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映画『ちひろさん』にみる有村架純の魅力

今回はkayserが担当します。漫画家・安田弘之原作のマンガ『ちひろさん』。1999年~2001年にかけて連載されていたマンガ『ちひろ』の続編です。元風俗嬢だったちひろさんが小さな海辺の町のお弁当屋さんで働く姿を描いた物語。そこで出会うさまざまな人たちとの交流を描いています。

多くのファンの心を捉えたこの人気漫画が、2023年映画化されました。今回は、そんな『ちひろさん』の映画について紹介しつつ、主演の有村架純の魅力に迫ります。

『ちひろさん』とは

1999年~2001年にかけて連載されたマンガ『ちひろ』、2013年~2018年にかけて連載された『ちひろ』続編マンガ『ちひろさん』。ともに、原作の安田弘之の代表作です。

売れっ子風俗嬢ちひろの日常を描いた『ちひろ』の続編として連載がスタートした『ちひろさん』。元風俗嬢であることを公言し、海辺の町のお弁当屋として暮らすちひろさんの姿を描いています。

美人で気さくなちひろさんは、小さな海辺の町にあるお弁当屋「のこのこ弁当」で働きだします。すぐに人気者となり看板娘に。彼女の飄々とした生き方に、町に住む大人だけでなく、悩み多き子どもたちも惹かれていきます。

一方のちひろさん本人は孤独を好むため、それぞれの人たちと適度の距離感を保っていました。そんなちひろさんが唯一心開いているのが、「のこのこ弁当」店長の妻、多恵。彼女は、事故に遭い盲目となってしまったのでした。

眼は見えなくとも、なんでもお見通しの多恵の母性に触れ、自身の母からは得られなかった母の愛を感じるちろろさんちひろではなく、本名のを名乗り出すのでしたが……。

このマンガ『ちひろさん』が、2023年実写映画化されることに。ちひろさん役に有村架純を迎え、日本映画の名優たちがしっかり脇を固めています。

監督を務めたのは今泉力哉。女性の心情を丁寧に描き、多くのファンに支持されている売れっ子監督です。本作でも、登場人物の内面を非常に丁寧に描き、それぞれの人たちの機微を絶妙なバランスで表現しています。

みどころはズバリ!有村架純!

本作は人気漫画の実写化ということもあり、主人公のちひろさんを演じるのは誰なのか注目を集めました。結果、有村架純が元風俗嬢を演じるとあって、公開前から話題に。

劇中も風俗嬢時代のシーンがあり、これまでの有村架純とはまた異なる大人の魅力で演じています。多くの映画やドラマへ出演してきた有村ももう30歳。2022年末に公開された映画『月の満ち欠け』でも、つかみどころのない大人の女性を演じ、新たな一面をみせています。

女優としての道を着々と歩んできた有村架純。本作『ちひろさん』の原作同様の飄々とした姿は、どこか深みのある独特な雰囲気を感じさせます。

演技者として、まさに脂ののった有村。2023年には、NHK大河ドラマ『どうする家康』にて、家康の正室・築山殿という大役を演じています。今後の活躍がますます楽しみな俳優のひとりです。

映画監督、廣木隆一が語る有村架純

映画監督の廣木隆一が、映画『月の満ち欠け』有村架純との再タッグについて次のように語っていたのが印象敵でした。

有村さんとは今回で3回目(1回目『ストロボ・エッジ』、2回目『夏美のホタル』)となりますが、大人の芝居をするようになったと。特に今回は年上の女性ということを意識した芝居を作ってきてくれました。彼女から今回はあえてちょっとぶっきらぼうに早口でしゃべってみる芝居をやってみたいと言われて、そういう新しい提案や挑戦をする勇気が素敵だなと思いましたね。

『月の満ち欠け』公式パンフレットより一部抜粋

この廣木監督のコメントからも、有村架純が新たな魅力を引き出すことに自ら挑戦していることが窺えます。芝居に対するそうしたアプローチが、彼女の魅力のひとつなのでしょう。今後も日本を代表する俳優としての活躍が楽しみでなりません。

kayser


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