GP9th優勝!!マラかっち式【青黒カリヤドネ】完全解説
~はじめに~
更新履歴
2019
10/29)毎週CS完結まで更新
10/29)デッキ解説更新
10/30)候補カード更新、はじめに更新
11/06)戦歴更新、基盤リストGRゾーン更新
候補カード1種類更新、環境上における強み更新
11/07)候補カード1種類更新、サムネ画像変更
デッキ解説と候補カード解説の見出しを分割
11/17)候補カード1種類更新
2020
11/07)全文無料公開
宣伝)
けみくろ放送局に出演しました!
ループルートの解説も動画付きでお送りしてます!
あと中身のないことを喋ってます!よろしくお願いします^。^
ぐってぃ(@gds0702)の善意によりサムネ作ってもらいました!かっけー!
趣味で記事や動画の凝ったサムネを作りたいらしいので、記事の見栄えをカッコよくしたい人はぜひ彼に頼んでみましょう!・。・!
ご挨拶、諸注意)
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ご購入を検討いただいている方へ。
当記事はGP9thで優勝、3位、Best16を記録した「青黒カリヤドネ」の解説記事となっております。
普通の解説記事だけでなく調整録としての側面も持ち合わせていますので、
カリヤドネだけでなく、今後デッキを考える上でのヒントとなるかもしれません。
単純に読み物として非常に読み応えがある記事なので、無料部分を読んだ上で検討いただければと思います。
また、カリヤドネというデッキはGPだけではなく2019年10月以降の環境でも十分以上に戦えるデッキです。
その証拠にカリヤドネを使用したマラかっちメンバーがCStop8以上を複数回記録しています。
GP後の入賞歴…
10/12)第23回ドレミCS…セキボン:3位
10/13)心斎橋CS…◆ドラえもん:2位
10/19)第19回地下ラボCS…dotto:2位
10/20)心斎橋CS…カイザ:2位
10/26)第38回スキップCS…イヌ科:3位
10/27)第15回大垣書店びわ湖CS…Vのもれ:4位
11/03)第36回はっちDMCS…Vのもれ:4位
11/04)第37回はっちDMCS…◆ドラえもん:1位
11/10)第15回茨城CS…ユーリ:1位
なぜ現環境でもカリヤドネが通用するのか、その説明も今後追記していく予定です。
それでは、マラかっち最高峰のライター25による調整録「毎週CS」からスタートです。
皆様、宜しくお願い致します。
Writers…
イヌ科(@inuca_dm)…GP勝った。後付けでいっぱい書いた。社会不適合者。
25(@doald25)…通称パンさん。蔑称〇んこくん。社会不適合者。
うどん(@aburaagejp)…DMvault最高レート。うるさい。社会不適合者。
φすとーむ a.k.a. MJ(@mj_storm_owaowa)…アジカンのGotchに似てる。
◆ドラえもん(@Dora_A_ST)…決勝戦の勝因。本人は2bye後1-3で爆速退場。
北のあーさん(@asansansansan)…なぜか人気がある。カリヤドネ未使用。
毎週CS:マラかっちのカリヤドネ奮闘記
~GP9th調整録~
written by 25
きた!!!!!!!!!!!!!ついに!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!毎週CSが!!!!!!!!!!!!!!noteに進出じゃい!!!!!!!!!!!!!!!
気付けばえもんドラの毎月インスパイア記事CSよりも更新頻度が落ち、名前を「半年に1回CS」とかに変えた方がええんちゃうんかと心配されるレベルになってました。
お久しぶりあるいは初めまして。
そして記事のトップバッターを飾っているという事は、「それなりに多い無料部分」は全てこのデッキのノウハウを知りたい人には全く需要の無い文章で埋め尽くされるという事です。
なんちゅう「基本プレイ無料」と似た詐欺のかほり、と憤慨する人もいるでしょうが、お金を払わない人間に人権は無いため仕方ありません。
とは言えそんな現代社会に蔓延る搾取の構造を長々と語っても仕方ないので、そろそろ本題に入っていきましょうか。
目次にも書いてある通り、今回は『青黒カリヤドネ』の話。
何故優勝したイヌ科がイヌだけにワンチャンを掴む(爆笑)ことが出来たのか。
何故今回マラかっちが成功できたのか。
そこに到達するには、とても多くの段階があったのです・・・・・
長い付き合いを経てこれくらいの冗談は許してくれるようになりました
※例によって長いです。
精魂尽き果てる気しかしない人は、
「Step4.『青黒カリヤドネ』の答え合わせ」から読んでください。
●Step1. ゴミ拾い、ついに成る
~前回までのあらすじ~
???「パンさん!《生命と大地と轟破の決断》ってカードやばい!!人が死ぬデッキ出来る!!だからGP出よ!!!」
???「エッッッッッッ!?!?!??!?!」
???「パンさん!!この緑単《生命と大地と轟破の決断》やばい!!4t《逆転のオーロラ》からの《決断》で4キルできる!!!これつええよ!!!!」
???「エッッッッッッッッ!?!?!?!?!?」
???「パンさん!!!この緑単《生命と大地と轟破お決断》凄い!!!!赤白にワンパンされた途端負ける!!!!」
???「エッッッッッッッッ!?!?!?!?!?!」
???「パンさん!!!!さりとて緑単以外はコンボパーツ集められないしビートダウンにしたらアナダムドに殺される!!!《生命と大地と轟破の決断》やばいよ!!!!」
???「エッッッッッッッッッッ!>!>!>!>!>!>!>(発狂しながらGPの参加登録したことを悔やんで死ぬ)」
(補足:《生命と大地と轟破の決断》デッキの理解度がGPで使った方の5億分の1だったためこんな感じになっております。たぶんホントはもっとやれるやつです)
確かこんな感じだったような、いやもっと暗澹とした「駄目だこりゃ」感が漂っていたような気もしますが、光の速さでGPの使用デッキとカバレージ参加が両方吹き飛んだ超CSⅢ後、8月末のマラかっち。
ある者は未練たらたらに《決断》を触り続け(主に自分)、またある者はGPなぞどこ吹く風と言わんばかりに週末のCSの為のスパーリングに勤しむ日々の中、スポイラーで新たなカードが公開されました。
考えるの面倒だから新しいカード見たら取り敢えず文句つけるマンぼき「ふーん、下は受けになるし上はループしてくださいって書いてあるからなんか出来そうだけど、、、まあ墓地一気に増やすの難しそうだしロマンカードかなW」
さーて今日もマラかっちマラかっち・・・・
???「パンさん!《魔導管理室カリヤドネ》ってカードやばい!!人が死ぬデッキ出来る!!だからGP出よ!!!」
ぼく「は?」
……………………………
マラかっちには、かっちという男がいます。
本当は「るいん@元帥」というHNがあるんですが、
皆がかっちかっち呼んでるうちに気付いたらtwitterの名前もかっちになってました。だからかっちです。
「マラかっち」の「かっち」の語源も彼だったりします。
「マラ」は察してください。
かわいいマラカッチ(ポケモン)のみなさん
さて、そんなかっちは、今でこそトーナメントプレイヤーばかりになってしまったこの会議では珍しい、とてもカジュアル寄りな思考の持ち主です。
そのスタイルは、一言で言えば「オリジナリティの追求」。
誰も使っていないカード、誰も使っていないギミック、誰も使っていないデッキ。
そういったモノを、一線級に戦えるようにリペアする。
そういう事を好んで行うプレイヤーです。
無論これは、砂漠に落ちる砂粒を見つけるがごとき作業。
実際にそれがトーナメントレベルである事などそうそうありません。
だからこそ、その無限の手探りを、誰が呼んだか「ゴミ拾い」。
ですがこの時、何人かと回しながら「ゴミ拾い成功した!」と騒いでいたのは、紛れもなくそのかっちでした。
《ウォズレックの審問》と《「本日のラッキーナンバー!」》で相手の足を引っ張りつつ墓地を貯める呪文を連打し、最後は《次元の嵐 スコーラー》と《超次元エクストラ・ホール》を絡めて《「本日のラッキーナンバー!」》連打で押し切る。
リストを見た時の第一印象は「妙な形の『青白スコーラー』組んだな」、ですね。
かっちがゴミ拾いをしていたのはいつもの事ですし、自分は「弱い」という結論を出しておきながら今だ未練がましく《生命と大地と轟破の決断》を弄っていたので、正直あまり興味は引かれなかったからです。
ですがその日、会議に入っていつものごとくROM専を続ければ続けるほど、普段のゴミ拾いとは違う”違和感”を感じるようになってきます。
普段ならかっちが人を捕まえてvaultでその”ゴミ”を回すとしても、その相手と半ば「これはゴミだね」という確認作業になるだけで終わる筈が、
ひとり、またひとりと気付けば”ゴミ”の話をする人が増えていくのです。
なにかがおかしい。
そう思った頃には、既にその場にいた人間の殆どがこの”ゴミ”の話をしていました。
まさかこれ・・・・・ついにかっちが当たりを引きおった・・・・?
ですが第一印象というのは強烈で、「ディールを連打してターンを返す」だとか「最速4キルコンボ」などのような耳を疑うような単語が飛び交っていても、
「『青白スコーラー』が弱いのにこのデッキが強いなんて本気で言ってるのか」と頭の中で否定してしまいます。
ですが、そんな頭ごなしの否定はたった一言でぶっ壊されてしまいました。
ユーリ「このデッキ『アナダムド』有利っぽいすね」
うんこ「調整すりゅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~カリヤドネさんだいしゅき~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
DMPにミーハーは誉め言葉だから(震え声)
そう、この時期は超CSⅢが終わったばかりで『シータミッツァイル』も『赤単ブランド』も影も形もない、世は正に大アナダムド時代。
”アナダムドに非ずんばデッキに非ず”だったその環境でアナダムドに有利というのは、それだけで垂涎ものの価値があったのです。
環境上のこの上ない有利。
このデッキを調整しようと感じるには十分な理由です。
更に同じ時をして、一足先にこのデッキを触り始めていたユーリが、遂に見つけてきてしまいました。
このデッキをこのデッキたらしめる核爆弾を。
《魔導管理室 カリヤドネ》による膨大なアドバンテージ。
《次元の嵐 スコーラー》による2ターンのエクストラターン。
《ブラッディ・クロス》によるライブラリアウト無限ループ。
最早何を言ってるのか判らない程の強烈な柱を複数手に入れ、尚且つ『アナダムド』に有利も取れてしまう。
この飛躍的な進化を前に、最早この”デッキ”を”ゴミ”と言う者は誰も居ませんでした。
「もしかしたら、これが《生命と大地と轟破の決断》に代わる答えになるかもしれない」
かっちの探し当てた砂粒が、原石へと”成った”瞬間でした。
●Step2. 違和感と停滞 side マラかっち
さて、自分も急いでカードをかき集めて組み上げて一人回しを始めるのですが、当たり前ながら先に調整を始めていたうどんとユーリを追いかける事になります。
その間も見る対面なんかによって激しくカードを入れ替えていた彼等ですが、時期によっておおまかに分けて2つの軸に分けることが出来ました。
①.ハンデス軸
ユーリとかっちが《凶鬼90号 ゾレーゴ/「大当たり!もう一本!!」》を発見してから自身で洗練させたリスト。
《ウォズレックの審問》をガン投し、《ブレイン・タッチ》を積むことで、「ハンデスで相手の速度を相対的に下げる」ことを目的としています。
《ブレイン・タッチ》が自分のリソースを失わない為かなり見た目良さそう・・・
と思いながら暫く一人回ししていたのですが…
正直な所、感触は”そんなに…”といった所。
理由は大きく分けて二つ。
まず一つ目にハンデスが妨害として機能しづらい事です。
「相手の速度を相対的に下げる」事を目的にハンデスを積むのであれば、必然初動やビッグアクションと言った相手の動きに合わせるように撃たなければなりませんが、
それはつまり初動であれば2ターン目、悪くても先手3ターン目には撃たなければ妨害として機能しづらいという事。
ビッグアクションになるとランハンである《ブレイン・タッチ》では抜けるかどうかわかりませんし、そもそも抜けない《ウォズレックの審問》なんかは4、5ターン目に引くともう地獄です。
妨害の手段としては強いタイミングがとても限定的で、尚且つ安定もしづらい物でした。
そして二つ目に、多色が増えすぎる点。
1ターン目墓地肥やし、2ターン目ないし3ターン目に妨害、それ以外はひたすら墓地肥やし、という動きを1マナ単位で行うこのデッキにとって、多色マナをタップインするという事はそれだけテンポをひとつロスしていると言えます。
1枚程度ならハンドとの兼ね合いで処理が可能ですが、このデッキの多色枚数は貫禄の18枚。
「よしよし、次のターンにトップを埋めてカリヤドネ召喚したろ!w」というタイミングでハンデスくんが主張してきて発狂、という事態は一度や二度ではありませんでした。
ですが、これらの欠点が解決すればハンデス軸も全然ワンチャンあるという事です。
コンセプトを変えましょう。
つまり同じハンデスを積むにしてももっと後ろ向きに。
「相手のリソースを枯らしてゆっくりとコントロールしながら《カリヤドネ》を着地させる」事を狙えば両方気になりません。
そう思って自分が組んだ卍天啓卍がこちら。
・・・・・アレすぎてかっち一人にしかリストを見せてなかったんですが、VV8が着地すると1000%負けます。
あとは察してください。
実際この軸は、最終的に彼らの中でも「やっぱ《ブレイン・タッチ》安定しないよな」という話になって廃案になったみたいです。
②ジョーカーズ軸
先程のハンデス軸からのフィードバックを受け、ユーリとうどんが改良を重ねた上で、この頃未発売の「超GRメガスタートデッキ ジョーの超ジョーカーズ旋風」の新カードをぶちこんだ形。
ハンデスの的をあくまで相手の初動に絞り、《ザババン・ジョーカーズ》でこちらの速度を上げることを意識しています。
特筆するべきは、ジョーカーズの呪文が必要になった事で、高スペックな受けのカードを取れるようになった事。
これだけで、特別な対策が無くてもビートダウンに対して一定の勝率を担保出来るようになったと同時に、
青白スコーラーのような盤面にシステムクリーチャーを置いておくようなデッキにも対処が可能になりました。
更にこの頃スポイラーで公開された《スゴ腕プロジューサー》は、多色とは言え色も合っており、更に最大3面まで止められるというかなりイカれたスペック。
これも即採用です。
速度、受け、そして安定性。
これらすべてがハンデス軸より向上したジョーカーズ軸は、暫くの間マラかっちの中で本命に位置図けられることになります。
実際に回してみても、感触はかなり悪くなさそうです。
さて、相性が確認できれば次はどう環境の対面に寄せていくか・・・になりますが、実はここで殆ど調整がストップしてしまいます。
自分も例に漏れなかったのですが、その理由は「新弾のスポイラーが更新され続けているから」。
しかも今弾はカードがやったらクソに強かったせいで、触らないといけないデッキも多かったのです。
「ほかのデッキも触っとかないといけないから、一旦カリヤドネの調整はかっちに任せるよ」。
そんな訳で一人、また一人と今度はメンバーたちが離れていくのですが・・・・
自分が調整を止めてしまった理由は、実はそれとは全く別の所にありました。
●Step2. 違和感と停滞 side 25
むかしむかし、他の連中がジョーカーズ軸のスパーリングに勤しんでいた頃。
同じようにリアルでジョーカーズ軸の一人回しを繰り返している男がおりました。
それも凄く納得いってなさそうな顔で。
いわずもがなワイの事です。漏れ氏です。
そして、そんなニチャァ顔すらできないような危機的状況に立たされた理由はというと、
最初は感触が良かった筈のこのジョーカーズ軸が、回せば回すほど満足いかなくなってきていたからです。
1ターン目に墓地肥やし、
2ターン目に《ウォズレックの審問》、
3ターン目に墓地肥やし、
4ターン目に墓地肥やし。
そして5ターン目にループ。
・・・・・・・・何か気付きませんか?
そう、
速度どこいった??????
