見出し画像

メキシコに行った-その1

ついに、メキシコに行った。
夢が叶った!のだけれど、行きたかった国に、場所に行けたことが嬉しいこと、もちろんある。ただ、それ以上にいろんな現実を見たり、日本との違いを感じたことが、とても印象的だった。その土地に行ったことで、身近に感じるようになったと同時に、物理的な距離以上に何かあまりに遠い存在にも見えている。アメリカとスペインには住んでいたし、西〜東のヨーロッパや東南アジアだったり、エジプト、トルコ、インドとたくさんの国を旅行してきたけれど、衝撃度で言うと、インドやベトナム、ギリシャ並みに大きかった。「衝撃」というと、あまりに美しすぎる衝撃、あまりに古いものが残っている衝撃、色々あるけど、やっぱり生まれ育った日本とどれだけ違うのか、と言う衝撃波が一番大きいと思う。その意味で、なかなか想像できていなかった初めてのラテンアメリカ圏(細かく言うと、メキシコは北米らしいのですが、私の中で北米、と言うにはあまりにもカナダアメリカと違いすぎて、どうもしっくりこないので、ラテンアメリカ圏)に行ってみて現実を見てきて、色々感じた。色々な国に行ってきたけれど、まだまだ知らないことだらけや、と言うのは旅の醍醐味すぎて、最高だった。怖いけれど、遠いけれど、まだまだラテンアメリカ諸国には興味が尽きない。
観光ブログというよりは、自分が思ったことメインの旅行記のような。長旅
だったので、内容はたくさんあるので、気ままに書いていきたい。

<行き先>
遺跡に行きたかったのでユカタンに行きたい、オアハカはもはや使命なのでマスト(過去の記事に私のオアハカ愛、興味を記載)、ハブなので省けないのでメキシコシティも。あとは治安面も含めてこの3つの都市を選択。他にもグアダラハラ、グアナファト、ビーチがあるとことかも行ってみたかったけど、色々あり割愛。今回厳選したこの3都市、割とバランスの取れたチョイスだった気がする。
・メリダ
・オアハカ
・メキシコシティ

まずは、成田空港→メキシコシティ
直行で12時間。近くない?ヨーロッパと同じじゃん、と。私のイメージではボストンやNYより遠いくらい、15~16時間くらいかかるんだと思ってた。やー、とは言え、遠いは遠い。ロングフライト久しぶりだったから、あーあの自律神経ぶっ壊れ系のドキドキ発作が起こらないといいなーと願い、1時間くらい経ったら、ディズニーのウィッシュと、新しいチャーリーとチョコレート工場にのめり込み、寝たり映画見たりを繰り返してたら、意外とすんなりと空港に着いた。(余談だけど、日本発便の機内食は、本当美味しい。成田のラウンジも、最高。シャワー最高。ご飯最高。)着いた途端にテンションぶち上げで写真撮りまくる。

ここで初っ端の国内移動、メキシコシティ→メリダの移動があるのだけど、メキシコシティの空港、広い。着いた時はわからなかったけれど、2つの建物があって、1つはアエロメヒコほぼ専用(T2)、その他は別の建物、という風に分かれていて、モノレールのような電車で繋いでいる。このことに気づくのに時間がかかり、時間ロス。。プラスSIMカードをGETするのにも右往左往。カウンターでなんとかもう1便前に乗れないか交渉したけどNGだった。。。ちなみにメキシコの国内便は、45分前くらいから搭乗開始、日本の15〜20分前よりだいぶ早い。トランジットの時間がたくさんあったけれど、入れるラウンジもないし、ただただウロウロしたりベンチに座ったり、、、で、最後にずっと観察していたメキシコ料理(多分)のお店に入って、メキシコで初のご飯。ほんとにね、外から見えるんだけど、ずーっと絶え間なくトルティーヤ作って、肉の塊を削ぎ落とし、メキシコ人、勤勉。素晴らしい。

サルサとライム。必須。
トルティーヤと仲間たち。
AL PASTORってのかな、多分。

タコスセットみたいなものを頼んで、飲み物はレモネード。レモネードが酸っぱい!当たり前のようにサルサセットとライムが到着。いいねぇ。空港だから多分だいぶ高かっただろうけど、それでも小綺麗だったし、OK!もちろん美味しかった。そしてなんとか飛行機もオンタイムで出発、目的地メリダには到着し。空港タクシーを使ってホテルへ向かい、チェックイン。もうだいぶ夜でした。

