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『ってか』どこが好きなの?

10月27日。
日向坂46 6枚目シングル『ってか』の発売日。
今日で発売から3年が経ちました。
現在YouTubeでのMV再生回数は1400万以上と朽ちることなく支持されている屈指の名曲…だと思っています。
僕は『ってか』が大好きです。
毎日毎朝、いつどんな時に聴いても全く飽きることのない…アイドルという枠を超越し、今まで聴いてきた楽曲のなかでも間違いなくトップ5に入るくらい大好きな曲です。
その『ってか』の話を僕目線で様々な角度から綴っていきます。
今回はとことん『ってか』を語らせてください。


『ってか』
を知る当時、僕は坂道アイドルに触れたばかりで、まだ興味を示したばかりの一歩目という段階…友達にオススメの曲を教えてもらってMVをYouTubeで観る程度。それが2021年9月頭のことでした。
そして『ってか』のMV公開があった9月14日。
ちょうど日向坂のMVを色々見ているところで新曲タイトル発表の生配信があったので、興味本位でその生配信を見てみました。
そこで発表された曲名が『ってか』

……………は???

最初は「何それ?」でした。
キュンから君しか勝たんまでナンバリングをなぞっていたところで最新曲の曲名にある意味で圧倒されました。
ナンバリングをなぞっている最中だったし、その延長で聴いてみるか…と思い、『ってか』のMVを視聴しました。

その瞬間、僕の世界は180°変わりました。

疾走感に包まれたカッコよさあるメロディ。
興奮を覚えさせるイントロとラスサビ転調。
そして後ずさりせずスパッと終わらせるアウトロ。
僕好みの淡い色合いで構成された衣装。
キレッキレのダンスパフォーマンス。
僕がハマる要素が至るところに散りばめられていて、公開日にMVをずっとリピートしていました。
その中で、何より一番心に響いたのが「歌詞」でした。
 可愛さを求めてるだけなら 私じゃなくても良いんじゃない?
これをアイドルに歌わせるってとんでもないことですよね?
そんな衝撃の一手を先制攻撃されたわけですが、何回か聴いては歌詞を咀嚼してみて、考察とか得意ではないのですが『ってか』の歌詞が届けたいメッセージや代弁していることは何なのかを考えていました。
結果出てきたのが「見せかけの自分と心の叫び」です。
自分が理解して欲しいポイントと自分が認められているポイントの乖離のジレンマ。それが生み出す自己嫌悪と真なる繋がりや愛の深意。
1番は理想。2番は現実と心の叫び。そして最初に抱いた理想が心の叫びを加えることで信念に変わっていく。段々と深淵に迫っていき覚醒へと繋がる心理的距離の詰め方を歌詞で体現していくところにこの楽曲の引き込まれるポイントがあるように感じました。
ただ可愛いだけでなく、カッコよさあるフォルムと深みのある中身。それをアイドルが届けるという衝撃が一番強力なものでした。
そんな衝撃の連続が僕を日向坂の沼に一気に引きずり込んだわけです。
興味があるな…から「もっと知りたい。日向坂を好きになりたい」となり、そこから日向坂を追うようになりました。

僕は『ってか』をきっかけにおひさまになりました。
でも当時FCに入ろうとか考えることもなく(そもそもFCの存在すら知らなかった)誰もトークを取っておらず(もちろんトークアプリなんて知らない)、いつかライブに行ってみたいな…楽しそうだな…と思いながらMVを観たり、バラエティ番組やラジオをチェックしたりと、できることはやり尽くして日向坂のことを探究していきました。


そして、何度も何度も『ってか』のMVを何度も何度も繰り返し観ていくうちに、気が付いたら、ある一人の女の子を追いかけるようになっていました。

(…やたら真ん中に映るなぁ…)
(…なんでこの子だけ衣装が違うんだ?…)
(…でもクールな表情めっちゃ良いよな…)
(…そんでめっちゃ可愛いよな…)
(…この子がセンターなのかな…)
(…じゃあ……………推すしかない?)

