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【Interview】Web3をひらく人々/第1回-① 株式会社あるやうむ 代表取締役 畠中博晶さん

 ふるさと納税の返礼品に“ご当地NFT”を据えた地方創生が注目されています。返礼品NFTには保有者が地域に訪れるきっかけに繋がる自治体ごとの特典がつき、ふるさと納税収だけではなく各地交流人口や関係人口の増加にも一役買っているそうです。中でも株式会社あるやうむ(本社:北海道札幌市、以下、あるやうむ)は、日本最大規模のNFTコミュニティ「Crypto Ninja Partners」とのコラボ企画「ふるさとCNP」をはじめ、発売間もなくで完売してしまう人気返礼品NFTを次々に手がけ、全国の自治体関係者やNFTファンの間で話題です。

 Web3黎明期のフロントランナーにきく!『Web3をひらく人々』第1回は「NFT×地方創生」事業で、着実に成果を上げ続けるあるやうむの畠中博晶さんに伺いました。

株式会社あるやうむ  代表取締役 畠中博晶さん

第1回-①時機がきた…!NFTを活用し地方創生事業を始動


ーふるさと納税にNFTが活用できるとは意外でした。着想のきっかけは?

 子供の頃の夢は市長でした。それくらいもともと地方行政に関心があったんです。大学2年の時に仮想通貨に出会い、投資とブロックチェーン技術に興味を抱きました。国家に依らず流通する “アンチ・エスタブリッシュメント”な仕組みに惹かれたんですよね。いわゆる“仮想通貨バブル”が終わっても、その技術の可能性に対する興味は尽きませんでした。創業は2020年です。トレードで得た資金でまずはグッズ制作販売事業を始め、ブロックチェーン技術を活用したNFT事業に着手する時機を窺っていました。2021年の秋に友人達と「北海道宇宙サミット」(北海道帯広市で開催)に参加し、そこでスタートアップ支援に精通する起業アドバイザーさんと知り合いました。帰途では、友人の1人がVR好き同士でご縁があるという十勝の名士の方にもお会いでき、その方がVRだけではなくNFTにも執心されていたんです。感度の高い方の間で首都圏以外でもNFTが話題になり始めていることにピンときました。すぐさま知り合ったばかりの起業アドバイザーさんに相談したところ、NFTにふるさと納税を組み合わせたら?と助言をいただき、コンセプトが定まりました。

―時機がきたと…!

 はい。資金はベンチャーキャピタルからの調達を試みました。当時、業務を受注していたJPYC株式会社(本社・東京都千代田区)のTwitterスペースで投資案件を募る投資家さんの呼びかけに手を挙げ、程なくリモートミーティングの機会をいただきました。面談は15分程度。「NFTとふるさと納税を組み合わせた事業を興したい」とお伝えし1500万円の投資が決まりました。

―そんなに速く決まるものなんですか!?

 
投資家の意思決定の決め手は、プロセスよりもゴール、綿密な事業計画に向き合うのは起業家の役割で、彼らにとって重要なのは最終的な完成形の明示なのだと承知はしていました。とはいえ、それまでの僕にふるさと納税に関わった経歴も実績もありませんし、そのスピード感には流石にびっくりはしましたね。

―それくらい有望だったということなんですね。

 
ちょうど投資家さん達がNFTや暗号資産を扱っている新興企業にことさら注目してくれているタイミングでした。それに、ふるさと納税の流通額が年間だいたい9000億円とすれば、その1%でも90億円です。その内一定利益が上がれば年商9億円の会社になるとして、利益率が20%でも1.8億円、うまくいけば上場できるくらいの成長が見込めます。投資家さんは「NFT×ふるさと納税」という完成形から瞬時に期待値を割り出し判断くださったんだと想像します。他にもご紹介いただいたエンジェル投資家さんや、起業家の友人も惜しみなく出資してくれたんです。嬉しかったですね。結果、総額で2100万円の資金を調達できました。


第1回-②へ続く→

株式会社あるやうむ

※NFT
記録の改変・改ざんが極めて困難なブロックチェーン技術によりデジタルデータやコンテンツの唯一無二の価値や真正性、所有権を示すことができる代替不可能な”デジタル証明書”


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