キタニタツヤの「ずうっといっしょ!」がエグいって話
あたしは壊されたんだよ
最近、キタ二タツヤ氏の「ずうっといっしょ!」を聞いて、無事激重感情に苛まれています。もっと傲慢に言うと、「この曲私のことだ…。」ってやつになっています。
私に関してはメンヘラなので、椎名林檎氏や尾崎世界観氏の歌詞を読みながら後方腕組みする女をイメージしていただければ大丈夫です。以下敬称略。
まず白状しないといけないのは、米津玄師の「さよーならまたいつか!」とは関係ないんだよね?詳しくないからてっきり、キタ二タツヤからのアンサーか何かだと思って、軽い気持ちで聞いてしまった。そしたら思いのほか傷が残ってしまいました。YouTubeのせい。
あとは、6月にこの曲あげるの、確信犯だよね?白いドレス、白いタキシード、幸せな花嫁、なんて皮肉。
そんな感じで、ずうっといっしょ!のサムネが目に入るたびに複雑な感情になる。
でも基本的に、恋愛の悲哀の曲好きです。だからこの曲も大好き。曲にストーリーを乗せすぎるとわざとらしくなるから、時間の一点だけをめちゃくちゃ語ってくれると気持ちいいね。その一点の感情はデカければデカいほど良いね。
以下は歌詞と感想を並べるやつです。歌詞はYouTubeから引用してます。
まずここからなんだけども、
家族が機能不全だったので、はやりの毒親概念のなか、背伸びしてうまく子供をすることできなくて、不適切な環境への適応は適切な環境への不適応なので精神が安定せず、昼職は性に合わなかったのかな。(早口)
愛されなかった→社会への不適応 を短い歌詞ですんなり想像させてくれるのすごいです。
この子はそうやって一人で生きてきたけれども、
【あなた】に出会って、はじめて他人に甘えることを、許されてしまった?ひとりで強く(強がって)生きていたけれど、もう前みたいには生きていけない。
一人称が「あたし」語尾が「思えないもん」で少女の雰囲気を残しつつ、「死にたくて仕方ない」(これは2番でも繰り返される)。ちぐはぐで自暴自棄、かなり暴力的、まっすぐ殴られた気分になりました。
それでサビと2番へ走り抜けるんだけど、最高にアガってくるのが、
ここ。この辺からPVの一枚絵の全貌が見えてくるから。
そもそも髪を乾かしてもらうなんて、映画のワンシーンみたいにロマンチックなんですよ。その場面が自分の中では最高の悪夢で、何度も再演するみたいにフラッシュバックしているのかな。
あたしは壊されたんだよ
壊れたんじゃなくて壊された。
言葉の強烈さに、聞くたびに歯むき出しそうになる。一貫してこの曲は被害者感情で語り続けるんですよね。過去のあなたとの思い出とか過ごした日々とか、全部全部覆い隠すくらいに今はもう憎くてしかたなくて。それらを100%で出力するとこうなるんだと思いました。
絵からもわかるけど、髪を乾かしてくれた場面にしがみついて、あなた自身はもういないんだよね。
肥大した過去、いびつな自己、いや、これこそ純愛か?感情がめちゃくちゃになる!もうこれ以上書くことができないです。
お揃いの悪夢でずうっといっしょ!