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ウィープディライト 6戦目(3歳1勝クラス) 観戦記


過去のノート

タイトルバナーの写真

 今回は現地応援ができなかったため、自分で撮影した写真はありません。タイトルバナーの写真は、キングスコールの新馬戦の回顧の時に続き、びすた@vista_keiba513さんが撮影したものを許可を得て使用しています。びすたさんありがとうございます!

はじめに

 2024年10月6日、東京と京都それぞれで秋のG1を占う前哨戦が開催されるなか、ローカルの新潟でバヌーシー所属の出資馬ウィープディライトが6戦目を走りました。条件は新潟芝2400。前2走はダートを使って大敗したことで、改めて芝に戻すこととなりました。

 春先はメンタルの失調から去勢。7月に復帰戦を走り、十分に間隔を開けたものの、今回でまだ復帰2戦目です。いつだって勝つことを信じて応援していますが、馬券の購入となると正直で、応援馬券は前回の半額にしました(それでも自分にしては高額な部類だけど)。また、これまで5戦、京都阪神新潟とすべて遠征してきましたが、今回は家での観戦。季節の変わり目で体調が整わなかったのは事実ですが、それでもどこかウィープディライトを信じきれていなかったかもしれません。

 そうしたモヤモヤした気持ちを払拭するように、朝から地元のウインズ浦和に行って紙馬券を確保。帰宅したらすぐパソコンでグリーンチャンネルWEBを大画面で開いて、「ここは新潟競馬場!」と自分に言い聞かせながらウィープディライトの出番を待ちました。

 マリブオレンジの勝利や、ビダーヤの惜しい2着に騒いでいるうちに時間はすぎ、いよいよウィープディライトがパドックに出てきました。少しチャカチャカした周回。いつもどおりアタマの高い返し馬。でも、なんとなく雰囲気は良さそうに見えました。そうこうしているうちに、出走の時間です!

結果

 この馬の苦労、陣営の努力、出資者たちの忍耐、すべてを過去にする見事な勝利!!!!直線で壁を抜けてくるときは声が出ましたし、先頭でゴールを駆け抜けたときは涙が出ました。

 キターーーーー!!!!🤩🤩🤩
 みんなあああああ!!!!!😍😍😍
 おたおめええええええ!!!!!🥳🥳🥳
 ウィープディライト復活だよお!!!!🎉🎉🎉

 今でも勝利の余韻に気持ちがふわふわしていますが、レース回顧をしていきます!

レース回顧

ラップグラフ

 これは、過去の萬代橋特別を10戦分集計してグラフにしたものです。萬代橋特別が秋の新潟芝2400で開催されるようになって、今年でちょうど11年目ということで、データがぴったり10年分(10戦分)ありました。黒が10戦平均、赤が相対的にハイペース、青が相対的にスローペースで、黄色が今回ウィープディライトが走ったレースのラップグラフとなっています。なお、過去の勝ち馬の上がり3Fの平均は35.4となっています。

 今回の萬代橋特別は、RPCI48.5と前半が流れる展開で、過去10年でもっともハイペースとなりました。実際、先行した馬たちは軒並み下位に沈んでおり、基本的には後方にいた馬たちに有利な流れになりました。

 勝ち馬の上がり3Fの平均35.4と比べても、ウィープディライトの上がり3Fは35.7とコンマ3秒遅いことから、キレキレの末脚が勝負を分けたのではなく、追走でスタミナを削がれて上がりのかかる展開でも、最後までバテずに脚を残せる馬が上位に来るレースだったと言えます。

 そんなハイペースなレースを、ウィープディライトは馬群の後ろで競馬をし、直線では2、3枚の壁を交わして1着でゴールしました。しかし、これが例えばスローペースだったら、内に閉じ込められて身動きが取れないまま直線を迎え、団子状態の馬群を前に進路を見い出せず、何もできなかったかもしれません。こうしてレースを振り返ってみると、展開的には運が向いた部分は確かにありました。

 ただし、後方追走で展開利アリとはいっても、道中で12.5を下回るラップがないわけですから、基本的なスタミナがなければ着いていくのがやっとで、最後の末脚を発揮することは叶いません。スタミナという点ではまったく不安がないところを見せてくれたのは朗報です。

 ともあれ今日については、あんなスランプを経験した仔が、まともにレースを走って人馬無事どころか1着を獲得して帰ってきてくれたんだから、今日はそれで満足しないと!!ほんとうに良くやったよ、ウィープディライト!!!!

