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2020年映画ZAKKIちょ~ 1本目 『音楽』

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2019年製作/上映時間:71分/PG12/日本
劇場公開日:2020年1月11日
観賞劇場:新宿武蔵野館 シアター3
観了日:1月22日 19:45の回(満席)

結論としては、青春バンド作品としてはあまり気持ちが入っていけなかった。
つまらなくもないけど、良いとまで言い切れない印象。

つい3週間前に『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』というデスメタルコメディを観て、青春バンド映画のお手本のような大傑作だったこの作品に心を奪われてしまったことにより、同じジャンルを観る上でのハードルがえらく上がってしまった分の反動もデカい。

◎良かった点

元ゆらゆら帝国で、現在は孤高のソロミュージシャンとして独特の地位を獲得している坂本慎太郎が声優初挑戦、しかも主役というトピック。
そもそも演技すらしてないいつもの坂本さんまんまだったのは微笑ましかった。
更に岡村靖幸も声を当てているが、こちらも普段ライブを観に行っているから『いや、そのまんまじゃん!』と心の中でツッコミ入れてしまった。

クライマックスの実写を取り込んだロトスコープ技術によるバンド演奏部分はなんだかよく分からんけどとても良かった気がする。
その他、演奏シーンは生音へのこだわりを感じさせられた。

71分すべて手書きで制作に7年かけてるだけあって人力による、ぬくもり感のあるアニメで、視覚的にも観てて楽しかった。

×良くなかった点

こういう青春バンドものにのめり込めるかどうかは、観てて感情移入出来るかどうかで決まる。

ツルッパゲで髭が生えて常に瞳孔が開いている主人公である研二(漢字は違うが奇しくも筆者の名前と同じである)は、ふと楽器を手に入れた事がきっかけで思いつきで友達を巻き込んでバンドを始める。ここの流れは良い。しかもダブルベースとドラムという変則3ピースバンドで、『え、これからどんなバンドになっていくんだろう?』とワクワクしながら、それこそ、バンドを始めて音を合わせた時の高揚感がこちらにも伝わってくるかのようだった。

しかし問題はそこから後。
突然、『飽きた』といって研二がバンドを抜けて、『なるほど、じゃあこれから彼がバンドに戻るまでのドラマが楽しめるんだな』と思ってたのに、研二抜きでユニット体制で地元の音楽フェスに出るってところで、何の前触れも伏線も無しに、いきなり出してきた楽器をおもむろに弾き始めて摩訶不思議な動きで爆走しながら音楽フェスのステージに立つのだが、そこに何のカタルシスもドラマも無いから、ただの気まぐれの変人がいきなり出してきた楽器を神業のような手さばきで弾きまくる様を見せつけられただけの印象。

ギャグアニメとして観ればもっと印象は違ったのかもだが、筆者の求めてるものはそれでは無かった。
原作漫画は未読だが、忠実に再現してるのかもしれない。
しかし圧倒的にドラマとカタルシスが欠けてるので観終わっても『ふ~ん良かったね』くらいの熱量にとどまったのが残念。
なんとなく始めたバンドが何となく偶発的に何だか分からないけど謎のグルーヴ感で町のフェスを盛り上げたって筋立てに心がときめなかった。
71分と短めの上映時間ならギュギュッと詰め込んだ内容かと期待しちゃうやんけ!

結論

現在公開中の『ヘヴィ・トリップ』が、直近で観た最高に心ときめく青春バンド映画だったので、まずはそちらをオススメします!!

以上。

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