脳内シャドウバース
はじめに
初めまして。イヌ科と申します。
デュエマでライターやってましたがシャドバでちゃんとした記事書いたのは初めてな気がする。お手柔らかによろしくお願いします。
本記事はTobyさん主催のシャドバアドカレ22参加記事です。
ノリで記事書く時間1日しかないのに1日目に参加した故に稚拙な文章になってる可能性が大いにあります。
そのためハードルを下げに下げて読んでいただけると幸いです。Creepy NutsのR-指定もハードルは下げに下げた方がいいですとファーストテイクで言うてました。
夜の部全部埋まっちゃいましたが昼の部もあるらしいのでこの機会に皆さんも記事書いてみましょう。
アウトプットの機会はあればあるだけいいと思います。Creepy NutsのDJ松永もアウトプットの機会はあればあるだけいいと思ってます。たぶん。
脳内シャドウバース
「イヌ科さんは脳内シャドウバースをもっと鍛えた方がいいね」
今年3月、チームSGAに加入した私が最初に受けたアドバイスである。
成長速度が遅い私は、どうやら未だに脳内シャドウバースを身に着けることができていないらしい。よくチームメンバーから全く同じアドバイスを受ける。
この脳内シャドウバースという言葉はチーム内でよく使われているミームのようなものだが、おそらくトップ層のプレイヤーは誰しもが行っていることだと考える。
脳内シャドウバース。
文字通りシャドウバースを脳内で再現する能力ということだろうが、今思えばなんと便利かつ曖昧な言葉であろう。
現在までの私はこの言葉を額面通りに受け止め、脳内でなんとなくシャドウバースを再現することに夢中になっていた。
ふと我に立ち返ってみると、この言葉の曖昧さに気付くことになる。
脳内でシャドウバースをするとはいったいどういうことなのか?
脳内シャドウバースに必要な要素とはいったいなんなのだろうか?
トップ層に備わっており、私が脳内シャドウバースをするのに足りない能力とはいったいなんなのだろうか?
ということで、本記事はこの「脳内シャドウバース」という言葉について可能な限り言語化を試みた記事である。
シャドウバースに求められる能力
話が少し脱線するが、1度シャドウバースに求められる能力を定義しておきたいと思う。
私は元々デュエル・マスターズの競技シーンで活動しており、またシャドウバースを競技的にプレイするまでに様々なカードゲームを嗜み程度にプレイしてきた。
その中でカードゲーム同士を比較説明する際に、そのゲームの競技シーンにおいて求められる能力を定量的に評価する、という試みを行っていた。
評価する能力は「デッキ選択」「デッキ構築」「プレイング」の3つ。
これをシャドウバースに当てはめると、私の考えでは以下のようになる。
デッキ選択:3
デッキ構築:1
プレイング:6
それぞれについて解説していく。
デッキ選択
環境に存在する、または環境外からどのようなデッキを選択して大会に持ち込むか、という能力である。
いわゆる「勝ちデッキ」を見つけ出す能力、と言い換えるとわかりやすいかもしれない。
相性差が激しいマッチアップこそそこまでないゲームだが、環境上優位なデッキやほぼ全てのデッキと互角にやれる、いわゆる丸いデッキというものは存在する。
2022年12月現在の環境で言えば、レート終盤に勝ち組となったコントロール系統のデッキを選んで持ち込めるようなプレイヤーはメタゲームを読んでデッキ選択をする能力に長けていると言えるだろう。
デッキ構築
文字通りデッキの細部の構築を組み上げる能力。
このゲームにおけるデッキ構築能力が明確に求められる場面は意外と少なく、環境初期の構築が定まっていないデッキを最適化するときくらいしか求められない。
その大きな要因はプロや強豪アマチュアによる情報発信の盛んな界隈の特性によるものが大きい。
サブスクや有料noteによって発信者に明確なリターンが来るようになった令和の時代、今後この傾向はより強まっていくものと思われる。構築力がなくとも金さえ払えば誰でも競技シーン最前線のデッキを組めるのだ。
