☆★2019年度 柴デミー賞(2019 Shibademy Awards)★☆ 完全版


2019年公開された映画で、鑑賞して最もグッと来た俳優、監督、台詞を極私的に選出する、柴デミー賞の発表となります!(おまけに唾棄すべき糞映画も発表)

☆★2019年度 柴デミー賞(2019 Shibademy Awards)★☆

★最優秀主演男優賞(Best Actor)
フィリップ・ラショー (Philippe Lacheau)
『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション (Nicky Larson et le Parfum de Cupidon)』

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【選定コメント】
フランス人が日本の人気漫画を実写化するだけでも驚きなのに、監督だけでなく主演までこなし、完全に主人公が漫画やアニメの世界からスクリーンに映っているような錯覚を覚える再現度の高さには本当に衝撃を覚えた。もうまんま!まんま冴羽さん!さりとて、ただの原作のコスプレではとどまらず、ちゃんと血肉の通った人間としての自然な演技を見せていたのも、実写作品の醍醐味の一つとして楽しめた。また、フィリップ氏は本作の監督としても、原作者に実写化の打診と共に脚本を売り込み「原作でもこんな話作りたかった!」と最大級の絶賛を受けるなど、作品への愛と実写化への熱意を示した事も大きく評価したい。


★最優秀主演女優賞(Best Actress)
三吉彩花 (Ayaka Miyoshi)
『ダンス・ウィズ・ミー(Dance With Me)』

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【選定コメント】

2018年に公開された漫画原作を実写にした傑作「いぬやしき」でも主人公の娘役として印象に残る演技を見せて気になっていた三吉彩花。もともとその端正な容姿でモデル業にも勤しんでいた彼女が得意のダンスを発揮させただけでなく、初主演としての大役を堂々とこなし、作品を大きく盛り上げた。また、彼女のフォトジェニックな容姿は大スクリーンで観ると更に映える。彼女のダンスシーンは何度も繰り返し観たくなるキレのよさだった。


★最優秀助演男優賞(Best Supporting Actor)
ジョシュ・ホワイトハウス (Josh Whitehouse)
『ノーザン・ソウル (Northern Soul)』

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【選定コメント】
本作の主人公を「ノーザン・ソウル」という、1974年のイングランドにて一大ムーヴメントとなった音楽ジャンルの世界へ誘う男マットを演じたジョシュ・ホワイトハウス。「君がDJでかけた、あの曲いいね!」から始まった、同じ趣味を通して同じ目的を共有するまで発展する友情を育む中で、意見の行き違いで喧嘩したり仲直りしたりする過程は観ていて微笑ましかった。あと、ノーザン・ソウルがかかるイベントで、ドラッグをキメて上半身裸で一心不乱に朝まで踊り狂う姿も鮮烈な印象を残した。


★最優秀助演女優賞(Best Supporting Actress)
チョン・ジョンソ (Jeon Jong-seo)
『バーニング 劇場版 (Burning)』

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【選定コメント】
彼女はオーディションで抜擢されて、本作が映画初出演というシンデレラガール。物語の展開上、彼女の演技力が作品の出来の良し悪しにかかっていたが、大胆かつ妖艶でミステリアスな性格の女性シン・ヘミを演じていて、その魅力があったおかげで作品の世界観により没頭する事が出来たし、ラストも呆然とする気分にさせられた。主演のユ・アインとのセックスシーンも生々しくて映画館で観ていてドキドキした。


★最優秀監督賞(Best Director)
ディーン・デュボア (Dean DeBlois)
『ヒックとドラゴン 聖地への冒険(How to Train Your Dragon: The Hidden World)』

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【選定コメント】
少年とドラゴンの出会いと別れの物語をドラマチックに、コミカルに、そして美しいビジュアルによる超ド級のエンターテインメントとして三部作をあまりにも美しい形で描き切った手腕に最大級の賛辞と感謝をお送りしたい。また、ディーン監督は『AKIRA』や『となりのトトロ』など日本のアニメ作品にもその作風に多大な影響を受けているらしく、昨年来日した時には、ふたたび日本で自身の作品を持ってこれた事を喜んでいたとの事。


★最優秀キメ台詞賞(Best Phrases)
「一生便秘でいるより、クソを漏らしたほうがマシだ!(Better Shit Than Sorry!)」
『へヴィ・トリップ / 俺たち崖っぷち北欧メタル!』(HEAVY TRIP)

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【選定コメント】
何も知らないでこの台詞を読むだけだと「は?下品ですね!」なのだが、本作を最後まで観ると、「うじうじ悩んで自分を抑えたり、失敗を恐れて進むことに立ちすくんでしまう時もあるだろうけど、時には何も考えず一歩踏み出す事も大事なんだ」というこの台詞の真意にハッとするように胸を打たれて、現実に戻った時に少しだけ前向きになれる気がするのである。


★ワースト映画賞(Worst SHiT Movies)
『ライオン・キング (The Lion King)』
『劇場版 冴えない彼女の育てかた Fine (Saekano the Movie: Finale)』
『守護教師 (ORDINARY PEOPLE)』

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【選定コメント】
『ライオン・キング』
実写でリアルな動物の物語を作ってもリアルな動物に表情が無いから珍しいのは最初の数分だけ。ライオンだって草食動物食うくせに綺麗ごと抜かしやがって欺瞞じみたメッセージに反吐が出る。それに、映像がリアル志向なくせに主人公の雄ライオンに睾丸が付いていないのは違和感しか無い。都合の悪いところはオミットする、生き物そのものへの冒涜行為。あとクレジットに「原作:手塚治虫『ジャングル大帝』」ってデカデカと書けよ!!丸パクリしやがってよ!

『劇場版 冴えない彼女の育てかた Fine』
TVシリーズは観ずにいきなり完結編である本作を鑑賞したというハンデを差し引いたとしても、本作のメインヒロインの話し口調、性格など、その薄気味悪さは終始不快で、観ながら舌打ちしていた。中高生男子はこういうキャラから女性幻想を抱くのだろうか。とにかくこの不快なヒロインの存在にイラつきすぎて、正直、物語はあまり覚えていない。

『守護教師』
今や韓国を代表するスーパースターとなり、今後マーベル映画の出演も決まり、世界規模の人気を獲得せんとするマ・ドンソク兄貴。本作は更に『アジョシ』に子役として出演していたキム・セロンが美少女に成長して助演を務めていて、さぞかしこの凸凹コンビによる面白い話が展開されるんだろうな~とワクワクしたのだが、物語が平凡で盛り上がりも無くて映画として純粋につまんねぇ!あと見た目マッチョで気は優しいタフガイの高校教師を演じたドンソク兄貴のキャラクター性も、ここ最近は似たような役柄が増えてきていて、そろそろ食傷ぎみ。そろそろ意外性のあるキャラ設定や脚本で、ドンソク兄貴のもっと新たな魅力を引き出して欲しい。


以上、2019年度柴デミー賞の発表でした。

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