初めて戦隊モノを見た − 『騎士竜戦隊リュウソウジャー』感想

2020年1月22日から4月4日にかけて騎士竜戦隊リュウソウジャーを無事視聴完走いたしました!!
いやあ…!!間にいろいろあったにせよ見る速度遅えな自分…!!!という気持ちがこう日付書くと込み上げてくるのですが、自分のペースで楽しみながら見る事ができました。本当に楽しかった!!

Togetterにまとめてたりした(1個目のまとめが紹介された時は滅茶苦茶びっくりしました、ありがとうございます)実況見ていらした方はご存知だと思うのですが、リュウソウジャーの視聴が人生で初めての戦隊モノの視聴でした。
そもそもニチアサを見ない家な上自分も本当に朝に弱いため、その時間の作品そのものに縁が無かったのに加え特撮モノも全然見てこなかったのです。(ドラマに苦手意識があるのも強かったですが)
特撮モノ見たのも牙狼の二期?くらいで、(超強い侍さんの話が好きでした)それも身内が見てるついでに一緒に見てたくらいで、特撮や戦隊は縁のないジャンルだと思っていたしこれからもそうだと思っていました。


そんなことなかった。
戦隊モノ滅茶苦茶楽しいですね!!!??!!!!!

リュウソウジャーにハマった結果今まで持っていた特撮戦隊への価値観が全て蹴り飛ばされ、沼に垂直落下し、朝弱弱な人間が番組前までにはテレビの前に座すようになり、今では継続してキラメイジャーも見ている有様になりました。キラメイジャーもとても楽しいです応援してます。
親には何があったのか聞かれました。そりゃそうだ。自分だってまさか子供の頃一切通過してこなかった戦隊モノに大人になってからハマるとは夢にも思わなかったんだもの。

自分のサブカル史があるのなら、価値観革命ブレイクスルーとも言えそうなレベルのことだったなあと思います。
そのくらい、自分が戦隊モノ楽しめるなんて知らなかった。こんなに楽しいなんて知らなかった。それを教えてくれたのがリュウソウジャーだった。
そのことを知れたのがとても嬉しくて、この作品に出会えたのが嬉しくて、今とても幸せなので文章書くの下手なりにこの気持ちを残しておきたいなと思いちょっと書いてみることにしました。noteで記事書くのもはじめてで見にくいと思われるので、気が向いた時にでもお付き合いいただけたら幸いです。
(感想はあくまでも個人の所感ですので、こいつはこう思って見たんだなあくらいの気持ちで見てください。)
(物語にバンバン触れて書いていくので、未視聴の方は気をつけて下さい。見てないと多分よくわからないと思います。)


きっかけは敵キャラだった


そもそも特撮も戦隊も興味なかったような人間が何故こんな超追突事故を起こしたかというと、きっかけは敵キャラにありました。元々トランスフォーマーを見ればデストロンに落ちるような人間なので、敵サイドが好きになりやすいのです。

全ての始まりは1月19日の朝でした。リュウソウジャーの42話が放送された後にですね、ぼんやりとTwitter見てたらめっちゃくちゃ好みのデザインのキャラクターを見かけたんです。誰だこいつ!??誰だ誰だ誰だ!!???と反応を追いかけて漁りまして、気づいたんです。
「こ、こいつ……今朝死んでいる……!!!」
ショックでした。見つけた時には死んでたんですよ。しかもその日の朝。なのに調べれば調べるほどこいつ絶対好きだな…という情報しか出てこない。悲しい。そもそも戦隊モノにそこまで興味ないしな、残念だったな、と思った翌日。


キャラソンが出ました。
手が勝手に…!!(購入)

今まで一切配信曲の購入したことなかったのに見たことない作品のキャラのキャラソンの購入をしてしまいました。めっちゃ良かった。響き渡る緑川光の美声。本当に歌がうまい。ミュージックにただ一曲鎮座する見たことない作品の前日死んだ男のキャラソン。(アルバムの作りようもない)
ここまでの有り様で気にならないことなどなく、レンタル屋に足を運んでは特撮コーナーに吸い込まれたり、周りの方にオススメしていただいた結果、配信アプリの存在を教えていただき転げ落ちるように視聴を開始したのでありました。

このドツボデザインドツボキャラクターな全身ドツボ男との出会いがなかったら一切このジャンルを見ようと思うことはなかったと思うと人生何が起きるか本当にわからないな…という気持ちが改めてした次第です。
その全身ドツボ男な敵キャラの名前はワイズルー。その後無事生きてたことが判明しました。お前。


