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HOTALOOP新体制初 ONE MAN LIVE『輝跡 -kiseki-』 全10,000字イベントレポート&感想──変わりたい、と願うのならば。


はじめに

冬だよ❄️

2025年1月5日。渋谷のなかでもライブハウスとラブホテルが立ち並ぶ、特に猥雑としたエリアのど真ん中にある250人キャパのハコ、Spotify O-Crest。そこで行われたHOTALOOPのワンマンライブ「輝跡」へと参加してきました。

この日は新体制初のワンマンライブ……というだけでなく、新衣装のお披露目も兼ねていました。HOTALOOPが始まって以来、半年、あるいは一年半ものあいだ袖を通し続けてきた馴染みある衣装から、新たな姿へ。

2025年……「巳年へびどし」のアクセルを踏む重要なライブであることを考えても、これはピッタリでしょう。脱皮だっぴしてもっ大蛇だいじゃる」……アイドルにヘビのたとえはあまり似つかわしくありませんが、けれども実際、そんなライブになったのではないかと思います。

ライブレポート&感想……と題した通り、本記事では客観的なレポートと主観的な「お気持ち」が混在しています。ご容赦ください。

それでは、どうぞ!

※記憶を頼りに書いていますので、些細なミスはあると思います!良かったらこっそり教えてください。
※なお、HOTALOOP運営様より本記事の削除・修正依頼等の連絡を受けた場合、その理由に関わらず早急に対応いたします。(連絡はこちらへ!→ @Tkoase)

追記:(2025/02/18)
HOTALOOP公式Youtubeチャンネルにて、ワンマンライブの映像が公開されました。それにともなって各所に「→映像」と追記し、たとえば「アナタイロ」について書いた箇所から「アナタイロ」のライブ映像に飛べるリンクを紐づけました。


開演前、人!人!人!

私たちだけでは、こんな素晴らしい景色見られませんでした。ずっとずっと応援してくれて、ありがとう。

2024.1.5 「星明かり溶けるまで」前口上より

開場は10:40。メンバーは少なくとも9:00ごろには開場入りするのでしょうか。早朝6:00ごろからメンバーのおはようツイートやメンバー同士のリプライが交わされ、それに反応するファンの投稿もポツポツと現れ始めます。

ポテトを詰め込むとのこと。
@naina_hotaloop,@rui_hotaloop,2025-1-5,6:00-6:11,(参照:2025-1-7)

「みんなが今日のためにちょっとずつ動き出してるな」という雰囲気が、否応もなくワクワクさせます。なにせ、新体制初のワンマンライブなのだし!

ところで僕は「おわった」と思っていました。緊張感や期待の漂うメンバーやファンの投稿がTLに溢れるなか、ぼくはまだ一睡もできていなかったからです。寝つくというのは、難しい。

そのままシャワーを浴びてコンタクトをつけ(こうすると目が覚める!)そして、いざ渋谷へ。

SOLD OUT!

O-Crestの長い長い階段を上がります。どれだけ長いかは、こちらの「階段チャレンジ」を見てください!

ロビーに入って右手にメンバーカラーがギュッとまとまったスタンドフラワーが。左手には開演前物販。

物販に並ぶ列と、階段から伸びる入場列はぶつからないように上手く整列させられていました。それでも少し手狭に感じたのは、実際のスペースの広さというより、常にスタッフが声を出しバックヤードとロビーを行き来する忙しなさにあったのではないでしょうか。

「SチケAチケの方上がってきてくださーい!」「物販の方こちらです!」……イベントが始まる直前特有の高揚した空気感。見知ったオタクとも顔を合わせ、おぉ、みんないるな……!と早々に感慨深い気分に。

ロビーから続くバーカウンターを抜ける際も、何人かとすれ違いました。なかには前体制以来、長らく顔を合わせていなかった方もおり……お互い顔を覚えていたようで、少し嬉しかったです。

