治療経過_20190525
シーサーや木彫り熊や鬼やカープ坊やはただいま自宅を守ってくれており、
現在病院のベッド脇には各種御守りが鎮座しております。
宗像大社のものは千切れかけておりますが(笑)
=突然=
賛否両論ありました大型GWですが、人混み、感染症を避けねばならず、また動き回る体力もない私は、退院後より特段変わらず安静と適度なリハビリをして過ごしておりました。
先般書きました通り無理ができるような状況ではありませんでしたので、毎朝体調を確認しながら慎重に生活するような感じですね。
そして連休明け5月7日に診察予定があり、通院。
診察前に身長体重を計るために内科外来診察室というところへ移動し、ちょうど体重計に乗ろうとした際に少しめまいが。。
横にいた看護師に靴を脱いで台に上がるように指示され「はい」と答えるも体が動かない。
一瞬して「あれ?まずいかも」と思う内に体が震え始め、なんとか看護師の方へ体を向けるも、今度は言葉が出ない。
その時には全身がガタガタと震え、立っているのに必死。
異変を看て取った看護師が両脇を支えてくれて、、、
と、ここまでは薄っすら覚えているのですが、気づいたらベッドの上でした。
硬直性痙攣の上、失神したようです。
いやー、参りました(笑)
移植後ですのでね、いつ何があってもおかしくないという覚悟は常にして、注意もしていましたが、まさかほんの数秒で意識が飛んで、そのまま緊急入院になるとは。。。
本当に不幸中の幸いというやつですが、これが病院以外で起こっていたらと思うとゾッとします。。。
その後、CT,MRI、血液培養検査、レントゲン等々、順次出来る検査を一通り受けまして。
主治医の方からは感染症要因などの簡単なものであれば数日で退院できるよと聞いていましたので、すぐに出る気満々だったんですが、特別ウィルス等が検出されず要因が分からない。。
そうこうしている内に週末には熱が出始め、また追加で検査が必要になる。。
といった感じでズルズルと入院が延びておりました。
結果として、痙攣失神の要因は、
貧血、低血圧、低血糖あたりが重なったものではないかと予想されています。
=治療=
ではその後の発熱等はなんなんだということになりますが、、、
こちらも色々とああじゃないかこうじゃないかと調べる必要があり、段々と入院が延びる。。
まずは追加の検査でサイトメガロウィルスが少量検出されまして、その対処療法を致しました。
しかしながら、このウィルスにはこれまで幾度となく罹っており、ここまでの高熱を引き起こすとは考えにくい。
その他想定されるものに対しての抗生剤投与も行うものの改善は無し。
ガン細胞による腫瘍熱か、何かの免疫反応か、というところが有力となり、
ちょうど3回目のアドセトリス投与についてどうするかを相談する時期でもあった為、入院したまま全て同時並行で治療および経過観察をしようという運びとなりました。
そして5月14日に3回目のアドセトリスを投与致しました。
これで腫瘍熱の方が治ってくれれば、その他種々細かい症状も良くなっていくかな等と淡い期待をしておりましたが、まあそう簡単には行きませんね(笑)
そもそもアドセトリスは所謂分子標的薬というものですが、抗がん剤を含むことに変わりはありませんから、抗がん剤入れておいて身体が元気に・・・なんて都合の良いことないですからね。
その後、
ガンマグロブリン血症(免疫力が低下する)が確認され、ヴェノグロブリン製剤という血液製剤を大量に補填したり。
副鼻腔炎が確認されたり。
アドセトリスとデノシンという抗生剤の影響で骨髄抑制が進み、各血球(白血球、赤血球、血小板)が軒並み低下して、日々輸血が必要だったり。
ステロイド剤の量が増えた為、また血糖値が上がったり。
それぞれの対処療法の為の薬の量が大量な為、肝臓への負担が大きかったり。
(内服が12種類、点滴が4種類)
重症というような病状は出てはいないものの、全般的に調子の悪い日々が続いております。
なんだか色々色々出てきてしまい、とりあえず現状見通しがつかないような状態ですね。
白血球の数値が下がると設置される簡易的な無菌設備(アイソレーター)です。
これついちゃうと基本この中にいてくれという話になり、行動が大きく制限されます(泣)
そして赤血球輸血はO型のものを輸血するのですが、未だに表記は血液型?です(笑)
見る度に若干笑ってしまいます。
※移植前はB型です
とりあえずは3回目のアドセトリスの効果評価を待ち、その上で今後の治療方針を相談していくことになりますね。
=悪いことばかりではない=
昨年11月に移植をしまして、年末に退院。
年明け順次動いていこうと思っていたらGVHD(免疫反応)の悪化で1月21日に再入院。
3月末に退院し、今度こそ!4月中には動き出そう!と思っていたら、今回の緊急入院。
そして入院の長期化。。。
なんだか悪いことばかり起こっているように思えますが、、、
とは言え、個人的にはあくまで前向きでおります!
5月2日で移植から半年が経ちました!
ひとつの節目ですね。
移植後、半年、次は1年と。
時間が経てば使える薬が増えたり(使用するリスクが減るという表現の方が正しいかもしれません)治療の選択肢が増えます。
これは本当に嬉しいことで、実際現在使用している薬が駄目であった場合、次の候補もほぼ定まっています。
その薬で更に半年時間が稼げれば、もう1年経つことになります。
そうなれば更に選択肢が増えます。
もちろん最終目標は【寛解】ではありますが、余命1年を覚悟した時に比べれば遥かに希望に満ちていますので、今は治療をしながらQOL(クオリティオブライフ)の向上を図っていくのみですね。
難治性のガン患者というのを棚に上げ、主治医の方にも「治療は治療として、少しでも普通の生活に近づきたい」という無茶を訴えています(笑)
身体的には70〜80歳くらいのお爺ちゃんみたいな体力しかありませんが、頭はまともなはずなので(笑)
出来ることからやっていきます。
2019年5月25日 井上誠士