戦隊モノの定番が掴めなかった視聴始め


いかんせん戦隊モノに触れるのが初めてだったので、全然定番が掴めず初回の方は苦労しました。
ちっちゃいのがわんさか出て踊り出すのは一体何なんだ?なんかアイテムのテンションが異様に高いのは何故なのか?エンディングで何故踊るのか?街が滅茶苦茶だが大丈夫か?
様々なことを気にしては仕様だ、よくあることだ、伝統だ、と声をかけていただきました。ありがとうございます。

ちっちゃいのがわんさか出るのは盆踊りがモチーフにあるからだと教えていただきましたが、騎士と恐竜の後に盆踊りが来る流れがわりと本気で理解できず初めの方は盆踊りされるたびに困惑しながら見ていました。やっと慣れた頃に追加戦士のカナロくんが別バージョンの盆踊りを連れて現れたのは慣れるのはまだ速いと伝えられたようでありました。今ではすっかり盆踊りがかっこよく見えるようになったぞ。やったね。

ちなみに別作品だと恐竜と電池とサンバの組み合わせもあると教えていただきました。その組み合わせは本当にどうやったら思いつくのか?疑問はまだまだ尽きない。怖い。


不思議だけどとても好きな作風


滅茶苦茶好みのキャラがいた、というのも大きかったのですがここまで作品にハマり込めたのは作品の作風が自分に合っていたからかな、と今になって考えると思います。
リュウソウジャー、味わいがとても不思議な作品だなと思うのです。見ていた時に確か「うさぎの着ぐるみが来て踊り散らかしたと思ったら中から無骨な武士が出てくるような作品」みたいなこと言ったと思うのですが、個人的にわりとこのイメージがあったりします。

すごいしっかりした芯がある作品だと思うんですよリュウソウジャー。ブレないところは徹底的にブラさずに最後まで貫かせる。芯が通っているところに様々な話が積み重ねられていって、それが登場人物たちの成長となり、物語となっていく。この積み重ねが露わになっていく終盤の作りは本当に見ていて面白かったです。
ただ普段がめちゃくちゃふわふわした作品でもあったなと思うのです。よく言われている表現を使うと「ケボーンしている」というのがとてもしっくりくるのですが、ここでこの抜けた描写いれるか!!?みたいなところがガンドコはいってきたりするので見ていてふわふわ心配になるところもあったし、だからこそはじめはそのふわふわで芯が見えにくく、終盤で芯が見えた時にびっくりした作品でもありました。終盤見た後に見返してみるとこれここに繋がるのかな?というところが結構見当たったりするのでそういう意味でもかなり面白かったです。
私は42話後に視聴を始め、46話からリアタイの方も見始めて終盤を知った状態で追いかけるというだいぶ変わった見方をしてしまったのですが、だからこそ芯がわかりやすく見られたのはあったので変則的ながらも楽しく見ることができました。

それから無駄なとこはとことん省いてやるぜ!!という意気込みがあるかのようにテンポが異様によくかっ飛ばしていて、いやそうはならんやろと思うところもあるのですが、もだもだなっているところがあまり見られなかったのも個人的に好きだったのかな、と思います。
作風が暗かったり揉め事パートとかが長く取られているのがちょっと苦手なため、ふわふわしてるも明るくでも芯があり、とにかくテンポ良く進めたるぜみたいな勢いがあったリュウソウだからここまでハマれたのかなと思うと、初めて出会った作品がリュウソウでよかったなあとしみじみ思います。


作品で描いたことと、敵の結末


リュウソウジャーは積み重ねていくこと、成長していくことが意識して書かれていた作品だったんじゃないかなと思います。
リュウソウジャーたちリュウソウ族は争いを繰り返してきた種族であり、実際に作った方のインタビューでも「メンバーは戦いしか知らない子たち」というようなことが書かれていました。だからこそ積み重ねと成長の末に大事な日々がこれから先もあって欲しいと、それを守るために戦うのだと高らかに言えるようになったこと、戦い以外へのことをもっと知れるように、知るために進むラストがよかったなあと最終回を見て改めて思いました。

争いを繰り返した種であり戦いしか知らず、荒事で解決しがちなことも多かったリュウソウジャー達が「失敗はするかもしれない」「過ちをなかったことにはできない」「でも愚かだから人は学ぶ」「失敗に向き合い、先に進み、繋いでいく」とラスボスであり自分たちの起源であったエラス様に告げる場面がとても好きで、なおかつ今の失敗が許されにくい風潮の中でこの厳しくも優しい言葉を出してくれたことが凄い嬉しくて、見ている自分も励ませられたような気分になってしまいました。


