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【技術ブログ】ノーコード×API×GAS×データポータルを活用してオリジナルの採用管理アプリを作った

この記事はインターパークの技術職がお届けする技術ブログです。

元記事:https://www.interpark.co.jp/dev/p0453.htm

こんにちは、インターパーク人事の眞鍋です。2021年に入社してから3年が経ち、その目覚ましい活躍は止まることを知らず、これまで社員の半数近くの採用に携わってきました。

技術のことはさっぱり分からないまでも、モノづくりのど真ん中という雰囲気の技術勉強会が好きで聞き手として毎回楽しく参加してましたが、まさか自分が発表者になるとは思いませんでした。

CTOの須田さんから招待が来たときは震えましたね

今回の勉強会では自社サービスである「サスケWorks」を活用してオリジナルの採用管理アプリを作ってきました。技術のない人間が技術勉強会に突如放り込まれてもがき苦しんでる様をお楽しみください。そして暖かい目で見ていただけると嬉しいです。


採用管理システムとは?

まず一般的な採用管理システムの概念について説明します。
採用管理システムとは、応募者の管理やその後の日程調整連絡などを一括で行うことができるシステムです。
営業でいうリード管理と商談管理をまるっとできる、みたいなイメージです。

ざっくりした採用活動の流れ

具体的な機能としては
・求人媒体からの応募者情報の取り込み
・応募者のステータスや、履歴書情報などの一元管理
・システムからのメール送信・求人ごとの応募ページ作成
・業務ツールとの連携(GoogleカレンダーやZoom,Slackなど)
・分析機能
などが実装されてることが多いです。

採用媒体や人材紹介、リファラルなど採用手法が多様化する現代の採用戦線で安定的に採用し続けるためには、いかにオペレーションを効率化してPDCAを回していくかがとても重要です。

専門的なSaaSプロダクトはたくさんありますが、専門的過ぎるがゆえに機能を使いきれなかったり、予算的に手が出なかったりするのでエクセルで頑張る(疲弊してる)ケースがとても多いと感じてますし、何より前職までの自分がそうでした。
なので、同じような悩みを持っている中小企業の採用担当に新しい選択肢を提示できるような採用管理アプリを作ることにしました。

今回作るアプリのユーザーは以下のような人たちをイメージして作りました。
・採用予算が限られてる
 →サスケWorksプレミアムプランの範囲内で完結させます。

・年間応募数が500人以下
 →500人超えるなら悪いことは言わないのでSaaSプロダクト導入した方がいいです

・エクセルや紙での管理に疲弊してる
 →サスケWorksで統一しましょう!

採用管理アプリを作る!

サスケWorksで採用管理アプリを作っていきます。サスケWorksの標準機能で以下のようなことができます。

・候補者情報の管理
 →選考ステータス、学校、媒体、選考日程、面接記録

・エントリーフォーム
 →webフォームに回答されるとアプリに自動入力されます

・面接者リマインダー
 →面接日に面接担当者にリマインドメールを送信

ダッシュボードでは登録してる面接日が14日以内に近づいたらダッシュボードに表示されるようにしています

項目ごとに閲覧権限分けることができるので、「これは役員と人事に閲覧権限を絞る」みたいな設定も可能です。
ノーコードなので管理したい項目も自由に変えられるので会社独自のプロセスにも対応が可能です。ここまでできるだけでもエクセルやドライブで頑張ってる勢からしたら革命だと思います。

一見問題なさそうに思えるかもしれないですが、運用していく上で悩ましいところが1つありました。

それはデータ分析に弱いということ。今時点のサスケWorksはグラフの種類が4種類(棒、折れ線、円、進捗グラフ)とシンプルなので、応募推移や媒体の割合といったような簡単なグラフしか出すことができません。なので細かい数値分析はスプレッドシートを活用しています。

毎回アプリからCSVダウンロードしてスプレッドシートに張り付ける...というのはめんどくさいので自動化できないか、そして高度なグラフをサスケWorksで表示できないかをずっと夢をみてたのでトライしていこうと思います。

