5月13日公開オススメ映画『劇場版 おいしい給食 卒業』『流浪の月』『四季の物語』
映画ライターの松 弥々子が、今週末、5月13日に公開されるオススメ映画3作品をご紹介します。
ぜひ、映画館へのお出かけ前の参考にしてみてください。
劇場版 おいしい給食 卒業
市原隼人主演の人気シリーズ「おいしい給食」。
給食大好きな中学教師・甘利田幸男。給食を1日のうちのメイン・イベントと考え、いかに給食を美味しく味わうかで頭がいっぱいの彼が、自分と同じくらい給食を愛する生徒・神野ゴウと給食バトルを繰り広げる物語です。
2019年10月から放送が開始されたこのドラマは、現在シーズン2まで放送されており、2020年には映画『劇場版 おいしい給食 Final Battle』も公開。本作『劇場版 おいしい給食 卒業』は映画化第二弾作品となります。
実は私、このシリーズが大好きで……。甘利田先生を演じる市原隼人の、給食にかける情熱と、給食前に見せるノリノリのダンス、一心不乱に給食を食べる荒々しくも美しい姿に、いつも楽しませてもらっていました。
今作は、映画版ということで、この給食前のダンスも、104分の間に3回楽しむことができます。
普段はクールな甘利田先生が、給食を目にした途端に態度を豹変させ、無我夢中で給食を味わう姿……。あまりにも楽しく、映画を見ながら何度も声を出して笑ってしまいました。
また、2019年からの3年間で、ものすごく背も伸びた神野ゴウ役の佐藤大志くんほか、クラスの生徒たちがとても楽しそうな姿もうれしいところ。
舞台が1986年ということで、雰囲気が牧歌的で生徒たちが純朴そうなのも、またよし。
自分の学生時代を思い出すと、そんなに給食を好きではなかったのですが、このシリーズを見ていると、給食の魅力や、教室でみんなで食べる食事の楽しさを思い出してしまいます。
また先割れスプーンであの甘めのカレーを食べたい……。そんなふうに思わせてくれる、楽しさの詰まった映画でした。
『劇場版 おいしい給食 卒業』(104分/日本/2022年)
公開:2022年5月13日
配給:AMGエンタテインメント
劇場:全国にて
Official Website:https://oishi-kyushoku2-movie.com/
(C)2022「おいしい給食」製作委員会
流浪の月
凪良ゆうの同名原作小説を李相日監督が映画化した映画『流浪の月』。
10歳で誘拐された少女・更紗と、2カ月間も10歳の女の子と自室で共に暮らしていた19歳の大学生・文。
誘拐被害者と誘拐犯、世間からはこのように見られて生きてきた二人が、15年後に再会した姿を描いたのが、この映画『流浪の月』です。
かつて誘拐された女児(広瀬すず)と、幼い少女を誘拐した男性(松坂桃李)……。人は彼らの関係を、スキャンダラスに想像します。
しかし、彼ら二人の間には、二人にしかわからない関係性がありました。それは、どう口で説明しようとも、他人にはわからないもの。
それを理解できない他者たちは、彼らをわかりやすい言葉で傷つけてきます。彼らの魂は、どんなに引き離されても、混じり合おうとするのです。それは、まるで光を映す湖の湖面のように……。
『悪人』『怒り』を手がけた李相日監督、またもに人間の心に迫るギリギリな一作を作り上げてくれました。
『流浪の月』(150分/日本/2022年)
公開:2022年5月13日
配給:ギャガ
劇場:全国にて
Official Website:https://gaga.ne.jp/rurounotsuki/
(C)2022「流浪の月」製作委員会
エリック・ロメール監督特集上映 "四季の物語"【デジタルリマスター版】
フランス映画の巨匠であり、ヌーヴェルヴァーグ最後の監督とも言われるエリック・ロメール。
このエリック・ロメール監督の1990年代の連作「四季の物語」がデジタルリマスター版にて特集上映されます。
今回上映されるのは、1989年の『春のソナタ』、1996年の『夏物語』、1997年の『恋の秋』、1991年の『冬物語』。
パリ、ブルターニュ、ローヌ渓谷など、フランスの各地で繰り広げられる小さな恋物語が描かれています。
個人的には、大学生の頃にビデオで見て以来なので、今回はぜひスクリーンで堪能したいと思います。
ヒューマントラストシネマ渋谷での公開後、全国で順次公開されるようなので、ぜひ皆さんにもスクリーンで見ていただきたいと思います。
エリック・ロメール監督特集上映 "四季の物語"【デジタルリマスター版】
公開:2022年5月13日
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム
劇場:ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
Official Website:https://rohmer-quatresaisons.jp/