フロアに入ると、さらなる人の数。同じく前体制以来お久しぶり〜の方もいれば、最近ちょくちょく見るなー、という方までが、視界を埋め尽くしていました。

高低差の無いO-Crestのフロアは、どこにいようと横を向けば誰かの顔があります。前方エリアへと向かうと、そこにはすでに見知った顔がたくさん。そして、ちょっと身動きが取りづらい。動きづらいですね〜と言いながら、僕は11:00過ぎから開演までの11:30までの間に4〜5回ほど前方エリアを抜けたり入ったりしていました。もっと落ち着いて欲しい。

そして、待っている間に一番気になったのは前方エリア上手側にある謎のスクリーン。デスゲーム会場っぽいですね。

なんかあるな……と誰もが気になりつつ、浮ついた気分で開演を待っていると、あおいさんの声で場内アナウンスが。「モッシュやダイブは禁止」「振りコピは歓迎」などなど。いつものやつですね。先んじて推しの声が聞けたのはあおい推しの特権でした。しばらくすると、謎スクリーンに映像が投影!

そして流れるSE……と、スクリーンに映し出されるのは知らない衣装を着たメンバーたち!新衣装をまとったイメージ映像が順に流れ、自分の番になったら本人が下手からステージへ現れる……というアツい演出でした。→映像

新衣装、お披露目!

こんな感じ!全体的に、派手になったぜ!

新衣装
旧衣装。両端2人の位置が逆に……!

旧衣装が落ち着いた深いブルーに金の刺繍をほどこした上品な印象だったのに対して、新衣装は同じく青でありながらビビットで鮮やかなスカイブルーとなっています。「蛍」が飛ぶ夜らしい静けさから、昼の快晴が似合う明るさへ。

新体制における大きな雰囲気の変化をかたちにしたような衣装は、今日を一つの区切りとして強く実感させるものだったように思います。衣装制作は旧衣装と同じく mi-miさん。

一度目のMCで、それぞれが自分の衣装をつくるにあたって出した要望などのコメントを語っていました。→映像

熊野りり

りりさんは腹筋を出したかった……とのことで、最近も何百いいねを稼いだ黄金の腹筋が……本人はあまり触れていなかったのですが、頭のでっかい飾り(もっと言い方があるはず)、良いですよね。

衣装は派手になったはずなのに、りりさんは(髪型をおろしたせい……かも?)前の衣装より大人っぽく感じました。髪型もあると思いますが……髪といえば、綺麗な茶髪が新衣装の青と色が合ってて良かったですね。

熊野みみ

「元気な感じ」と誰かも感想を述べていた通り、ちょっとスポーティーな印象があるのはやはり、唯一のショートパンツと、レッグカバーの存在感でしょうか。足のシルエットに個性がつくのは良いですよね。今っぽい感じもするので、年少メンバーのみみさんがつけているのは素敵です。若者感。

HOTALOOPではあまりない気もしますが、足を大胆に動かすような振りがあったらシルエットが派手な分、見応えあるだろうなーと感じました。サッカーして欲しい。みみさん、サッカーしないかな?

月透ないな

ケープがついています。「本当にバブになっちゃった!」みたいなことを言われていた気がしますね。ケープ、というと赤ずきんちゃんとかのイメージです。ちなみに着脱式らしいんですが……「盛り上がりが最高潮になったら外れるかも?」みたいなこと言ってた記憶があります。結局外し……外してなかったな。うーん……気になります。月透ないなさん、ケープを外してください……!

追記(2024/01/07)
ホタルーパーから「アンコールの際には外していた」という情報をもらいました。ありがとうございます。そして月透ないなさん、大変失礼いたしました……!→映像

雨宮みのん

「姫カットにはヘッドドレスなきゃダメでしょ!(強い意志)」となんとか若林さんの承諾を取り付けたという、自慢のヘッドドレスをお召しになっている姫。足にはレースのニーハイも履かれておいでです。お美しい。やっぱり、ファッションにこだわりがある人がこだわりを持って選んだ衣装というのは、きちんと細部まで凝っていて見応えがある感じしますね。縦ロールも健在。お美しい。