とはいえ、構築の最適化がなされていないデッキタイプを使おうと思うと自分で構築を練り上げていく必要がある。そういうときになって初めて我々の構築力が試されることになる。
その構築力で競技シーンのトップにのし上がった好例を最近身近で目にしたことがある。チームメンバーのibisくんがRAGEDAY2を突破したスペルウィッチだ。
ウーラノスを搭載した主流の構築に疑問を持ち、自ら管弦ブレードに特化させた新型のスペルウィッチを持ち込み見事DAY2を突破。
当時採用枚数を落としていたマリを管弦ブレードの再現性を上げるために3投している点がポイント。管弦ブレードを決める、という明確なコンセプトに沿ったこの構築はまさに彼の構築力の賜物と言えるだろう。
他にもガルエル入のコントロールEとクオン抜きのスペルウィッチを組み上げレート杯に出場したきるかさんなど、メタ読みに加えた構築力で環境を制した例は少なからず存在する。
このように、このゲームにおける構築力は求められるシーンこそ少ないものの、鍛えておけば必ず自らの身を助けてくれる能力、といえるだろう。
プレイング
さて、3つ目にしてこのゲームにおいて最も必要かつ最も難しい能力。
それがゲーム中のプレイングである。
このゲームのプレイングはひとつ間違えれば致命傷。勝てる引きを簡単に落としてしまうほどに繊細な綱渡り。
しかもDCG特有の要素として、1ターンの持ち時間が90秒しかない。短い制限時間に追われながら最適なプレイを続けるのはトッププレイヤーでも至難の業だ。
そしてこのプレイングこそが、脳内シャドウバースの能力をふんだんに生かせる領域であると考える。
さて、ここからが本題。脳内シャドウバースとはいったいなんなのか、考察しながら文字に起こしていきたい。
脳内シャドウバースとは?
言い換えればシャドウバースの盤面を脳内で再現する、ということになる。
よくカードゲームでは1ターン、2ターン先の展開を考えるのが重要、と言われる。
これこそまさに脳内で1ターン2ターン先の盤面を想像する、まさに脳内シャドウバースが用いられる場面だと考える。
先の展開がわかればそれに合わせた適切なカードを処理すればいい。プレイングを考えるにあたって大きな助けになるだろう。
では、先の盤面を想像するには何を意識すればいいのだろうか。
必要な要素をまとめてみよう。
相手の動きを考える
当然だが、カードゲームは対戦相手ありきのゲームである。
相手の動きを考えられなければ2ターン先の盤面を想像することなどできない。
ここで重要になるのが、対戦相手のデッキに対する知識である。
対戦相手の大まかな動き、最低でもフルムーブ~80点の動きをいくつか知っておけば、2ターン先の盤面を何パターンか考えることができる。
相手のデッキに対する知識を身に着けるには数をこなすのが1番だが、人間とは常に時間がない生き物だし、楽をしたくなる生き物である。簡単に相手のデッキを知る手っ取り早い方法はないものかと考えてしまう。
これに対するひとつの答えとして、環境内のデッキのリーサルパターン及び勝ち筋だけインプットしておくというものがある。
リーサルパターンを知っておけばそこから逆算して何点食らってはいけないか、何点回復すればいいか、ということを考えることができる。結果として先のターンに向けて何をすればいいかを想像することができるだろう。
公開情報を整理する
公開情報にはまさに1ターン、2ターン先の相手の動きに関するヒントが大量に含まれている。
マリガン枚数、相手の手札に加わったカード、相手のデッキや自分のデッキの重要なカウント(連携数など)は常にチェックする癖をつけておきたい。
多くのnoteや配信で言われていることだろうが、公開情報はできるだけ相手のターン中に確認しておきたい。
