44歳漫画家、夢の書籍出版。怒涛の制作記「ネーム編」
noteでのお知らせがめっちゃ遅くなりましたが、8/15に初書籍を出版いたしました。着痩せの神おかだゆりさんとの共著、実用型コミックエッセイです。
オールカラー192p、読み応え十分の大ボリューム。
私の全ての生命力を注いで作ったと言っても過言ではない本で、クオリティ・内容、どこに出しても恥ずかしくない最高傑作になりました。
でも、まーーーーーー大変でした!!!
このお話いただく前も広告漫画やウェブメディアの漫画などお仕事で描かせていただいていましたが、量が凄すぎて。
一冊の本になるほどの漫画を描くのってこんなに大変なの???と気付いた時にはすでに遅し。間に合わなかったらどうなるんだ??うわあああとなった頃から記憶が途切れ途切れなのですが、記憶を探りつつ怒涛の制作記を描いていきたいと思います。
夢だから頑張れる、と思いきや
ずっと夢見ていたことができる!というドリームパワーでなんでもこなせるかと思いきや、寄る年波には勝てず、徹夜で仕事とかできない体になっていたのは想定外でした。
もうちょっと頑張りたい気持ちはある一方、「この状態で起きてても使い物にならないから寝た方がマシだなあ」という冷静さが勝り、「しかたねー」と毎夜娘の隣の布団に潜り込んでいました。
ネーム、面白い!!
ペース配分を大幅に誤った要因がネーム作業なのですが、これまでちゃんとネームというものを描いたことない私にとってすごく新鮮で、漫画に描いた通り時間さえ許せばどんだけでも考えていたいくらい面白かったです。
私は同人活動はしておらず、漫画をちゃんと学んだこともなくSNSに投稿している日常漫画などは頭の中でネームみたいなやつをイメージしてそれを一気に落とし込むやり方を長年やってきたので、第三者(編集さん・共著者さん)にわかるようにできるのか少々心配だったのですが、デザインワークでやるラフ提案と発想としては同じだし、いつもやってるみたいに頭の中をそのままざっくり落とし込めば良いからそれほど難しくなかったです。
ただ、プロットというのは私が未熟なためか、合わないのか、全然ダメでした。
私はライティングもやるので記事全体のバランスを考えたり言い回しを工夫するのは得意なはずなのですが、文章で完成させようとしてしまうせいで、それを後々漫画にしていこうとすると二度手間っぽくなってしまい、ダメだこりゃ!と切り替えました。
役立ったのがクリスタの機能「ストーリーエディタ」。
複数ページのテキストをまとめて入力・編集できるもので、例えば1pに「⚪︎⚪︎の説明」2p目に「⚪︎⚪︎の説明を受けてのリアクション」といった感じでざっくりした内容だけとりあえず打ち込む。これで1話分の構成が出来上がるので、あとはコマ割りをしていきながら無理があるところは修正していく。結局はプロットと変わらない気はしますが、私的にはこのやり方が結構しっくりきました。
描きたいのか描くべきなのか
ネーム作業において最も葛藤した部分。
各章・各話のテーマは決まっているとはいえ、著者(私)の実体験や感想、著者からのメッセージをどう入れ込んでいくかはある程度おまかせいただいていました。
「打ち合わせの時に言ってたこと、ここに入れたいな〜」と思って入れてみてしっくり来れば万々歳なのですが、やはり「いや、ここに入れるべきなの??」と思うことの方が多く。
なんだか違和感、取ってつけた感がある場合はその前後も調整する必要が出てくるのですが、そんな時はひと呼吸おいて「これ、私が描きたいだけじゃね?(またはそのセリフを言いたいだけ)」と考えるようにしました。
結果削除することになった時、最初は「あ〜〜〜良かったのかなこれで…」となるのですが、あ、断然こっちの方がスッキリしてていいわってなることが殆どでした。結局伝われば良いんですから。私のこだわりは、載せられるところに載せれば良いんだなと。(これもデザインと一緒だ!)
これって結構日常のコミュニケーションにも通じるものがあり。
言いたい!と思ったことが余計な一言だったり、逆に混乱させたりすること、めっちゃあるな、と。私はもう一億回以上は経験しているので、「言いたいこと」が「伝えるべきことなのか」この精査大事だなーと思いました。
そんな感じでまずはネーム作業が終わりましたが、この後も修羅場が続きます。よければ続きも読んでいただけたら嬉しいです。
そして書籍にご興味持っていただけましたら是非!
書店では売り切れもあるようですがamazon他ネット書店、電子書籍もございます。
よろしくお願いします!!