橘華るい

ベレー帽を続投させるか悩み、2パターン用意することすら考えたというるいさん。悩んだ末に、ミニハットをつけることにしたみたいです。あと足についているのは!!おおー!?それは?わかりません。ぼくはファッションに疎いので……それはなんでしょうか?ガーターベルトの仲間……?かもしれません。フリルガーター?みたいな?今度、本人に聞いてみます。

愛瀬あおい

メンバーから「露出狂」と言われていました。そ、そんな……とはいえ、本人が言う通り露出があるとより綺麗に見えますね。完全に個人的な話なんですが、この片側がスカートでもう片側がロングスカートみたいになってる、みたいなの好きなんですよね。理由はかっこいいから。

このスタイルのあおいさん、かなり「直線」という感じがしますね。長いスカートもそうですし、最近は長い髪をストレートにしていることも多いうえ、そもそものスタイルの良さもあり、曲線的というより直線的なビジュアルに見えます。それと、なんとなくスカートに前の衣装の面影が残っている感じもするんですよね。気のせいかもしれませんが……。

そして、いよいよ新衣装でのパフォーマンスが披露されます。今回、HOTALOOPは全12楽曲を披露しました。一つ一つ感想を書いていきたい気持ちはやまやまですが……ただでさえ冗長な記事になりそうですし、2度のMCを区切りとしてセトリを3ブロックにわけ、ブロックごとに少しずつ書いていきたいと思います。



ライブ本編

@HOTALOOP_info,2025-1-6,20:48,(参照:2025-1-6)よりPhoto by @chiaki_f05

セットリスト

ブロック1
1.アナタイロ
2.アフヌン女子征服計画
3.キミとミライ

MC

ブロック2
4.ユメ途上 -new ver-
5.三日月猫
6.プロローグ
7.星明かり溶けるまで
8.光れ(新曲)

MC

ブロック3
9.えいえいおー!!(新曲)
10.フューチャーダンス!
11.夏夢
12.ループ&ループ

出典:@nakkyun12,2025-12-5,18:45,(参照:2025-12-5)

ブロック1

1.アナタイロ
2.アフヌン女子征服計画
3.キミとミライ

「アナタイロ」は6人での新体制初めての曲です。それだけ新体制を象徴するような曲ですし、初のワンマンライブの冒頭&新衣装での初パフォーマンスに持ってくるにはピッタリだったように感じました。→映像

また、今回のセトリでは先輩グループであるYUENIから引き継いだ曲(アフヌン女子征服計画、キミとミライ、ユメ途上)が序盤にまとめられているんですよね。→映像

もちろん、HOTALOOPのメンバーはちゃんとそれを自分たちのものとして作り上げているわけですが……それでも、今回のワンマンでは2ブロック目以降すべて「HOTALOOPのために作られた楽曲」だった、ということになるわけです。それだけでもう10曲もある、というのは感慨深いですね。

ブロック2

4.ユメ途上 -new ver-
5.三日月猫
6.プロローグ
7.星明かり溶けるまで
8.光れ(新曲)

今回の「ユメ途上」はアレンジが加えられた -new ver- なんですよね。アレンジといっても、三日月猫がデジタルリリースの際にちょっと変わっていたとかそのレベルの話ではなく、サウンドがまったく別物になっています。もともとテンポの速いピアノを基調にドラムやギターのバンドサウンドが織り込まれていく疾走感のある曲ですが、今回はより電子っぽいコロコロした音になっていました。

とはいえ、ユメ途上はもともとサビで細かく刻むような振りが多かったようにも思いますし、相性が良いような……?音楽もダンスも詳しくないですが、なんとなくそんな気がしました。他のYUENI引き継ぎ曲に関しても、いずれ別verが出るかもですね。あと「ユメ途上」は、るいさんがいつもサビですごく真剣な表情をしていて、それが良いなぁと思っています。→映像

そして、本日初めて正真正銘の新曲「光れ」。メンバー作詞(みのんさん)の楽曲です。比較的激しめ、大きく動く曲で、あおいさんの顔に乱れた髪が張り付いてやたらワイルドになっていたのを覚えています。→映像