考えてみれば、このデッキで4キルを達成するには1ターンに最低3枚づつ墓地をこやしていく必要があります。
現実的にハンドキープを考えれば《ブラッディ・タイフーン》2枚、《ブラッディ・クロス》1枚が理想でしょうか。
1ターン目に唱える為に黒単色、青単色も欲しいです。
この時点で結構な要求値ですよね。
そして更に追加で、4キルするにはマナカーブ通りに動けなければなりません。
それが容易に可能でなければ、1ターン目に多色カードを処理出来ずに永遠に抱える羽目になります。
ここまでやってやっと4キルが現実的に見えてくるデッキなのです。
ですが実際にこのデッキを回すと、
初手5枚に
スロットン
ウォズレック
アストラセンサー
ブラッディクロス
カリヤドネ
こういう初手が平気でコンニチハしてきます。正に地獄地獄of地獄。
勿論4キルなんて夢のまた夢です。10回回して1回あるかないか。
実際それでも5キル率で言うならかなり安定しているのですが、このデッキ、この形には4キルに固執する理由がありました。
それはこのデッキが「不安定なマグロ」であるから。
このデッキが相手の動きに干渉する手段には《ウォズレックの審問》がありますが、先程も語った通り遅いタイミングで引いたこのカードは全く役に立ちません。
そのうえで、この「相手の初動を妨害して時間を稼ぐ」目的のこいつは、後手で撃っても遅い時が結構存在します。
そしてそんな不確定な妨害手段を通り過ぎれば、こっちがやることは最早自分のデッキを堀り進める事のみ。
大体1~2枚は常にハンドにゴミを抱えているこのデッキがその隙に妨害なんかを食らってしまえば、リソースをほぼ掃ききっている故にそれだけでゲームセットなのです。
これらの問題を解決するには、
・もっと効率的で再現性のある4キルルートを搭載する。
・もっと安定して運用可能で、確実に足止め出来る妨害手段を積む。
このどちらかあるいは両方が必要ですが、勿論そんな夢のようなカードやギミックなんてそうホイホイ見つかる筈もありません。
無論このままでも前述の通り一番取りたいアナダムドには勝率が取れていますし、今現在負け越している赤単や赤白に対しても先手を取れた時に《ウォズレックの審問》がクリティカルなのも理解しています。
ですがこのデッキの構造上の脆さが、GPのような大舞台のどこかで裏目になるんじゃないか、ということが怖かったのです。
後述の冬眠明けにこの話をうどんにしたときは、「パンさんそれは・・・ちょっとデッキに求めるハードル高すぎないすか」と諭されましたけど。蟹になった。
そしてこの、「《ウォズレックの審問》と《ザババン・ジョーカーズ》両刀は脆すぎる」までは判っていたのに「じゃあどうすればいいか」が判らないまま、他の人がこのデッキから離れていくのと同じように、自分もこのデッキを投げてしまいました。
●Step3. 追い風
「ソリューション持ってきました!だれかデュエマしましょ~~~~~~」
時は流れてカリヤドネを投げてから大体1週間ちょっと、最早ソリューションを生んでも何も感じなくなるくらいのペースで新しいデッキを持って来る男、ユーリです。
またかこいつ。 月イチソリュ爆誕マン何者だよ。
そんな事を考えつつ、ユーリの相手をする奴とのスパー中の会話をぼーっと聞いています。
「え、シータカラーの・・・・何これ?」
.......
「あ、ミッツァイルね、新弾GRクリーチャー強いの出るしか」
............
「え、なにそのハリクロ、エクスやん」
................?????
「え、何その動き、キモいキモいキモい」
........................?????????????????
「そのデッキ、、、、やばくね?」
?????????????????????????????????
何が怖いかって、ユーリの相手をしていたうどん、ドッシュ、takiさん、3人が3人とも同じような反応なのです。
会話を聞いただけじゃ、なんかループっぽいことをしてる事しか分かりません。
まあそのうち本格的に練りだしたら分かるか・・・・・
どうやらそんな呑気なことを宣っていられるデッキじゃないかもしれません。 2ブロックだけど。
そう言えばこの前触ってた時は「ダムドしんどいから通常では微妙かも」なんて事言ってたな。
ダムド克服出来たら最強じゃん。 通常のリスト貰ったし触ってみようかな・・・
takiさん「ダムドは有利。 かなり当たりたい部類だよ」
え。
このデッキヤバいわ。
上位入賞者のリスト強制公開というCSで新弾初日に勝ってしまうというドラえもんの大事故からの、フリーでユーリが回してるのを目コピされて情報が回るというダブルコンボがきっかけとは言え、
《BAKUOOON・ミッツァイル》を召喚した瞬間に莫大なアドバンテージを稼ぎ出して盤面を圧倒してしまうという、到底無視できないレベルの圧倒的なパワー。
それは必然、このGP直前というタイミングでの「本命」として、爆発的に全国に波及していきました。
”毎月最高傑作を生みだす男”、ユーリ今月の最高傑作、『シータミッツァイル』です。
そしてまたこれも必然、このアーキタイプの登場によってGP直前2週間前にして環境は一気に激変していきます。
ここまでずっと断トツのTier1をひた走っていたアナダムドはついに陥落し、
ジャスキルを目指す中速ビートダウンである赤白サンマックスはトドメを刺され、
青白スコーラーのような中途半端な受けデッキは存在意義を否定される。
全てのデッキがそんな混沌とした激動に揉まれて再精査され、結果的にGPに向けて仮想敵にするべきデッキも一気に変化しました。
まず環境の絶対的な中心
・シータミッツァイル
次に2番手に落ちたとはいえ当たる可能性が高い
・アナダムド
更にこの両方に有利を取れ、尚且つ増えるであろうデッキ群
・赤単ブランド
・ネイチャーループ
更に環境の変化の影響をあまり受けていない
・赤青覇道
あとは地位が上がったもののパワーで少し劣る墓地ソやロマノフのようなデッキもちょいちょい、くらいの予想。
取り敢えず見るべきはこの5つくらいです。
これを踏まえた上でこの頃の自分のGP使用候補の話をすると、この中でメタゲーム的に一番優位に立てそうな『赤単ブランド』、そして《「本日のラッキーナンバー!」》をうまく使えるデッキが選択肢としてありました。
そう、《「本日のラッキーナンバー!」》です。
一気に盤面展開をするため除去が効きづらい、そして1枚からの展開が容易なためハンデスも効きづらいという果てしなく妨害が難しいシータミッツァイルを咎められる上、他の上記のデッキ群にも赤単以外には腐りません。
なので、赤単以外の選択肢を取るのなら《「本日のラッキーナンバー!」》を上手く使えるデッキを使いたい、と考えていました。
具体的に言うと、そのアプローチであれば『ハンデスダムド』かなあ、と思っていたのですが・・・・・
あれ、何か忘れているような・・・・・
そう言えば、最初の方にもうひとつありましたね、《「本日のラッキーナンバー!」》を積んだデッキ・・・・・・・
あっ・・・・・・
/ わ い や で \
ついに見つけた。見つけました。
《ウォズレックの審問》と違ってどのタイミングで撃っても宣言さえ間違えなければ腐らず、尚且つ単色であるがゆ故に上から引いても困らない、
そして赤白サンマックスの瀕死により赤単以外には間に合わず死亡する事も少ない、まさに理想の妨害札。
早速試してみても、無論のドンピシャ。
もともと5tには安定してコンボを決められるデッキなのです。
こちらの邪魔をせず、確実に1ターンを止められるカードが弱いはずがありません。
ついでに殴り殺すルートまで復活して言うことなし。
こうして2週間もの冬眠(夏)から目覚めたカリヤドネ。
その要因となったのは些細な事故であり、奇しくもマラかっちが、いや、マラかっち随一の鬼才が新たに生み出したもう一つのソリューションだったのです。
そしてこの形まで辿り着いてやっと理解することが出来ました。
『カリヤドネ』というデッキの本質がどういうものなのか、をも。
●Step4. 『青黒カリヤドネ』の答え合わせ
ここからが大事なところなのに無料部分にするワケないんだよなぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
と言う訳でこれを見て下さっている方、お買い上げありがとうございます。
これがアコギな商売という奴です。 現実は厳しいのです。
「無料部分出しすぎだろチョロいなこのモブ」と思った方々を散々煽り倒したところで、いい加減本題に入りましょう。 マジですまん。
《「本日のラッキーナンバー!」》を軸にした『青黒カリヤドネ』の基本の動きは以下になります。
①1ターン目、2ターン目、3ターン目と、リソースを抱えながらひたすら墓地を肥やす。
②4ターン目に《ラッキーナンバー!》で1ターン足止めする。 合わせて1コス呪文を撃てると◎。
③5ターン目、余ったマナで充分な墓地を用意し、《魔導管理室 カリヤドネ》を召喚。 だいたいなにやっても勝ち。
これだけ見ると、《ウォズレックの審問》の時と同じような「1ターン妨害を挟みながら5ターン目にループを決めるデッキ」に見えるでしょうが、その本質は大きく違います。
大事なのは、《ラッキーナンバー!》は2ターン以上連続で撃っても構わないという点。
どれだけマナや手札が伸びた状態でも、どれだけゲームが伸びようとも、宣言さえ間違えなければ必ずターンを返してくれるこのカードは、
「撃ち続ける事によって、手札と墓地を同時に補充する」
事が出来るカードに、ターンを重ねるごとに加速度的に化けていきます。
勿論相手は何もできません。4ターン目に《ラッキーナンバー!》を撃たれ始めてから、エクストラターンを取り続けているようなものなのです。
そしてそれは、《ウォズレックの審問》の時に喉から手が出るほど欲しがった「効率的で再現性の高い(実質)4キルルート」そのものでもあります。
前述したとおり、このデッキでちゃんとした4キルを達成するには、狙ってやるにはとてもじゃない程の高い要求値の壁がありますが、
《ラッキーナンバー!》をメインプランに据え、リソース保持を重視した構成にするだけで、それを容易に達成することが出来るようになるのです。
つまり、「『青黒カリヤドネ』を4キルを狙う構成にするという思想」そのものが大きな罠であり、このデッキの正解は寧ろ逆。「リソース保持を重視して《ラッキーナンバー!》を使ってゲームを引っ張ることを狙う」構成だったのです。
これが特に顕著に出たのがGP9thの3位決定戦、よしゆき VS アーチ―さんの3本目。
《ラッキーナンバー!》連打で無理やりゲームを引っ張ることで、クソヌルハンドを見事捲ってみせています。
そしてまだまだ、それだけではありません。
「リソースを重視する」構成には最速を狙う形にはない、副産物がいくつもついて来るのです。
①事故に強い
そもそもこの『青黒カリヤドネ』というアーキタイプの基本ムーブは、《ラッキーナンバー!》を撃つ以外は全てデッキを回す事に終始しています。
つまり墓地を肥やせるカード以外は、すべからくノイズな訳です。
ですが最速型にしてしまう場合、どうしても《悪魔の契約》やチャージャー呪文、はたまた青黒じゃないカードだったりにどうしても枠を取られがち。
そういうものが少しかさばった途端、デッキじゃない別の”何か”が爆誕することになります。
その点「手札を抱えながらゲームを引っ張る」というコンセプトであれば、そういった所謂”ノイズ”の枠を最小限で抑える事が可能です。
最悪事故ったとしても《ラッキーナンバー!》撃ってれば、そのうちチャンスが巡ってくるかもしれませんからね?
②妨害に強い
こいつのようなハンデスを引き合いに出すまでもなく。
「よーし、墓地がこれで12枚。 ハンドは《カリヤドネ》しかないけど次のターンにはループに入れる・・・・!勝った・・・・・!!」
対あり「「お清めシャラップ^^^^^^^^^^^^^^」」
これは極端な例ですが、最速を目指して徒にリソースを切りまくった結果、相手の妨害をモロに食らって残りのハンドがゴミなせいでゆるやかな死を迎える、というケースは結構多いです。
ですが、ハンドをしっかりキープできる構成にしていれば、仮に墓地リムーブをされようがハンデスをされようが、残った手札で素早く復帰することが出来ます。
墓地が溜まり切っていない状態の《奇天烈 シャッフ》だって、手札が沢山あれば楽に無視できますから。
そういった副産物まで含めて、このデッキのパワーを一番上げる事が出来るのは、やはり《「本日のラッキーナンバー!」》軸なのです。
さて、以上を踏まえて、先程張ったリストをもう一度見てみましょう。
そうですね。
皆さんお分かりの通り、自分が満足できるレベルには未だ到達出来ていませんでした。
●Step5. 社会不適合者の強み
ですが、これも冷静に考えれば当たり前なのです。
《ウォズレックの審問》というゴミになりやすいカードを4枚抜いたところで、もう片方の、しかも手札に握らなければ機能しづらいジョーカーズ呪文がなけなしの手札を圧迫するという事実は変わっていないのですから。
確かに事故率は下がったとは言え、大体5回に1回くらいはデッキを回した末に”この世の終わり”のような手札が残ってデッキが破綻してしまう。
この時GP1週間前、他の人がカリヤドネから離れてからも細々とスパーリングを続けていたかっちとうどんにこのリストを投げ上々の評価を得、カリヤドネに人が戻ってきてからも、
自分は首を傾げるを通り越してブルンブルンさせながら一人回しを続けていました。
さて、ここまで目の前にGP本番が迫って来るといい加減に使用デッキを確定させてしまいたいところですが、マラかっち面々の大方の大勢も決まりつつありました。
さきのリストが出来上がってから、あるいはさらに前から『カリヤドネ』と心中するつもりのかっち、イヌ科、それにVのもれ。
不慮の事故で広まってしまったものの、組み上げた人間として明確にアドバンテージのある『シータミッツァイル』に絞り込んできた北のあーさん、ユーリ、それにtakiさん。
あるいはその他の候補と並行して『カリヤドネ』を候補として残して揺れている、ドッシュ、うどん、dottoさん、sabakiさん。
他に音沙汰が無かったりで何を使うか不明な人間が何人か居たり、と言った状況でしたが、当の自分はと言うと、「未だ3択で揺れている」状態。
確実に環境に標準が合ってきているものの、未だ構築に不安が残る『カリヤドネ』、
メタ上位に敵がほぼ居ないものの、変なのに当たると爆散する『赤単ブランド』、
もう一つの《ラッキーナンバー!》デッキ筆頭である『ハンデスダムド』。この3つです。
とは言えどれもスパーリングはしきれていない状態、残り1週間では時間切れのオチしか目に浮かびません。
どこかでガッツリ対面練習なんかを出来る機会があればいいのですが・・・・・
「イヌ科、GP前の平日3日泊まりに行くわ」
そんなわけで機会作ることにしました。
普通の人なら迷惑極まりない話でしょうが。 この会議にもう一人社会不適合者が居てよかった!(クソカス)
そしてもう一人。
このタイミングでカリヤドネの調整に合流した奴が居ました。
さっき書かなかったですね。 音沙汰無くて何を使うか不明な人間代表、ドラえもんです。
このデッキが冬眠に入る前に「カリヤドネ触る人間多すぎるから自分は他のデッキから触っていく」といち早くその輪から抜けていましたが、音沙汰が無かった間も色々と考えていたらしく、このイヌ科邸の合宿にも大学の合間に顔を出していました。
寝て起きてひたすらカードやって寝るの繰り返しという退廃的過ぎる生活ですが、後から思えば候補カードの取捨選択など、ここで一気に調整が進んだ感があります。
これはユーリなんかにも言える事ですが、常にモチベが高く、色々なアイデアを考えていて意見を投げつけられる人間が居るというのは非常に大きな事なんですよね。
ひとりいるだけで、周りの議論も一気に活性化して様々なアイデアが他からも出るようになってきます。
こういう人が居ついてくれているのはとてもありがたい。
なにが言いたいかっていうとマラかっち最高!って話なんですが。
(???「プロジューサーとカラフルダンス引ければ結構4キルできたから強かったんですよね」 あほ「なるほど」)
そんな中出てきたアイデアの一つに、うどんが言い出した《ラッキー・ダーツ》がありました。
盾回収になる上に、1ターン目5枚墓地肥やしも夢じゃない!
ですが無論、手打ち出来なければその強みは7割減です。 というわけで白はがっつり欲しい。
「ドロハンヤドネ」を触っていた時にこいつが強かったのは知っています。
あとは何かこいつから唱えて強い呪文・・・・・
!?!?!?!?!?
実質《ストリーミング・シェイパー》沢山積めるやんけ!
