけ面白みを感じるよ。

助手
 ジョバンニ、クロワデュノールには敵わないですか?2着なのに・・・。

いぬたい
 ジョバンニは内枠で器用さを出せたのは収穫だけど、中にいたからファウストラーゼンのまくりの影響はあまりなかったんだ。そして距離ロスもなく、前壁にもならなかった。つまり、1番恵まれた競馬をして2着だから1着馬との差は大きいと思っている。走力は重賞級だし、競馬センスも向上してきている。でもG1となるとまだワンパンチ足りない。成長次第だね。

助手
 「クラシックの有力候補なのにワンパンチ足りない」なんて矛盾してます!ジョバンニこんなにかわいいのに!!

ジョバンニ返し馬

いぬたい
 うわっ、かわいっ!!

1着クロワデュノール

クロワデュノール返し馬

いぬたい
 怪物候補がそのヴェールを脱ぐ瞬間をこの眼で見るのが、競馬観戦の醍醐味だよね。衝撃の新馬戦から今回まで3戦、危なげない強さで軽やかにG1タイトルを奪取した姿は、本物の怪物だった。
 スタート良くいち早い飛び出し。枠が6枠とやや内の方で包まれるのが心配だっただけに、北村友一ジョッキーはあえて外に張る好騎乗。クロワデュノールの能力を考えると、結果的にはここで勝負ありという感じだった。

助手
 パトロールビデオ見ると凄いですよね。内をポッカリ開けて、外枠発走の馬に並びかけに行く勢いでした!

スタート直後、外に進路を取るクロワデュノール

いぬたい
 先行集団を眺め、いつでも自分から動ける外目のポジションを確保して追走。そうしたら前の馬ががっちりとペースを落としてきた。クロワデュノールに対抗するため、短い直線の瞬発力勝負に引きずり込もうとしたんだと思う。

助手
 ところが中盤でファウストラーゼンが後方から大まくり。一気にペースアップします!

いぬたい
 このまくりの対応が並ではなかった。馬群の急加速に耐えられず、位置取りを落とす馬が多い中、クロワデュノールだけは即座に反応して前へ。この仕掛けのおかげで4番手まで位置取りを上げることができた。
 でも簡単な話ではない。急加速の分だけスタミナは余計に消耗する。そして残り800mは、先にも言ったように、1ハロン11秒台が続く高次元のロングスパート戦に変貌。馬の力を信じていなければ、ここで前に行く選択は取りたくない。

助手
 でも北村友一ジョッキーは前に行きました!レース後に「4コーナーで勝つと思った」と語った通り、ハイラップが連発してもクロワデュノールの手応えは力強いまま、直線を向いたらあっという間に前を飲み込んでの完勝でした!!

4角で前を射程圏に収めるクロワデュノール
怪物誕生の瞬間を連続写真でどぞ
トモの筋肉がエグい
黒い翼が広がる!!!!

いぬたい
 まあ、こういうの見せられてしまうと、来年のダービー馬候補だよね。

助手
 今年ダノンデサイルを見つけたダービー馬センサーが反応しましたね!!!!

いぬたい
 あくまで候補だよ!

北村友一、涙のインタビュー
クロワデュノール口取り式その2

キングスコール展望

助手
 クロワデュノールのことは、はじめからずっと評価してましたよね。ツイッターXで最初に触れたのは7月でした。

 直後にキングスコールがデビューして、こちらも高評価でしたね!

 それからずーっとキングスコールとクロワデュノールを意識してます。8月にもこんなこと言ってますよ。白鳥ってクロワデュノールのことですよね。

いぬたい
 うん。クロワデュノール=北十字星=はくちょう座の連想、そして黒い馬体から「黒い白鳥」と勝手に呼ぶことにしたんだ。
 その後、キングスコールは剥離骨折で手術。クロワデュノールは順調に東スポ杯2歳Sへ。現地に行って写真撮ってきたけど、このときにはクロワデュノールが本物という確信を持った。

助手
 そして改めて、このホープフルSでクロワデュノールの真の強さを知ったわけですが、どうですか?キングスコールは戦えますか?

いぬたい
 あえて言葉にするけど、来年のクラシックはクロワデュノールとキングスコールの一騎打ちになると思ってるよ!!!!

助手
 すんごい強気!!!

いぬたい
 もちろんキングスコールはまだ1勝馬で、すでにG1馬のクロワデュノールと実績的には比較するのもおこがましいのかもしれない。でも、キングスコールの新馬戦では、クロワデュノールの新馬戦と同じかそれ以上の衝撃を受けたから、その感覚を信じたい。少なくとも、クロワデュノールの方は正解にたどり着いてくれたしね。
 だいたい、キタサンブラックがイクイノックスという自分を超えた子どもを出したのに、ドゥラメンテが自分を超える子どもを出さないはずがないじゃない?現クラシック世代がラストクロップ。父を超える産駒はきっとここに混ざってるよ。

助手
 ホープフルSのあと、バヌーシーの情報局にキングスコールの更新がありました。会員コンテンツなので詳細な内容は伏せますが、チャンピオンヒルズの厩舎長さんからの大絶賛を受けて、臣民一同震えてました。

いぬたい
 キングスコールには、来年クロワデュノールに「生まれた時代が悪かった」と言わせてほしいね。「今年のクラシックは一強でした」って。

おわりに

助手
 クロワデュノールの返し馬の写真を貼るところがなかったので、残りをここに掲載します!

おねがい

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使用機材

 カメラ CANON EOS R10
 レンズ RF100-400mm F5.6-8 IS USM

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