ユカタン!マヤ!遺跡!って感じでテン上げ。日本語もあったけど、翻訳が怪しかった。
夜到着だったけど、この文字のおかげでまたもテン上げが止まらない。

<MERIDA1日目>
思ったより結構寝れて、翌日からもりもり観光開始!初めに次の日の遺跡ツアーを予約して。セノーテにも行きたいとの父のリクエストにより、セノーテと、どこかもう一つの遺跡ということで、ホテルのカウンターで確認。チチェンイッツァかウシュマルが良さそう、と事前リサーチしていたのだけど、ホテルの人のおすすめを聞いて「ウシュマル綺麗やで!行ったことないけど!ガハハ!」というのを信じて、ウシュマル+チョコレートファクトリー+セノーテというコースをチョイス。ホテルから外に出ると、メリダの街はカラフル。建物は古いんだけど、古びたカラフル。なんじゃこりゃ。雨季なので曇っているのだけど、これはきっと青空の元だともっとパキっと綺麗なのかな?

色とりどり
10数世紀で時が止まっていそう。なんとなくノスタルジー

メリダは、結構小さな街。(いや、人口は100万人近いので、小さいとは言えないはず、、、)なんというか、時がどこかで止まったかのような。もちろん高い建物はないし、全てがなんだか年季を感じる。そして、随所で、なんというか、貧しさ、前に進んでいなさを感じた。歩いて、朝ごはんを市場に食べにいく。ホテルの人に聞いた通り行っても全然辿りつかなくて、ソカロにたどり着いて、警察に聞くと「全然逆やで!」と。ちなみに私はスペイン語が一応ちょこっとできるのだけど、メキシコの人の発音はめちゃくちゃ聞き取りやすい。(スペインにいた時と比べて)あと、挨拶で「Hola Buenos dias!」とかBuenas tardes!と言われ、スペインにいた時はHola Que tal?みたいな感じだったので、え、めっちゃ丁寧!と驚いた。きちんと時間帯によって、Buenos dias, Buenas tardes, Buenas nochesを言い分けるのが日本みたいで新鮮だった。で、朝ごはんを求め市場に辿り着き、なかなかビビる。メリダめちゃくちゃ湿度高くて熱帯なんだけど、オープンエアーな雰囲気でいろんな店が朝ごはん客で賑わってる。

激混みやん
頭の上にメレンゲ。このメガネのおばちゃん、でっかい扇子で「あっついわよねー!」とこっちにまで仰いでくれた。ナイス。
CHAYAジュースほんと美味しい。朝から揚げもん、、、すごいわメヒコ。

朝からタコス(めいたもの)、コーラでバキバキに食べてる。家族でワイワイ、ビジネス客っぽい同士でニコニコ、え、平日の朝やで、、、と結構色々ビビる。いきなりいろんな勢い、圧を感じる。いいぞこのエナジー。そして何がなんやらあんまりわからず「Panucho」の「Cochinita Pibil」と、「Salbut」のターキーをチョイス(うろ覚え)。とにかく、黒豆ペースト入りタコスの上に豚肉が乗ってきたのとターキーが乗ってきたのがやってきた。もちろんサルサも数種類ホイホイホイって。タコス待ってる時に、「デザートにメレンゲはいらんかね〜」と頭に大量のビッグメレンゲを乗っけて物売り(デザート売り)がやってきたり、ギター演奏者がやってきたり。あぁ、外国!!!すでに異国の洗礼を受けまくり。楽しい。めちゃくちゃ楽しい。そしてここから、毎日のとうもろこし地獄(好きです、とうもろこし)が始まる。この国での食の中心は、とうもろこし、豆、肉である。あと、いろんなジュースがあってめちゃくちゃ楽しかった。ここで飲んだCHAYA+パイン(Chayaはきゅうりとかに近いようなあっさり目の青汁のような)ジュースがめちゃくちゃ爽やかで美味しかった。やーーー見たこと聞いたことのないものにトライするのが大好きなので、メキシコ最高。地元の人に塗れながらなかなかヘビーなものを胃にぶちこみ。そういえば、メリダでは、というか今回の10日間のメキシコの旅で日本人には、オアハカから行ったモンテ・アルバンの遺跡で1組だけすれ違ったのと、帰りのメキシコシティでの空港での成田便に関わるところでしか出会わなかった。ていうか、アジア人(世界のどこにでもいると思われる中国人や韓国人ですら)に全く出会わなかった。そんなこと、ある???昔に戻ったみたいで、自分がとってもマイノリティで、逆にすごく心地よかった。そして、メリダの街を散策。面白いのが、ソカロが大々的に工事中で、この辺りに観光めいたものがいくつかあるんだけど、ほぼCLOSEというか、工事中。で、多分写真映えスポットの「MERIDA」のカラフルな大きな文字が、その辺の小さな公園に移動されてて。適当すぎでしょ。