そして白色という事は・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ですが結果から言うと、このデッキは失敗でした。
《ラッキー・ダーツ》は強かったです。 掛け値なしに。 これはガチ。
ですがそれ以外、デッキの殆どのカードが3コストであったお陰で、本来耐性のある筈の《奇天烈 シャッフ》が猛烈にきつくなった上に、《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》が完全に元の”ジョーカーズ軸のジョーカーズ”だったのです。
挙句の果てには《シャッフ》が憎すぎて《オクトーパの相対性魔力講義》3枚ぶち込んだり、イヌ科が某ベンチャー企業Kで13枚買い込んだりしていたほど。
最終的にイヌ科が「このデッキのノイズは・・・・こいつらや!」と《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》を4枚叩きつけてきた時には、既に丸一日を浪費していました。
そんな散々だった銀河ヤドネですが、今後に繋がる収穫はもちろんありました。
一つ目はドラえもんが提案した、赤青覇道対面に《銀河》で《白皇世の意志 御嶺》《モック・ザメシュ》《サツイ-丙一式》を立てる事で《“必駆”蛮触礼亞》《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を咎めるGRプラン。
このプランは最終的なリストの中でも、先手でされると結構きつい《異端流し オニカマス》のぺチパンを返すための手段として採用されています。
そして重要なのはもう一つの、問題を全て解決する糸口になる収穫。
それは散々こねくり回した銀河型の白いソリュ―ションカードなんかではなく。
リストの左下に鎮座する、ちっぽけな青い2コスト呪文でした。
●Step6. 最後のピース
「《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》以下ノイズカードが多い」という理由で没になった銀河ヤドネですが、実は事故率そのものはジョーカーズ軸よりも寧ろ低いものでした。
その大きな理由は、「リソースを抱える手段をちゃんと採った事」と「多少の色事故は《銀河》を使えば帳消しに出来る」からなのですが、それでも色の偏った手札が来るときは来てしまいます。
そういうときの最終手段の為に入っていたルーターカード《エマージェンシー・タイフーン》が想像以上に感触が良かったのです。
遥か昔、調整を始めた頃に「《ブラッディ・タイフーン》を引いてしまうとかなり腐りやすい」、
「《ザババン・ジョーカーズ》と役割被ってるのにこちらの方が速度が遅い」といった理由で抜けていったカードですが、考えてみれば今は《「本日のラッキーナンバー!」》軸という全く別のプランを狙ったデッキに変わっています。
1枚でリソースカードを堀に行き、抱え、さらに墓地まで肥やせる。
速度を意識する必要がなくなった今、そのスペックは完全に《ザババン》の上位互換だったのです。
「青黒に《エマジェン》積んでもっかい回すわ」と言ったのはうどんだったと思います。
今更結果は語るに及ばず、そのムーブは《ラッキーナンバー!》を4枚搭載したあの頃の自分が求めてやまなかったものを忠実に描き出してくれていました。
やっと納得できる構築に出来た。
代償として赤単は絶望的になったけど避け続ければいいし、これならそれこそハンデスダムドのようなよっぽどのメタデッキでなければ、環境ほぼ全てに勝てるデッキになったと自信を持って言えます。
気分はこれでもう完全にゴール地点。 ・・・だったのですが、話はそれだけでは終わりませんでした。
「なんとか合宿中に強いデッキになってよかったね」なんて話をしながら、イヌ科と近場の銭湯に行って帰りつくと、ドラえもんがまた新たなカリヤドネのリストをdiscordに投下しているのです。
そしてそのリストの中に積まれていたのは、何やら見慣れない4コストのカード。
《知識と流転と時空の決断》。
最初にこのリストを見たときは「えー、ここにきてこれ4枚買わないと駄目とか正気で言ってんスか・・・・」と渋るくらいだったのですが、
「ダムドのVV8召喚即解放みたいな負け筋を咎められる」
「覇道、シータミッツァイル対面の事故負けを一気に潰せる」
という《ラッキーナンバー!》で抑えきれなかったワンチャンスを潰せるのは、考えてみれば考えてみるほど強そうです。
そして、「じゃあ一回試してみるか」とデッキを取ったその時、
「これ赤単結構取れるようになるな」
「いい勝負してる」
・・・・・・・・・・!?!?!?!?!!?!?!?!?!?!?!?!!?!?!?!!!?!?!??!?!?!??!??!?
他のデッキは軒並み有利、赤単とも勝負できる。
そんなデッキ爆誕したら、もう赤単やらハンデスダムドなんて考えるだけ無駄やん。
そして実際に回してみると、本当にその通りなのです。
これを積んでいるだけで相手のワンチャンスに憶病にならずに済む。
妨害を連打してくるダムド対面では特に盾とハンドどちらにあっても強く、もともと2割あるかさえ怪しかったハンデスダムド対面に至っては、ドローしまくっているだけでかなりいい勝負にまで持ち込むことが出来ます。
赤単ブランド対面なんて言わずもがなです。
デッキコンセプト的にも、《奇天烈 シャッフ》に引っかからないリソースを抱えられるカード、とこれ以上無くカッチリ合致しています。
これは、GP勝った。
この時、GP2日前の木曜日。
パズルの最後の2ピースがハマった瞬間でした。
●Step7. マラかっちは何故勝利できたのか
デッキの完成まで漕ぎつけたところで、閑話休題。
今回のGPでマラかっちが勝つために行っていたのは、強いデッキを調整する、だけではありません。
寧ろ今回の勝因としてはデッキそのものよりはこちらの方が大きいかもしれないです。
そんな今回行っていた試みを、今のうちに語っておこうかと思います。
ここまでに行った試みは大体2つ。
一つ目は前述した通り、「ぶっつづけで泊りがけでの調整合宿」。
これはマラかっちの試みというよりは自分個人の試みという面が強いですが、MTGのチームがMC前にやってるのを記事で読んだりして憧れがあったんですよね。 トキめいてた。
実際、個人的には食う寝る以外の殆どを調整に充てられるというのは、一気に集中して練習できる場としてかなり良かったです。
勿論イヌ科邸だからっていう説もあるかもしれませんが。
ただ、これが成功だったかどうかと聞かれると、正直結構怪しい所。
知っての通りマラかっちという集団はVaultで主に集まって活動しているので、わざわざ一人の家に集まるなんてことをする必要のない連中が多いんですよね。
自分はリアルで人が集まって調整する空気感結構好きなんですが。
みんな鉄人過ぎると思う今日この頃。
日程がド平日の社会不適合者御用達スケジュールだったせいでdottoさんみたいな社会人が来れなかったというのも問題でした。
かと言って土日に設定するとランキング走る勢は全員CS行っちゃうし・・・・・次以降やるかどうかは果てしなく微妙。
そして二つ目、こっちの方が10000倍大事だったのですが、「完全な情報封鎖」。
今回のGPのファクターは、間違いなく「情報戦」にこそありました。
事故とは言え『シータミッツァイル』が広まった所から始まり、『ネイチャーループ』のような正攻法では勝てないデッキの出現、そしてそれらのデッキに対して戦うために各々のプレイヤーがどのようなアプローチを取っていたか。
特に今回の『青黒カリヤドネ』の場合、メタられるととても弱いデッキであると同時に、《「本日のラッキーナンバー!」》が軸なお陰で相手のデッキをちゃんと知っている事がとても重要なデッキです。
その為、
「外部から流れて来る情報には敏感に耳を傾けつつ」
「こちらの情報は決して漏らさない」事が必要でした。
だからこそ、マラかっち以外の人間には話さない、教えない、可能な限り隠す。
CS会場でのフリーなんてもっての他、完全な情報封鎖という初の試みを行っていました。
今までも情報封鎖を行っていたことはありましたが、直前のCSで使用感を確かめたり、なんだかんだ親しい人間に聞かれたら教えたりしてしまうのが常でした。
それが「喋ってもいけない」「使ってもいけない」なのです。
普段からCSに通ってる面子からしたら苦痛だったでしょう。
実際直前の木曜にあったナイトCSではどうしてもこのデッキを使いたいうどん VS 必死にそれを取り押さえるその他全員、とかいう限界暴動が勃発していますし、
dottoさんにも翌日のプロリーグで使おうとしていたところを、リストの照らし合わせで相方のばんぱく君一人にバレる事を恐れて諦めてもらったくらいです。
ですが蓋を開けてみれば、それだけの代償を払った価値は間違いなくあったと感じています。
メタゲーム上の優位が変わっていなかったのは勿論ですが、各デッキの墓地リムーブが増えても1~2枚程度で済み、
構築次第で有利不利が大きく変わる『ジョーカーズ』対面なんかが有利なままGPのフィールドで戦えたことはとても大きなことでした。
情報収集に関しても、マラかっち内の情報共有で『ドッカンデイヤー』『ネイチャーミッツァイル』のようなデッキも周知されていたお陰で立ち回りは理解できていましたし、
GRゾーンを4で固めるシークレットテクを使った一部界隈の『シータミッツァイル』対面を想定して「《「本日のラッキーナンバー!」》宣言は顔で判断する」というのがこちら側の総意になったりもしてました。
翌日の東海CSでくんさんに「メタるなら(ネイチャーループに)《お清めシャラップ》積むかな」と言われながらフリーしてた時は本気で「封鎖成功してよかったあああああああああああ」と冷や汗だらだらでしたし。
そういう情報戦を少なくとも今回参加していたプレイヤー達の中では一番うまく制することが出来、少しの強運が背中をひと押ししてくれたのが、今回マラかっちが成功できた要因だと思います。
・・・・・いや、あの決勝観た上で「少しの強運」はちょっと舐めすぎてるわすまん。
●Step8. 決戦
半泣きになりながら《知識と流転と時空の決断》にお金を投げつけ、
半泣きになりながら《白皇世の意志 御嶺》にもお金を投げつけ、
半泣きになりながら北のあーさんに頼んだカードにお金を投げつける。
最早涙で視界も財布の中身も存在しませんが、どうにか前日に静岡入りしてデッキを揃える事が出来ました。
その間も空けられそうな《決断》4枚目の枠を巡って《イェーガー a.k.a. 噴射》信者になったドラえもんと黒単色信者のワイ将、そして素直に《知識と流転と時空の決断》の4枚目突っ込んどけよ・・・というその他大勢が限界バトル叩きつけたり、
ついに一人回しのし過ぎで頭のおかしくなったドラえもんが《決断》を全部抜き始めたりしたのを止めたくらいであとは特にイベントがある訳でもなく。
ちょっと前に財布落としたからそもそも財布が存在しない男
(補足:現在25氏の財布はガチでこれ(デュエ祭り景品のデッキケース)です。
売上分でちょっとまともな財布買ってやろうと思ってます。)
《決断》入りのリストが完成した時点で、マラかっち内のデッキ選択もほぼ決しました。
このまま『シータミッツァイル』を貫く組の北のあーさん、ユーリ、takiさん。
『カリヤドネ』組はそれ以外のほぼ全員、自分、イヌ科、末永センパイ、うどん、ドッシュ、かっち、sabakiさん、Vのもれ、ドラえもん、
そして議論には加わらなかったもののずっと話を聞いていた末に、自分に使いたいと連絡を寄越してきた種爆弾の10人。
最後の一人、dottoさんは未だに『シータミッツァイル』と揺れているらしいです。
そして一晩。
俺はまた!!!!!!!!!!!!!!!!!
戻ってきたぜ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
カバレージライターじゃなく!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
最強のデッキで”テッペン”獲りによォ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
デッキは今まで参加したGPの中でも最強レベルに強い。
調整グループとしての事前準備も全てが上手くいっている。
まさに”人事を尽くして天命を待つ”状況です。
超CSでこそ予選を上がったことがあるものの、GPここまで計7回も参加しているのに予選上がりはゼロ。
そんな自分が手を伸ばしても全く辿り着けないそのチェーンの向こう側に、悠々と踏み込んでいく知り合い達。
そんな状況に焦燥感を憶えた頃もありましたが、公式大会に出なくなった今となっては諦観の念が取って代わるようになりました。
そんな自分に、突然降って湧いたこの機会。
「これで予選を上がれなかったらもう2度と予選を上がることなんて出来ない」と言い切れるほどの絶好の条件が揃っている今回は、事実上の最後のチャンスしれません。
《カリヤドネ》を見つけたかっち、《ゾレーゴ》で進化させたユーリ、無限のスパーリングでプレイを確立させたうどん、《決断》でデッキを完成させたドラえもん。
一緒にデッキを組み上げた仲間の為にも勝ちたい、とは勿論思います。
ですがそれ以上に、何より、自分の為に、勝ちたい。
今日こそは、今まで拒まれ続けたあのチェーンの向こうへ辿り着いてみせる。
それだけの事をしてきたのだから。
朝、dottoさんを見かけた時に昨日まで「揺れてる」で躱され続けいた質問をもう一度問いかけます。
「今日何使うの。」
返ってきたのは言葉ではなく、無言で差し出された拳でした。
これで最後の一人も揃った。
やるべきことは、あと一つだけです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
予選を3戦消化し、自分の戦績は2-1。
『シータミッツァイル』相手に有利だなとほくそ笑んでいたら2コスト無し、黒黒黒みたいなとてつもないハンド引かされて負け、以外は堅実に勝ちを拾う事が出来ています。
他の面子に目を向けると、sabakiさんが一人だけ0-3で爆死、残りは全員3-0ないし2-1という状況。
会場全体を見渡すと、思った以上にダムドが少なくて赤単を駆る勇者が多く、そしてジョーカーズの量が意味不明レベル。
一応それでもテンプレの《ポクチンちん》の枚数を鑑みれば有利ではあるのですが、ドラえもんなんかはBye明け早々4回墓地リムーブされて圧敗したようで、かなり心臓によろしくありません。
更に進んで6戦消化、後半戦に突入しましたが未だ5-1で耐えています。
ですがマラかっち全体では、ドラえもんが復調出来ずBye込み3-3でドロップ、他のメンツも殆ど4-1だったものがついに2敗目を喫するようになってきました。
全勝街道を突き進んでいた3人からもドッシュがついに1敗、これで1敗ラインが残り3人です。
そして次の7回戦。
対面のアーキタイプは赤単ブランド。
「いい勝負が出来る」とは言っても勝率は所詮4割程度なこの対面。
結局《知識と流転と時空の決断》が埋まってるかどうか次第なのです。
とは言えこちらが先手、しかも1→2と動けているので悪くありません。
《決断》が埋まっていることを祈るのみ・・・・・!
そして赤単側はワンパン入れた後《GIRIGIRI・チクタック》《“罰怒“ブランド》でジャスキル打点を作って殴りかかってきます。
こい。 こい。
こいこい来い来い来い来い来い来い来い来い濃い濃い故意恋鯉乞い請い古井・・・・・・!!!!!!!!!!
《“罰怒“ブランド》と1コスクリーチャーをバウンスし、相手の盤面は1体、こっちの盾は2枚。
ターンが帰って来てもコンボには入れませんが、《「本日のラッキーナンバー!」》で《“罰怒“ブランド》さえ止めてしまえば相手が殴り切る事は出来ません。
おりゃ7じゃ! ターン帰ってきたら勝ち!
そして相手のターン、
ドローした途端相手の 表 情 が 変 わ る 。
あっ・・・
と思ったときにはもう遅かったです。
徐に《“罰怒“ブランド》チャージ、
終わった後に「ミッツァイル持ってました?」って聞いたら「持ってました」って返ってきたんで《チクタック》、お前か・・・・・ッッ!!!!!!!
こうして2敗目を喫した後、最後の試合は『ネイチャーループ』対面に《本日のラッキーナンバー!》100万回撃って終了。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
予選が終わり、自分の結果は6-2。
マラかっち内を見てみると、
7-1が2人、6-2が4人、5-3が1人、4-3が2人、3-3と0-3が1人で、そのうち予選上がりが3人。
その先の結果はアーカイブやカバレージ、その他の記事に載っている通りです。
自分も最初のうちこそ「ンガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアもう2度と予選上がれないンゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」と頭を抱えていましたが、3人がtop16まで勝ち進んだ頃には完全に頭から消えて試合に首ったけ状態。
他の連中と「怖くて試合見れない」とフリーしていたも束の間、dottoさんが赤単に轢かれたと聞いて叫び、またよしゆきとイヌ科がtop8に残ったと聞いてまた叫び。
よしゆきがジャン負けした赤単を捲って叫び、イヌ科が準決勝を勝ってまた叫び、よしゆきがまたジャン負けを捲って全国確定させてもういっちょ叫び、なんだか終始叫び声を上げてた気がします。
カバレージでゲルネウスさんに「応援に熱が入っててあてられてる」って言われてるくらいですし。 うるさくて申し訳ないです。
そしてイヌ科 VS ゲルネウスさんの決勝戦。
デッドマンさんやコバさんのボキャブラリーが凄くて、終始30秒に1回ペースで「凄い」を連呼していた生放送でしたが、そんな彼等の凄いを気にするのが野暮なくらい”凄い”試合。
ここまでくると最早騒げずただ固唾を飲んで見守るのみとなった最後、3本目のイヌ科渾身のウォーター×2トリガーは最早全員唖然としていました。
「奇跡起これ」とは思っていたものの、起こるとは思わんでしょ普通・・・
●Step9. 大写生大会
戦い終わって優勝と3位、見事マラかっちから全国を二人排出出来たね、めでたしめでたし。
完全勝利したかっちくんUC
紆余曲折、様々な要因こそあれど、最終的にチーム全体で考え行動したことが実を結んだのは今後のマラかっちの、あるいは更に他のチーム文化のノウハウを一つ進められたんじゃないかと思います。
勿論反省点もたくさんありました。
メタゲームを完全には読み切れていなかった事。
リアルでカードを触る派の人間に調整不足を危惧したり、あるいは実際に調整不足が露呈した人が居たりした事。
ですがそれらの改善を含めて、先に進むことだってまた出来ます。
どこかのカバレージに「個人戦なのに、チーム戦」というフレーズがありましたが、今回ほどそれが身に染みて、且つ次からもそうなっていくだろうなと感じたことはこれまで無かったのです。
最終順位を見て予選落ちを知ってから、不思議とすぐに切り替えて応援できた時。
生放送を使ってtop8の二人を皆で応援していた時。
イヌ科とよしゆきがそれぞれ全一行きを決めた時。 どれも感じました。
デッキを組み上げたかっち、うどん、ユーリ、ドラえもん、その他サンドバッグになってくれた人たち、このデッキを信じてくれた人たち。
あぁ、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
???「さて、次の標準はエリアですね」
???「えっ」
???「頑張れよ、無限の一人回し」
???「えっえっっえっっっ」
???「ひとりだけジャッジ大会とか知らんがな」
???「期待しとるで、滋賀のエジソン(笑)」
チームってなんだよ
~完~
基本こそが全てであり最強
~デッキリスト解説~
(最終更新:11/06)
written by イヌ科
はい、GP優勝からおよそ2週間。長らくお待たせいたしました…
この間何やってたんだお前ってなるかもしれませんが、プロリーグのカバレージ書いてました。それも決勝戦。
まあとにかく難産すぎて納期クソ遅れ、企業案件なので後回しにするわけにもいかず…って感じでずっと更新サボってました。
待っててくれた皆さん申し訳ない…
てなわけでGPで使用したデッキリストの枚数配分の細かいお話。
そして期間が開いたことによって変わっていった現在のリストをちょろちょろっと細かく解説していきます。
毎週CSを読み飛ばしてもリストの中身を理解できるように、というコンセプトで書きますので、一部内容が重複してるかもしれません。
ご了承ください。
『青黒カリヤドネ』
4 x 魔導管理室 カリヤドネ/ハーミット・サークル
4 x ブラッディ・タイフーン
4 x ブラッディ・クロス
4 x 機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」
4 x ア・ストラ・センサー
4 x エマージェンシー・タイフーン
4 x 知識と流転と時空の決断
4 x 龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢
2 x 凶鬼90号 ゾレーゴ/「大当たり!もう一本!!」
2 x 次元の嵐 スコーラー
1 x セイレーン・コンチェルト
1 x スパイラル・ゲート
1 x レスキュー・タイム
1 x ストリーミング・シェイパー
2 x 防護の意志 ランジェス
2 x バツトラの父
2 x 甲殻 TS‐10
2 x 全能ゼンノー
2 x モック・ザメシュ
2 x 硬直 TL-20(11/05…《白皇世の意志 御嶺》から入れ替え)
GPで使った形がメタ読みを考えず、フルパワーで組まれた構築になります。(GRゾーンのみ変更を加えています)
メタ次第で形を変えるにせよ、まずはこれを基盤にして練習するのが板。
~超初心者向け簡単な回し方~
1~3ターン目:サーチカード、手札交換など手札の減らない呪文を撃つ。
4ターン目:《「本日のラッキーナンバー!」》で1ターンもらう。
5ターン目:この時点で十分墓地が溜まっていれば、《ブラッディ・クロス》と《ブラッディ・タイフーン》で一気に墓地を増やして《魔導管理室 カリヤドネ》召喚。
ソリティアから《次元の嵐 スコーラー》まで繋げてループしたり殴ったりして勝利!やったあ!