個人的に本当にびっくりしたのが敵サイドが迎えた結末で、敵側が三人も生き残った上に楽しく旅立っていくというラストにはリアタイで見ていた時には大喜びしつつもいいのか!?本当にいいのか!!??という気持ちがありました。
ハマった経緯に書いた通り私は敵サイドにハマりがちで、見てきた結末も死や戦い続ける終わり、はたまた死ねないという生の罰、改心し生き残るなどといったものでした。なので、「敵が成長した部分はあれど敵サイドのまま、味方側にならずに仲間と旅立っていく」というラストは、本当に驚かせられたのです。ただその後いろいろ考えているうちに、この結末はリュウソウジャーだからできたおしまいで、リュウソウジャーだからこそこうならなくてはならなかったのかなと思うようになりました。

成長していくことが描かれてきたリュウソウジャーですが、それは敵側も同じだったんじゃないかな、と思うのです。はじめは本当にただの上司部下だったクレオンとワイズルーは、長い期間の関わりをして様々なことを体験して、ただの上司部下ではない限りなく対等に近く、かけがえの無い関係性になっていきました。そしてはじめは自分のこと第一だった二人ともが、他者を見ることができるようになって、ついにはプリシャスという新しい仲間を(強引に)連れ込んで旅立っていく。

戦いしか知らないリュウソウジャーでしたが、それはきっと同じ起源を持ち戦闘民族という名のついたドルイドンも同じで、だからこそ彼らが成長の果てに戦いではないものを目指していくおしまいを迎えたのがとても綺麗な終わりだなと思い返す度に思うのです。
最後まで戦いたいと思っていたプリシャスにとってはこのおしまいは優しい罰なのかもしれませんが、いつか生きているということが戦いに直結するプリシャスにも、戦い以外が楽しめる日がくるといいなあと願ってしまいます。

生き残った彼らは完全な改心等はしていなかったし、悪いことは普通にしていたため生き残ってよかったのか?と言われたらうまく答えられないところはあるのですが、それでも成長し他の視野を得ていくこと、関わりを通して仲を深めていくことが味方側だけでなく敵側にも与えられたことが嬉しくて、彼らも生きていて良いよと言われたことが凄い嬉しくて、最終回を思い返してはじんわりときています。

リアタイで最終回を待っていた時は生き残れるとしたら戦いは続く系かなと思っていたのですが、今となってはリュウソウジャーもドルイドンも戦いばかりの種族だったからこそ、お互いがお互いのやり方で戦い以外の道を目指していく最後でなければいけなかったのかなと思っています。どちらも戦い以外のことたくさん知っていって欲しいなあと物語の先についつい思いを馳せてしまいますね…そんなことを両者で考えられるのがすごく幸せです。いい物語だったなあ。


最後に


これ以上書いていったらただでさえついてないまとまりがさらにどうしようもなくなりそうなのでここらで締めたいと思うのですが、(キャラ個々だけでもバンバさんのキャラを崩壊させなかったのが本当に良かったとかアスナちゃんはかっこいいヒーローなんだとかナダさんほんとナダ…とかタンクジョウ様はストレートに良い悪役とかもうキリがない)総括としてはリュウソウジャー楽しかった!出会えて良かった!初めて見た戦隊がこの物語で本当に良かった!!という気持ちでいっぱいです!

製作に関わった全ての人に感謝したいです。楽しい日々を本当にありがとう。戦隊の楽しさを教えてくれてありがとう!これから先キラメイジャー見るのも、過去の作品を見ていくのも、もう一回リュウソウジャーに浸るのもたくさんのことが楽しみです!


いっぱい見るぞ〜!!



(追記)
折角なので初衝突から視聴時の反応等々をまとめたTogetterをおまけに付けておきます。色々と混乱しながらも楽しく見ることができた日々です。
終盤だけでしたが、リアタイならではの出来事も味わえたのが幸せだったなあとつくづく思います。こればっかりだけど本当に楽しかった…!!

まとめ1(追突過程と1話〜24話、劇場版、46話リアタイ時)
https://togetter.com/li/1459048 
まとめ2(25話〜37話、47話48話リアタイ時)
https://togetter.com/li/1470380
まとめ3(38話〜48話)
https://togetter.com/li/1479259

いいなと思ったら応援しよう!