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蚤の市便り(DAY8)

今年のバルセロナは例年よりも寒い日が多いみたいで、日本も大雪が続いているという話を聞くと世界的に寒い冬なのだろうか。親戚のいる秋田でも豪雪で雪かきもままならない事態らしい。対して、東京の友だちがシェアしてくれた動画では積雪したマドリードの街中で颯爽とスノボやスキー、さらには犬ぞりで遊ぶ大人たち。雪の量はもちろん比べ物にならないけれど、スペインの大人たちのエンジョイ力(りょく)は素晴らしい。

時間と体力を会話に注ぎ込むひとたちが多いスペインだからこそ、ひとびとのあいだにユーモアを愛する心が育つのだろうか。お店で買い物するとき、カフェで注文をするとき、美術館や蚤の市の会場での入場時のセキュリティーチェックのようなときでさえ、ひと言ふた言交わすなかに冗談を滲ませてくるひとがいる。ひとりでいても電話越しに誰かと話している人をよく見かける。人生の持ち時間が長くて仕方ないというように、あるいはそんなことはどちらでもいいというように、口を休めない。

どちらかというと黙っているほうが居心地がいいと感じる私でも、もっと誰かとの会話に時間を割いて、ただ流れるような時間を過ごしたいような気持ちになってくる。あらゆるものを零したり一段飛ばしするような会話の魅力に吸い込まれる。見つめ合ってする真剣な会話とは違う、お互いが半分違うところを見ながら会話をつなぐような。そういう届くようで届かない、でも淋しくない会話をもっとしてみたい。いまからの人生のなかで。

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あらかじめお花のモチーフがついたプランターに、私ならなにをセットするだろう。ハッキリクッキリした丈夫な葉をもつ観葉植物か、ガジュマルの木? パンジーなんかも可愛いかもしれない。

仮住まいのベランダなどで植物を育てているとどうしても陶器のプランターは敬遠してしまうけど、重みのあるプランターが植物に与える質感は格別だと思っている。

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