【2023年】BOKUMO.の取扱いテスト実施概要
BOKUMO.お取り扱い店舗/新規お取り扱い希望の店舗のみなさまへお知らせ
日ごろより弊社製品をご愛顧頂き誠にありがとうございます。
BOKUMO.のお取り扱い店様および、新規お取り扱いをご検討中の店舗のみなさまにお知らせです。
BOKUMO.では、新規取り扱いにあたり「電話での口頭テスト」を実施しておりました。
しかし、近年お申込み件数が増加していることとテストの合格率が低いことで、事業リソースを大きく圧迫していることから、口頭テストの継続が困難になってまいりました。
また、BOKUMO.は2015年より販売を行っており、今年おかげさまで8年目を迎えます。この8年の間で我々トリマーを取り巻く環境では知識・情報がつぎつぎと更新され、その目まぐるしさは今も続いています。
そのような中で、過去に実施したテストの結果が2023年現在には信頼あるものと言えなくなっていることが課題として浮き彫りになりました。
そこで、今まで以上に飼い主様およびパートナードッグに対し誠実にあるためにどうすればいいかを社内で協議した結果、お取り扱い店舗様の価値・知識レベルの向上が急務であると判断するに至りました。
つきましては、「新規のお取り扱いご希望の店舗様へのお取り扱い許可を判断するため」だけではなく、「現在のお取り扱い店様の継続取り扱いの判断のため」にテストを実施する運びとなりました。
BOKUMO.お取り扱いテスト概要
<日程について>
<新規のお取り扱い希望の店舗様>
<現在BOKUMO.取り扱い中の店舗様>
<テスト範囲>
2023年 BOKUMO.取扱いテスト日程と申し込みフォーム
下記の日程の中からご都合のいい日程を選びお申し込みください。なお、カンニング防止のため、各テストは随時内容を変更いたします。
テストの詳しい概要は、フォームにご登録いただいたメールアドレス宛にテスト日程3日前までに送信いたしますので、忘れずご確認ください。
締め切り:テスト実施日より3日前に締め切ります。
1回目(午前/午後)
(受付終了しました)
※初めての取り組みとなりますため、初回のテストは人数制限をさせていただきます。ご理解/ご了承ください※
【お申込みは下記よりお願いします】
1日で予想以上に多くの申込みがございました。ご理解ご協力の程、誠にありがとうございます。
受付は終了し、抽選の結果をお伝え済みとなっております。
2回目よりお申込みください。
2回目
【お申込みは下記よりお願いします】
3回目
<よくある質問>
BOKUMO.取り扱い基準改定の目的(取扱店舗様へ)
1.BOKUMO.ブランドの再強化
2015年発売当時から”「飼い主様から見たときに、BOKUMO.のあるお店はスキンケアのできる店」という認識をしていただきたい”と言い続け、現在は一定のご理解をいただけている状態にあると思います。
しかし、誠に残念ではありますが、時代の移ろいと共に倫理的に問題のある商材や、科学的に問題のあるサービス、違法行為をしてでも「儲かれば何をしてもいい」という経営に転換する店舗がBOKUMO.の取り扱い店からも一部出てきてしまいました。
私の甘さが招いた結果で、「口頭テストを一回クリアしただけでOK」という事にしてしまったがゆえの失敗であり、すべての責任は私にあると考えています。ご迷惑をおかけしたお客様、大変申し訳ございませんでした。
上記の理由から現状、飼い主様からご相談があった際に「BOKUMO.の取り扱い店だから自信を持っておすすめできます」というのも正直言いにくくなっているのが事実です。
そこで、「飼い主様から見たときに、BOKUMO.のあるお店はスキンケアができて、一定の知識があり、違法行為をよしとせず、トリミングという仕事における倫理観がある」というブランドづくりのために、テストを再設計するほうが、将来的に考えて、犬はもちろんですが、飼い主様方のためになると判断いたしました。
2.ビジネスの限界を超え、さらにその先へ。
インターネット検索をすればトリマーに関わる民間資格ビジネスがたくさん出てまいります。
1日やれば取得できそうなものから定期受講の上で取得できそうなものまでさまざまですが、現在トリマーの資格として「個人の知識」を担保できると言える資格は多くありません。
