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非日常が日常になった。

去年、一月の中旬に留学から帰国した。

久々の友人との再会、久々の日本の空気、久々の日本社会、何処か懐かしく、何処か物足りなさを感じながら、日本での日常を送り始めた。

帰国してから一ヶ月ほど経った頃だろうか、世界でコロナウイルスが蔓延し始めた。一気に日常が非日常と化した。外に出ることさえ少し恐ろしい、そんな緊張感が張り詰める生活が始まった。

緊急事態宣言、親のテレワーク、大学の授業はすべてリモート、店に入る前には消毒とマスクが必須.....たくさんの非日常が生まれた。

非日常に揉まれながらも、私たち人類は働くことをやめなかったし、動くことをやめなかった。ときには休んだりもしていたが、生きていくためにはコロナウイルスを恐れながらも動き続けなければならなかった。

そんなこんなで激動の2020年は終わっていった。

あれから約一年が経った。

去年生まれた非日常は、今もなお続いている。2021年初月は去年よりもコロナウイルスが猛威を振るった。

ひとつの原因は、非日常が日常になったことだと思う。

人類の適応能力はすごいものだと、我ながらに思った。

あんなに恐れていたコロナウイルスとともに生活しているのだから。

もちろんまだ恐れてはいるが、正直な話私たちは非日常に浸かりすぎてしまったがために、この生活に慣れてしまった。

コロナウイルスが蔓延する前の生活にはもう戻れないと、なんとなく私たちは気づいている。

だからこそ慣れるしかなかったように思う。

いつからか人の顔さえ見えなくて、人に会うことさえできなくて、一刻も早くコロナウイルスが収まって、医療従事者の方の負担が軽くなること、普通に生活ができることを祈るばかりだ。

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