阿部義晴の誠実な響き
ぶっちゃけユニコーンで推しは誰って聞かれたら(誰にだ)、おそらく阿部Bと即答するくらい中学時代から彼の音楽や言葉とかが好きだ。ユニコーンが再結成する前のインタビューではメンバーで一番再結成に否定的なコメントをしていた割にいざ復活すると一番やる気を出しているツンデレオジサンな所とかすごい好きだ。らしくて。
解散以降のソロ時代は優しく芯の詰まったピアノのインストゥルメンタルを逗子の美しい海を感じさせるかのような静けさの中にも激情があるような旋律でぶつけてくるのだから何だか聴いていて心の奥底をじわっと母なる海に包まれるかのような音楽やなあって思わされたりした。欲望の切ない歌詞はユニコーン解散のことを歌ってるんだろうかとどうしても思わざるをいられなかったし、ゲームセットのやけっぱちな別れの情景描写や曲調も好きだしユニコーンの曲では(あえて再結成前に触れるが)CSAのドタバタ感や当時の事務所の電話番号を歌詞に引用するメッチャクチャさ、シングル「スターな男」の作詞(ケダモノの嵐)、ママと寝る人の子供目線に立った見事な歌詞(おどる亀ヤプシ)、ハヴァは好きなアルバムじゃないので割愛する(失礼)名曲開店休業(どうしてもフジのファンからすると志村の声で脳内再生される)、なんか休日ののどかな昼間を連想させるフリージャズ(ヒゲとボイン)、92年の最初のソロでの名曲+or-(これ今更気付いたがエイズの陽性陰性を現した曲名なのか?)スプリングマンはとにかく阿部Bの隠れ名曲がさく裂していて金銀パールベイビーはプレスリー風な扮装をした彼が浮かぶし、アナマリアのクリシェ気味な優雅な曲調、音楽家と政治家と地球と犬の当時の世相を強烈に皮肉った歌詞、月のワーグナーの美しいストリングスアレンジに「大丈夫 無理をしないで いつもの様に落ちついて ゆっくりと」という歌い出しが当時いじめ被害に苦しんでいたせいか正直この曲が影響して阿部義晴というミュージシャン、男に興味を持ったような気がする珠玉な曲だ。ソロ時代の優しい歌詞をこのころから感じさせるかのような歌詞で。
ABEX GO GOのおせわになりましたのシンプルなロック、風花雪月のセルフカバー、44Magnumの心の地図や毎日海を見ながら暮らせたらの雄大な曲調と歌詞は再結成以降のユニコーンの彼の作風に活かされている気がする。また初期氣志團に阿部さんがプロデュースで関わっているのが気になりすぎてOne Night Carnivalを聞いた気がする。とかく、それ程までに筆者は阿部BがいやABEDONの現在とかつてがだいすき(岡村靖幸)なのである。