「社員にやめてもらう」ということ
「困った社員がいてやめさせたい」
「採用してみたが思っていたような実力がないのでやめさせたい」
「クビにした従業員が言いがかりをつけてきた」
最近、地方企業でもこんな相談が増えてきました。
そんな相談を受けると、
「無礼者!何様じゃ!!」
とバッサリ切り捨ててみたくなったり。
法的にはそんな感覚。
○現在の労働法制下では、解雇(首切り)は原則禁止
○承諾なくやめさせることは会社にとってハイリスク
要約すればこういうこと。
現在の日本の法律では労働者が非常に強く保護されています。
特に「やめさせる」という場面では「えこひいきか?」って言いたいくらい強力に。
(一方で、企業内でどう使うかということについてはかなり自由)
ちなみにこれは法律家の間では常識中の常識。
「そんなのおかしい」
「じゃあこの使えない社員を雇い続けなければならないのか」
「そこを何とかするのが弁護士じゃないのか」
とかいう声も聞こえそうですが、それはそれ。
「良し悪しではなく、現在の法制度ではそうなっている」ということ。
法制度をおかしいと言うのは、スポーツでルールがおかしいと言うのと同じです。
それを言ったらおしまい。プレーする資格はありません。
ルールを知って、ルールの中でプレーしましょう。
ルールをよく知れば、ルールの中でできることにも気づけるはず。
とにかく、法制度を感覚に落とし込むのであれば、
「やめさせる」のではなく「お願いしてやめてもらう」
というのが正しい。
「いかにプライドを傷つけずに、本人に納得してもらって退職してもらうか」
が大事。とにかく大事。
会社のためにも。本人のためにも。