ソカロ(広場的な街の中心)、大工事中。おい。ここが一番見どころなのに。

もう一つ通った公園には、多分有名であろう、2つの白い椅子が合体したMERIDA椅子(勝手に名付けた)の巨大版があって、そこで観光客がたくさん写真撮ってたんだけど、せめてこっちにMERIDAを持ってきた方が映えない?と思ったり。なんか適当な感じが、メキシコらしくていい。で、初めてUBERをメキシコで使いこなし。(メキシコでUBERマジで必須。これは後々メキシコシティで身にしみる)マヤの博物館へ。やー暑い、蒸し暑かったから屋内での何かが最高。人もめちゃくちゃ少なかった。平日だったからかな。驚いたのは、マヤ文明っていうのは絶滅というか途絶えたわけではなく、今現在でも、マヤの人は居て、マヤ語も使われている、教育されているということ。残念ながら全部に英語の説明があるわけではなくて、全部はわからなかったのだけれど、でもマヤ語クイズがあったり、マヤの占いみたいなのがあったり、面白かった。私のスペイン語力が足りなくて全然理解できなかったのだけれど、掃除中のおじちゃんに、必死に「Video, Video!」と言われ何やらついてくと、プロジェクションマッピングみたいなビデオコーナーがあり、マヤ世界の創世みたいなのが流れてて。木や風が重要だったのかな、私がわかる単語が少なすぎて怪しかったけど、後々ここで見たスペイン語の詩のようなものとメキシコシティで行った人類学博物館でも同じものがあり、おぉぉ、と謎の感動を覚える。あと、マリア様(多分、もしくはグアダルーペ?)が民族衣装を着ていたり。なんか、この辺りの融合というのが独特だなと思う。何千年も昔のマヤだったりいろんな文明があって、スペイン人、ヨーロッパ人がきてぶち壊して。でも、メスティソとして融合していって。ただ、この辺りから、先住民との貧富の格差はすでにあり、今にまで続いている、とか知ると、複雑な気持ちになる。

マヤの博物館。セントロ(中心部)からは車乗る距離。UBERでチャチャっと。
マヤは天文学がめちゃくちゃ進んでいたとのこと。Interactiveなディスプレイがたくさんあって、楽しかった。空いてたし遊びたい放題。Mayaの占いみたいなの、メルアド入力して「送信完了!」って画面出たけど、一生受信してないよ。
髪も黒いし民族衣装。でも絶対アーメンの世界観。不思議や。

そして、ランチ。あらかじめ調べておいたLA CHAYA MAYAというレストランへ。綺麗。店の中、華やか。お客も結構いる。(バルセロナみたいに、レストランやカフェの中でも物が取られそうな、そんな雰囲気は正直なかった。)とりあえずトトポスが出てくる(日本で言うナチョス的な、小さめのモロコシチップス)そこに、かぼちゃのペーストと黒豆のペースト、サルサ、これがユカタン(もしくはメリダ)のお通しって感じ。これだけでお腹いっぱいになりかねない。でも、このトトポスが美味しい!ペーストは優しめの味。今回は、Jamaicaジュース(濃い紫色、ハイビスカスかなんかやったかな)と、謎の3色MOLEがけチキン、メリダ名物らしいタマレス(多分)、Sopa de limo(スペル怪しい)を注文。3色MOLEは、事前に調べた時の誰かのブログに載っていて、同じものを頼んだ。まぁー謎な味。そもそもMOLE自体が複雑で、甘いのか酸っぱいのか辛いのか。そしてなぜか甘いクリーム、ペースト状のマッシュポテトのような、、、色々謎。タマレスは、バナナの葉っぱかな、何かの葉っぱに包まれたちまきチックなもの。スーパーデリシャス!って感じじゃなかったけどとにかく食べた。スープはチキンどっさりで美味しかった。ここにも細く小さくなったトトポスちっくなフライドもろこしちゃんが。マジでとうもろこしまみれ。

可愛いユカタンカップルとトポポスユカタンセット。
Jamaicaジュース。なんか健康的な味でおいしかった。
謎のソースまみれのチキン。でかいのよ一皿が。
多分タマレス。
ソパデリマ。メキシコのスープは日本人好みの味な気がする。