MCの際、メンバーがやたらと歌詞を褒めていたのが印象的です。大阪遠征の帰りに楽曲が渡され、かなり短時間で書き上げた、という話でした。それを読んだるいさんが泣いて電話をかけた……みたいなことも言っていましたね。

そういえば、今回の三日月猫ではみのんさんとるいさんの絡みがいつもより濃かった……?です。

同曲は『不思議の国のアリス』をモチーフにしているのですが、この曲でアリスのポジションにいるのがみのんさん、彼女に穴をくぐらせて「不思議の国」へと誘う白うさぎのようなポジションを曲の序盤で担っているのがるいさんです。るいさんに手を取られてステージ下手に誘導されたみのんさんが、いつも以上にガッツリるいさんにハグしていた覚えがあります。テンション高かったのかな……。→映像

ブロック3

9.えいえいおー!!(新曲)
10.フューチャーダンス!
11.夏夢
12.ループ&ループ

ブロック2に続き、メンバー作詞(みみさん)の新曲「えいえいおー!!」が初披露でした。自他共に認める「みみワールド」全開の一曲、そしてタオル曲でしたね。事前の配信であおいさんが「前物販でタオル買っておいた方が良いよ」と言っていたので買ったのですが、なんか開演した時には消えてました。周りのオタクの反応を見ても、今後人気曲になりそうです。→映像

そして、注目したいのは「夏夢」と「ループ&ループ」ですね。今回のセトリでは、新体制を代表するような「アナタイロ」をド頭に、前体制からの代表曲2つを最後に置いています。→映像

思えばこの2曲は、今まで最も大きな変遷を辿ってきたのではないでしょうか。メンバーの激しい変動に伴い、歌割りや立ち位置が定期的に変更されてきたはずです。今では6人で歌っている曲を、一時は2人で分担していたというのは驚くべきことでしょう。別のときには3人で、もしかすると4人だったときも……?

最も変動が大きく、不安定だった2曲だからこそ、今回のライブで最後に歌う意義があったように感じます。あらためて、HOTALOOPはこの6人で歌っていく。もう誰も欠けたりしない。そんな決意を感じた……というのは言い過ぎでしょうか。

また、やはり「一年半続いてきた衣装を変更する」というのは、これまで歩んできた軌跡──輝跡に一旦の区切りをつけ、再スタートを切るということを意味するはずです。

しかしそもそも、これまでHOTALOOPが辿った一年半とはどのようなものだったのでしょうか?




これまでの「輝跡」

HOTALOOPを知ったのは、ちょうど去年の今頃。つまり2024年の冬。その時点で、グループは結成から半年ほど経っていました。ですから、それ以前のことはわかりません。けれども、簡単にまとめると以下のようになるはずです。

2023年の夏──「普通の女の子」から「アイドル」へ、という文言を掲げたクラウドファンディングから始まったそのプロジェクトは、3人のアイドルを「青山月見ル君想フ」のステージに立たせるところから始まりました。

彼女たちは「愛瀬あおい」「麗月ある」「鈴綺やや」という新たな名前と、それぞれのメンバーカラーを得てデビューライブに臨むことになります。

現代のライブアイドル文化において「アイドルになる」とは「特定の色が、“自分の色”になる」ことだ、ということができるはずです。たとえば「青」が──これまで数ある色の一つに過ぎなかった「青」が「自分の色」になる、という経験。無色透明だった何者でもない存在を「アイドル」たらしめるのは、そんな色にまつわる特殊な経験に支えられています。

そのようにして始まったHOTALOOPですが、その後、いくどもの入脱退が繰り返されました。9月に4人目のメンバーが加入するも、わずか1ヶ月程度で卒業、それとほぼ時を同じくしてまた1人が卒業。しばらくして新たにメンバーが加入するも、数ヶ月で卒業。

2人組になったHOTALOOPは、路上での300曲ライブ、セカンドワンマン、東名阪ツアーと実績を重ねていくも、ツアーファイナル「夢一期」を最後に2024年5月にメンバーの麗月あるが卒業することに。

そうして、HOTALOOPはたった1人になりました。

P:(略)ぶっちゃけそのタイミングであおいも辞めるって言うんじゃないかなって思ってたんだけど、なんで1人でもHOTALOOPでいようって思ったの?