私自身も複数の資格を持っていますが、だからといって「同じ資格を持っている人すべてがまっとうな知識を得ているかどうか」は自信を持ってお答えできるものではありません(国家資格所有者だからといって適切なことを言っているわけではない、というのもコロナ禍において可視化されたひとつだと思います)。
一般的に民間資格ビジネスはその構造上、(①)しっかりとした知識や倫理観のある人を育てるということと(②)多くの有資格者を出さなければ儲からないというジレンマを抱えており、後者を優先しているものがほとんどであると言えます。
BOKUMO.というブランドはそもそも前者(頼れるプロを可視化する)の哲学からビジネスをスタートさせているため、誤解を恐れずに言えば、売上げよりも「しっかりとした知識や倫理観のある人を育てる環境をつくる」ことを優先しなければなりません。
つまり、BOKUMO.の取扱い基準を厳しくすることで必然的に売上げは下がると考えています。さらには、「お客様を違法な文脈で騙してでも売上げを作ろうとするメーカー・店舗・人」にとっては我々は目障りな存在となるでしょうから、多くの同業者から嫌悪される恐れもあります。
BOKUMO.の売上げのためにテスト基準を下げて取扱いできる人のレベルを落とすと、もちろん弊社の売上げは上がるのですが、「飼い主様に自信を持ってサロン様をご紹介する」ことができなくなってしまいます。
飼い主様から見たときに、「BOKUMO.のあるお店はスキンケアができて、一定の知識があり、学び続け、違法行為をよしとせず、トリミングに対する倫理観がある」という認識をして頂くためには、BOKUMO.の売上げよりも飼い主様の利便性向上に力を注がなければなりません。
短期のビジネス目線では圧倒的に不利な試みですし、(知識不足から無意識・善意で違法行為に加担してしまっている)トリマーさんたちからも煙たがられるかもしれません。
会社としてはとても怖いことなのですが、この命題にBOKUMO.が挑戦しなければトリミング業界はずっと何も変らない、変われないのではないかと考えています。
3.混乱を生まないように
SIPPO-HAPPO株式会社はビジョンとして「どうぶつの未来を、やさしくつくりかえる」を掲げ、「全てのひとに最適なしっぽを」という目標をもとに仕事をしています。
弊社ではBOKUMO.(ボクモ)というブランドのほかにirodo:RE(イロドリ)、そしてRE-STUDY(リスタディ)というサービスを抱えて仕事をするようになりました。
BOKUMO.のブランド思想とirodo:RE・RE-STUDYのブランド思想はまったく異なるもので、初期から応援頂いている方々には少しの混乱を生んでしまっているのではないかと考え、再度BOKUMO.というブランドの認知強化をしていきたいと考えています。
大企業であるTOYOTAさんで例えるならBOKUMO.は「GR(モータースポーツブランド)」だし、irodo:REは「トヨタセーフティーセンス(安全設備)」だし、RE-STUDYは「トヨタ自動車大学校(育成)」のような理解をしてもらいたい。
今ここで思想を詳しく語る事はしないけれど、各ブランドの理解としては
という事になるわけだけれど、それらはすべて会社の理念である「どうぶつの未来を、やさしくつくりかえる」に準拠しています。非科学的な行為や違法行為に加担せず、まっとうに頑張るサロンを応援することで、飼い主様の利便性もサロンの収益構造も犠牲にせず、業界をより良くしていけると考えています。
適切に頑張るサロンが儲かるように
ここからは少し飼い主様への話しになってくるとは思いますが、お目通しいただけると幸いです。
なぜBOKUMO.が、ただシャンプーを販売するにとどまらず取り扱いサロンに対してテストの受験をお願いしているか、取り扱いサロンの収益にこだわるかというと、ペット業界全体の給与水準がとても低いことを問題視しているからです。
丁寧にイヌと向き合おうとしたときに、一人のトリマーが一日にシャンプーカットができる頭数は限られており、どれだけ経験を積んだとしても施術のできる件数が大きく変わることはありません。
