令和4年12月12日の日記
ポケモンSV。ランクマッチに顔を出したり、目についたレイドをソロでひたすら潰していったり、学校で授業を受けてみたり、だらだらとプレイを続けている。図鑑が完成してからは「是が非でもこいつをゲットしたい」みたいなのが無くなり、今の状況だとゴリゴリにランクマッチに籠るのも少し躊躇われるため、コレクレーのリポップを確認しつつ、あとはその時その時に思い付いた小目標を細かく達成していくユルいスタイルでパルデア地方での生活を営んでいる。
図鑑で思い出したけど、今作からごく一部のポケモンの進化条件として設定されている「そのポケモンをモンスターボールから出した状態で1000歩移動させる」ってやつ。ボールから出した状態やレッツゴー状態でプレイヤーキャラクターと一緒に歩くと(=一緒に冒険すると)条件を達成する、みたいな想定だったんだろうけど、プレイヤーの歩行速度とポケモンの歩行速度が明らかに合っておらず、PCが普通に移動しているとポケモンはプレイヤーからどんどん離れていってしまい、割とすぐ追いつけなくなり、果てにボールへ戻ってしまう。ボールへ戻ると1000歩のカウントがまた1からになるため(※未確認)、走ってはボールに戻る、戦闘に突入してはボールに戻る、障害物に当たってはボールに戻る、みたいな事を繰り返していると一向に進化条件を満たさない。加えて現在の歩数も分からないため(重要)、プレイヤーはSwitchコントローラーの左スティックを意識的にゆっくり傾け、そろりそろりと歩を進め、体感で1000歩に到達したあたりでドキドキしながらアメを使う事になる。この仕様が地味にストレスで、しかもかなり序盤の方でこの進化条件を持つポケモンが1種類出現するため、ミラコラに乗って縦横無尽にオープンワールドを駆け回るぜ!と意気込んでいたプレイヤーの出鼻を挫く事に繋がってしまっているのでは、と思う。
で、この「ゆっくり1000歩」をいかに効率的にかつ簡単に達成させるかという様々な大喜利攻略法がリリースからしばらくの間ネット上で散見されたんだけど、一番凄いと思ったのは「屋根の上など、それほど高くない場所にプレイヤーが登ると、ボールから出しているポケモンはプレイヤーを探して地上をうろつきはじめるので、そのうろつきで1000歩を稼ぐ」という血も涙も無い方法。ミラコラの大ジャンプでポケセンの屋根とかに登って、あとはポケモンがこっちを探してうろうろしている様子を数分眺めていればいつの間にか1000歩達成している、という、プレイヤー的には実にストレスフリーかつある意味ではポケモンに対しての虐待になりかねない、めちゃくちゃ面白いやり方が紹介されていたのであった。
この「攻略としてはアリなんだけどゲーム内の景色として見るとかなりおかしい」攻略法は昔からおれの大好物で、今でこそSNS上でそれをネタにした画像なんかが投下されるようになったけど、例えば「頭にドリルを装備した王族」「カジノに入る時になぜか持ち物を一定の並びにする主人公」「『あ』『A』といった名前の志願者を大量に面接し、高い資質を持つ者のみ冒険者としての名前を与える訓練所」「後ろから仲間に投石する事で経験を得るゲリラ集団」なんかは、今でも強く記憶に残っている。
とは言え、ゲームの攻略、もっと言えば「ゲームプレイ」をシステム面から突き詰めていくと、キャラクターの行動が世界観や状況からどんどん乖離していくという現象それ自体は、実はそんなに珍しいものではない。上に挙げた例は「たまたま絵的に面白かったから(含むバグ)」おれが覚えていただけであって、むしろ、世界滅亡の危機を放置したままどうでもいい依頼をこなしまくったり、素材を得たいがために災厄級のモンスターを何度も狩ったり、ゲージを溜めるためにその場で相手に当たるはずのない小竜巻旋風脚を繰り返したり、そういった「これって冷静に考えると世界観ぶち壊しだよね(だけどゲーム的には全然間違っていないよね)」みたいなゲームプレイ自体は多分太古の昔からあって、ゆえに「システム」と「ストーリー」の矛盾点を無意識のうちにうまく自分の中で処理(見ないふりとも言う)しているゲーマーという人種、改めて考えるとちょっと凄いなっていう。あまりにも自然に行っている事なので、見過ごされがちだけど。
そういった視点で考えると、今作も含めた最近のポケモンにおいて、対戦用のポケモンを育成するためにはまず「特定の薬を53杯飲んでもらう」事から始めるのが最も効率が良い、ってのは冷静に考えるとメチャメチャ面白い。アニポケのサトシさんもそういった方向でポケモンの育成を始めたらグッとおれの心を掴めるんだが……ピカチュウにインドメタシンを26杯飲ませようとしてゴウに止められるサトシさんとか超観たいです。遅ればせながらマスターズトーナメント優勝おめでとうございます。今日書きたい事はこのぐらいです。