あおい:辞めようとは思わなかったですね。事務所との契約が2年間じゃないですか。
なので、アイドルやるって決めた時にどんなことがあっても絶対に2年間はやるって決めてたんですよね。(略)メンバーの増減とかで一歩進んで二歩下がるを繰り返してきたから、不完全燃焼になるし、ここでやめたら後悔しか残らないって思ったんです。自分の中でやりたいことがまだ全然できてないですから。

なぜ、愛瀬あおいは1人でもHOTALOOPで居続けるのか。

“アイドルやるって決めたときに、どんなことがあっても絶対に2年間はやるって決めてたんですよね”

やっぱいいや、2年間やろうと思ってたけど心折れちゃったし──そう選択したとて、誰も非難するものはいないはずです。けれども、そうしなかった。そんなはっきりした意志の強さこそ、すごく推せるとこなんだ──と書き出すと推し語りになってしまいますが、とまれ唯一の結成メンバーは1人になってしまい、一旦の活動の休止を余儀なくされました。

とはいえ、あくまで「HOTALOOPとしては」です。活動休止期間中、のちに何人ものファンを獲得することとなるマイちゃんアミちゃんとしての活動や、生誕ライブ等、あおいさん個人での活動は続けられることとなります。

複雑な心情もあったのではないかと思いますが、のちに多くの人が言う通り、あおいさんがここで変わらずアイドルで居続けてくれたからこそ、HOTALOOPは新体制を迎えることができました。先ほど引用したインタビューでも、このような発言があります。

あおい「成長しましたね!(笑)でも逆に、HOTALOOPを解散しようとは思わなかったんですか?」

P「それはなかったね。最初の方にも言ったけどHOTALOOPを作るキッカケの1つでもあったあおいが辞めない選択をしてくれたから、解散するって選択肢はなかったな。あおいがまだやり切れてないことを実現する場所を守って、HOTALOOPで大きなステージに立ってほしいし、HOTALOOPを大きくして応援してくれる人達に応援してて良かったって思ってもらいたいからね。それに、最初の1人が最後の1人になるって、なんかエモいじゃん(笑)」

あおい「(笑)」

なぜ、愛瀬あおいは1人でもHOTALOOPで居続けるのか

逆にいえば、あおいさんが辞めていればHOTALOOPを解散させる選択肢も十分にあったのではないでしょうか。他の現メンバーがスカウトされたタイミングを考えると、後継グループこそできたのかもしれませんが、それはHOTALOOPとは別のグループとして、だったのではないかと思います。

さて、そんな再びのステージ──正確にはプレデビューライブがあったのですが──は、7月27日に行われました。

新体制お披露目LIVE『蛍窓』、そして現在まで。

「青山月見ル君ヲ想フ」──再びのスタートが切られたのは、またしてもこの会場です。

熊野りり、熊野みみ、橘華るい、月透ないな、雨宮みのんを加えてメンバーは総勢6名となり、雰囲気も大きく変わった新体制が始まったのは、HOTALOOPが二度目に迎えた夏の盛りでした。

そこから夏、秋、冬と新体制のHOTALOOPはさまざまな活動を続けていきます。仙台・大阪・名古屋の遠征に、ヴィレヴァンとのコラボと下北沢店での2度のトークイベント、度重なるサーキットへの出演ラッシュなど……対バンライブでの出順でもトリになることが増えてきて、ちょっとずつ存在感を示してきているのかな……と感じる数ヶ月だったように思います。

年末のクリスマス公演『聖夜』で、あおいさんが2024年を総括して「ギュン↘️ギュン↗️」という感じだった、と語っていました。一度は気持ちも状況も下がってしまったけど、そこから右肩上がりになってきた!ということでしょう。