そうです。

『ってか』のセンター「金村美玖ちゃん」です。

気が付いたら僕は美玖ちゃんに興味を持ち始めていました。
『ってか』のMVの影響は確実に他にも伝播しており、ひなあいや他バラエティ番組など日向坂が出演する番組で美玖ちゃんが出演するものならずっと美玖ちゃんを目で追っていました。
自分ではあまり意識していなかったのですが、見ていた番組の感想や思い出すシーンで必ず出てくるのが美玖ちゃんでした。
でも、まだ「推し」と言えるほどではなく「気になる」って段階で、あと一押しが欲しいところではありました。
なにか決定打が欲しい…それはライブしかない。
そう思っていた先にちょうど友達が日向坂が出演するフェスのチケットを用意してくれたのです。それが2021年10月上旬頃のことでした。
当時ツアーの合間に出演したぴあアリーナMMで開催されたフェスなのですが、タイミングよくそのフェスに行けることになり、僕はそこで初めて日向坂のライブパフォーマンスを目の当たりにしました。

たった1回数曲のライブで、一気に日向坂の世界に引き込まれました。
席はかろうじてメンバーを肉眼で捉えられる距離ではありましたが、如何せんまだ知って1ヶ月でのライブ参加。正直誰が誰だか分からず顔と名前が一致するなんて到底無理なほどで、認識できたのも数人でした。
それでも、何十人が同じステージにいても一糸乱れることのないフォーメーションと一人ひとりの可愛さが際立つステージに終始圧倒され、曲の可愛さもMVにはないライブだからこその魅力に触れることができました。
とにかく「みんな可愛いしみんなすごい」だったんです。
そして最後に披露された『ってか』が全ての引き金となりました。
MVには無いハイレベルなダンスパフォーマンス。
全体と細部のバランス。
終盤にも関わらず相当体力を使うであろうパフォーマンスなのに乱れない表情。
坂道アイドルの凄さというか一体感の衝撃を目の当たりにした感動はもちろんですが、やっぱり最後に披露された『ってか』のカッコよさがライブで大化けしたのが決定打となりましたね。

そしてこのライブがきっかけで「推しはこの子だ」と決まったのが金村美玖ちゃんでした。
画面越しで見ていてもずっと気になっていた子が目の前に現れ、真ん中に立つ瞬間をしっかり捉えたらそりゃ後は落ちるだけなんですよ。
終演後にはトークアプリをインストールし、金村美玖ちゃんのトークを取ってそこからはどんどん美玖ちゃんに落ちていき…そして今に至るというわけです。

先述したように、僕は『ってか』の歌詞に惹かれた一人です。
最初は『ってか』の中で結論づけられるメッセージや叫びと捉えていましたが、センターが金村美玖ちゃんであることを知り、トークアプリやブログや他メンバーからの評価による金村美玖ちゃんの性格を知ることで、妙に『ってか』の歌詞の世界観と金村美玖ちゃんとのリンクを覚えるようになりました。
それが顕著に表現されているのが2番サビからCメロにかけてだと思うんです。

  可愛いから好きになったなんて 喜ぶと思ってるの?
  他の誰かには絶対にない そんな魅力とか見つけて
  目移りできない私らしさ それが何なのか知りたい
  いつも不安げな自分が嫌い ってかどこが好きなの?

 広い世界で私を選んだ理由 どうしてなのか不思議に思う
       自信ない私を 叱ってよ

ここに金村美玖の要素が詰め込まれている…って妄想の話をしていきます。
僕の個人的な見方ですが、金村美玖ちゃんを「脆い」と捉えています。
それは弱いとか貧弱って意味ではなく「1回のダメージを大きく受けてしまう」って意味合いです。というか、弱かったら多分『ってか』のセンターを務めることも今に至ることもできなかったと思うし、その「脆い」を克服しようとしてるのがこの『ってか』から始まっているのかもなってふと考えたわけです。
自分で自分を認めてあげたいのに自信が持てない。だから他人に承認を求める。でも、ただ承認を求めて終わりではなく自分の究極を求めるために行動に起こしては次に繋げていく。だから自分の心の内や弱さを晒すことができるのかもって考えています。多分、承認は目的ではなく副産物であり、金村美玖ちゃん自身自分の究極を追求したいんじゃないかな…とも思うし、どこか完璧主義な部分もあるんじゃないかな…とも思います。
勝手に紐付けているだけのことではあるんですが、金村美玖ちゃんが『ってか』のセンターになったことには何か意味があったのかなと思うし、そういう視点から楽曲を紐解いていくのも面白いなと自分自身そう感じました。

これら個人的解釈を拡げてきた先に、新たな見解を見出してくれたのが2024年春に開催された「WE R!」でした。
ダンスパフォーマンスに秘められた思いやMVコンセプト、衣装やタイトルロゴの候補。様々な展示やそれに紐づくコメントを見ては感動を覚えていました。
「彼女たちに時代の荒波はぶつからない。太陽を超えて新しい風となる。そして混沌とする現代を生き抜く力を見る側に与えたい」
「みんながいるから、立ち向かう力が生まれる。青く晴れ渡った元気と時代を駆け抜ける若い力。得体の知れないどんな状況も超えていけるはずだ」

