SnowManは何故売れたのか(下)
前回・前々回に引き続き、SnowManが何故売れたのかを考えていきます。
前回・前々回の記事はこちらから↓
時代背景
ここまでSnowManのメンバーや楽曲、ファンダム、旧ジャニーズの戦略という面から売れた理由を見てきました。
ここからは「SnowManが売れたのはこの時代背景とマッチしたからではないか」という点について述べていこうと思います。
旧ジャニーズのYouTube解禁
YouTubeでジャニーズJr.チャンネルが開設され、最初の動画が投稿されたのは2018年3月。そこからグループごとに曜日の担当があり、各グループで週1回投稿されていました。
今までジャニーズJr.ってファン以外が目にする機会はほぼないに等しかったのですが、YouTubeに進出したことでファン以外の人の目に留まりやすくなりました。
またJr.であればグループが違っても同じチャンネルなので、Jr.のファンたちも自分の推しグループ以外のグループの動画が目につく機会が生まれ「推し増し」した人もいたと思われます。
また、YouTubeではバラエティだけでなくMVやコンサート映像も投稿されていました。
知らないアイドルのバラエティを見ようとする人は少ないかもしれませんが、楽曲の映像は比較的ファン以外にも見られやすいので楽曲の映像をきっかけにバラエティ的な動画に誘導するという流れができていたのではないでしょうか。
新型コロナウイルス
YouTube解禁から2年後である2020年に新型コロナウイルスが流行しました。
その間外出制限を余儀なくされ「おうち時間」が増えたことで必然的にYouTubeを見る時間が増え、SnowManのYouTubeが目にとまりバズったきっかけになったとも言えるでしょう。
また外出制限により時間が余っている人が多く、今までなら「ちょっと気になる」ぐらいで普段ならわざわざ調べなかったような人も時間が余っているが故に過去の動画を見て、ファンになった人もいると思われます。
YouTubeを解禁して2年経っておりある程度コンテンツが溜まっていたこと(調べても全然出てこなかったらそれ以上調べようともしない)、その本数も多すぎず「頑張れば全部見れる」ぐらいだったのも良かったのではないでしょうか(数百本もあると見る気が失せる人多いと思う)。
そしてただ動画があっても面白くなければ見てもらえませんが、SnowManの持ち前のバラエティ力で面白い動画が載っていたこともかなり大きそうです。
SnowManのデビューは2020年1月でデビューした直後に新型コロナウイルスが流行し、アジアツアーが中止になってしまったり、思うような活動ができませんでした。
一見すると逆風のように見えますが、その分YouTubeに力を入れたこと、ツアーを配信にしたことで見たかった人全員が見れるようにしたことが良かったのではないでしょうか。
第三次K-POPブーム
現在の日本は第三次K-POPブームと言われており、K-POP以外にもボーイズグループが乱立している状況です。
そのような大戦国時代でボーイズグループに重視されているのは、歌やダンスの技術の高さです。視聴者投票型のオーディション番組を見ても、ビジュアルだけでなくダンスや歌が上手い子が上位に入りやすい傾向にあります。
アイドルというよりダンスボーカルグループという括りに近くなっているような印象。
そのような中で、SnowManの技術(特にダンス)は大きな武器になったことは、(上)でも述べた通りです。
嵐の活動休止
SnowManがデビューする直前の2020年1月に嵐はグループとしての活動を休止しました。それによって嵐を応援していた人たちの中には心にぽっかりと穴が空いてしまった人も多かったと思います。
そんなとき、SnowManが「降り先」としてピッタリで実際に降りた人も多かったのではないでしょうか。
上中編でも触れていますが、SnowManは嵐と似ているところが多いと言われています。
例えば
・売れるまで時間がかかった(嵐はデビュー後、SnowManはデビューまでという違いはあり)
・グループ全体の空気感・仲良し感
・キラキラアイドルというより「近所のかっこいいお兄ちゃんたち」
・メンバーの個性が豊か
・メンバーに近いキャラの人が多い(インテリ、俳優、バラエティなど)
・幅広い曲調の曲あり
などなど。
嵐と似たシンパシーを感じた人も少なくないと思われます。
推し活ブーム
現在「推し活」という言葉が浸透してきて、何かしらの「推し」がある人が多いのではないでしょうか。
「推し」は主にアイドルや二次元キャラを指している人が多いと思いますが、この推し活ブームを受けて「自分にも推しがいたら楽しいだろうな」って思っていた人にSnowManはハマりやすいのではないでしょうか。
中編でも旧ジャニーズの特徴として「軽めのファンでも楽しめる」ということを挙げましたが、「がっつりハマれるかはわからないけど、ちょっと気になるな〜」という人を取り込めるのは新規獲得への第一歩です。
またもう既にどハマりしている人たちにとっても、推し活ブームは大きな影響を与えていると予想されます。
今まではアイドルを応援していることを「いい歳して恥ずかしい」、お金を使っていることを「無駄遣い」と言われることが多かったのですが、今は推し活ブームによって「推しにお金を使うことは幸せなこと」という価値観が浸透してきたため、周りに隠す必要がなくなったり、お金を使いやすくなっているという側面があると考えられます。
まずはここまで読んでいただき、ありがとうございました。
SnowManが売れた理由についてそこそこ言語化できたのではないかと思います。
また思いつき次第追記していきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?