繰り返すようですが、それはあおいさんが変わらずアイドルで居続けてくれたおかけです。彼女を推している立場からすると、それがとても誇らしく……けれども、同時に先のインタビューで言及された「2年契約である」という事実が、常に頭の片隅にありました。(どうでも良いですが、そういうところにちゃんと触れる、というのも割と好きなところです)。

確かにHOTALOOPは今、とても良い時期であるように感じる。一方で、あおいさん個人としては悔しい思いを吐露するようなこともありました。勝手に他人の内面を推し量るべきではありませんが、Xの投稿等から受けたその印象はあながち間違ってもいないでしょう。

今の上り調子のHOTALOOPは、あおいさん無しにはあり得なかった、なのにそんな悔しい思いをするなんて理不尽ではないか──などと、オタクが思うのはおこがましいとわかりつつ、そう感じることがなかったとは言えません。

だからこそ、何とかHOTALOOPの現場も盛り上げたいし、通うひとも増やしたい。もちろんグループそのものが盛り上がることもすごく喜ばしいことだし(ぼくは単推しではあるものの、当然グループ全体のことも大好きです)、そして叶うなら、あおいさんがHOTALOOPを続けたいと思っていて欲しい。

なぜなら契約は2年で、それをどうするかはあおいさん次第なのだから。……この数ヶ月ほど、そんなことを考えていました。

だからこそ、ワンマンのチケットが完売したと聞いて嬉しかったです。そして、当日これだけの数の人が集まっていたことも。

@HOTALOOP_info,2025-1-6,20:48,(参照:2025-1-6)より
Photo by @chiaki_f05

また、肝心の契約についてはMCで言及がありました。ワンマンについての感想を順にメンバーがコメントをしたあと、最後に番が回ってきたのはあおいさん。そこで、唐突に「この事務所って、2年契約じゃないですか」切り出し始めました。もちろん個人的に気になっていたことではあったものの、突然「契約」というかなり事務的なワードが飛び出してきたので、普通にめっちゃ面白くて笑った覚えがあります。

そして「はじめるときに、2年でキッパリやめるって思ってたんですね」と。続けて「だけど、この5人が入ってくれてから、やめたくなくなっちゃって。今年ちょうど、2年なんですよね。この場を借りて……継続します!」とあおいさん。そのときの心情はうかがい知れませんが……今そう思えるようなら、すごく良かった。そして、まだアイドルでいることを選んでくれて本当に嬉しい。そんな風に思いました。→映像

記念写真撮影に移ろうとしたタイミングでオタクから「ちょっと待った!」の声が。事前にカンパして用意した花束を、メンバー1人1人に渡す時間になりました。あおいさんに渡すのは自分ということになっていたのですが、渡すときにオタクが何かひとこと言う流れに。

「続けてくれてありがとう!」……と、伝えました。


@HOTALOOP_info,2024-12-5,15:25(参照2024-12-27)より



一人きりで変わらずいること、誰かと一緒に変わること。

ぼくの記憶が正しければ、新曲「光れ」であおいさんが割り当てられた歌詞には「僕はもう 一人きりじゃないから」というフレーズがあったはずです。→映像

まさにその通りです。あおいさんはもう、一人でもなければ、二人でもない。欠けることなく、この先もしっかりといるであろうメンバーが五人います。

そして、それはあおいさんが「変わらずアイドルでい続けたから」出来た仲間です。彼女たちの加入がHOTALOOPの雰囲気を変え、現場を変え、そしてついには衣装も変わった。

衣装をメンバーの要望に合わせて制作する、というのは信頼の表れです。もし「このひとたちもまたいなくなってしまうかもしれない」と思われていたとすれば、そんなことはできないでしょう。

一人で変わらずにいることを選んだから、仲間ができた。そして、仲間と一緒だから変われた。

活動休止から新体制デビューまで、そして1月5日までの半年はそのようなものであった、といえるのではないでしょうか。周りがどう変わろうと「2年間は続けると決めたから、やる」という意志を突き通したことで、予想もしなかった光景を見ることができた。

