犬のトリマーになりたい あなたへのメッセージ
初めまして。
私は犬の王と名乗っている者です。
犬に育てられた人間で、犬人間です。
ここからは大真面目でいきます。
このメッセージは将来、トリマーさん(以下トリマー)になりたい子供達、トリマーを目指し日々頑張っている専門学生さん達、トリマーに転職を考えてる社会人さん達。そして、その親御さん達にも伝えたいメッセージです。
なりたい職業ランキングで調べてみると、トリマーは毎年30位前後です。数ある職業の中で30位というは人気職業といってもいいのではないでしょうか。
大好きな動物に囲まれた仕事。犬を綺麗にカットする専門の技術職。自分のペットをトリミングしたい。など、憧れる理由は様々で、トリマーを目指す人は多いのです。
ちなみに同じハサミを持つ職業、人間の美容師さんの順位は10位前後でした。
それでは、トリマーという職業についてお話します。
まず、お給料の面ですが、職業ランキング100位内の中でも圧倒的に低い方です。
これは、トリマーの高い離職率を上げている一因でもあります。
トリマーは犬をカット・シャンプーする他、 接客、掃除、物販、生態管理、散歩、etc。
かなりの仕事量があります。
しかも飼い主様が大切にされているペットなので、仕事中は神経をかなり使います。
神経質な子を一頭仕上げるだけで、ヘトヘトになることも多々あります。
そして、決して綺麗な仕事ではありません。
汗だくになり、仕事が終われば毛まみれ、変な匂いがつくこともあります。
どこのお店もトリマーの人数がギリギリで、予約制にしているところが多く、体調が悪くても簡単に仕事を休めません。
ほとんどのトリマーは息をつく暇もなく1日があっという間に過ぎるのではないでしょうか。
トリマーになりたい人達にとって、辛い話をしてきましたが、やりがいや良いことも沢山あり、肉体的、精神的にも大変で低賃金なのに続けられる理由がトリマーにはあります。
大事な愛犬を預かるという責任感が培われ、その愛犬を、自分の手で綺麗に可愛く仕上げた時の達成感。
迎えに来た飼い主様の喜びの顔と感謝の言葉。
これはトリマーにとって一番嬉しい瞬間です。
他にも、飼い主様より先に犬の異変に気づき、病気の発見や、予防や対処の相談に感謝される事もあり、そんなこともトリマーが誇れる仕事のひとつです。
トリミングデビューから、同じトリマーにずっとついて来てくれる家庭もあります。犬の成長を共に感じ、家族ではないのですが犬との間には絆さえ感じます。
トリマーは趣味すら持たず仕事を趣味にしている人も多い、達成感とやりがいに溢れた職業だとお勧めできます。
ここからはトリマーになるにはどうすれば良いかをお話ししていきます。
どの職業にも適性があり、スポーツ選手なら体格、デザイナーなら想像力といった適性が必要ですが、トリマーに必要な適性はほぼありません。
目指そうと思った瞬間は横1列です。
多くの人は専門学校に入学される事でしょう。
第一歩目の学校選びは大切です。
良い学校と悪い学校では卒業時に大きな差が生まれます。
学習内容や選択コースを見極め、卒業率や就職率の良い学校を選ぶようにします。
関係者への相談も忘れずに必ず行いましょう。
学校ではキチンと基礎を学びます。
学校を卒業するとトリマーを名乗れますが、
この段階でプロフェッショナルな仕事ができるトリマーは1人もいません。
一人前になるには就職するお店に育てて頂くことになります。
この就職するお店選びが最重要です。
基礎ばかりやらされてハサミを持てない。
先輩トリマーが何も教えてくれない。
これでは何年かかっても成長できません。
トリマーを育てようという気概のあるお店で、
面倒見の良い先輩トリマー。そういったお店に通っているお客様はトリマーとの信頼関係も絆も深いので仕事がとてもやり易くなります。
独立時にも力になってくれることでしょう。
そこからは経験値をあげていくだけです。
技術は一足飛びには上達しません。失敗も何度もします。周りの友達を見て、その華やかさ充実ぶりに嫉妬し辞めたくなる日もきます。
でも毎日、責任感と犬に対する愛情を持って少しずつ成長し続けると、必ず認められる日がやって来ます。お店や先輩そしてお客様に
よく頑張ったね。上手になったね。
可愛くしてくれてありがとうね。
そう言ってもらえる日が必ず来ます。
トリマーを続けてきて良かったと思える日が訪れます。
トリマーという職業は、他の職業に比べても芽がなかなか出てきません。でも根っこは太く力強く張っていて、出てきた芽から咲く花も枯れることはありません。
身につけた技術は一生ものです。
私が1番伝えたいメッセージは
トリマーは人生とずっと寄りそえる職業
喜びに溢れ、他人をも喜ばせれる職業
トリマーになりたい人に少しでも勇気と希望を届けれたらと思いメッセージを送りました。
最後まで読んで頂き本当に有難うございました。
次回は現役トリマーさんへの応援メッセージを送りたいと思っています。
全作品無料公開しております。もしサポートして頂けるようなことがあれば、少しでもわんこ達の為に出来ることに使わさせて頂きます。