だいたいこんな感じです。
こんだけじゃ分かんねえよ!って方はGPのアーカイブやけみくろ放送局で実際に回してる動画を見てみましょう…
ちなみにプレイングの難易度は他のデッキに比べると結構低いです。
上記の動きから大きく外れないように意識して、ある程度の1人回し練習を行えば誰でも回せます。
難しい!って声を多く聞きますが、墓地の増える枚数とかをしっかり計算すれば大丈夫なはず!レッツトライ!
~各カード解説~
4 x 魔導管理室 カリヤドネ/ハーミット・サークル
デッキコンセプト。他の36枚は全てこのカードのために存在しています。
ソリティア中に複数使ったりもするんで、減らす理由もなく4投。
強さについて解説することはあんまりないでしょう。出したら勝ちです。
下面がSTなのはこのデッキを使う上でひとつの強み。
フィニッシャー4枚がフィニッシュ以外の役割を持っているので、他のコンボデッキに比べて自然と堅牢な形になります。
ただ、そのせいで多色なのが玉に瑕。
1ターンに全てのマナを使い切るデッキなので、タップインのターンを1回作るだけで致命傷になりかねません。
そのため、多色管理が厳しい手札の場合は、
1枚目に限っては割とマナに置いちゃってOKです。
他にも《エマージェンシー・タイフーン》で捨てるなど、無理にキープする必要は全然ありません。
大切なのは1枚目をできるだけ早く、安定して着地させること。
複数枚抱えなくても《終焉の開闢》や《セイレーン・コンチェルト》で回収できますしね。
ちなみに1枚目を置いたからといって《ハーミット・サークル》を手撃ちしたことは1回もありません。誰かやったことあるなら報告求む。
4 x ブラッディ・クロス
このカードの解説に入る前に、墓地肥やし呪文のコスト対費用効果という概念について説明しようと思います。
単純に何マナ払って何枚の墓地が肥えるかってだけなんですけど、これを理解しておくとプレイ指針を定めやすくなるかも。
○1コスト
《ブラッディ・クロス》…3枚→マナコスト1に対して+2
《ア・ストラ・センサー》…1枚→マナコスト1に対して±0
○2コスト
《ブラッディ・タイフーン》…3枚→マナコスト2に対して+1
《エマージェンシー・タイフーン》…2枚→マナコスト2に対して±0
○3コスト
《終焉の開闢》…3枚→マナコスト3に対して±0
こう見ると、一見肥やす枚数が多い《終焉の開闢》がコスト対費用効果で見るとそこまで優秀ではないことが理解できると思います。
逆に《ブラッディ・クロス》と《ブラッディ・タイフーン》の2枚は対費用効果で見るとプラス。
これらを積極的に撃つことでカリヤドネの召喚ターンを縮めることができますね。
また、ご存知の通り相手のデッキを減らすことでフィニッシュの役割も持っています。
カリヤドネもそうですが、フィニッシャーが他の役割も兼ねていることは構造上の強みですね。
このカードは費用対効果の面で最も優れており、実質《フェアリー・ギフト》です。すげえ。
ただし、《フェアリー・ギフト》と違ってこのカードには欠点があります。
それはいつでも撃てることです。
なんで? 撃つターンの選択肢が多くていいじゃん! と思うかもしれません…
なぜプレイングミスが起きるかご存知でしょうか?
極論を言うと、選択肢があるからです。
選択肢があるせいで我々はプレミをする。選択肢がないデッキはそれだけで強い。
現環境の赤青覇道なんかはまさにそうです。選択肢がほぼ存在せずプレイが一本調子のデッキは、プレイミスで負けるということがほぼありません。(それがゲームとして楽しいか、はまた別の話ですが)
カリヤドネは比較的プレイ難度が低い方ですが、選択肢ミスひとつが命取りとなります。
特にこの《ブラッディ・クロス》絡みは少しばかり慣れが必要になってきます。
相手や状況次第で撃つターンも変わってきますし、撃つターンを間違えると自分の首を絞めかねません。
基本的には手札を多く持つことがいい方向に転ぶのでキープしておいて、フィニッシュターンに一気に撃つのが吉。
では、いつ撃てばいいのかというと……
・黒マナが1枚しかなく、1ターンに複数のクロスを吐ききれない
→フィニッシュターンの1つ前から撃ってOK。自分の墓地枚数と要相談。
→このとき《「本日のラッキーナンバー!」》との合わせ撃ちが有効。
・相手が速攻だ!ヤバい!
→できるだけすぐ撃ちましょう。墓地の呪文を4枚以上にしておけば《知識と流転と時空の決断》があなたを救ってくれます。
→《音奏 プーンギ》を擁する赤白系統が相手のときも、プーンギが出てくる前にすぐ撃ちましょう。できるだけ低いコストで最大の墓地肥やし。
→細かく殴ってくる相手にはシールドから手札を供給できるため、息切れの心配はあんまりしなくてもOK。
・相手のデッキがモルネクだしキツい妨害なさそうだなぁ…
→今後の手札、マナ管理に余裕がありそうなら撃ってよし!
→キープする理由は主に相手の妨害カードに対して柔軟に立ち回るためなので、妨害がない相手に対しては結構吐いちゃって大丈夫です。
・相手がジョーカーズ。ポクチンきついけど撃っていいかなぁ…
→ケースバイケースですが、時には涙を流しながら早めに撃つこともあります。
→ポクチン被弾負けよりもジョラゴンが被弾して負けることの方が多いので、ポクチン割り切りで速度勝負を仕掛けなければならないときもあります。
てな感じ。他にも質問があれば追記していきます。
この辺はどうしても実戦を挟まないと説明できない部分なので、友人間で練習して疑問に思ったら一度プレイを止めて議論してみましょう。
4 x ア・ストラ・センサー
このデッキの初動。安定剤は何枚あっても足りないので4枚。
無理なく撃てる手札なら1ターン目に即撃ちしましょう。
後述の《ブラッディ・タイフーン》もそうですけど、回収するカードはケースバイケースで、
・単純に次のターンに撃ちたいカード
・黒マナとして《龍装鬼 オブザ08号》や《ブラッディ・クロス》
・対面次第で後々撃つための《「本日のラッキーナンバー!」》
・手札に余裕があるので、フィニッシャーとなる《魔導管理室 カリヤドネ》
このあたりが選択肢に入ることを頭に入れとけば迷うことは少ないと思います。
特に後々に撃つための《「本日のラッキーナンバー!」》を回収するプレイが大事。
これを覚えればあなたもカリヤドネマスターと言っても過言ではない!
4 x ブラッディ・タイフーン
このデッキ最強のカードです。
2マナで3枚の墓地肥やし、手札が減らない、ソリティアでも3枚のカードを掘れるため優先して撃つカード。
このカードがないがために2ブロックのカリヤドネはあんまり強くないです。それくらい強い。
あと、このカードを撃つためなら《ブラッディ・クロス》もマナに埋めちゃって大丈夫です。
クロスは手札が減っちゃうけどタイフーンは手札が減らない。強いね!
このカードで《次元の嵐 スコーラー》が見えたときについても少々。
墓地に呪文枚数を稼ぐために、横に欲しいカードがあったとしても《次元の嵐 スコーラー》を泣く泣く回収したくなりますが…
こう考えましょう。
《次元の嵐 スコーラー》を墓地に落とした《ブラッディ・タイフーン》は墓地+2。
つまり、実質《エマージェンシー・タイフーン》を撃ったのと同じです。
別に《次元の嵐 スコーラー》のせいで最大の恩恵を受けられなかったとしても、
次に繋がるカードを回収した方がゲームプラン自体は組み立てやすくなります。
とはいえ手札がすでに整っているなど、《次元の嵐 スコーラー》を回収しても問題ない場合はそうすることもあるので結局ケースバイケースということ・。・
選択肢として頭に入っているかどうかが重要!
4 x エマージェンシー・タイフーン
5枚目以降の2コストルーター。
また、STで2枚肥やせることも強いため基本は最大枚数。
墓地にいてほしいけど撃ちづらいカードを持っている場合も撃つ優先度が上がったりします。
《凶鬼90号 ゾレーゴ》とか《スパイラル・ゲート》とかね。
ただ、手札の嵩張った多色カードを逃がす目的で《ブラッディ・タイフーン》よりも優先して撃つことはあまりしません。
そういったシチュエーションの場合、そもそも《エマージェンシー・タイフーン》自体が単色マナとしての役割を果たすため、
《ブラッディ・タイフーン》から強い墓地肥やしを拾ったほうが後々に繋がりやすいです。
4 x 龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢
このデッキ唯一の墓地回収。
ハンデスがある相手にはキープ優先度が上がります。
…ですが、先述の通り対費用効果で見るとそこまで優秀なカードではありません。
3ターン目にこのカードを撃ってエンドするよりも《ブラッディ・タイフーン》と《ア・ストラ・センサー》を撃ってエンドした方が墓地1枚分得してます。
そのため、手札に来た際は基本的に黒単色マナとして運用します。
黒単色はこれと《ブラッディ・クロス》だけ。積極的に埋めてよし!
また、黒単色のカードに他に強いカードがないため基本は4枚採用です。
とはいえ、対費用効果でイコールである《エマージェンシー・タイフーン》《ア・ストラ・センサー》に比べて墓地肥やし枚数が多いことも事実。
当然のことですが、3マナ時点で2マナで2枚肥やしてエンドするよりも3マナで3枚肥やしてエンドしたほうがお得です。
対費用効果で±0のカードしか手札にない場合はマナを全て使い切ることを意識してプレイしましょう。
このカードが真価を発揮するのはソリティア時。
《ブラッディ・タイフーン》と同様山札を3枚掘り進めることができ、墓地に落ちた《次元の嵐 スコーラー》や《魔導管理室 カリヤドネ》を回収してさらなる呪文チェインに繋げる…といったことが可能です。
墓地回収はこのカードだけなので、使い方もちょっと考えた方がいいかも。
また、このカードは上面でも使用します。
例えばダムドの《奇天烈 シャッフ》やメタリカの《正義の煌き オーリリア》に対して。
ツインパクトカードのおかげで4コストくらいで出せるシチュエーションは往々にしてあるので、上面で破壊してターンをもらったりします。
不採用カードの項で後述しますがこの役割があるため、《ライク・ア・ローリング・ストーム》よりも優先して採用されてます。
《ライク・ア・ローリング・ストーム》の強みはあれど微々たるもんだし…
4 x 機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」
このデッキの核です。
GP9th以降、タネがバレてもカリヤドネというデッキが強い理由は環境内でこのカードを最も上手く使えるデッキだから、と言っても過言ではありません。
2019年10月におけるメタゲームの構造、そしてこのデッキのメタゲームにおける立ち位置など…
このカードの強みはまとめて次の見出しである「環境上における強み」で解説します。
4 x 知識と流転と時空の決断
ご存知かもしれませんが、私ことイヌ科を救ってくれた神のカードです。
青単色のトリガー呪文ではおそらく唯一の多面除去が可能なカード。
その分トリガーの条件がありますが、墓地に呪文4枚というハードルはこのデッキにおいてあってないようなもん。
赤単や赤白に対してワンチャンスを作れるのはこのカードのおかげですね。
それらが蔓延る環境では3~4枚採用したいところです。
また、ロングゲームを狙う際は手撃ちドロー効果を積極的に使用します。
《「本日のラッキーナンバー!」》を5ターン目以降に撃ち続ける展開にしたいけど、そこまで手札がもつかわからないときとか。
GR召喚モードはほぼ使いませんが、《全能ゼンノー》の登場でちょっと話が変わりました。
《知識と流転と時空の決断》1枚では返せないけど《全能ゼンノー》で止められる、というシチュエーションであればGR召喚モード2回で積極的に狙いに行きます。
GRゾーンの項で後述しますが、基本的には赤青覇道対面にのみGR召喚を行います。
2 x 凶鬼90号 ゾレーゴ/「大当たり!もう一本!!」
コンボパーツ。盾落ちケアも含めて2枚。
これの効果を持った《魔導管理室 カリヤドネ》のテキストは「マジでゲームに勝つ」に変化するし、《次元の嵐 スコーラー》のテキストが「2ターン取ってゲームに勝てないわけないだろ」に変化します。
同じくほぼコンボにしか使わないパーツである、
《次元の嵐 スコーラー》
《スパイラル・ゲート》+《レスキュー・タイム》
これらと合わせてマナに置いていいかわからない方は多いと思います。コンボデッキにおけるよくある悩み…
どれにも言えることですが、1枚目はマナに置いてOKです。
特に《凶鬼90号 ゾレーゴ》は手札では使いようがない多色カードのため、できれば1ターン目にマナに逃がしておきたいですね。
もちろん《エマージェンシー・タイフーン》があれば話は別ですが…
また、墓地枚数に余裕がある場合は呪文面で手撃ちしてから《魔導管理室 カリヤドネ》を出したりします。
1回目から大当たり状態の《魔導管理室 カリヤドネ》、単純に全知全能感がヤバい。
《龍装鬼 オブザ08号》と同じくごくまれに上面で使います。
とはいえ6コストが重すぎて《正義の煌き オーリリア》や《偽りの王 ナンバーナイン》の除去にしか使えないです。不要である展開を祈りましょう…
2 x 次元の嵐 スコーラー
コンボパーツ2。これも盾落ちケアで2枚欲しいところ。
マナが足りなくなるのをケアしたり、《セイレーン・コンチェルト》盾落ち時の殴り手になります。
…が、このカードには唯一にして最大の弱点があります。
それは呪文ではないこと。
そのため、《ブラッディ・クロス》や《終焉の開闢》で落ちて墓地枚数がズレる事故が発生します。
それを嘆いたところで代替カードがあるわけではないので、気を付けながら使うしかないんですけれどもね…
また、墓地枚数が足りないときに1コスト呪文を連打することで《魔導管理室 カリヤドネ》を経由せずに《次元の嵐 スコーラー》を出すパターンもよくあります。青単ムートピアかよ!
このとき重要になってくるのが《セイレーン・コンチェルト》の有無。
《セイレーン・コンチェルト》をキープしておけば4マナからこのプランを狙えます。
当然それ相応のリスクも孕んだプランニングなので、最終手段として頭に入れておきましょう。
1 x スパイラル・ゲート
1 x レスキュー・タイム
コンボパーツその3。場のカリヤドネを手札に戻します。
これも盾落ちケアで合計2枚欲しいですね。トリガーなのも偉い!