今回のゴールの整理

改めて今回のゴールを整理したいと思います。
こちらの図が今の運用の流れを表したものです。

こちらの図が今回のゴールです。

採用管理アプリで登録されてる候補者情報をスプレッドシートに転記し、グラフを作れるツールを通じて採用管理アプリに反映される、というイメージです。

採用管理アプリのデータをAPIでスプレッドシートに転記する

転記するためにやりたかったことは以下の3つです。

・サスケWorksのAPIキーと指定のアプリキーを取得する
・採用管理アプリのデータをスプレッドシートに転記するGASを設定する
・上記を一日一回実行する

1つずつやっていきます。

サスケWorksのアプリキーを取得する

APIキーやAPIアクセストークンは公式ドキュメントから調べたので今回は割愛します
(「公式ドキュメントを読みました」ってエンジニアっぽいので言ってみたかった)

公式ドキュメントはこちら

採用管理アプリのデータをスプレッドシートに転記するGASを設定する

Google Apps Script(GAS)は、Googleが提供するアプリケーション開発プラットフォームです。HTMLやJavaScriptのような言語を用いてGmailやスプレッドシートを始めとしたGoogleサービスを自動化することが可能になるサービスです。

Hello, world !を表示させるところからこつこつGASを学んでいきます。
調べれば調べるほど知らない単語が出てきて外国語を学んでる気分で楽しい!!...とは一切思えずずっと苦しかったです。何回も発狂して諦めそうになりました。
めっちゃ馬鹿っぽいですが「こんなことやってるエンジニアってすごいなあ」と思いました。みんなもっと自信持っていいと思うよ!

色んなサイトにサンプルとして乗せられてるコードを読んだりChatGPTのお世話になりつつ、2,3週間くらいかけてなんとか自動転記を実現することができました。
上手くいったときは嬉しくて発狂しました。こんな感情になれるならモノづくりも悪くないかもと1ミクロンくらいは思いました。

Looker Studioでグラフを作る

採用管理アプリからスプレッドシートへの転記が自動化できたので、かっちょいグラフを作れるというデータポータルを使っていけいけダッシュボードを作っていこうと思います。

スプレッドシートの「拡張機能」からLookerStudioを選択したらグラフ作成画面に飛べます

Looker Studioにはテンプレがたくさんあるので、それにデータを入れて作ることもできます。グラフにどのデータを反映させるかも細かく設定できます。

選考フェーズ事の通過者数も見れます。スライダーをつければ期間や応募経路事に検索条件も自由に変更できます

Looker Studioで作ったグラフは全てirameで外部サイトに埋め込むことができるので、サスケWorksのダッシュボードに埋め込んでいきます。

完成!!!!

上段がサスケworksで標準実装されてるグラフ
下段がデータポータルで作ったグラフです。

一日一回データが更新されるのでリアルタイムなデータ管理が可能になり、過去のデータと比較することもできました。

データポータルのグラフはシュッとしてて「データ分析」をしてる気分になれるので楽しいです

今回の取り組みによってデータ管理と報告用が同じツールに統一されたのも大きいです。

終わりに

サスケWorksはデータベース構築ツールとしてとても優秀で、私のようなプログラミング未経験者でもサクッとアプリが作れてしまいます。
ガンガン新機能もリリースされ、どんどん価値の高いプロダクトになってると実感しています。
大好きなプロダクトであるサスケWorksの可能性を少しは広げられたらいいな、この記事を読んでサスケWorksに興味を持ってくれる人が一人でも増えたらいいなと思います。

組織階層によって自動的に承認者が振り分けられる稟議システムや、社員管理台帳、社内ポータルサイトなど既存サービスだと毎月数万単位でかかってしまうものも自分の手で、自社に合った形でカスタムして作ることができます。
バックオフィスの強い味方になれるサービスだと確信しているので、もし興味ある方いらっしゃいましたらお気軽にご連絡ください!

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