東京の山谷から大阪の西成へ
先日、東京の山谷を散歩したという記事を書きましたが、山谷ついでに、山谷と同じく日本三大ドヤ街として知られる「西成」を散歩してきました。
東京と大阪なので遠いと思いきや、東京ー大阪は飛行機で1時間くらいなので、1本ドラマを見るくらいの感覚で行けました。
西成(あいりん地区)
山谷と同じく、日雇い労働者のための簡易宿泊所が立ち並ぶ地域です。あいりん地区とも呼ばれています。
過去には大きな暴動事件なども起きたことから、日本で最も治安の悪い場所としても知られており、一般人にとって近づきがたい場所ともなっています。
一方で、安宿目的に海外のバックパッカーが訪れたり、ユーチューバーやブロガーなどがネタのために訪れたりして、治安が改善されつつある。これまで隠れていた部分が公になりつつあるといった事情もあります。
これまでに何冊か西成に関する本を読んできたし、ネットやユーチューブ動画を見てきました。でも自分の目で確かめるまでは、本当のところはわかりません。
というわけで、
あいりん地区を1人で歩いてきました。
昼はレンタル自転車でまわり、
夜は歩いて散歩しました。
なぜか、カラオケ居酒屋?がめちゃくちゃ多いです。日本中のカラオケ居酒屋の9割がここに集まっているんじゃないかと思うくらい、多かったです。
気になる治安は、正直、
噂通り良くはないです。
トイレかと錯覚するくらい、普通に道端に小便をしている人が数名いました。夜の歌舞伎町でもあまり見かけない光景です。
自転車に乗ったおばさんに舌打ちされる
酔っ払いグループ(2グループ)にダル絡みされる
昼間から地べたに座って酒を飲んでいるおじさんがけっこういる
急に奇声をあげる人がうろついている
物騒な張り紙が目立つ
犬の散歩をしている人が、なぜか犬にリールをしていない(2人ほど見かけましたが、自由に歩かせていました)
私はすぐにこの町が好きになりました。
夜には「大人の〇ィズニーランド」と称される「飛田新地」にも行ってみました。これまでに、国内のちょっとディープなスポットに足を運んできましたが、飛田新地ほど異世界な場所はないかと。飛田新地一帯だけ、日本とは切り離されているような、そんな世界観でした。
飛田新地を30分ほど歩いて、また現実の世界に戻ります。飛田新地に人懐こい猫がいて、猫を15分くらい触っていたら満足してしまったので、散歩だけして飛田新地を後にしました。
ジョイテルホテル新世界堺筋通に泊まりました。周辺では比較的高めのホテルで、部屋も普通によかったです。普通にお勧めのホテルです。
なぜドヤ街に行くのか
私はドヤ街のような場所が好きですし、
ドヤ街に生きる人たちも好きです。
私はどちらかというと、優等生的な生き方をしていて、完璧主義の真面目人間だと自負しています。周囲からの評価も同じです。ドラえもんでいうところの出木杉君のようなタイプです。
学校でも、会社でもそんな風に見られてきました。言うならば、ドヤ街で生活するような人たちとは対極に位置するような人間です。
ではなぜドヤ街に行くのか?
それは、人生では誰でも失敗する可能性があることを知っていて、失敗したときに、拠り所になる何かがあれば、立ち直れると思っているからです。
私はこれまでの人生の中で、失敗して仕事やお金が全くなかった時期が何度かあります。その時、自分とホームレスとの間に何も違いはないと理解しました。ホームレスの人たちの中には、ギャンブルやアルコールで失敗してしまった人たちもいますが、病気や起業・経営の失敗によって、ホームレスなった人たちもいます。
挑戦して失敗すれば、いろいろなものを失います。お金や仕事、家、大切な人を失う場合もあります。そういうどん底に陥った時には、最悪ホームレスになる可能性もあります。株式会社オウケイウェイヴの兼元氏が元ホームレスだったのは有名な話ですね。
私は、何かに挑戦しようとして不安になった時には、ドヤ街のような場所を訪れるようにしています。
「失敗しても、ドヤ街の安宿で生活してまた立ち直ればいい」
こうやって挑戦するときの恐怖と戦ってきました。道端でおしっこするのは嫌ですけどね。
そういうわけで、日本各地のディープなスポットを時々訪れています。