上述の《凶鬼90号 ゾレーゴ》《次元の嵐 スコーラー》と違って、手札に来ても手撃ちの除去として機能するパターンがあります。
特にコストの低い《スパイラル・ゲート》は《イオの伝道師ガガ・パックン》を除去するのに使うパターンがあります。赤白対面にはしっかりキープしましょう。
1 x セイレーン・コンチェルト
最重要コンボパーツ。
手札に来た時はできればマナにも置きたくないカードです。
実質0コストで墓地+1。
これがなければフィニッシュループも不可能。
マナに上述のコンボパーツを逃がしてもいい理由にもなる。
もちろんこれをキープすることによってプレイが不自由になる側面は否めません。
が、実際に回してみると分かると思いますがコンチェルトが盾、マナ落ちしたときのコンボの不自由さの方がデッキの出力を落とす要因になりがち。
不可能を可能にするカードの1枚でもあるため、取り扱いは慎重に。
1 x ストリーミング・シェイパー
GP以降、様々なカリヤドネの構築が流れてきました。
僕らの構築を基盤としながらも、僕らが採用してない多種多様なードがTLに回ってきます。
で、その際に抜かれてるのがだいたいシェイパー。まあ気持ちは分かる…
だけど、だけれど! それは違う!!
このカードはデッキの安定性を支える最強のカード、余程のことがなければ抜くことはありません。
3コスト以下のルーターの中で、唯一墓地を追加で肥やすかどうかに不確定要素が含まれるカード。
ですが、このカードを撃つときは墓地を肥やすことは全く期待してません。
3~4枚の手札供給から新たにゲームプランを組み立てるカードです。
で、そんなにドローして何がしたいのか…? 答えは単純。
マナを溜めながら《「本日のラッキーナンバー!」》を連打するのです。
このデッキは高速コンボかつ、《「本日のラッキーナンバー!」》を撃って得たターンを明確に勝ちに繋ぐことができるデッキです。
《「本日のラッキーナンバー!」》が刺さる対面には最速で撃ち、4ターン目から連続で撃ち続けます。
そこから数ターンかけて整えたマナと手札で、6ターン目以降のフィニッシュを目指す。
愚直に墓地を肥やすよりも、手札を溜めるこのプランの方が高い安定性を以てゲームを終わらせることができます。
また、墓地メタカードを採用しているデッキに対してもこのカードで初動を行うパターンが有効です。
1度墓地リセットを受けてもハンドをしっかり整えておけばフィニッシュターンが少し後ろにズレるだけで、そこまで致命傷になりません。
GRゾーン
先述した通り、《知識と流転と時空の決断》のGRモードは基本的に赤青覇道対面でしか使いません。
赤単速攻や赤白サンマックス相手に1/2でブロッカー立てるくらいなら、確実に横の打点をバウンスしますよね? そういうことです。
そういった対面には、バウンス効果を使う意味がなくなって初めてGR召喚をします。
対して赤青覇道は横に並んでのビートダウンが少ないため、GR召喚モードが余りがち。
かつ、GR召喚を駆使することによってこちらの《「本日のラッキーナンバー!」》を有効に扱うことができます。
現環境の赤青覇道というデッキは《MANGANO-CASTLE!》、《“必駆”蛮触礼亞》とビッグアクションとなるカードのコストがバラバラ。
そのため、やみくもに《「本日のラッキーナンバー!」》を撃っても4と5のどちらかがケアできなくなる、という事態が発生してしまいます。
それをケアするのが普段仕事のないGRクリーチャーたち。
彼らによって片方をケアすれば、もう片方を《「本日のラッキーナンバー!」》で封じることで相手の攻め手を封殺することができるのです。
さて、それを踏まえた上でリストを見ていきましょう。
2 x 防護の意志 ランジェス
2 x バツトラの父
2 x 甲殻 TS‐10
2 × 全能ゼンノー
ブロッカーのみなさん。
これらがいると《MANGANO-CASTLE!》を1打点分ケアできるため、5宣言で《“必駆”蛮触礼亞》を止めれば相手の攻め手を大幅に遅らせることができます。
あと《全能ゼンノー》くんがいると《MANGANO-CASTLE!》がゴミと化します。
2 x モック・ザメシュ
2 x 硬直 TL-20
こちらは単騎で立てておけば《“必駆”蛮触礼亞》をケアできるみなさん。
4宣言で《MANGANO-CASTLE!》《ドンドン吸い込むナウ》をケアすれば相手はマジで何もできなくなります。
また、《白皇世の意志 御嶺》を《硬直 TL-20》に変更しました。
これはGR召喚モードのもう1つの使用シチュエーションとして考えられる、赤単ブランドの2ターン目における小刻みなパンチにトリガーしたときのメリットを考えています。
例えば赤単側後攻2ターン目、《斬斬人形コダマンマ》を出し、1ターン目に出した《凶戦士ブレイズ・クロー》がアタックしたときにトリガー。
《凶戦士ブレイズ・クロー》を手札に戻したくないのでバウンス+GR召喚を選び、最低でも《凶戦士ブレイズ・クロー》を相討ちにする選択を取るかと思いますが…
このときに《白皇世の意志 御嶺》を捲るとアタックできない効果が裏目となってしまうため、攻撃ができてかつ《螺神兵ボロック》を溶かす役割を持つ《硬直 TL-20》に変更しました。
ちなみに役割を終えた《硬直 TL-20》をトリガー《レスキュー・タイム》で戻すと追加でもう1打点止めることができます。天国行こうぜ!
カリヤドネはまだ進化する
~候補カード解説~
(最終更新:11/17)
written by イヌ科
11/7に見出し項目分けました。リスト解説結構長かったし多少はね?
内容は以前までの候補カードと同じです。ジャンプしやすくなっただけ。
以下の候補カードを入れる際は、このあたりが入れ替え候補になります。
《エマージェンシー・タイフーン》1枚
《知識と流転と時空の決断》1~2枚
《龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢》1枚
水面護りハコフ/蓄積された魔力の縛り
入れ替え例:《エマージェンシー・タイフーン》1枚、《知識と流転と時空の決断》1枚outして2枚投入
見た目通り、これでもかってくらい赤単をブチ殺す1枚です。
キャストするだけで劇的に勝率が上がるので、赤単が多い環境なら2枚くらい欲しいですね。
また、余った1マナで召喚するのはどの対面にもやんわり刺さったりします。
ブロッカー1体でワンチャンのジャスキルを咎めれるのはなかなか優秀。
ちなみに赤白にはパワーラインで負けてる関係上あんまり刺さらないので、後述の《時を戻す水時計》を採用したほうがいいです。
どっちが環境に多いか、で決めた方がよさそうですね。
時を戻す水時計
入れ替え例:《エマージェンシー・タイフーン》1枚、若しくは《龍装鬼 オブザ08号》1枚outして1枚投入
赤白サンマックスに対して刺さる1枚。
特に手札から《イオの伝道師ガガ・パックン》に撃つのが強く、トリガーとしても期待できます。
また、赤青ミッツァイルの小型クリーチャーを飛ばすことで《夢のジョー星》や《BAKUOOON・ミッツァイル》のターンをずらすことができます。
今後はZweiLanceくんが公開した《ヤッタレマン》入りが流行るかもしれないので、それのメタカードとしても採用したいところですね。
超次元エクストラ・ホール
入れ替え例:《エマージェンシー・タイフーン》1枚out、もしくは《知識と流転と時空の決断》1枚outして1枚投入
11/4に優勝した◆ドラえもん発案のカード。
カリヤドネ同型が増えた際、おそらく最も突き刺さるキラーカードです。
同型における使い方は簡単、相手の墓地を2枚減らして《イオの伝道師ガガ・パックン》を出すだけ。
これにより撃ったターンから速度差が明確に逆転、あとはこちらのペースでゲームを進めることができます。
また、《「本日のラッキーナンバー!」》連打からの過剰打点を作るときにも役立ちます…が、詰めが楽になるだけなので勝率への貢献度はそこまで。
ただし、同型以外に使用することがほぼなく、代わりに抜いた《エマージェンシー・タイフーン》や《知識と流転と時空の決断》の勝率貢献度が高いため、イヌ科の個人的感想ですが入れることはオススメしません。
いつかカリヤドネが覇権を取るレベルで流行れば入れてもよさそうですが、そうなったときは恐らくカリヤドネ以外を使った方がいいと思います。
ちなみに超次元は赤白サンマックスのブラフっぽいやつで大丈夫です。
その際は《時空の戦猫シンカイヤヌス》を2枚採用、《時空の喧嘩屋キル》も入れて覚醒できるようにすると1ターンの間にジャスキルを組めるようになって気持ちいいです。
マリッジ・ブルー
入れ替え例:《エマージェンシー・タイフーン》1枚out、《龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢》1枚outして2枚投入
vaultのフリーかなんかで誰かが入れてたのをマラかっちで聞いて衝撃を受けた1枚。ぶっちゃけ見つけた人天才。
呪文のトリガーでワンチャン2打点以上をずらすことができ、さらに追加効果で墓地を最大3枚肥やす。このデッキと効果が完璧に噛み合っています。
さらに黒単色であることが非常に強い。
《龍装鬼 オブザ08号》は3枚で十分だけど4枚入れないと黒単色が微妙に足りなくなる問題を解決してくれました。
ちなみに僕まだ持ってないんで高騰はもう少し待ってください。
悪魔の契約(11/17追記)
入れ替え例:《龍装鬼 オブザ08号/終焉の開闢》1枚outして1枚投入
すいません、不採用カードの欄や毎週CSでディスってましたが改めて試したら普通に強かったです。
このカードの強い点は2マナでタップしたマナをそのまま墓地に置いたら3枚肥やしになる点。
つまり、フィニッシュターンにおいては《ブラッディ・タイフーン》と同等、もしくはそれ以上の肥やし性能を持っていることです。
具体的にこれが強いシチュエーションは4ターン目、墓地枚数7枚、黒マナを2枚使える状態のとき。
1マナ《ブラッディ・クロス》、2マナ《ブラッディ・タイフーン》で3枚肥やし。
こうすることで1マナを残した状態で墓地13枚、《魔導管理室 カリヤドネ》まで繋がる黄金ルートですが、この《ブラッディ・タイフーン》の部分を《悪魔の契約》でも代用できるのです。
また、このカードを入れる際に副次的にプラスに働く作用がひとつ。
それは《セイレーン・コンチェルト》のマナ置きが許容されることです。
このデッキの《セイレーン・コンチェルト》は強いカードですがいつでも使えるわけではないため、手札に持っておくと実質手札マイナス1。
フィニッシュの安定性や他のコンボパーツをマナに置くことを考えると今までは積極的にマナ埋めしたいカードとは言えませんでした。
そのために手札が1枚足りなくなって徐々に不利になっていく…という経験、カリヤドネを回した方なら何回か経験しているかと思います。
が、《悪魔の契約》投入後は話が一変。
《悪魔の契約》が盾落ちしている12.5%を引かなければ《セイレーン・コンチェルト》と他のコンボパーツを同時にマナに埋めても問題なくなりました。
これが許されるのはプレイの幅が非常に広がるため、1枠で立ち回りを根本的に変えることができます。
これがあるために半分確定枠でもいいレベル。アグロが多い環境なら《マリッジ・ブルー》と選択になるかもしれん。
ちなみに《悪魔の契約》で落とすカードについて、コンボパーツの他には黒単色マナを優先しましょう。
《次元の嵐 スコーラー》で追加ターンを取ってソリティアに入る際はそもそも黒マナを使わないため、減ろうがあんまり関係なかったりします。
カリヤドネに惚れた男、語る
~環境上における強み~
(最終更新:11/06)
written by イヌ科
さて、《機術士ディール》の説明を完全にすっ飛ばして見出し1個作りました。
なんなら内容がめちゃくちゃにダブるのですとーむくんには申し訳ないけど見出し1個消滅しました。メンゴ。
僕にとってはここが最も伝えたいところ…
なぜ現環境でカリヤドネが強いのか、です。
理由は大きく分けて3つ。
1.安定性の高さ
2.《「本日のラッキーナンバー!」》を最も上手く扱える
3.《「本日のラッキーナンバー!」》が効きにくい
1個ずつ説明していきましょう。
1.安定性の高さ
これは環境どうこうといった問題ではないんですが、このデッキは構造上強いです。
いや、漠然と強いって言われても…となると思いますが、僕の考える強さについて説明しましょう。
なぜカリヤドネが構造上強いのか、大きく分けて2点。
まずは最速4キル、安定5キルのコンボデッキであること。現代デュエマにおけるコンボデッキの最低ラインをクリアしています。
シールドトリガーという不確定要素を排除できるため、デュエマというゲームにおいてコンボデッキであることはそれだけでメリット。速度も申し分ないですね。
そして、それを後押しするもう1つの理由があります。
動きの安定性が高く、滅多に事故が起きない点です。
これはカリヤドネというデッキ単位の強みである、
デッキをドローソースのみで動かしている構造が齎したものです。
例として、シータミッツァイルの構造と比較してみましょう。
シータミッツァイルが2ターン目に撃ちたいカードは《フェアリー・ライフ》などのブーストカード。だいたい8枚くらい採用されています。
続く3ターン目にもブーストカードを撃ちたいですが、どうしてもそれらは素引きしないといけません。
そのため、《κβバライフ》や《超GR・チャージャー》、《フェアリー・シャワー》などといった4マナで使えるブーストも大量に採用されています。
対してカリヤドネ。
2ターン目に撃ちたいカードは《ブラッディ・タイフーン》や《エマージェンシー・タイフーン》といったドローソースです。
3ターン目に撃ちたいカードも同じくドローソース。前のターンにドローソースで引き込んだカードを撃って動きたいところですね……
そう、前のターンでドローソースで引き込んだカード。
3ターン目。ここからブーストカードとドローソースの決定的な差が出てきます。
カリヤドネはその構造上、2ターン目に撃ちたいカードから3ターン目に撃ちたいカードを持ってくることができる。
つまり、初動さえ引いてしまえば芋づる式に展開を続ける確率が非常に高いのです。
さらにその初動を引く確率も《ア・ストラ・センサー》のお陰で他のデッキよりも高くなっています。
まだまだあります。シータミッツァイルの初動である《フェアリー・ライフ》。
これは6マナに届いて以降に引いてもなかなか役割が少ない。《マリゴルドⅢ》の効果を継続させるためにマナを浮かせるくらいしか役割がないでしょう。
対してカリヤドネのドローソース。
これらは序盤に引いても後半に引いても、いつ撃っても強い。
初動となるカードが後半まで強く役割を持つため、上から引いて弱いカードが非常に少ないのです。
環境的に強いけどデッキの構造が弱いために事故で取り零して勝ちきれない。そんなデッキを今までごまんと見てきました。
例えば今の環境における赤白サンマックス。環境的には追い風なんですけど、このデッキは構造的には非常に脆いデッキです。
赤白を使った方なら誰しもこんな経験あるでしょう。3ターン目《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》のみのプレイとか、序盤に《S級原始 サンマックス》を大量に引いてしまってプレイできるカードが少なくなったり……
あれはカード同士の結びつきに動きの強さを依存したデッキなのに、カードを引き込める構造じゃないから動きが弱くて取れる対面に落としてしまう、ということがありがちなデッキなのです。
ビートデッキなので相手のトリガーに屈するのもデメリットのひとつ。
先ほどはシータミッツァイルを例に挙げましたが、実はアレは比較的構造上強いデッキと言えます。
4マナで撃ちたい《κβバライフ》などが6マナ以降においても強く、序盤にマナに置いたカードにも複数の役割を持たせることができ、《天啓 CX-20》のお陰でフィニッシュの再現性も高い非常にいいデッキ。
ただし初動基盤を《フェアリー・ライフ》に依存しているせいで、後半のトップすると弱いカードを何枚も積む必要がある。このためにそれなりに強い程度に留まっています。
そして、カリヤドネはさらにその上を行くと考えています。
メインの動きがドローソースである以上、このデッキから安定性という3文字が消えることはあり得ません。
もしそれが消えるとしたら、《エマージェンシー・タイフーン》などを必要以上に減らしてしまうなどの構築ミスが原因となるでしょう。
2.《「本日のラッキーナンバー!」》を環境で最も上手く使える
さて、上記の安定性を踏まえた上でこのデッキ、そして今環境におけるキーカードのひとつ。
《「本日のラッキーナンバー!」》について説明していきます。
まず、なぜ現環境における《「本日のラッキーナンバー!」》が強いのか。
それはもちろん《BAKUOOON・ミッツァイル》系統のデッキ、ひいてはGR召喚に対する最強のメタカードとなるからです。
そのような対面においてはまさに令和の《勝利宣言 鬼丸「覇」》。1ターン相手は何もできなくなります。
そもそも盤面を広げてくるビートダウンデッキ以外には強く出れるカードであるため、カード単体の強さに環境の追い風が吹いている感じですね。
しかし、このカードを上手く使うとなると話が変わってきます。
例えばシータミッツァイルが同型対策で《「本日のラッキーナンバー!」》を積んだ構築、よく見かけると思いますが…
シータミッツァイルの《「本日のラッキーナンバー!」》は、基本的に《Wave ウェイブ》が絡まないと撃ったターンに何もすることができません。
仮に絡んだとしても《知識と流転と時空の決断》や《BAKUOOON・ミッツァイル》といったキーカードを引くまでの時間稼ぎにしかならないこと、ただ撃つだけではリソースが減ってしまうため《天啓 CX-20》を引けなければ今後のリソース不足に瀕するなど…
撃つだけでは明確なメリットを生むことができず、勝利貢献度はかなり低いカードとなっています。
また、赤青ミッツァイルの《「本日のラッキーナンバー!」》にも同じことが言えます。
これは3ターン目に撃って4ターン目の《“魔神轟怒”万軍投》に繋げる役割を持ちますが、《海底鬼面城》を貼った展開でないとリソース不足に陥ってしまいます。
《トムのゼリー》+《スッポンジトム》の組み合わせともくっつきますが、要求値が高く裏目を生みやすいプレイのためやはり使いにくいカードであることに変わりはありません。