収益を上げようとすると、イヌのことを丁寧に見る余裕もないくらいに予約を詰め込んで対応する(→勉強の時間もとれずだんだんと時代にそぐわないサロンが出来上がっていく)か、一頭あたりの価格を上げる(→時間の余裕が生まれサロンのレベルが上がっていく)の2択しかないというのが現状です。
後者のほうはいいサロンに見えるかもしれませんが、まだ落とし穴があります。
時間や収入があっても適切な勉強ができるわけではありません。一生懸命に非科学的な勉強をしてしまい、その結果違法行為(非科学的なサービス)に手を染め、犬によかれと思っているのに長期目線で害を与えてしまうようなサロンも散見されています。
BOKUMO.が実質的な「第三者機関」としてサロンの基礎知識を担保する役割を担っていけるよう尽力してまいりますので、BOKUMO.のお取り扱いサロンに是非ご愛犬のシャンプーをお任せいただけたらと思います。
また、メディア関係者の方には「トリミングについて取材する場合にBOKUMO.の試験を突破している人の中から選ぼう」と思って頂けるよう、試験は厳格に運用していきたいと考えています。
BOKUMO.「以外」を作った意味
ひとつだけ、どうしても勘違いをしてほしくないことがあります。何度も言いますが「BOKUMO.」と「irodo:RE」と「RE-STUDY」はそれぞれ別の人格をもっています。
BOKUMO.の取り扱い資格を得るためのテストは資格ビジネスではないため受験料も頂きませんし、教本販売もしません。まっとうなトリミングを提供するサロンにとって必要な情報はほぼ無料で手に入れられますし、もしくは書店で手に入る状態になっています。
ぼくが利益のために試験対策セミナーをしてお金を稼いで、これでテスト頑張ってね!としたらあなたは楽かもしれないですが、それでは「ただの民間資格ビジネス」に成り下がってしまいますし、テストに受かるため瞬間的に詰め込んだ知識では、接客で活かすことはできないでしょう。
BOKUMO.では、あなたに「勉強を続けてください、プロなのだから。」と言い続けます。イヌのため、お客様のために努力を続ける事は当然の営みです。そういったプロたちがきちんと使用する事を前提にBOKUMO.も成長していきます。
とはいえ、あなたの努力の有無に関わらず環境的な要因で勉強が難しい時期があることも理解しています。数か月、あるいは数年間勉強から遠ざかり、プライベートのライフプランを考える時期がぼく個人としては必要だとも思います。
重ね重ねになりますが、環境要因で今は勉強が難しいということをぼく個人としては承知しているのですが「BOKUMO.」というブランドとして「大丈夫だよ、頑張らなくていいよ」なんてことは言えませんし、言いません。
「プロなら努力し続けろよ、当たり前だろ」とBOKUMO.は言い続けると思います。なぜならBOKUMO.は【勉強を続ける信頼できるプロを可視化する】という飼い主様との約束を守らなければならないからです。
しかし、この強いメッセージが「努力ができていない人を責めている」と受け取られてしまう事は本意ではありません。責めはしないが応援もできないということです。あくまでBOKUMO.が応援するのは「一定水準以上の知識がある頼れるサロン」です。
一方で、会社としては「まっとうでありたい人」すべてを応援したいと考えています。知識の水準はそこに達していなくても、犬や飼い主様に誠実でありたいというサロン様を応援していきたい。そこで生まれたのがirodo:RE(イロドリ)とRE-STUDY(リスタディ)です。
「そこまで頑張れる気がしないのだけれど、法律はちゃんと守っていきたい」という人をirodo:REでは応援します。irodo:REの取扱店様とはBOKUMO.よりも広く、カジュアルなお付き合いをしていくブランドです。今はまだちょっと頑張れないなぁ……とか、BOKUMO.に挑戦するのに少しハードルを感じるなぁ……というときにirodo:REは優しく寄り添います。
「今まで勉強してきた知識のどこが合ってて、どこが間違ってるのかわからない」という人にむけて、「現在の科学ではここまではわかっていて、ここからはまだわかっていないことだよ」というものを提示するのがRE-STUDYの役割です。何歳から勉強をし直したっていいものですよね。やってこ!