MVでメンバーを「青い風」と比喩しており、あの曲の中にある「風」と「抵抗」にそういう時代背景が織り込まれていたのかと目から鱗でした。
そして展示の中に日向坂の年表があり、『ってか』発売に合わせて金村美玖ちゃんのコメントがあったのですが…

『最初は本当に不安で、自信もなくて、周りをすごく心配させてしまったかなと思うんです。(中略)「私がセンターになることでグループにとってマイナスになるんじゃないか」ということばかり考えちゃって。でも、MV撮影の時に一度思い切り泣いたら、一気に吹っ切れて。ダンスも激しかったので、限界突破するつもりで全力で挑んだし、そのあとのツアーでも公演ごとにパフォーマンスをブラッシュアップできたことは、今の成長に繋がっているなと思います。』

ちょっと話は逸れますが、ドキュメンタリー映画「希望と絶望と」の中で『ってか』フォーメーション発表とMV撮影の様子が映し出されていました。センター発表直後に「できない」と涙ながらにメンバーに訴え、撮影中も涙を堪える姿。
僕はこのコメントを読んで真っ先に思い浮かべたのは映画のこのシーンでした。
妙な解釈一致とまでは言いませんが、やっぱり金村美玖ちゃんは「脆い」んだなと思いましたし、その「脆さ」が「強さ」に変わる一つのターニングポイントにこの『ってか』は間違いなくあった。
楽曲が生まれて2年以上経っても尚新たな視点が生まれたことがとても嬉しく、本当にあの展示を観れて良かったと心から思います。


ってか』をきっかけに日向坂にハマり、『ってか』がきっかけで金村美玖ちゃん推しになり、2022年のツアーからワンマンライブに行くようになり、2023年には初めてリアルミーグリにも行き、おひさまとして色々活動をしてきて気が付けば3年以上が経ちました。
そして、その3年の中でいろんな『ってか』を体感してきました。

今まで感じたことのない新たな衝撃を与えた2021年のフェス。

配信でも、一体感と一生懸命さに感動を覚えた3回目のひな誕祭。

僕にとっての日向坂ワンマン初現地…絶対この日だけは譲れなくて、会社を辞めてでも参加した2022年Happy Smile Tour愛知初日。

初めて4期生も加入して全員でのパフォーマンスをこの目で見れたひなくり2022。

声出し解禁も相まって、メンバーの晴れやかな表情によって彩られた4回目のひな誕祭。

2022年ひな誕祭衣装…見れた場所はバックステージ目の前…小坂菜緒ちゃんフォーメーション参加…僕にとってずっと見たかった光景が目の前に広がり、何もかもを超越し究極という究極を超えた5回目のひな誕祭。

こんなに毎回究極を超えてくる楽曲ってなかなか無いなって思うし、いかなる時でもあらゆる角度から可能性を引き上げてくる『ってか』のポテンシャルの高さに毎度圧倒されっぱなし。でも、そんな『ってか』を知れたことだけでも本当にありがたいなって日々思います。
でも、僕は「金村美玖がセンターの『ってか』が好き」なのか、「『ってか』という絶対的存在そのものが好き」なのか…
それは未だに導き出せていない答えであり、それはきっと来たるべき時に分かるんだと思います。
いや、それでも実は答えは既に出ているのかもしれません。
それでも、今もこの先もずっと、この『ってか』という曲が朽ちることなく日向坂46の定番曲であり人気曲としての地位を築き続けて欲しいし、僕自身行けるライブには足を運んで『ってか』のあらゆる可能性をいろんな角度から見つけていきたいですね。

ここまで読んでくださりありがとうございます。
ってか』の好きなところ。
たくさん語らせていただきました。
これを読んだ方の中には、もう既に『ってか』を知るおひさまもいれば、もしかすると…まだ『ってか』を聴いたことがなくてこれからおひさまになる方もいるかもしれません。
おひさまのあなたは、もう1回『ってか』を聴いてみてください。
これからおひさまになるあなたは、是非YouTubeなりサブスクなりで『ってか』を聴いてみてください。
きっと、何か感じたものや抱いたものはあったでしょう。

是非、教えてください。

『ってか』どこが好きなの?


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