それに対してカリヤドネの《「本日のラッキーナンバー!」》。
これは撃つこと自体が墓地+1、マナ+1となり、余ったマナで1~2コストの呪文を撃つことでさらにその恩恵を大きく受けることができます。
このデッキにおいてただターンを稼ぐことはそれだけで勝ちに繋がる行為のため、《「本日のラッキーナンバー!」》を積極的に撃つことがそのまま勝ちに繋がるのです。
また、リソース面での心配もありません。
手札が減らないドローソースのみでデッキが動いている…つまり、ほとんどの場合《「本日のラッキーナンバー!」》を撃つタイミングで手札が減っていないのです。
さらにドローソースのおかげで4ターン目《「本日のラッキーナンバー!」》からのフィニッシュという目標を非常に狙いやすくなっています。こういうところでも土台となる安定性が生きてくるわけです。
3.《「本日のラッキーナンバー!」》が効きにくい
そして、《「本日のラッキーナンバー!」》環境を生き抜く強みがもうひとつ。
このデッキは《「本日のラッキーナンバー!」》を受けても返すプランが存在しているのです。
《「本日のラッキーナンバー!」》の強い点は上記で説明した以外にもう1つあります。
3宣言をすることで相手の《「本日のラッキーナンバー!」》を封じることができる点です。
これはGR召喚をするデッキにとってはメインプランのGR召喚を止められるついでにサブプランの《「本日のラッキーナンバー!」》を止められることと同義です。
そのため、環境トップである《BAKUOOON・ミッツァイル》系統に対する《「本日のラッキーナンバー!」》がクリティカルに刺さるのです。
対して、カリヤドネは違います。
相手に《「本日のラッキーナンバー!」》を撃たれても、墓地が十分肥えてさえすれば。
3宣言と14宣言の2択を迫ることができます。
カリヤドネというデッキは3宣言をされても《魔導管理室 カリヤドネ》の着地に成功さえしてしまえばそうそう止まることはありません。
《終焉の開闢》が使えないのは痛手ですが、《ブラッディ・タイフーン》のみで十分デッキを掘り切って《「大当たり!もう一本!!」》+《次元の嵐 スコーラー》まで持っていくことが可能です。
そのため、墓地が肥えている状態では相手の《「本日のラッキーナンバー!」》は14宣言が定石となります…が。
その場合は手札に《「本日のラッキーナンバー!」》を抱えておくことで、返しのビッグアクションを咎めることができるのです。
さらにそのときに3宣言をできるシチュエーションなら、返しの《「本日のラッキーナンバー!」》を咎めて次ターンのフィニッシュに繋げることができます。
唯一カリヤドネ同型のみは《「本日のラッキーナンバー!」》を早く撃ったもん勝ちとなります。
ただし、そのほかの対面には自分の《「本日のラッキーナンバー!」》を上手く使えて、相手の《「本日のラッキーナンバー!」》をかわすことができる特性を持っているのです。
さらに、そのプランを押し通すデッキの安定性、メインプランの線の太さ。
これらが組み合わさっているからこそ、GP終了後もカリヤドネが環境の第一線で戦うことができるわけです。
ループルート解説
written by φすとーむ a.k.a. MJ
これからカリヤドネを使いたい人たち向けに最新版のループルートを記しておきます。
イヌ科がGPで使っていたものとは別ですが、カリヤドネの裁定が確定した現在は、必要枚数が少ないこのルートをお勧めします。
〇初期状態
「大当たり!もう1本!!」起動中
マナ1枚 水単色カード
手札1枚 カリヤドネ
山札3枚 上から
スパイラル・ゲート
「大当たり!もう1本!!」
ブラッディ・タイフーン
墓地13枚以上
ブラッディ・タイフーン
ブラッディ・クロス
セイレーン・コンチェルト
他の呪文10枚以上
〇手順
1.水1マナ カリヤドネ召喚 「大当たり!もう1本!!」の効果により効果が2回待機
2.カリヤドネ効果処理1
墓地から
①セイレーン・コンチェルト(水単色マナを回収し、そのままマナゾーンに置く。)
②ブラッディ・クロス(お互いに山札の上から2枚を墓地に送る。)
上記の順に唱えて処理
3.カリヤドネ効果処理2
墓地から
①スパイラル・ゲート(カリヤドネを手札に戻す)
②「大当たり!もう1本!!」(効果待機)
③ブラッディ・タイフーン(3枚の中からセイレーン・コンチェルトを手札に、残りを墓地に置く)
上記の順に唱えて処理
4.水1マナ セイレーン・コンチェルト発動 水単色マナを回収し、そのままマナゾーンに置く。
ここで初期状態に戻り、相手の山札だけが2枚減っている状況になるのでライブラリアウトが可能になります。
スパイラル・ゲートは、レスキュー・タイムでも代用可能です。
《奇天烈 シャッフ》が効かないワケ
~各対面の勝率、立ち回り~
written by うどん
こんばんはうどんです。各対面の立ち回りと不採用カードについては私が担当します。
筆者のDMGPの戦績は6-2オポ落ちでした。負けた2戦が環境下位のデッキだったため仕方がないですね…
筆者自身が勝つことは出来ませんでしたが、リストをシェアしたプレイヤーの中から優勝、3位、16位を排出出来ました。
ここまでの戦績を残せるとは考えていなかったため、正直驚きました。自分が勝ちたかった、口惜しい、といった気持ちもありますが勝ってくれてよかったです。
閑話休題。解説に移りましょう。
カリヤドネの立ち回り
各対面の立ち回りを解説する前に全対面に共通する事から解説します。
まずは各種呪文を撃って肥える墓地の枚数とカリヤドネから撃った場合の墓地の増減枚数をそれぞれ覚えましょう。
その場で計算していると時間がかかってしまうので、あらかじめ覚えてしまいましょう。
手札から呪文を撃った際の墓地の肥え方
+3:ブラッディ・タイフーン ブラッディ・クロス 終焉の開闢
+2:エマージェンシー・タイフーン
+1:その他呪文
覚えるとは言ったものの、少ない種類なので回しているうちに自然と覚えます。
当然ですが、呪文ではないスコーラーが落ちるとこの計算がズレてしまうので注意。
次に、カリヤドネから撃った際の墓地増減枚数について。
これは計算が簡単で、
手札から撃った際に墓地が肥える枚数からマイナス2
すれば、カリヤドネから呪文を撃った際の墓地の増減枚数になります。
それとカリヤドネから呪文を撃った際に墓地だけではなく、山札の増減を把握しておくと、ループへの以降が楽になります。
エマタイはループ移行時の山札調整でよく使用します。
カリヤドネから呪文を撃った際の山札の増減
+1:その他呪文
±0:
-1:ブラッディ・クロス
-2:ブラッディ・タイフーン 終焉の開闢
-3:ストリーミング・シェイパー
※アストラセンサーは0か1、エマージェンシー・タイフーンは-1から1の間で選べる。
当たり前の話ですが、センサーで見えたカードは出来る限り暗記しておきましょう。
とはいえ、全てのカードをゲーム中ずっと覚えていることは難しく、そちらに注意がいきすぎてもよくないです。
そのため、キーカードの位置だけを覚えておくべきです。
少なくともスコーラー、カリヤドネ、セイレーン・コンチェルトがどこにあるかは絶対に覚えておきましょう。
ゾレーゴやバウンスカードの位置も覚えているとなおよしです。
さて、ここからは各対面の立ち回りを見ていきましょう。
シータミッツァイル対面
キーカード…「本日のラッキーナンバー!」
この対面のプレイングは単純です。まず3t目までは墓地を肥やします。
4t目からはラッキーナンバーで遅延して、相手の妨害が切れた次のターンにループに入るのが基本の流れです。
ラッキーナンバーの宣言は3か4のどちらかです。
現環境(10月12日時点)でのθミサイルに投入されているメタカードはラッキーナンバーかシャッフが大半です。
どちらを選ぶかは、どのメタカードが主流かで決まります。
GP前の環境ではラッキーナンバーとWaveウェイブのパッケージを積んだ構築が主流でした。
そのため、GP当日はラッキーナンバーで3を宣言していました。
しかし、GP後に公開されたθミサイルにはラッキーナンバーよりもシャッフが積まれている構築のほうが多く見られました。
こちらが主流になっていくならば、4宣言が適切だと考えられます。
当然これはセオリーなので、状況次第で宣言する数字は変えていきましょう。
ゲーム中に相手のメタカードが見えたならば、その数字を宣言するべきです。
自明のことですが、ラッキーナンバーで宣言した数字のGRクリーチャーがGRゾーンの一番上にきたら、ミサイル側の行動は大きく制限されます。
青緑ジョラゴン対面
キーカード…特になし
ポクチンが多投されているならば、かなりの不利対面です。入っていないならば勝ち越せます。
この対面で基本的にポクチンは警戒しません。警戒したところでケア出来ないためです。
基本的にガンガン墓地肥やしを打ち、ジョラゴンが出る前のターンにラッキーナンバーで7宣言します。次ターンにはループを狙いましょう。
アイアンマンハッタンが出てくることは少ないので、基本的には7宣言です。
赤単ミサイル対面
キーカード…ブラッディ・クロス、パーフェクトウォーター
不利対面です。お祈りしましょう。
けれども、勝てない相手ではないです。できる限り最速で墓地を肥やして盾が強いことを祈ります。
注意すべきはセイレーンコンチェルトの扱いです。
このカードは盾からトリガーしても手なりで打つべきではありません。
理由は2つあります。
1つ目は実質0コストのカードなので、先に使うメリットはありません。
最後まで持っていたほうが、幅広い選択肢が取れます。
後で説明するコンチェルトでの黒マナ起こしなどもあるので、大切なことです。
2つ目は呪文を5枚唱えてスコーラーを出すプランが存在しているからです。
4マナ域だと、増えた手札から1コスト4枚とセイレーンコンチェルト1枚を撃つことができれば、スコーラーで追加ターンを取って逆転できることがあります。
5マナ域だと1コストが一枚2コストでもよくなり、要求値がぐっと下がります。
赤単対面では薄い筋ですが、他のデッキ相手にはたまにやることがあるので頭に入れておきましょう。
当たり前ですが忘れがちな小テクとして、セイレーンコンチェルトで黒マナを起こす事が出来ることも覚えておくべきです。
使用済みの黒マナを回収して、黒単色をチャージすれば黒マナが起き上がります。
これを用いて1枚の黒マナから2回のブラッディクロスを撃ってカリヤドネを出すプランも存在します。覚えておきましょう。
先に小技を説明しましたが、基本は単純。
早いターンに墓地の呪文を4枚以上にしてパーフェクトウォーターを踏ませれば勝てるように立ち回る。これだけです。
どうしてもプレイングが介入する要素は少ないですが、細かい所の意識は怠らないようにしましょう。
アナカラーダムド対面
キーカード…パーフェクトウォーター
お清めシャラップが採用されていないかピンならば、有利対面です。
GP時点では採用されていないか1枚採用が主流だったため、基本的には割り切ってプレイしていました。
墓地リセットの複数枚採用が流行した場合は、厳しい対面になるでしょう。
それでも警戒するべきカードがあります…
そう、”奇天烈シャッフ”です。
先手2-4シャッフなどは厳しいですが、そうでなければ返すことが出来ます。
シャッフを出された場合のキーカードはパーフェクトウォーターです。
シャッフの2or3宣言にはウォーターをあわせます。基本的にバウンスとドローを選択し、シャッフを相手の手札に返します。
ウォーターでシャッフをバウンスしても、当然次のターンに出されてしまいます。
が、裏を返せば相手はシャッフ以外の行動ができない状態です。
対してこちらのマナと墓地は1ずつ増えているので、この行動を繰り返せば徐々にカリヤドネが着地しやすくなります。
カリヤドネが着地した場合、シャッフで数字を一つ宣言されていても、そのまま勝てることが多いです。
3宣言ならば1と2の呪文を使って、スコーラーを探します。嘘みたいですが、本当にこれだけで普通に勝てます。
そこからは大当たりスコーラーで6点入れるかループするかで勝ちます。
ループが難しくともアナカラーダムドは盾が薄いので、大概の場合2ターン取れば殴り倒せます。
2宣言ならば、1と3でスコーラーを探して勝ちます。
大当たりが撃てないのでそのまま勝ち切ることは難しいですが、ラッキーナンバーを撃てることがポイント。
複数宣言で相手の動きを止めてそのまま勝つことができます。
カリヤドネを着地させる以外にもシャッフに対する回答があります。
ウォーターでごまかしているとマナが6あたりまで伸びる場面があります。
マナが伸びれば、ゾレーゴやオブザ08号のクリーチャー面を用いてシャッフを破壊することが出来ます。
まとめるとシャッフへの対処は2つです。
まずはカリヤドネをキャストしてシャッフで宣言されていない数字を用いてスコーラーを探すプランです。
シャッフで数字を2つ同時に宣言されない限りはスコーラーまでつなげることが出来ます。
次にツインパクトカードのクリーチャー面で処理するプラン。
オブザ08号を意識して、墓地のクリーチャー枚数は常に把握しておくといいでしょう。
どちらのプランもウォーターでのごまかしからつなげるので、ウォーターを気軽にマナチャージしないようにしましょう。
パーフェクトウォーターは受けを強くするだけではなく、シャッフやディールへの耐性を上げています。いいカードですね。
本日のラッキーナンバーの宣言は場面によって変わります。
相手の盤面にコマンドがいてマナが5の場合は、VV8を想定して6を宣言しましょう。
相手の盤面にコマンドがいないならば、ディールを打つよりも墓地肥やししたほうが強い場面が多いです。強いて言うならば、3か4宣言でしょうか。
アナカラーダムド対面のブラッディ・クロスはフィニッシュ以外のターンにも撃ってよいと考えています。
墓地が肥えているほど相手のシャッフを貫通しやすくなるため、ブラッディ・クロスを撃てば次のターンにカリヤドネを出す択が生まれる場合などは撃つべきです。
ただ、ダムドを墓地に落として相手を手助けする可能性があるため、手札にきたらすぐ撃つ訳ではないです。
状況と相談にはなりますが、打つ選択肢も常に考えましょう。
アナカラーダムド対面は基本的にウォーターを絡めたロングゲームになるため、他の対面に比べて分岐が多いです。
記事だけで伝えきれないことも多いので、しっかり練習しましょう。
大量の屍を超えてゆけ
~不採用カードの解説~
written by うどん
今回はカード別の採用理由に関しては後日追記します。
まずは不採用カードのみを説明します。
《サイバー・K・ウォズレック/ウォズレックの審問》
初期の段階で4枚採用していたカードです。
このデッキが練られ始めた頃はアナカラーダムドの1強環境でした。
アナカラーダムドの初動を抜くことでクリティカルに刺さることや、ポクチンやお清めシャラップ等のメタカードの類を引き抜けるために採用していました。
しかし環境に赤青覇道やθミッツァイルのようなニューカマーが現れました。それらのデッキにはこのカードが大して刺さりません。
加えてこのカードのメタ対象であるお清めシャラップやポクチンのような墓地リセットカードも減少傾向でした。
このデッキではウォズレックの多色がデッキの動きを阻害することも多く、何度もデッキから抜きたいと感じていました。
そこに環境への刺さりが悪くなってきたこと、そして代わりとなるラッキーナンバーの発見が決定打となり、不採用となりました。
《ブレイン・タッチ》
初期のリストはハンデスで相手の動きを鈍らせて、その隙にループするプランを採用していたため、このカードは非常に相性がよかったです。
しかし上記のウォズレックでも述べた通り、多色が自分の動きを阻害することが馬鹿になりませんでした。
ハンデスを打ちたい赤単や赤白に間に合わないこともよくなかったです。
結局多色のカードの中で一番使いづらかったこのカードが最初に抜けました。
《ゲオルグ・バーボシュタイン/ゴースト・タッチ》
ブレインタッチの後釜として採用されたカードです。
2t目に打てるため、白赤サンマックスや赤単へちゃんとキャストすることが出来ました。
今の速攻は手札から多くの打点が出るため早期のハンデスがよく刺さります。
しかし、赤単相手にこのカードを2tに打つと墓地が足りずウィニーに殴り倒されるケースが多く発生しました。
このカードは赤単や白赤を対策するために採用していたので、不採用にしました。
これら3種のハンデスカードは環境最多のビートダウンが赤青覇道ではなく白赤サンマックスだった時に採用を検討していました。
白赤の母数が大きく減り、ハンデス耐性のある赤青覇道が流行したことは共通する不採用の理由です。
それとハンデス系統に共通することですが、2~3t目は妨害よりも墓地肥やしを撃ったほうが強かったことも大きな理由です。
《ハイドロ・コミューン》
没になったバウンス枠その1。
レスキュー・タイムの枠に元々入っていたカードです。
不採用理由は除去トリガーにならないからです。
調整段階で赤青覇道と回している際に、このカードが除去トリガーだったら勝っていた場面が度々ありました。
カリヤドネを複数体手札に戻すことが出来ますが、1体バウンス出来れば事足ります。
フィニッシュループにもカリヤドネは1枚しか必要ありません。
《「世界をつなぐ柱」の天罰》
没になったバウンス枠その2。
トリガーは付いていますが、除去対象を選ぶのが相手なことが弱いです。トリガーしても召喚酔いのクリーチャーを戻されることで簡単にケアされてしまいます。
SSTは強力ですが、安定感を重視してレスキュー・タイムを採用しました。
《デビル・ドレーン》
盾落ちケア。《セイレーン・コンチェルト》が盾落ちするとループができないため候補でした。
初期のころは採用していましたが、構築の洗練化に伴い抜けていきました。
このデッキはループパーツが盾落ちしても、大当たりスコーラーやディールを使って安全にフィニッシュ出来ます。
そのため後述の2枚と同様に、盾落ちケアの必要性は限りなく低いです。
《阿弥陀ハンド》
盾落ちケアその2。
同時に除去トリガー、墓地肥やしとしても機能するため、ドレーンよりは強いと判断しています。
ドレーンと同様の理由で没に。
除去トリガーとしても他に強いカードが多々あります。
《ラッキー・ダーツ》
盾落ちケアのためのカードその3。
このカードは盾落ちケア以外にもスコーラーの呪文カウントを達成しやすくする役割があります。