こうすることで自ターン90秒の持ち時間を公開情報を持った状態でスタートできる。公開情報チェックに15秒を要するとすると、75秒でスタートするか否かの差は大きい。
また、公開情報を整理して迎える自分のターンは概して整理していないそれよりも早く終わらせることができる。そう、相手も同じことをしてくると考えると相手の思考時間を奪うことにも繋がるのだ。
公開情報を相手のターン中に考えることひとつ徹底するだけでこれだけのメリットが挙げられる。癖付けるだけで勝率を底上げしてくれる要素だろう。私ももう相手ターン中にLINE見ません。
トップ受けを考える
先の展開に必要不可欠かつ考えるのが難しいピース、それがデッキトップである。
1ターン先に何を引けば状況を打破できるか、強い動きを押し付けられるか…ということを考えながらゲームを進めなければならない。
先ほどは最低限相手のデッキについて知ろうと述べたが、自分のデッキに関してはデッキトップを考える上ですぐにデッキリストがパッと頭の中に出てくる程度には知っておく必要がある。
特に自分が強い動きを通す上で必要なカードは常に頭に入れておくべきだろう。
以上3点が自分が考える脳内シャドウバースに必要な要素である。
できていない人間にとって一気にすべてを習得するのは難しいかもしれないが、ひとつひとつの要素をかいつまんでプレイに取り入れることで明日からプレイの質を向上させることができるだろう。
プレイ外での脳内シャドウバース
この脳内シャドウバースという言葉、非常に便利な言葉故にデッキ選択、デッキ構築の際にも使われるワードである。
「このカード、脳内シャドウバースでは強いんだよな~」といったような言い回しでよく使われる。
この場合の脳内シャドウバースは言い換えれば机上論である。
どうやら現実世界において机上論はあまりいい意味で使われることはないようだが、カードゲームにおける机上論はそれに限った話ではない。
カードやデッキを試す前に明確に理論立てておくことで、役割遂行をある程度明確にした上で実践に移ることができる。この行程を踏むことによってテストの質を向上することが可能だ。
では、机上論の精度を高めるにはどうすればいいのか。これに関しては自分で考えても結論が出なかった。
曖昧な回答にはなるが、数をこなして対面ごとに強い動き、やられて辛い動きを少しずつインプットして脳内でそれを再現できるようにする、ということぐらいしか本記事では述べることができない。
しかし、正しいデッキ選択と正しいデッキ構築は正しいプレイングから生まれると私は思っている。
誤ったプレイによって生まれる認識はすべからく誤っているため、そこから革命的なデッキ選択やデッキ構築が生まれるはずもないのだ。
先述のプレイングにおける脳内シャドウバースを鍛えることで、机上論としての脳内シャドウバースの精度も高くなっていくといえるだろう。
あとがき
ということでこれからのイヌ科さんは、
相手の動きをインプット
公開情報を相手ターン中に整理
自分のデッキの強い動きをインプットし、その上でトップ受けを考える
この3つを強く意識することで脳内シャドウバースの習得を目指します。
地方大会でいい報告ができたらこのアウトプットが成功に終わったと思ってください。
それにしてもこの脳内シャドウバースという言葉、考えれば考えるほどとんでもなく感覚的だな……。
この言葉が多用されることこそがSGAというチームの性質を表しているかもしれない。SGAの言語化係目指して頑張っていきたいと思います。
ということで#シャドバアドカレ2022が始まりました!色んな人の記事が読めるので僕も楽しみです。
今回は誰かにそそのかされてSGAからかなりの人数参加させて頂いてます。個人的には最終日、RAGEGFに出つつ記事を書くふえたが何を書くか楽しみ。応援よろしくお願いします。
本記事がアドカレ最初の記事としてふさわしいものになったかは分かりませんが、皆さんの文章読みたい欲とシャドバライフにちょっとでも貢献できたなら幸いです。またこういう機会があれば何卒…!