そして、観光客向けのこの店は、お店の一角で、トルティーヤ(多分)を焼いてる民族衣装を着たおばさんがいて。手作業でずーっと作ってて、話しかけると、私の拙いスペイン語を喜んでくれて。一緒に写真撮って、出来立てのトルティーヤもらって。チップを払って。なんだかさ、、、切ない気持ちもした。1日これでいくら稼げるのかしら。見せ物みたい。。と思うのだけれど、この国では、貧富の差がバカほど激しくて、本当に、貧困層が多いのだと思う。どの都市でも、露天商(バルセロナのカタルーニャ広場やバルセロネータにいるような露天商とは比較にならないくらい多いし、少年少女、女性が多い)、ストリートフード(屋台)、路上販売(文字通り車の車線に入って花やらロッタリーを売ったり、窓ガラス洗ったり、みたいな)が溢れてて。日本にいるとこういう光景がないから、久々だったのと、そのあまりの数の多さに、あぁ、この国は貧しいのかな、、、と思ったり。なんとかしてお金を稼ぐ、稼ぐ手段の拙さみたいなものが、余計に必死さや切実さを表していて複雑な思いになった。こういう環境では、お金を持った観光客がお金を落としてくれることが大きな課題、希望なんだろうと。ユカタンやオアハカは魅力的な観光資源がたくさんあるけれど、いろんなインフラが整っていなかったりとかで、まだまだ改善の余地は多いんだと思う。そして、観光資源のない州だって溢れていて。なかなかハードモードな国なのか?と思ったり。でも、みんないい人たちなんだよな。人を見下したりとか、無視したり、そういう対応に全然出会わなかった。言い方悪いけど、アメリカとかヨーロッパとかだと時々、店員の態度がやたら横柄だったり、ブスッとしてたりとかあるけれど、そういうのが全然なかったんだよね。みんなゆったりしてて、でも勤勉。人としてのあたたかさを随所に感じた。私のメキシコ人の友達もそうだけれど、ラテンアメリカの中ではシャイで勤勉で、日本人に似てると思うんだよね。そういうのをメリダという遠いところでも感じた。

お昼ご飯後は、特にすることもないので、街をフラフラ。メキシコに上陸して興奮しまくってて、いきなりお土産を買いまくった。(普段あんまり旅行に行ってお土産を買わないので、珍しい)もう一生来ることがないかもしれない!!と思ったら、MERIDAの民族衣装を着たメリダカップルの置き物や、お決まりのソンブレロマグネット、ドクロ(カラベラちゃん)のTシャツなど、買いまくった。嬉しい。私はMERIDAに行ったんだ!メキシコに行ったんだ!という証と思い出。そういえば、やたら洋服屋さんが多かったな、MERIDA。

こんな感じで素敵な服がいっぱい
これぞメヒコ。
随所で見たメリダカップル。可愛い。

カラフルな建物が多くて、雨降ってない時はとても可愛い。ただ、雨季だから夕方には土砂降りで、道路が段差や穴だらけだから、歩いてホテルに帰るのが大変だった。道の物乞いにびっくりして水たまりに入ったり、なかなか面白かった。そして夜ご飯へ。今回も事前に調べてた、「Museo de Gastronomia Yucateca」というレストランへ。

えびちゃん。大きくておいしかった。ソースはタマリンドの甘めソース。
あっさり豚肉の焼き肉って感じでおいしかった!ソースだと思ったら、豆のスープ的なのが付いてた。レモンのようなオレンジのような、この柑橘をかけまくって食べる。
ココナッツに入ったトルティーヤ。なんかおしゃれやん。
パパイヤシロップ漬け。エダムチーズ。強烈。

観光客向けではあるけれど、内側のパティオ、雰囲気ともにとっても素敵だった! またあのかぼちゃと黒豆ペーストとトトポスセットが出てきて。夜は気に入ったCHAYAジュースをもう1回。どうしても父がエビを食べたいと言うので、エビのフリットをオーダー。(メキシコ湾のエビは有名なんだ!とのこと)あとは、豚肉のステーキ、オレンジでマリネートみたいな、、、なんだっけ。 どちらもすっごくおいしかった!ここではトルティーヤが、ココナッツに入ってきてて、はじめ、ココナッツが何の役割かがわからず、あの茶色いボールはなんや!?となってた。でも、温度が保たれてて見た目もナイスで、なるほど、となる。で、ここで初めてデザートにチャレンジ。面白かった。パパイヤのシロップ漬けに、エダムチーズ。ここから、ユカタンのエダムチーズに何回か出会うのだけれど。多分オランダの影響があって、エダムチーズをデザートに使ったメニューがちらほらあって。確かに塩キャラメルとかみたいな「甘じょっぱい」と言う味のジャンルはあると思うのだけれど、これはもうそういうのをぶち壊すような強烈な感じだった。そもそも、パパイヤのシロップ漬けが強烈に甘い。でもなぜかクセになる。そしてそこに超しょっぱいエダムチーズ。頭が混乱。いやースペインのデザートもそんなに好みじゃないけれど、ラテンアメリカのは、、、、上をいくわ。面白すぎる。

初っ端からメキシコまみれ、いろんな「新しい」に出会えて、至極ハッピー。確かに建物のドアや窓は鉄格子で囲われていたり、グラフィティはあったけれど、そんなに治安の悪さは感じず。よかった。いいね、メリダなんとなく味があって。そんな1日目でした。

<続く>


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集