これが非常に強く、本来呪文を4回しか撃てないターンでもスコーラーを出すなどこのカードにしかできない動きは多かったです。
一時期は後述の銀河と合わせて白を大量に採用した形も練っていました。ほぼこのカードを使うためだけ、それほどまでに強いカードでした。
しかし、ディールを4枚採用してからは余裕を持ってループに入ることが増えました。
加えて白マナを用意しながら手打ちを行うのが難しく、手札に来た時の弱さが無視できずに抜けていきました。
ちなみにスコーラーが盾にあった場合は盾回収を完遂出来なくなります。
《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》
GRゾーンをブロッカーとフレア覇道の対策カードで固めることにより、赤青覇道対策になり得るカードです。
スコーラーの呪文カウントの補助も出来ます。
色がよくないこと、このカードがなくても赤青覇道への勝率は充分なこと。
呪文カウントの補助は大抵の場合不要であることの3点が気がかりだったため不採用です。
《コアクアンのおつかい》
銀河4枚やラッキー・ダーツを採用している白型で採用していたカードです。
シェイパーと同じ役割のカードです。
白型が構築不可能と判明した時点で不採用としました。
手札を増やす最大の理由であるラッキーナンバーを加えられない点も痛かったですね。
《イェーガー a.k.a. 噴射》
最後まで採用するか悩んでいたカードです。
GPで3位に入賞した末永先パイのレシピは、パーフェクトウォーターを一枚このカードに差し替えてます。
・GRゾーンを用いての覇道対策
・受けトリガーの増量
・シャッフ対策
・ループパーツが盾落ちした時の打点生成
この4点が役割です。
フレア覇道対策については、銀河と同じ理由なので役割としては強くはないです。
受けとしてはより優れているウォーターの発見に伴い、このカードの優先度は下がっていきました。
立ち回りの項で説明した通りシャッフに対してもウォーターで対策できるため、このカードの必要性はどんどん薄れていきました。
ループパーツ盾落ち時の打点生成に関しては、大当たりもう一本+スコーラーとラッキーナンバーで十分ケア出来ると考えました。
過剰打点が必要な相手もありますが、それを見るために1枠を潰すほど枠に余裕があるデッキではありません。
また、1度目のエクストラターンにオブザ08号などを用いて打点を足すことが出来ます。
ただ、時間制限が近く延長ターンが多くもらえないとき等は追加1ターンでゲームを終わらせる必要があります。
その際はGRによる打点増強が必要となります。
必要性は薄いですが、大会のルールに応じて投入される可能性は高いです。
《オクトーパの相対性魔力抗議》
シャッフ3宣言に対する対策で採用したカードです。受けとルーターのかさ増し位にはなります。
しかしシャッフ対策は大当たりもう一本で充分でした。
さらに受けとしてもルーターとしても中途半端すぎたため不採用に。
悪くはなかったけど無くてもよかった、そんなカードです。
《ライク・ア・ローリング・ストーム》
オブザ08号の呪文だけ版。
色はよいのですが、3t目にこのカードを打つより、2コス+1コスで動いたほうが強いと考えていました。
このカードをただ撃っても3コスト払って3枚肥やし。対して2コス+1コスなら最低でも3枚肥やし、最大6枚肥やしとなります。
ルーターと墓地肥やしも不足していなかったため、5枚目以降のオブザ08号は不要と考えました。
また、オブザ08号と違いクリーチャーではないため墓地回収に引っかからない。
つまり、手打ちしたときに回収なしで4枚肥やしを達成しやすくなる動きを重視してこちらと差し替える構築も見受けられます。
が、そもそもそれをするよりも2コスト+1コストの方が強いこと。
何より立ち回りの項で説明した通り、シャッフを倒すためにオブザ08号をクリーチャー面でプレイすることが多々あったこと。
これらの理由からオブザ08号の方を優先するべきとなり、不採用となりました。
《フェルナンド・ソシュール/プライマル・スクリーム》
回収が任意のため、墓地を5枚肥やすことが出来るカードです。
4コスト払って5枚肥やしとコスパがよく、何よりSTタイミングで5枚肥やせることが非常に強い。
そのため、高速ビートダウンに対する対策として採用を考えたことがありました。
しかしこのカードがなくとも、相手のワンショットをトリガーで止められたのならば、大概は返しのターンにカリヤドネを着地させられたため不採用としました。
《サイバー・チューン》
ルーター兼墓地肥やしとして初期の段階で採用していました。
不採用理由は手打ちがあまり強くないためです。
ライク・ア・ローリング・ストームと同様に3コスト払って3枚肥やしは最低限の動きにしかならず、2コス+1コスで動いたほうが強いと考えていました。
加えて3コスト帯の墓地肥やしには、必須の役割を持つオブザ08号がいます。
STで3枚肥やせることを加味しても2コストであるエマタイに枠を譲る形で不採用に。
ルーターと墓地肥やしはこのカードがなくとも足りていました。
《ザババン・ジョーカーズ》
没カードではありますが、長い間採用していたカード。
1コストで墓地を2枚肥やす事が出来ます。
このカードを採用していたころはディールが入っておらず、全く別の形…今より高速で墓地を肥やして4キルを狙うようなデッキとなっていました。
後述のジョーカーズトリガーも合わせて採用し、ドロー効果の発動も狙っていました。
しかし、エマタイの枠をこのカードにしていると、リソースが細くなりがちです。
すると、アナダムドのジェ霊二ーなどをケアすることが難しくなります。
ジョーカーズを捨てないと2枚ドロー出来ないことも欠点です。
大当たり等の不要な札を墓地に送りにくいことや、このカードと合わせてジョーカーズを8枚ほど採用しないと2ドローしにくいことが馬鹿になりません。
何より、このカードを採用したところで4キルの成功率がそこまで高くないことも問題でした。
実数値を出すと50%ほど、その分上がった事故率に対して信用に値する数値ではありません。
ディール4投の基盤を発見したこともあり、速度よりも安定性を重視すべきだと判断。
最終的にエマージェンシータイフーンに枠を譲りました。
余談ですが、このカード含むザババン基盤は半ば固定枠と化していました。ザババン型を妄信していたと言っても過言ではありません。
しかし、他のメンバーに回してもらったところ事故率が高いのが気がかりだということで、結果としてディール型への鞍替えを成功。
2~3人で調整していたら気付けなかったと思います。多人数で調整するメリットを感じた一幕でした。
《スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》
ザババンとセットで積んでいたカードです。
GRを受け性能が高いものに統一することで最大3打点を止めることが可能な高いカウンター性能、青色を評価していました。
しかし赤単の攻撃を止めることが出来ない場面が多いこと、ザババンジョーカーズが抜けたことが重なって抜けました。
多色なのもよくないですね。
《キング・ザ・スロットン7/7777777》
ザババンとセットで積んでいたカードその2です。
赤白の小型を一掃できることが最大のメリット。手打ちもしやすいですね。
実は青白スコーラーに対しても有効に働きます。盤面に並んだ打点を返すことで、ラビリンスを強く使わせずにガス欠に持ち込めるためです。
しかし、赤単の罰怒やミサイルを除去しづらく、除去としての信用が低かったこと。
何より1マナ呪文を多用するこのデッキにおいて、色が出ないマナとなること。これらがあまりに致命的でした。
ザババン型最大の欠点は上記2種のデメリット持ちカードを採用せざるを得なかったことです。
パーフェクトウォーター、エマタイの有用性に気付いたあとはこれらも自然に抜けていきました。
《拷問ロスト・マインド》
ディール採用前に青白スコーラーへの勝率が芳しくなかったため採用していたカード。
このカードで呪文を落としてもイグゾーストからリソースを回復されて負けることが多かったです。
《スーパー・デーモン・ハンド》
初期のレシピで赤単へのメタカードとして採用していました。
打点を止めつつ大量の墓地肥やしができるため、カウンターカードとしては打ってつけ。
しかし、打点を1つしか止められないこと。
2ターンに分けて殴られた際に1ターン目に踏ませなければ墓地肥やしが無意味なこと。
以上の理由で不採用になりました。《デビル・ハンド》も同上の理由で採用していません。
《時を戻す水時計》
赤白サンマックスが環境に多く居た時に採用していたカードです。
手打ちでパックンやプーンギのようなこちらへの致命傷となるカードへの耐性が少しだけつきます。
環境から赤白サンマックスが消えたため、自然とデッキから抜けていきました。
《オリオティス・ジャッジ》
先述の白型に入っていた除去トリガー。
しかし色が良くないことと、赤単の低コストを消せないために期待していたほどの強さはありませんでした。
《ボーンおどり・チャージャー》
15枚目の黒として最後まで採用が検討されていたカードです。
ブラッディタイフーンの関係上黒単色のカードがもう少し欲しく、その中でも最も採用に近かったカード。
墓地肥やしとしてのスペックは最低限度ですが、注目すべきはチャージャー効果。
5マナにすることで2コスト+ラッキーナンバーと動けるようになり、ラッキーナンバーを絡めた墓地肥やしの動きに幅が出るようになります。
また、スコーラーの呪文回数が足りないときにも有用。
カリヤドネから撃つことで墓地から黒1マナを作り、手札からブラッディクロスを撃つことで呪文回数をギリギリ5回に届かせる…といった動きも可能になります。
が、上記の役割はあくまで痒い所に手が届くだけ。
枠を争っていたウォーター等に勝るほどのカードパワーはなく、最終的にカード単体の強さを重視した結果抜けていきました。
《悪魔の契約》
GP前に出回っていたカリヤドネのリストにはよく採用されていたカード。
チャージャーと合わせたループ、マナ回収として使われていました。
……が、兎にも角にもカード単体が弱すぎる。フィニッシュターンにしか使わないため、使用するシチュエーションが限定的過ぎました。
チャージャーも採用していないので出力が低いです。
マナ落ちに関してもある程度管理できるデッキであり、仮にループパーツがマナ+盾落ちしてしまったとしてもナンバー連打で勝つことが可能。このカードの役割は非常に薄いです。
………
以上で不採用カードの解説を終わります。
カード毎の解説量に差がありますが、文量が多いほど、採用するかどうか悩んだカードです。
今回のGPでカリヤドネを持ち込んだ調整グループは他にもいましたが、没カードの数はマラかっちが一番だと思います。それだけ多くのカードを試しました。
《お清めシャラップ》だけじゃない!
~『青黒カリヤドネ』の倒し方~
written by ◆ドラえもん
ここからは自分◆ドラえもんが担当します。
内容の前に自分のGP9thでの戦績から紹介しましょう。
1回戦&2回戦 bye
初めての2bye。ランキングを走るのは今年が初めてだったんですけどしっかり取れました。
4-2すれば上がれるGPとかちょろすぎかよ!(1級フラグ建築士)
3回戦 青緑ジョラゴン ×
ポクチン!ポクチン!ジョルネードでポクチンバウンスポクチン!
4回戦 墓地ソース 〇
2tクロスファイアされるも勝ち。このデッキはやはり強い。(フラグ)
5回戦 赤青バスター ×
グレンニャーからのドルガンチェンジシンガイギンガが被弾。まあそれでも概ね勝ちでした。
俺のハンドは潤沢。自分自身で考えたこの環境へのソリューション、パーフェクトウォーターも踏ませて完全にこちらのペース(オタク特有の早口)
相手の4t目
6回戦 赤単 ×
後攻かつ盾にウォーター無し
……3-3、強制ドロップ。
この記事の冒頭では、今回シェアした人たちの輝かしい戦績を目にされたと思いますが、僕のように為す術なく死んでいった人たちも数多く存在します。
まあ、皆と話していても僕の運の悪さはマラかっち一だったと思います。
そんな僕にこの、“『青黒カリヤドネ』の倒し方”の項を任せるとは余りにもドS。
それとも、だからこそ僕が適任ということなのでしょうか。
僕の不幸自慢はこれくらいにして、本題に行きましょうか。
自分から紹介するのは大きく分けて2つ。
①カリヤドネが不得意とするデッキタイプ
②カリヤドネが得意とするデッキタイプに
積むべきメタカードやプレイング
ではまず①から、やっていきましょう。
①カリヤドネが不得意とするデッキタイプ
自分たちが調整段階で不利、としたデッキは以下の4つ。あくまで環境でよく見るものの中からです。
・《ポクチンちん》の入った【ジョーカーズ】
・【青白スコーラー】
・【赤白サンマックス】
・【赤単ミッツァイル】
・【ジョーカーズ】
カリヤドネ側は基本的に相手のポクチンが無い前提でプレイします。なので出来るだけカリヤドネが墓地を肥やして、次のターンにカリヤドネを出すぞ、というときにポクチンを出してください。
ジョラゴンからマンハッタンを捨てる動きを止めるために、カリヤドネ側は基本的には《「本日のラッキーナンバー!」》で7を宣言することが多い。なのでジョーカーズ側が狙うのはポクチンで相手の墓地を消しつつ、横並びを作り、マンハッタンを手出しするなどして詰めるというもの。
ジョラゴンに頼りすぎて、無理にキープするとポクチンが尽きてジリ貧になることもあるので注意します。
また、《ジョリー・ザ・ジョルネード》のマスターJトルネードはラッキーナンバーでは止められない事も覚えておきましょう。
もしも、【カリヤドネ】が環境に増えてそれを【ジョーカーズ】で倒そうとするならポクチンは3~4枚積みたいですね。
・【青白スコーラー】&【赤白サンマックス】
どちらも呪文メタがカリヤドネに刺さります。
どちらも不利ですが、特にデッキとしての安定性の高い【赤白サンマックス】の方がカリヤドネに対しての勝率は高いです。
さらに勝てるようにするなら、【青白スコーラー】には《ジャミング・チャフ》と《ファイナル・ストップ》を両刀します。
相手のナンバーの宣言の裏目を作れるからです。
【赤白サンマックス】には《正義の煌き オーリリア》を入れるとクリティカルに刺さります。
・【赤単ミッツァイル】
STを上手いタイミングで踏ませる以外に勝てません。
“各対面の勝率、立ち回り”の項で紹介されているはずなので省略します。
②カリヤドネが得意とするデッキタイプに
積むべきメタカードやプレイング
カリヤドネに有効なカードは
・墓地メタカード
ex《お清めシャラップ》、《ポクチンちん》、《超次元エクストラ・ホール》、《サイバー・K・ウォズレック》
・呪文メタカード
ex《ジャミング・チャフ》、《イオの伝道師ガガ・パックン》
なのは言うまでもないと思いますが、重要なのはそのコストです。
例えば【シータミッツァイル】に《お清めシャラップ》を積んだとしても、相手のラッキーナンバーの宣言のセオリーは3なのであまり効果がありません。(相手のGR召喚、ラッキーナンバーを同時に止められるため)
ラッキーナンバーで宣言されない数字のメタカードを積むようにしましょう。
では最後に環境の2トップである【シータミッツァイル】、【アナダムド】に話を絞って、カリヤドネ対策のメタカード&プレイングについて紹介していきます。
【シータミッツァイル】
☆ポイント→相手のラッキーナンバーの宣言は3
ラッキーナンバーさえなんとかすればお互いに安定5キルのデッキ。
じゃんけんゲーまでは持っていくことが出来ます。
アイデアとしては2つ。
①《ファイナル・ストップ》を積む
→相手に3宣言された返しに打てる最強のメタカード。
ただし、光は手打ちしにくいのがネック。
②GRゾーンに3を1枚も入れない
→相手のラッキーナンバーを実質無駄打ちにしてやろうというアイデア。
ただし、マーチスを採用出来ないためGRのカードパワーが落ちる、
相手に気づかれた場合に4宣言されるといったデメリットも存在する。
特に②はカリヤドネだけでなく環境内にラッキーナンバーを使うデッキが増えれば増える程有効になるアイデアです。
ただし、上述の通り気づかれた場合には相手にナンバーで4宣言されるので、自分もナンバーを積むのが前提になります。
【アナダムド】
☆ポイント→相手のナンバー宣言は3or6。シャッフには過信しない。
まず本気でカリヤドネを倒すつもりなら《お清めシャラップ》は2枚程積みたいですね。それだけでゲームプランが楽に立てられます。
その他に積むとより有利にゲームに進められるカードは《サイバー・K・ウォズレック/ウォズレックの審問》、《超奇天烈 ギャブル》です。
前者に関しては相手の墓地を減らしてカリヤドネの着地をずらせるのは勿論。
呪文で使えば相手の手札のカリヤドネを落とすことでこちらのシャッフの3宣言の刺さりを良くすることが出来ます。
(3を止めると、相手の《終焉の開闢》を止められるので、相手は墓地のカリヤドネに触れなくなる)
後者に関しては相手にラッキーナンバー3宣言をされた時に役に立ちます。
そういう状況ではお清めシャラップ等のメタカードが使えなくなるので、VV8を着地させエクストラターンを狙います。
しかし、打点が伸びずに1トリで受け切られやすい状況にもなります。
しかし、ギャブルで相手のパーフェクトウォーターを奪うことで打点を伸ばし、相手の盾の要求値を引き上げる事が可能です。
最後に
カリヤドネをメタるデッキタイプは多く存在しますが、不利なデッキを有利にするのは中々難しいです。
【シータミッツァイル】、【アナダムド】に関して上で紹介しましたが、
あくまで不利から五分前後に持っていく方法について紹介しています。
逆にこれ以上メタることはデッキの良さを消す事にも繋がりやすいのでお勧めはしません。
自分からは以上です。
最後はイヌ科を初めとする、マラかっちのコラム集です。最後までお楽しみください。
コラム1:令和元年のお気持ち表明
written by イヌ科
迫りくる《BAKUOOON・ミッツァイル》と《“魔神轟怒”ブランド》。
2枚の盾から見えた6つの拳…起死回生の《知識と流転と時空の決断》2枚。
そこからは《“轟轟轟“ブランド》1枚に壊されるほど脆く、それでも確かに光り輝く橋を渡りきり……
GP9th決勝戦。まさしく語り継がれるであろう、伝説的な逆転勝利。
それを成し遂げたのは紛れもなくこの僕でした。正直今でも信じられない。
ということで、GP9th優勝しました。イエーイ!!
