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「家に帰りたい」。この思いを叶えるために
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家に帰り
診断は、進行性胃がん。
「なぜこの子が。私が代わってあげたい」と母の悲痛な思い。
進行が早く緩和ケア病棟へ。
しかし、彼には妻と幼子がおり、最後は家に帰りたいというのが彼の思いだった。
移動中に心臓が止まる可能性がある中、医療関係者の協力を得て自宅へ。
住み慣れたわが家で最愛の家族とともに息子は最期の時を過ごすことができた。
このことが今も家族の支えになっていると、涙を浮かべながら話してくれたのは、6年前に35歳で息子さんを亡くされたお母さん。
地元をまわる中で出会った方でした。
制度の”はざま”
若年がん患者が在宅療養をする場合、39歳以下は介護保険の対象外のため、経済的な支援がありません。
光が当たらない制度の“はざま“になっています。
「家に帰りたい」と言い出せない患者がいると伺い、胸が締め付けられました。
私は、県議時代に粘り強く取り組み、昨年、愛知県の若年がん患者在宅療養支援制度を創設することができました。
患者ご本人やご家族の思いに少しでも寄り添うことにつながり、全国へ広がることを期待します。