SIACの学生が東北で活動する社会起業家の想い・取り組みを取材する「社会起業家取材レポ」。今回は、SIA2021卒業生の後藤大志さんにお話を伺いました!
1. 後藤大志さんについて
宮城県大崎市出身。高校卒業後、自衛隊に入隊。6年間勤務したのち、海外の大学へ進学。その後、航空機材関連の輸入商社に入社。商社に勤務する傍らベトナム人の友人と共に、絵本出版会社を設立する。会社を経営する中で、障害がある娘を持つ絵本作家の保科さんと出会い、絵本業界の課題や社会課題などについて意気投合。「笑顔の力で人を繋げ、誰もが笑って生きられる孤立のない未来を創る」をビジョンに掲げ、2021年に株式会社ラフコネクトを創業。SIA2021卒業生。
▷株式会社ラフコネクトweb:https://www.laughcnt.com
▷SIA2021最終pitch動画
2. 取り組んでいる社会課題
後藤さんは、
「絵本業界に従事する絵本作家さんを取り巻く課題」に取り組んでいます。
絵本作家は、なること自体が難しいにもかかわらず、作家さんの収入が低いことが問題となっています。
通常、出版社から絵本が出版される場合、印税率は約7%。1冊約1,000円で販売した場合、年間で1万冊販売されても70万円しか作家さんの手元に入りません。
絵本作家さんにとって生計を立てることはとても難しいことなのです。
3. インタビュー:これまでの歩み&今後の展望
Q. 絵本は大人にとって関わりの浅いものだと思いますが、なぜ2度も絵本に関連する会社を立ち上げたのでしょうか?
A. 1社目は完全な興味、2社目は保科(ラフコネクト共同創業者)との出会いからですね。
Q. SIAプログラムに参加して学んだことや変化したことはありますか?
A. もちろんあります。特に、色んな人との出会いですね。
Q. 他の絵本出版会社との違いはありますか?
A. 作家さんへの還元率です。
Q. 現在、事業は想定通りに進んでいるのでしょうか?
A. 全然進んでいなくて、今がすごく大変です。
Q. これからやっていきたいこと、ラフコネクトの将来の展望など教えてください。
A. まずは絵本関連事業の拡大ですかね。社会課題の解決に向けた事業はその先にあると思っています。
4. 編集後記
後藤さんは、すごく温和で話しやすい方でした。
人を集める魅力があるからこそ色々な事業に手が出せるのだろうと思いました。
後藤さんは、私がする1つ1つの質問に丁寧に答えてくださり、とても優しい方だなという印象を持ちました。後藤さんは現在、宮城県と千葉県での2拠点生活をしていらっしゃるのですが、この日はなんと、朝に千葉県から車で来てくださったということで、ますます、感謝の気持ちが膨らみました。
後藤さんの事業に関しては、後藤さんの作られた人脈がすごく重要なポイントになっているように感じました。たまたまの持ち込み話で始まった絵本事業から絵本業界の構造に違和感を持ち、縁あって繋がった保科さんと社会課題の解決まで視野に入れた会社を創業され現在に至る後藤さん。
僕には出来ないような経験を沢山されていて、だからこそこのような一般の人とは違う角度から進んでいらっしゃるんだろうなと思います。僕自身も人との繋がりを大切にしながら、自分が出来ること・やりたいことというものを探していきたいと思いました。
取材・執筆担当:干場一樹(東北大学 2年)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
マガジンはSIACプログラムに参加する大学生が執筆しています!
SIACプログラムの詳細は下記の記事をご覧ください!