序盤

 現地と違って、グリーンチャンネルではゲート入りがはっきり見えていいなあ、と思っていたら、我らがウィープディライトがゴネて入りません。新ジョッキーにピシピシとステッキでお尻を叩かれ、不満そうに入っていきました。不安だ・・・。

 さあスタート!!思っていたよりスタートはいい。芝で二の脚も使いやすいのか、先行集団に取り付く勢い。しかし、集中力に欠けるそぶりで物見をはじめたように見えました。外からライバルがかぶさってきて、どんどんポジションが下がっていきます。第1コーナーに入る頃には、すっかり位置取りは後ろになっていました。やる気、今日もないか・・・?

中盤

 向こう正面に入って、外から大きくまくってくる馬がいました。1分10秒前後のタイミングです。ラップグラフを作成した今にして思えば、ここで息を入れたい先行勢が、後ろから突つかれてペースを下げられなくなったことがわかります。

 内ラチ沿いかつ馬群の後方を走るウィープディライトにはそこまで負荷のかかる仕掛けではなく、なんかペースが速くなったな~くらいだったのではないでしょうか。

 しかし、こっちは気が気ではありません。集中力なく、地に足がついていないような走りにすら見えてきます。ライバルはもう前に取り付いてるよ!ウィープくんそのまま後ろにいて大丈夫!?

終盤

 第3コーナーを迎えます。前走は勝負どころで馬の気持ちが切れたかのように脚が止まりましたから、見ていて一番緊張するポイントでした。新ジョッキーの手が激しく動き、戦意を鼓舞します。それに応えるかのように脚を懸命に動かすウィープディライト。止まらない?うん。止まらない!ウィープディライトが自分からレースをやめない!!ヨシ!!!!

 直線を向いて、ウィープディライトは馬群の中団にいました。前には幾重にも壁ができて、素人目には抜けるのが難しそうな情勢。先行するライバルたちの脚色もリアルタイムでは良いように見えます。勝つまではいかないか・・・とこっちが勝手に諦めたところ、ヌルリヌルリと横にスライドしたウィープディライトが、馬群の真ん中に進路を定めました。

 新ジョッキーのステッキが、ひときわ高い位置から振り下ろされます。1発。そして2発。ウィープディライトはわずかに戸惑ったように見えましたが、直後に加速。1番人気の馬を抜かしたあとに、クビを使った弾丸のような低い走行姿勢に変わり、一瞬で3/4馬身差をつけて先頭でゴール板を駆け抜けました。

感想

 現地応援だったらレースの細かいところまで見えないので、勝利した嬉しさだけが爆発していたでしょうが、解像度の高い映像でつぶさに見ていた限りでは、なんとも不思議な勝ち方でした。

 展開が向いた部分はありましたが、道中ずっと浮ついて走っていたことからも、まだまだ上積みが大きいことがうかがえます。さらに、ラスト3Fが35.7とはいっても、壁を避けるのに時間をかけていたので、もっと速い脚を持っているのは間違いありません。

 特にラスト50mの走行姿勢の美しさは歴代の名馬を思わせるほどで、この姿勢でラスト3Fのすべてを走れるようなら、ウィープディライトはどこまでの高みに連れて行ってくれるだろうかと、あらためて夢が膨らみました。

 まあ、まずは競馬を理解することからですけどね。てか「競馬わからんけど何?」って顔してるのに2勝するとか、底知れねえよこの馬・・・。

おわりに

 騎乗してもらった斎藤新ジョッキーは、このウィープディライトの勝利が通算200勝の節目ということで、馬にとっても騎手にとっても思い出深い1勝となりました。

 また、池添学調教師が今回の勝利を受けて、ダートを使ったことを謝罪するようなコメントを残していました。出資者それぞれ考え方は違うでしょうが、馬にとって多くの可能性を試したいという方針は、今後もブレずに進んでいってほしいと思っています。

 何より、他の厩舎だったら未勝利引退の可能性すらあるほどのクセ馬に1勝をもたらし、ここまで面倒見てきてくれたのは、学先生を始めとする陣営の皆様です。

 というわけで、これからも全力で着いていきます!!(ジュルナールシルバーバレットムーン23に出資済)

 ッッッシャオラ!!勝ったぞ!!!
 ウィープディライト最高!!!!!
 (ᐡ•̀ω´•́ᐡ)وグッ

注意事項

 タイトルバナーの写真は、自分が撮影したものではなく、撮影者のびすた@vista_keiba513さんの許可で使用しているものです。そのため、個人利用の保存を含め、転載、複製、譲渡、二次利用、商用利用等のすべてを禁止とします。

 このノートを楽しんでいただけましたら、ぜひ「スキ」を押していってください。次回のモチベーションになります!

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