RE-STUDYは「最先端の○○」とか「新常識!」とかいう、いかにもみんなが好きそうなものではなく、基本的に「これが科学的、獣医学的にはベースになりますよ」という内容です。人によっては面白くないと感じるかもしれませんし、基礎知識なのに全然知らなかったよ!なんてこともあるかと思います。
また、イヌの体の知識だけにとどまらず、法律面や公衆衛生、動物福祉の情報もカバーしていきたいと考えています(店舗運営において必要最低限の知識をもっていたいですよね)。とても長くなってしまったのだけれど言いたいことをまとめると
とはいえ、まだ始めて間もないサービスです。初めから完璧なものができるとは思っていないし自分も含めて誰しもが不完全という大前提も共有しつづけたいと思います。
誰しもがひとりでは不完全だからこそ「みんな」で創っていく必要がある。現在関わっていただけているトリマーやトレーナーはもちろん、獣医師の力も必要です。考えてみると明らかですが、トリミング業界全体がこの命題を他人ごととしてしまうと、何も意味のない結果となるでしょう。
今、この文章を読んでいるペット業に関わるあなたに「ペット業界の常識をアップデートしていく」一員になってもらえると嬉しいです。ここからの1年は、その準備をしていく期間です。心の準備はいいですか?
飼い主様たちはその後押しをしてもらえると助かります。
現在SNSで声が大きく目立つ人たちの違法行為や科学的に誤った知識を前提とした金儲けを放置していると、結果として「あることないこと」を「それらしく」表現している詐欺まがいのトリマーや企業しか生き残っていかないかもしれません。それは飼い主様たち、犬たちの不利益となります。
これを読んでくださっている飼い主様へ。
地方の、ただの1人のトリマーとしてお願いがあります。
せめて「違法に宣伝している商品を買わない」「過剰な広告をしている商品を買わない」「法律をまもっている商品を買う」「少しだけ、イヌのことを知る」そういった未来のための消費を心掛けてもらえると嬉しいです。
我々は非科学による被害や不幸をこれ以上増やしたくありません。
危機感を募らせている人々と積極的に意見を交換し、前に進めていきたいと考えていますので、ぜひぜひお声がけください。最低限のラインとして法律を守り、科学的にまっとうな業界とするため知識をつけていく人が増えてくれることを望んでいます。
最後に
色々あると思うけどその情動を大事にしつつ頑張ろうな!!!まっとうに生きようとしている人はみんな大好きだぞ!!!!!
まっとうじゃない人は近寄らないでくれよな!!!!!!!!
もしくは!!!まっとうになって出直してくれたらうえるかむ!!!
これを書いているぼく自身も、完全に真っ白な人間ではないと感じているし、これから間違えることもあると思う。
陰キャとして生きてきた人間だからこそぼくは前に立つことがとても苦手だし、倫理や論理を無視して感情と利益だけで意思決定をする人がとても多いこの業界では「人間に権力を持たせない」「仕組みやルール、ガイドラインに権力を持たせる」事が非常に重要だと感じています。
だからこそこれらのプロジェクトは「弊社(ぼく)を応援してほしい」ではなく「みんなで業界をまっとうにしていこう」という事でしか成立しないし、弊社は"まっとうなプロ"を補佐する役割。
それ、やろうよ。
この物語の主人公は現場のあなたです。
"ぼくたち"SIPPO-HAPPO株式会社のメンバーがサポートします。
※トリマー/トレーナー/獣医師/動物看護師専用LINE※
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朝、雑に顔を洗い、ウンチ袋をぽっけに詰め込みドアをあける。
(きみはあと、どれくらい一緒に歩いてくれるだろう…)
靴底のジャリジャリを振り払いながら視線を先に送ると、鼻をならして楽しそうに歩くきみ。
目をこすり、あくびをしながら追いかける。
何か"すごいこと"が起きなくったって"守りたい時間"がある。
ぼくも。きみも。
守るために、知識を。
その手に、BOKUMO.を。
取材費や研究費に使わせて頂きます。おなかがすいたらぼくの晩ごはんがアップグレードします。