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下着泥棒、令和の時代。

21時を少し過ぎたその時、事件は起きた。

人生でかなりの回数コインランドリーを利用してきて、今日、初めて下着の窃盗にあった。
上下セット5着。盗りすぎだろ。

令和の時代にまだあるのかこれ。

気づいたのは、乾燥機にかけた服たちを家に持ち帰り畳んでいた最中。

あれ?下着、一着もなくない?
え?これ盗まれてない?

溢れ出る怒り、やるせなさ。眠気。

おい、ゴミカス窃盗犯。私の一軍の下着たちをどうする気だよ。あと2組しか下着ないよ。

でもちょうど下着を買い換えようと思っていた時期にこれが起きてしまい、いい機会な気もする。
いや、よくないよね。犯罪だよね、普通に。

怖いとか気持ち悪いとかより先に、一緒にコインランドリーに行っていた彼に申し訳なかった。
「危ないからもうコインランドリー使えないな」なんて言わせてしまって、私たちは被害者なのに、何故。

24時間のコインランドリー。しかし、窓口的なのは平日の昼間しかやっていない。
しかも、監視カメラがついていない。は?

とりあえず警察に連絡をして、現場まで来てくれることとなった。
色々と聞かれたが、びっくりしたのはそのコインランドリーでは度々下着の窃盗事件が起こっており、警察も今回が初めてではないと言う。

管理者に連絡がいくらしいが、なぜ何度も窃盗事件が起こっているのに監視カメラの一つも設置しないのか?

盗む奴の頭がおかしいのはもちろんだが、コインランドリー側も大概おかしいのかもしれないな、と思った。

被害届ではなく、警察への相談という形で「自衛してください」で話は終わった。
盗られたものは帰ってこないし、お金も帰ってこないし、犯人も捕まるのか不明。笑える。

この件に関して、私はどんな気持ちになればよかったんだろう。

ずっとヘラヘラしていた。
警察との会話も、きっちりにこやかに終えた。
まるで、「下着を盗まれるくらい、別にどうってことないですよ。」みたいな態度をとっていた。
ダメージなんか負ってない。そんな素振りを。

今ここに書いて、思い返すと、普通に気持ちが悪いし、悲しいし、怖いし、最悪な気分だ。

赤の他人の全く知らない誰かに、全く知らない場所で、私の下着が何かに使用されている。
吐き気がする。犯罪者なんか、生かしておくな。

でも、弱っている姿は見せられなかった。
とても恥ずかしいことのように思えた。
強くありたい、何にも動揺しない人間に。

ごめんなさい、いつも以上にまとまりがない文章になってしまった。
自分でも頭がぐちゃぐちゃで、よく分からない。

私は今夜、一人で泣くのかな。
新しい下着を選びながら、思い出すのかな。


ねえ、なんで他人のものを盗んだんですか?

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