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気をつけたいカラオケ爆死曲
コロナになってめっきり行かなくなりましたが、カラオケって難しいですよね。何歌ったら正解なのかが、いつまで経っても掴めないんですよね。
やっぱり人とカラオケに行くからには、少しは盛り上げたいし、せめてみんなが知ってる曲を歌いたいじゃないですか。流石に一曲目から、森田童子の僕たちの失敗は歌えないやないですか。
かと言って、有名だからと言ってぞうさんを入れるのも違うでしょ。この盛り上がりと知名度を見極めて、適材適所の曲を選ぶことほど、難しい事ってないと思うんですよね。
とりわけ、音楽が好きと自称してる俺にとっては、地獄みたいな状況になる事もしばしばですよ。
音楽が好き、バンド経験者と聞くと、みんな俺のラインを歌が上手い人くらいまで上げてくるんですよ。俺が一曲目歌い出す前から、喉元まで「うまーい!」を準備して、聞いてくれる訳ですよ。
ただ音楽好きだからこそ、自分の実力なんて、よくわかってんです。
俺は中の下なんよ。
この中の下が尚更厄介でして、上手いなら「すごーい」やし、下手なら下手で「音痴なんかいw」でええんですけど、俺はちょっと下手なんすよね。みんなイジるにイジれない空気になっちゃうんですわ。加えて音楽好きですから、安易な有名曲なんか選んだら「気ぃ使ってんな」って思われる訳でしょ?
知らん曲選んだとしても聞かせられるほど上手くもないし、知ってる曲はシンプルに下手。わかりやすい地獄が訪れるのが、俺にとってのカラオケなんですね。
だから俺は、だいたい隅に隠れてカラオケを見守ってるんですね。音楽好きと言ってたやつが、歌も歌わず隅でヘラヘラしてるんですよ?早く帰って欲しいでしょうね。
まぁ俺は音楽が好きなので、聞く分には上手い下手ってそこまで気にならんのですけど、たまに思う事があるんすよ。
それは、歌い出す前の、タイトルが出た瞬間。
「あっ、コイツ爆死するな」って思う時があるんすよ。
もちろん、その人の歌唱力にもよりますけど、「この曲選んだらまぁ死ぬよな」って曲は、やっぱりあると思うんですよ。「俺、この戦いが終わったら、もう一度あの子に告白するんだ。」くらい死亡フラグが立つ曲って、カラオケにおいては存在してるんですよ。
もう王道のところで言うと彼らでしょう。
ワンオクですね。
めちゃくちゃかっこいいし、誰しも歌いたいと思います。でもカラオケの画面に「ONE OK ROCK」と出た瞬間に、祈るしか無くなっちゃいますもん。受験生みたいになる以外、適切な対応がわかんないっすもん。
こんなもん、普通の素人が歌える訳無いんですよ。キーの幅は広いし、リズムはムズイし、音は細かいやないですか。加えて裏の楽器はカラオケ独特の電子音でしょ?この状態で、普通の素人がワンオクをかっこよく歌えるはずがないんすよ。
この系統で言うと
King Gnuもそうですよね。
この曲なんて聞くたびに「今の高校生はかわいそうやなぁ」って思ってますよ。絶対歌わない方が、その人のためになる曲じゃないですか。
この曲もまぁまぁキツいやないですか。もう歌のキーの時点で地獄みたいな難易度ですよ。俺なら出だしからもう中みたいになっちゃいます。
しかもですよ。仮にそこをクリアしてもさ。
今の僕には何ができるの?
何になれるの?
誰かの為に生きるなら
正しいことばかり言ってらんないよな
このBメロで大爆死間違いなしっすもんね。
誰がこの雰囲気を出せるんですか?どうせ下手なラップみたいなテイストになるのが関の山なんすわ。んでどうせ周りが、「あいつ何歌ってんの?三木道三の新曲?」みたいな空気になり始めて、「俺今、下手なラップみたいになってる...」って自分が気づいてしまって、夜に泣きながら、全裸バスタブで足ほっぽり出してしまいですわ。
もうこう言う難しい曲って、わかりやすく「危険!!」とか書いておいてあげて欲しいっすよね。
見るからに歌いにくい曲なのに、普通にリストに並んでるから気づかず歌っちゃうんですよ。だから自分の実力もわからない幼気な者たちが、歌い始めて「思ってたんと違う!」と赤面する事故が、後を経たないんですよ。
ただ、難しいのとは違うもう一つの爆死曲ってのもあるんですよ。
それがコイツ。
往年のコミックソングですよ。とりわけ、ブリトラとかかなり危険ですよね。
面白い曲って、鮮度が命じゃないですか。今で言うと、ヤバT、打首、岡崎体育など、面白い歌を作るアーティストってどの時代も一定数いますけど、どれも全く知らないか、よく知ってるが鉄則になると思うんですね。
そのアーティストが好きだったり、歌がうまかったり、歌い手オリジナルのパフォーマンスができるのならいいですよ。ただカラオケで歌う曲として面白い曲を選ぶ場合って、面白い曲のポテンシャルだけで、勝負を挑んでる訳やないですか。
そうなると「ちょっと知ってる」って人がいた時点で、白けてしまうと思うんですよね。誰も知らなければ、歌ってる人の引き出しとしてユーモアになりますけど、みんながほんのり知ってたら面白いと思って滑ってるやつになっちゃうやないですか。全力でそんなの関係ねーをやるみたいなもんですからね。
しかも音楽が好きになればなるほど、一般的に知られてるか知られてないかの領域なんてわからなくなってきます。だからやっぱりコミックソングって怖すぎる選曲でして、爆死を恐れて仕方がない曲になってしまうんですよ。
最近はテクいバンドが増えてきました。
転調をバンバン繰り返したり、女性でもきついハイトーンを歌ったり、カラオケ真っ盛りの高校生にとっては、コレほど辛い時代は無いと勝手に心配してしまいます。
気になる女の子の前で、電気グルーヴの富士山を歌った、私のような不幸が二度と繰り返されないよう、爆死曲には注意していただきたいものでございます