#003 スライドブルー
インディーズ時代最後のSingle『スライドブルー』・1st fullAlbum『純愛サプリメン』より
これはもう、"秀逸" のひと言に尽きるんですよ。
だからそれをある程度の文章に引き伸ばすのに時間がかかった、ということです… はい。
もう、イントロのベースがいいよね。
さらにそこからのギター。
全体的に、ラストの「空に吸われし 恋の日々」の、"吸われし" の部分に持っていっている気がするんです、頭っから。
特筆すべき歌詞がないんですよ、そう、全てを特筆したい。
いつだか、スムルースの名曲「冬色ガール」の魅力は「私にとって とても不幸な とても不幸なことなのは~」というような "繰り返し" が効いている、というのを聞いたことがあって。
この曲も繰り返しの部分があって、サビの「めぐる めぐる」「つのる つのる」など。
それが、切なさとかそういう感情を助長させているんじゃないかと。
歌詞も全編通して、最後の「空に吸われし 恋の日々」を表しているような気がするんです。
恋愛において、男性は引きずりやすく女性はすぐに切り替えられる、という話を聞いたことがありますが、まさにそれの感じだなあと。
"恋の日々" が吸われていく空を男性が見上げている頃にはもう、絶景を揺らがせたほどの存在だった "君" = 女性はもうそばにはいないという。
聞こえないふりをした「さようなら」と、その「さようなら」に実際にうなずくことはできず、気持ちでならやっとうなずける…
恋が走馬灯みたいに流れていっている、それをスライドショーというような捉え方をして "スライド" ブルー なのかなと思いました。
ライブやMVではトクダさんがギターを弾きながら歌うのですが、そのとき左脚でリズムをとるんですよ、そこが昔から好きです。
Single CDのオビには「オモイデボックス開ク?」という文字が。
"オモイデボックス" っていう言葉のセンスが秀逸ですよね。
ほら、結局 "秀逸" という言葉でまとめてしまった…