シトウレイ×犬山紙子 往復書簡VOL1
私はファッションへのダメ出しばかりな今に結構辟易している。「こういうファッションはこの年齢でしたら痛い」だとか
(それについてはこちらで詳しく書きました https://note.mu/inuningen/n/n6cc5da471690)
相手の好みとか何も聞かないで「そんなファッションはダメ」って上から切り捨てるクソバイス 、おしゃれハラスメントだとか
男ウケや女らしさの範疇からはみ出しちゃいけない圧とか。
もうそういうのはお腹いっぱいだし、そんなこと言われたって好きな服を好きに着るし。はいはいって感じなんです。おもしろいとも思わない。
逆に、私は愛に溢れ自由な気持ちになれる、ファッションにまつわる文章を読むのが大好きだ。
中でもシトウレイさんの文章と写真と本人のファッション、大好き。
レイさんの写真に添えられている文章、ぜひ読んでほしい。
生でいろんな国のたくさんのファッションを見て考えて、自分の言葉で発信され続けているレイさんのブログはファッションを愛で因数分解しているって思う。
「何を着るかより、どう着るか」
というレイさんの言葉は、とても平等、そしてファッションアイテムでマウンティングをしてしまいがちな状況を少しチクリと刺しているとも感じる。
そんな大好きかつ尊敬しているレイさんと、ファッション大好きだけど迷える犬山と一緒に往復書簡を始めることにしました。
ファッションのこと、仕事のこと、プライベートのこと、ジェンダーのこと……
いつ会っても時間があっという間で話が尽きなくて、帰るときに私は勇気をもらっている。
そんな私達の往復書簡をみなさまと共有できればと思います。
第一回目はレイさんから
⭐︎
紙ちゃん元気?レイです。
私最近考えてるんだけど、かみちゃんて背中が空いた服とか着るときどうしてる?
私、見せブラ着けるよりも潔くザックリ背中見せたい方なのね。そうすると首をもたげ始めるのはアレです、乳首問題。
日本だと女の人が乳首透けてるのってドストライクで禁忌案件だよね。男の人は乳首見えてても何にも言われないのになんで女性はダメなんだろう(乳首隠した水着着てる男性はいない)。
個人的には乳首ちょっと透けてたくらいでグダグダ言うなよって思ってて。(のびのび自然体!って感じでチャーミングだとすら感じるし)とは言えなかなか日本だと「そういうわけにもいかないんですよね…」という無言の空気なるものもやっぱり感じているのも事実。
同調圧力をはねのけるほどに乳首に関する気概が私にあればいいんだけれども、そこまででもないから若干納得いかない気持ちも抱えつつ、ニプレスを両胸にはってます。
でもね、ニプレスはってるこの姿ときたら見事に間が抜けていて、冴えなくて。鏡越しに「この胸にわけわかんないパッチ貼ってるイケてない姿が私なのね…」って軽い自己否定まで感じる始末。
これ、よく考えたらおかしくない?ファッションって人の気持ちをワクワクさせるもの。自分の気持ちをよりアゲるツール。つまり自己肯定に繋がるものであるはずなのに、服着る前から乳首に好きでもないシールだかパッチだかペタペタはって、ゆるめに自己否定始めてるって矛盾してない?
洋服だったら、着たくない服は断固として着ないって突っぱねられるけど、ニプレスだけは仕方ないってあきらめて着けてるこの状況。
ここ最近って、ボクシング連盟のこととか、日大の問題とか、東京医科大の女子差別問題とか、「理不尽とは感じてたけど、まぁ仕方ないって諦めてたこと」へ扉が開かれ始めてきてるなーって感じてて。理不尽がパブリックな場所で語られ始める時代になったというか。
ま、そういう世間の流れも受けて、そろそろ私たちの乳首にも自由と解放がほしいなって。ファッション大好きだから、もっともっと、もっともっと楽しみたいんだもん!理不尽を飲み込んでファッション諦めたくないんだよね。
ファッション好きの紙ちゃんの考えも聞きたいなって。
ではではまたね
レイ♪
レイさんのnoteはこちら