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出資馬紹介④ジュルナール(サマーハ22) 


はじめに

 サマーハ22は、バヌーシーの22年産募集馬のなかでは、個人的に一番手の評価です!最初からすごくいい馬だと思っていて、でも高価だから1口だけにしておくつもりだったのですが、結局は4口出資しました(理由は後述)。

 血統表しか情報がない時点から魅力を感じていましたし、実物を見たらデキの良さばかりが目について、1口だけではどうにも我慢できませんでした。今回は、そんなサマーハ22の魅力を紹介していきます!

名牝サマーハ

 2006年生まれの母サマーハは、2022年にサマーハ22を産んだ時は16歳でした。競走馬の世界では高齢出産となり、それだけで出資を控える人もいるほどですが、懸念を帳消しにするほどサマーハの子供たちは活躍しています。

12年産 モルジアナ  中央4勝
13年産 シャケトラ  中央6勝(うち重賞3勝)
14年産 ザクイーン  中央3勝
15年産 サラーブ   中央3勝 地方2勝
16年産 シハーブ   中央3勝
17年産 ――――   未出走
18年産 サヴァニャン 中央0勝
19年産 ラスール   中央3勝
20年産 トラミナー  中央0勝 地方1勝
21年産 ビダーヤ   デビュー前

 2024年1月現在、8頭の産駒が中央でデビューしており、うち6頭(75%)が勝ち上がりどころか、3勝以上しています。降格制度があった頃の産駒もいますが、それでも3勝クラスに上がった仔は5頭(62%)となっています。

 しかもサマーハのさらに凄いところは、これらがすべて異なる種牡馬というところです。つまり、父親が誰かに関係なく、サマーハ自身が仔に高い競争能力を伝える資質があるのです。

 サマーハ22の募集価格は高価ですが、きょうだいの成績を見ると3勝クラスまでの期待値も相応に高い、と納得しています(3勝クラスに上がっただけでは元金は回収できないけど)。

超名牝グローリアスソング

サマーハ22の5代血統表

 netkeibaからサマーハ22の5大血統表を借りてきました。母サマーハの競争能力の核となっているのは、おそらくシングスピールの母グローリアスソングです。

 この牝馬はアメリカとカナダで競争生活を送り、G1を4勝しました。繁殖に入ってからはさらに存在感を高め、シングスピールを産んだだけでなく、ラーイ・グランドオペラといった種牡馬や、才能ある後継繁殖を送り出し、その産駒たちが今でも血を広げています。

 例えば、シングスピールはローエングリンからロゴタイプへと直系を伸ばし、サンデー直系ばかりの日本競馬でも、父祖として一定の存在感を保っていますし、欧州ではバーイードの母系に入って、グローリアスソングの競争能力を最強マイラーに受け継がせました。

 ラーイは後継種牡馬には恵まれませんでしたが、母父としてジャイアンツコーズウェイ(レモンポップの母父)やデクラレーションオブウォー(トップナイフの父)の血統表に入っています。

 また、ウマ娘3期に登場したシュヴァルグラン・ヴィブロス・ヴィルシーナきょうだいの4代母がグローリアスソングです。

 それだけでなく、グローリアスソングにはデヴィルズバッグという全弟がいて、これはタイキシャトルの父になります。つまり、タイキシャトルが現役時代に見せた前に行って止まらない圧倒的な先行力は、そのままグローリアスソングの特徴といえます。

 シングスピール自身は、ジャパンカップを勝ったように素軽さとスタミナを兼ね備えた中距離馬でしたが、種牡馬期間がサンデーサイレンスの全盛期と重なったこともあって、産駒はスプリント・マイル・ダートに活路を見出しました。それができたのは、スピードとパワーを兼ね備えたグローリアスソングのおかげだと思います。

 現代競馬に多大な影響を及ぼしているグローリアスソングは、その父がサンデーサイレンスと同じヘイローということもあり、牝馬のサンデーサイレンスと呼ぶ人がいるほどです。

スプリンターの資質

 父がロードカナロアで、母系にグローリアスソングがいることから、スプリントからマイルでの活躍を見込んでいます。サマーハ22は、現代日本においてサンデーサイレンスの血を持たない珍しい競走馬ですが、短距離路線においてはプラスに働くと考えています。こんなことを調べました。

短距離G1馬のサンデー率

過去10年の高松宮記念の勝ち馬
①サンデー直系      2頭
②サンデー持ちだが非直系 2頭
③サンデーなし      6頭

過去10年のスプリンターズSの勝ち馬
①サンデー直系      2頭
②サンデー持ちだが非直系 7頭
③サンデーなし      1頭

中距離G1馬のサンデー率

過去10年の日本ダービーの勝ち馬
①サンデー直系      7頭
②サンデー持ちだが非直系 2頭
③サンデーなし      1頭

過去10年のジャパンカップの勝ち馬
①サンデー直系      6頭
②サンデー持ちだが非直系 4頭
③サンデーなし      0頭

 結果は、かなりわかりやすい傾向を示しました。

過去10年でのべ20頭のスプリントG1馬
①サンデー直系       20%
③サンデーなし       35%


過去10年でのべ20頭の東京芝2400mのG1馬
①サンデー直系       65%
③サンデーなし       5%(!)