………………
その半年前に鬱病の診断を受けて仕事を休まざるを得なくなりました。
弊社はここまではひどくないのだ…
ツイッター昼から動かしてるからなんかあったんやろなぁって勘ぐってる人もいるかもしれませんが…。
あと会った知り合いには話してます。ご心配おかけしてすんません。
このことSNSであんま言わんといてね!鬱病お兄さんとの約束だぞ!
てことで2019年って大ピンチからのスタートだったんですよ。職はなくなるし金はなくなるしやる気は失せるし。
かつてはメンタルが安定していることが自慢の僕ですら、6月ごろまで謎の胸痛と希死念慮と虚脱感に襲われてたので精神病マジで怖いっす。
異変を感じたらすぐ病院へ。僕はすぐ行ったんで治りました。こういうのは時間との戦いです。
半年経った今は鬱が治りつつ、GP9th優勝によりある程度の承認欲求が保たれてきました……が。
並行して行っているADHDの治療薬、ストラテラを服用し始めたせいか。はたまた単純に鬱の影響か。
GP9thの直前、メンタルがズッタボロにイかれてました。
ADHDのイメージなのだ
嘘だと思うかもしれないけど本当なのだ
ツライさんはこんな感じで仕事ができずに病んだのだ…
直接的な原因はCSで勝てなかったから、これに尽きます。
9月、ZweiLanceとけみーさんとで組んだおやつチーム戦。
当時まだ存在しなかった《解体人形ジェニー》を積んだアナダムドをフェアリーに教えてもらい、そのまま破竹の勢いで決勝進出。
…が、不利対面の赤単相手、相手の手札を読み間違えて敗北。そのままチームも負けてしまいました。
その半月後、シールド戦。《DROROOON・バックラスター》を手に入れ、《*/弐幻サンドロニア/*》などコモン帯も充実した最強のプールを手に入れました。マジで優勝間違いなし。
……が、プレイの未熟さが原因となりまさかの1-2。このとき初めてデュエマで泣きました。
あとこれを機に情緒不安定になり、前回のクソ記事を書いたりツイッターのアイコンが不安定になったりしました。すまん。
ラン〇ィー「この人元々おかしいけど最近もっとおかしい」
前までの自分なら「2位でも十分か…」だとか、「悔しいけど次頑張ろ」程度で済ませれたんですよね。切り替えが早い。
それが翌日、翌週、なんなら今もちょっと引きずってるくらいのダメージを負うレベルになってしまって、なんでやろなーとなったんですよ。鬱病以外にも理由あるんちゃうかって。
で、考えた末の結論はたったひとつ。
とにかく、優勝したかったんですよね。
弱虫ペダル見たことないけど御堂筋くんがカッコいいのは知ってる
DMPランキング制度によるCSの乱立、1つのCSにおける優勝の価値低下。こんな時代にただ優勝したいなんてアホらしいとは我ながら思います。
1回優勝できなくても4回ベスト8に入ればOK。周りが高いアベレージを残すことを正義と掲げ、僕自身も大昔からそれを理想としてきたんですけど……
ここ1年以上遠ざかっている優勝の二文字、そしてそれを難なくかっさらっていくギラサキくんやZweiLanceみたいな強いプレイヤーたち。
その上で湧き出てくる劣等感。なぜ大事な場面でミスを繰り返すのか。なぜ上位進出しても勝ちきれないのか。
そんな最中に酷い負け方を連発したこともあり、この頃は優勝の二文字に対する執着心がとんでもなく強かったです。
悩みに悩んで無駄な行動をしました。ミスをしない思考法とかを検索し始めたり。(そんなものはない)
Google先生に聞いても答えが出ないもんだから、頼るべきは信頼できる仲間。
マラかっちで涙を流しながらdottoさんとかドラえもんくんに話を聞いてもらったんですよ。
教えてもらった結論はとてもシンプル。
ミスを減らすには練習を繰り返すしかないし、優勝するためには試行回数を稼ぐしかない。
結局デュエル・マスターズというゲームをする以上これしかないんですよね。複雑な思考法を覚えなくても練習すればミスは減る。強いデッキを使っても毎回優勝できるわけじゃない。
DMPランキングを走る人なら誰でも知ってる、なんなら以前の僕も知ってる結論でしたがこれを改めて聞かされたときに憑き物がだいたい落ちました。
あとはみんなの手で原型が出来上がったカリヤドネの練習を繰り返すだけ。僕はこの時点でカリヤドネと心中すると決めてたので、2週間くらい暇さえあれば1人回しでソリティア移行後の動きを練習してました。
直前のナイトCSにもドラえもんくんのシータミッツァイルを借りて出場、結果は3位。
このときは本番を意識した練習をしよう、と意気込んでいたため敢えてロングゲームを行う選択肢を優先。惰性で出続けたせいで鈍っていましたが、改めてCSの緊張感を覚えなおす機会になりました。
で、GP当日。前日にドラえもんくんが入れたウォーターのお陰で謎の自信がすごい。
1回戦で踏ませて勝った時は「俺の日ィ!」って心の中で叫びました。
オレ…生きてる!!の名前、何?
僕自身構築面での貢献度はゼロ。負けてしまったみんなを尻目に予選上位卓に上がったときは多少の罪悪感。
ただ、本戦に行ったあたりで、ドラえもんくんに言われたこの一言で吹っ切れました。
「イヌ科さんは勝つことが仕事だから」
僕らが勝たなきゃここまで頑張ってきたみんなの強さを証明する人間がいない。こう言われちゃ勝つしかないですよね。
こう言われたこともあって、ベスト32でプーンギ2体を起死回生のウォータートリガーで返して赤白対面を捲ったあと。
あー、このデッキつええなあ。こんな強いデッキ使わせてもらってんだなー………と思っている最中。
イヌ科、齢25にして初のガチ嬉し泣き!!!!!!!
安西先生……!!
これまで何度も命を救ったウォーター、それを入れたドラえもんの顔が浮かぶ。
最強デッキの基盤を作ったかっちくんとうどんの顔が浮かぶ。
シェイパーを引いて運勝ちさせてくれた25くんの顔が浮かぶ。
とにかくマラかっちへの感謝が止まらず、まだベスト16だってのに涙が止まらん。ガチですごかったです。
これまで悲しいとき以外で泣いたことなかったんですけど、人間って喜怒哀楽どの感情が爆発しても涙が出るんだなあということを身をもって知ることになりました。
ちなみに史上初の泣きデュエマをする羽目になりかけましたが、ベスト16で対面にシュノドゥをチャージされた瞬間涙が引っ込んで興奮に変わりました。(青魔導具相手はたぶん全試合後攻でも100回やって90回勝てるレベルの有利なため)
案外試合中は泣かず。デュエマに集中できてたのでよき……
で、そっからは皆さんご存知の通り優勝。
みんなの頑張りを最高の結果に変えることができたし、泣きそうなくらい、というか実際泣くくらい欲しかった優勝をでっかい舞台で取ることができた。
ここ最近、欲しくて仕方なかったものを全部くれた。ほんとマラかっちのみんなには感謝しかないです。
これを言うと色んな人に怒られそうですが、今は全国の権利は割とどうでもいいです。とにかく優勝できたことがとんでもなく嬉しい。
……ってさっきまでは思ってたんですけど、全国行けるんですね、僕。
各地のエリア戦で勝った猛者。
決勝で激闘を演じたゲルネウスさん。
デデンネさんを始め、GP8thで好成績を治めた皆さん。
おんそく(GP8th2ブロックにて優勝。決勝戦において史上最高レベルの"覇王色の覇気"を発動したことにより、実質0-2の敗北から泣きのもう1戦を行うことに成功。最終戦で何事もなかったかのように勝利して優勝した伝説を持つ、今までもこれからも記録より記憶に残るGP王者)
そしてDMPランキングを走り切った狂人たち。
ああ、改めて思うととんでもないメンバーの中でデュエル・マスターズができる。
そんで上に書いた連中を全員ぶっ倒せば今年度の日本一。
前言撤回。全国の権利、手に入ってしまいました。
喉から手が出るほど欲しかった優勝は手にしましたが、次の目標は日本一。それが叶わなくとも、マラかっちの誰かから日本一。
セキボンさんやよしゆき、今後も何人か増えるであろうマラかっちの全国メンバーと一緒に日本一を目指していきます!今年の天下は俺たちだ!
……最後まで何が言いたいかよくわからない文章でした。
僕も何が言いたかったかよくわからずに筆を執ったので、謎めいた挑戦者を出した直後のウーサーみたいになってます。
最近のハース、昔のカード使えるらしいですね
とにかく、GP優勝させてくれたマラかっちのみんな、僕のDM人生において関わってくれたみなさん。ありがとうございます。
現時点でマラかっちが3人内定している全国大会も控えてます。
しばらくはゆっくりCS運営してみんなのエリア戦を手伝いつつ、全国に向けて準備。いいタイミングですし、YouTubeもちょろちょろ再開させたいですわね……
てな感じで、今後ともよろしくお願いいたします!以上!
P.S.
GP優勝したけど職が決まってないです。そのため…
ガチで雇っていただける会社様を募集しています。
ある意味ではこれが1番伝えたいことかもしれない。職をくれ。
ちなみに前職はそのままやめるつもり。うぅ……
ライターだったりイベンターだったりPC機材、特に生放送周りだったり…結構いろんなところで頑張れたりします。
GP優勝で注目が集まったタイミングだし、広告塔としての役割も担えるかも……?
ただしシステム会社勤務1年で鬱病というとんでもない前科持ち、現在ストラテラ服用中のADHD、いわゆる発達障害です。
不得意なことはとても多いですがその分得意分野はあるはず(たぶん)
ちなみに現在の興味はカードゲームのメディア周りに向いてます。デュエマで生放送とかめっちゃやりたいです。
ただし仕事より命のほうが圧倒的に大事なので完全週休二日、祝日休みを強く希望します。鬱は休みに厳しい。
こんなクソ事故物件に興味をお持ちの会社様、募集しております。
ガチで。頼みます。金がない。あなたの内定が1人の命を救う。
コラム2:敢えてシータミッツァイルを選択した理由
written by 北のあーさん
突然どうも、北のあーさんです。
マラかっちでは僕とユーリとtakiの3人がカリヤドネではなく、シータミッツァイルを使用しました。
GPという大多数がいる中で考えると、
・アナダムドにお清めシャラップが普通に入っている可能性。
・シータミッツァイルにポクタマたまが入っているリストが公開され、主流がそれに寄っている可能性。
墓地メタが入ったリストが普通にいる可能性のあるという点でカリヤドネを使う上での不安な部分が気がかりでした。
反対にシータミッツァイルは
・広い範囲のデッキタイプと戦いやすいこと。
・赤単に対してもスローリーチェーンなど有効なトリガーを採用できること。
と言った点で、信頼度も高かったです。
もう1つカリヤドネ使用に至らなかった理由として、リアルでカリヤドネを回すことができなかったというのがあります。
情報封鎖を行う上で、CS会場で回すことも出来ないですし、ただただリアルで回す機会がなかったことによる不安がありました。
それに比べると、CSでも使用してきたシータミッツァイルの方が練度も高く、慣れている分様々な場面での対応も効くと思っていました。
僕の場合はこのような理由でシータミッツァイルを選択しました。
結果として僕は64までですが残ることは出来ましたし、間違いではなかったとは思います。
ただ狩られる側だったことも間違いないので、もう少し選択の余地もあったのかなとは思います。
最後に、シータミッツァイルというデッキタイプを作成したユーリに感謝を。
編集後記
written by イヌ科
さて、最後のクソ語りも含めてお楽しみいただけたでしょうか?
文章書きなれてないメンバーが多数だったため、多少の読みづらさはご容赦ください……
初見殺しも多分に含んでいたとはいえ、GP9thの長丁場を潜り抜けて最高の結果をもたらしてくれたカリヤドネ。
今後の環境に影響を与えることは間違いないと思います。
また、ベスト8の最大母数となった【赤単速攻】、現環境の高速アンフェアを定義しつつある【ネイチャー】……
僕たち以外にもGPの環境をぐちゃぐちゃにした人はたくさんいます。
そして、そうやってメタゲームは回っていく。環境は動いていく。
来週には「必殺!!マキシマム・ザ・マスターパック」がリリースされ、《全能ゼンノー》や《“魔神轟怒”万軍投》といったトンデモカードが続々リリースされます。たぶんカリヤドネにゼンノー入ります。
当然このデッキもメタゲームの影響を受け、形を変えたり姿を消したりするでしょう。
それでもデッキの基盤自体に安定性があること。
ラッキーナンバーという令和の鬼丸「覇」を4投できること。
そして何より、相手のシールドトリガーを完全無視できること。
これらはいくら環境が動こうと揺らぐことのない強み。
皆さんがこの記事を通して得たカリヤドネの知識は、今後の大会において大きな武器として助けてくれると思います。
さて、僕たちマラかっちはいつも通りvault大会とクソゲーに明け暮れる日々に戻ろうと思います。
次はエリア戦、そして全国大会。
ここに照準を合わせて、またいつか皆さんに秘密兵器をお披露目する…かも?(僕はビルド能力が足りないのでユーリあたりがまたなんか持ってきそう)
てなわけで長くなりましたが、これにて筆を置きたいと思います。
最後にマラかっち一同。
そしてここまで読んで頂いたあなたに、格別の感謝を。
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