同人装丁メモ~20年から22年~
このnoteには女性向け同人誌の要素が含まれています。自己責任でご覧下さい。
なおジャンルバレをしたくないものにはモザイク処理がかかっている場合がございます。
ここからしばらく活字本をメインで出していました。
引っ越したりと環境が変わって、今までどおり漫画を描くのが難しくなったという理由と、他にやりたいことが増えたからです。
1.総集編を安い価格で出したくて粘った本
160ページある本をどう安く頒布するかでめちゃくちゃ悩みました。
結果PPなし、サイズもA5、装丁にはまったく拘らない! というものに。
背幅に関してはここの印刷所さんへの入稿がほんと何度目だよ!! という感じなのに全然慣れなくて、向こうでつけてくれました。
でも表1と表4でつながってるデザインなので、ここが唯一の残念ポイントでしたね……。
2.某ミニコミ準備号
こちら6万字超えの本なんですが、まずミニコミとなるとどのくらい部数が捌けるのかまったくわからなかったのでシンプルかつ予算内で納まるものにしようと決めていました。
画像を見ていただくと分かるんですが(タイトルなどはモザイク処理をかけています)イラストや写真なども使わず、本当に「この論文を読みたい人だけ読んでくれ!」という直球勝負です。
本のイメージが「神話の解体」と「混沌を解く」だったので、紫とクリーム寄りの黄色で大理石っぽい模様にしました。
おたクラブさんを初めて使ったんですが、印刷がめちゃくちゃ綺麗で感動しました。
本文の文字数と行数も流し込みにあたってかなり調整したので、本誌もこちらのフォーマットを使用しています。
挿絵はグレースケールなのですが、1箇所入稿時にレイヤーを差し替えるのを忘れて仮置きであがってきてしまったので修正シールで紙版の方はしのぎました……。
この修正シール、その後も大活躍してしまいます。数万字の校正はふたりでは無理だよう……私は面付け作業が世の中でいちばん憎いんだ……(白目)。
表紙も標準の印刷なんですが、フォト光沢印刷ということでマジでコンビニのカラー写真プリント感あるぺたぺたした仕上がり。
ちょっとそこだけ好みじゃないなあと思っていたんですが、Vol.1も同じ紙にしたのは予算の問題からです。
3.ミニコミ本誌1冊目
準備号とまったく同じフォーマット。
表紙のイラストは単色にすることを決めていたので背景の色だけ相談して、ターコイズブルーにしました。
しかしこのデータなくなってしまったのでもし再販するとなったら背景変えないといかん。
4.ミニコミ2号
どうしても表紙のぺたぺた感が苦手だったので、ここからPPをかけることに。マットPPが好きなのでそれを選びました。
特集のイメージが「サーカスの裏側」だったので、ちょっとお祭り感を出したくてオレンジ背景に。
5.ミニコミ3号
こちらはWebイベントで予告して頒布したので、割と仕様にこだわりました。テーマが令和だったので、明るく爆発するイメージが欲しくて表紙は黄緑基調、本文はコミックペーパーのピンク。結果とても可愛い感じになりました。表紙イラストのシルエットだけグレーにすればもっとオシャレだったなーと思っている。
6.初の小説本
二次創作を3年ほどしておらず、本来は漫画で出そうと思っていた内容の本を活字で出しました。文庫を作るのはほぼ初めてだったので(正確にはポートフォリオとしてどこにも出さない記録用の3万字文庫を簡単な装丁で刷ったことがあります)装丁を悩んだんですが、BLではないしほのぼの系だし、内容も「なにもそのキャラでやらなくてもいいのでは」と言われそうなものだったので既存の文庫レーベルさんのパロディにしました。(メディア○ークス文庫さんです)
イベントに出る予定もなく完全に自家通販と書店売りだけなので予算と部数の兼ね合いに迷い、毎割で当時最大で選べた日数で入稿しました。
フォントはヒラギノ明朝W3。Macには標準装備のフォントなんですが、これほんとめちゃくちゃ使いやすいし読みやすいのでマカーの方はもうこれでいいんじゃないかな……エロ本とかになると濁点喘ぎが使えないので表現が狭まりますが、現在までの私の執筆物に関しては今の所問題ないです。ノンブルはテガキカクットだった気がする。
面付終わって入稿を終えたあとにスタブさんから「ノドが足りなくてこの厚さだと多分読みづらいです」と言われ、ノドを15mm他を10mmに設定し直して急遽流し込み直したのでミスがいくつか……。ページ数は決まっていたので文字数と行数を変えるしかなかったんですが、そのせいでマジでミスが目立つ。この次は行間を最低で170%取ろうと決めた原因の本でもあります。
7.人生初箔押し本
こちらは発行日が先に決まっていた&最終的な執筆が○日以降と決まっていたために、毎割を最大にすることができなかったのがちょっと残念です。
取り上げている内容への愛が重かったので人生初の箔押しを決意。本当はタイトル部分も箔押ししたかったんですが、価格が高くなるので諦めました。
キラキラ感、解凍感が欲しかったので箔の色は水色で、カバーの紙はキュリアス。
表紙用紙は青っぽいのが他にないので脳死で決めたんですが、グレースケールで作った画像データがあんまり効果的に出てくれなかったのだけ残念でした。これはこれでエモいけども。
タイトルとノンブルは教科書体、本文はヒラギノ明朝W3とヒラギノゴシックW4がメインだったと思います。
行間にものすごく気を使ったので比較的読みやすくなりました。ただ天地とヒラキはもうちょっと余白があってもよかったなーと思うので、次回文庫を作る時に参考にしようと思います。
これもノドのみ15mmで他は10mm取ってます。
前回の反省を活かしてクリスタの機能で作業用のテンプレートが作れるのでそれ使いました。
終わりに
今年はもっとたくさん本を出したい、と言うべきだと思うんですが、現ジャンルでの執筆が忙しくて出せるとしたら一、二冊程度なのでは……という感じです。
そちらも装丁で遊ぶ予定はない文庫本とA5本なので、ぼちぼちと行間や余白の研究に費やしたいと思います。