 このように、サンデーサイレンスが得意とする中距離戦では、当たり前にその血はほしいところですが、短距離戦の場合はなくとも十分に戦っていけます。いやむしろ、サンデーサイレンスがない方が成功するとまで言っていいかもしれません!

 サマーハ22がクラシック戦線に乗って来るなら、桜花賞までなら距離は持つでしょうから、その点でも楽しみがあります。

完成度の高い馬体

 サマーハ22は、募集時からとても馬っぷりがよく見えました。十分な馬格。厚みのある丸い胴体。すでにしっかりと肉のついたトモ。後ろ足の踏み込みは力強く、四肢は太くまっすぐ伸びています。立ち姿はピンとしていてふらつくところがなく、自立心の強さがうかがえました。2023年7月18日に撮影された最初の歩様動画です。

 歩様の連動性という点については、トモの発達に比べて胸と肩の筋肉が足りていないのか、後脚のパワーと前脚のパワーが釣り合っていない感じで、少しぎこちない印象がありました。

 ただ、それくらいなら成長の余地を残しているといえます。実際、歩様の懸念もほんの2か月ほどで解消され、2023年10月23日に撮影された動画では、力強さと柔らかさを兼ね備えた歩きに成長していました。

 これがさらに2か月経つと、肩まわりの筋肉がガッチリとつきました。もう完全にサラブレッドの体型です。胴も伸びて、もしかするとマイルに留まらず、距離をこなすかもしれません。2023年12月16日に撮影された動画です。

 あくまで個人の感想なのですが、サマーハ22はすごく馬!!!!って感じがしています。

 毛色もよくある鹿毛ですし、体つきに特徴的な個性もありませんし、顔つきはもちろん好きですけど、特別にカッコよかったり可愛かったり綺麗だったりというわけでもありません(サマーハ22ちゃんごめんね)。でも、すべてのバランスがちょうどよく取れていて、「馬の絵を描いてみましょう」と言われたら、サマーハ22をモデルに描くのが一番上手に描ける気がします。

 とにかく、最初から完成度の高い馬体をしていて、そのバランスを崩さず成長してきているのがサマーハ22という馬です。

池添学調教師

 預託先は栗東の池添学調教師になります。これがサマーハ22を追加出資した決め手でした。

 2024年1月8日に、出資馬ウィープディライトが勝利をあげてくれました。一口馬主として初めて出資した馬で、とても思い入れの深い彼を預かるのも池添先生です。つまり、ウィープディライトとサマーハ22は同じ厩舎の先輩後輩の関係になります。

 別に2頭は、血統的には特につながりのない馬ですから、関連性を見出す必要はなかったのですが、ウィープくんの初勝利にすっかり気を良くした自分は、その場でサマーハ22を4口まで増やしてしまいました。

 まあ、サマーハ22は、もともと血統・馬体・歩様・育成、すべてを評価していた馬ですから、どこかでガツンと増資する理由がほしかっただけです。後悔はしていません!反省はしています。

 池添先生は、バヌーシーに寄せるコメントの量が多く、率直に自分の考えを伝えてくれるので、バヌ民としては楽しめる調教師さんです。年はお若いですが、もう10年になるキャリアがあり、近年はドゥラエレーデでG1を制覇、重賞馬も複数管理しており、これからさらに伸びる厩舎です!

展望

 サマーハ22は、育成段階では非常に優等生で、一番早い組でどんどん調教が進んでいます。これまでわずかな頓挫もなく、育成厩舎スタッフからは、前向きなコメントが多く出てくるようになりました。

 そうなると、まずは6月とか7月とかの早期デビューを目指してほしいところです。すぐ勝ち上がるようなら、夏の2歳重賞に出てくれると嬉しいです!そして阪神JF~桜花賞~NHKマイルカップが既定路線でしょうか。距離をこなすようならオークスに行っても全然かまいません。

 高価な馬ですから、期待値もとても高いです。クラシックに間に合わないとしても、キャリアのどこかで重賞を勝ってくれると思って出資しています。

 阪神牝馬Sあたり勝ってくれないかな!頼んだよ!サマーハ22!!!

(ᐡ`• ﻌ •´ᐡ)イクゾ!!


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