硬度8からがだいたい宝石です-水晶のこと

 なにはともあれ水晶なんですよ。水晶からはじめなくては。

 わたしは水晶がけっこうすきです。みなさんもそうなのではないか。水晶は色や結晶の形とにかくいろいろなバリエーションがあって、透き通ってかわいいし透き通って無くてもおしゃれだし、それにとにかくありふれているとことがいいです。ちなみに、より大まかなジャンルわけだと「石英」というなまえになって、無色透明なものを「水晶」と呼びます、みたいなルールもあるんですが、ま、紫水晶や黄水晶や煙水晶なんてものもあるので、だいたいきらきらしてかっちょよかったら水晶くらいのもんでしょう。

 水晶はほんとうにありふれた石で、世界中どこでも採れます。砂場の砂にも普通に入っています。英語でクリスタルなんていいますが、あれは転じて結晶という意味ももっているくらいで、なんかそういうきらきらした塊の基本みたいなところがあります。タイトルになっているモース硬度8というのは水晶の硬度で、その辺のほこりにもものすごく小さい水晶というか、石英は入っているので、砂埃なんかでも傷がつきやすいと宝石としては使いづらいね、ということで、基本的に高価な宝飾品に加工されている石は水晶より硬いものが多いです。(もちろん、真珠やさんごやど、やわらかいものもありますが)

 もちろん、人類との付き合いの歴史も長く日本でも縄文時代に石器として使われていたり、プリニウスという、すごい百科事典をつくった古代ローマ人のおじさんがいるのですがそのひとの本にも載っています。プリニウスさんは二千年くらい昔の人なので今の科学技術でわかっていることから見ると間違ったことも書いているのですが、水晶に関してもそうで、ものすごく寒いところで凍った溶けない氷だといっています。もちろん、わたしたちはそれが間違いであることを知っていますが、はい、とその石を渡されたときに、氷を連想していくことは難しいことではないと思います。水晶と言う名前も水の結晶と書きますしね。ちなみに実はこの名前がスタンダードになったのはつい最近のことで、江戸時代までは石英のほう広く知られていたといいます。どちらも由来は中国語で、石英ともなると神様が書いたという「神農本草経」という本にも載っているくらいの古い言葉です。

 水晶と言うのはまあこんなかんじで、ありふれていて、みんなに好かれていていつもきらきら光っている石です。本当に歴史が長いので、いろいろなストーリーがあって、無限にいろいろな話ができるので、そのうち水晶パート2でもやろうと思います。

 次はガラスの話でもしようかな。

 ここから下はおまけ、水晶をアクセサリーにするときにどういう素材があるか。

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