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幸せな人生と人的資本の世界観
書籍「人的資本の論理」が、ものすごく面白くて、1日に二度読みしてしまった📚HR関連の方々にはもちろん、HRでなくとも、全てのビジネスパーソンにおすすめしたい本。
人的資本経営の話ではない。
人的資本論理の話である。
特に第6章の"人的資本と社会関係資本"が興味深い。
これまで、個人のキャリア観やリーダーシップ、単一の職場&組織風土という視点で"幸せに働く"を見てきたけれど、経済学のレイヤーで見ると、いままで個別に見てきた哲学、社会学、心理学、経営学と全部が繋がってスッキリ。
この"成功の方程式"となる生産関数が、まず、面白い。
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Y=α+βf(X)+ε
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Y:成果 α:才能 β:能力 X:努力 ε:運
そもそも、人は、みんな異なる変数を持っている。
だから、それぞれに個別の環境や人的資本投資が必要になるわけだけど、日本型人事制度の中にいるとそれに気づきにくい。
組織をざっくり分けるとこんな違いがある。
・欧米型:外部労働市場&ジョブ型
・日本型:内部労働市場&メンバーシップ型
そうするとスキルや能力の磨き方が違ってくる
こういう話のときの多くの研究事例は、大抵、アメリカ市場との比較。市場規模でみたらそうだよな。ただ、様々な調査結果を見ると、デンマークは、やはり、他の国とはちょっと違うところに位置付けられる。
例えば、国際比較で見た人的資本投資と一人当たりGDP成長率はダントツ高い。高幸福度&高国際競争率の両立がなされている理由は、その辺りにもあるだろうか。ちなみに、デンマークの労働市場は、どちらかといえば外部労働市場。解雇や転職など人の流動性が高い。興味深いのは、人的資本投資元がどこなのか?というところ。個別の企業?個人の自己投資?もしくは公的機関の予算?この辺りは、改めて、調べておきたい📖
私自身のキャリア観を振り返ると"外部労働市場&ジョブ型"と相性が良い。結果として、自己投資が好循環に機能するので、気がついたらいろんな資格が増えていた…という状況になっている📈
wellbeing&happiness at workについて、ポジティブ心理学の観点で見ることが多かったけれど、経済学の分野で見る世界観のなんと面白いこと。
しばらくは経済学関連の本を読み漁る📚