新体制になって起こった変化は、大体においてポジティブな変化だったように思います。たとえば、三日月猫の大きな振りの変化もその一つでしょう。

「あなた自身の明確な意志をもって人生を選べ」というメッセージをアリスの物語ベースで展開する、かなりはっきりした世界観を有する「三日月猫」は、新体制になってからの振り──演劇的な動作が織り込まれて初めて完成した、といっても過言ではないように思います。

さて、それに限らず……これからもHOTALOOPは変化と成長を重ねていくのだと思います。毎回同じ曲をやっていても、そのパフォーマンスは少しずつ違う。成長や失敗が繰り返され、チャレンジとアレンジが試みられ、その輝跡を描くものと追うものが交差する現場が、これからも続くでしょう。

そんな、変化と試行錯誤のループが何度も何度も繰り返され、大きな光になってゆく。「HOTALOOP」というグループは、そのようなテーマを掲げて始まっていたはずです。けれども、決して変わらないものもある。

奇しくもそれは、ライブの際にないなさんがステージ上で放ったこのセリフに尽きるように思います。

ないな、HOTALOOPが大好き!

2024.1.5「フューチャーダンス!」曲中より


\\\オレモーー!!!///



これからのHOTALOOP!

@HOTALOOP_info,2025-1-6,20:48,(参照:2025-1-7)より Photo by @chiaki_f05

ライブが終わって終演か……と思いきや、すわ!ゴゴゴゴゴ……というSEが響き、例のスクリーンへの投影が始まりました。おや……?


なんと……

1st アルバム製作&全国リリースが決定!!!!

そして〜!

東名阪リリイベツアーの開催決定!!

やった〜!!!

これまでもCDは出ていましたが、全国展開というのは初めてですね。メンバーもまったく知らなかったらしく、プロデューサー・若林さんのサプライズ好きが炸裂しています。→映像

ちなみに若林さんは、Sチケ参加者限定打ち上げで「俺あれ1人で隠して進めてぇ!大変だったのよ!!」とか言ってました。お疲れ様!!そんな若様が水面下で尽力してブッキングしたリリイベのスケジュール、こんな感じらしいです。

【日程】
1/27(月)東京
2/2(日)大阪
2/19(水)東京
3/9(日)名古屋
and more...

【販売店、リリイベ会場など詳細】
coming soon...

いや〜、楽しみですね。僕はとりあえず、大阪行きの夜行バスを取りました。

メンバーにも伝えられていなかったサプライズのあと、スクリーンにエンドロール風のED映像が流れました。

まずはメンバーが順に。
新衣装を着たレッスン中の映像?が流れるなか、作曲家や作詞家さんたちの名前も。


エンドロールってマジ好き。


おわりに 1年前のHOTALOOP。

ワンマンの最後に東名阪ツアーの告知、という流れはちょうど約一年前……2024年1月20日の2ndワンマンライブ「影法師」を思い出します。CHIC HALL SHIBUYAで行われたこのライブでも、ほとんど同じ演出が行われていました。

私事ですが、それはぼくが初めて行ったHOTALOOPのライブです。その日のあおいさん、そして当時もう一人のメンバーだったあるさんのパフォーマンスに惹かれて、今日まで応援してきました。この日初披露された新曲「三日月猫」が格好良くて、グループが好きになりました。

この記事では新体制ばかりに紙幅を割いてしまいましたが、もちろん(ぼくの知っていることはわずかですが)前体制だって素晴らしいものでした。その良さは今も引き継がれている、と感じます。

それは卒業していったメンバーが残したものだったり、プロデューサーの若林さんやあおいさんが守っているものだったり……もしかすると、HOTALOOPのオタクが貢献できていることも、多少はあったりするかもしれません(!)。

「半年という長いようで短い期間の中で、色々なことがあった」……と、2ndワンマンの来場者チラシに書いた去年のあおいさんは、まさか自分が1年後もアイドルを続けようとしている、とは思っていないでしょう。

これからも末永くよろしくねっ!、の言葉を信じて、これからも応援していきたいと思います。

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