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NuPhy F1(JIS)のキーキャップが壊れたので分解してスイッチごと交換した
NuPhyが昔に販売したF1(JIS)のキーキャップが壊れました。4年前に購入して長期に渡り使用されてきました。https://www.facebook.com/100001840399277/videos/4887666264638005/
無加工。
Posted by 馬場 哲晃 on Monday, December 28, 2020
もともとこのF1の初期のキーキャップは割れやすいようで耐久性に問題があるようです。すでにF1は販売終了となっているのでNuPhy公式からは交換用のキーキャップやキースイッチを購入することができませんでした。
JISを利用している人にとって、なかなかこのタイプのキーボードってJISに対応することなく、重宝していたんですが現在は徐々に可愛いキーボードはほとんどUSになってしまうという状況にあります。USを使えばいいだけなんですが、職場や利用するPC権限によってはUSキーボードに設定変更できないため、JISが有用だったのです。
そこで、F1のキーボードを修理することにしました。しかし利用者(私ではない)がキーキャップが破損するたび、スイッチとキーキャップを直接瞬間接着剤で止めてしまっていたため、破損箇所を修理するにはキースイッチごと交換する必要がありました。
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F1ってどうやって分解するのかなっていろいろ調べてみると、バッテリー交換のために分解しているサイトを発見。本当に助かりました。ちなみに記事ではシリコンマットを剥がすのにヒートガンつかってますが、普通にスクレイパー的なやつで取れました。ちょっと硬かったですけどね。裏蓋を開けてみると、キースイッチは半田付けされていました。ホットスワップならいいなという淡い期待は無くなりました。欠損部分を頑張ってスイッチ穴から取り除けるかなー、とか検討してみましたが、諦めて6個のスイッチをはんだ除去して基板から取り外しました。
なお、基板をケースから取り外す際は、バッテリー下にもねじ止めがあるので、グルーで止められたバッテリーも一旦剥がす必要があります。力点を間違えるとバッテリーを破損させるので、うまく取り外す力点箇所を探してあげてください。上手にやるとパカッて簡単に外れます。
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無事に取り外して、交換用のスイッチとキーキャップを遊舎工房で購入しました。F1は Kailhというところのchoc V1 スイッチでなので、それに対応した適当なキーキャップを合わせます。購入したリストは以下の通り
Kailhロープロファイルスイッチ:https://shop.yushakobo.jp/products/pg1350?pr_prod_strat=jac&pr_rec_id=040b7e46e&pr_rec_pid=6055659667617&pr_ref_pid=6055713603745&pr_seq=uniform
MBK Choc Low-Profile Keycaps: https://shop.yushakobo.jp/products/mbk-choc-low-profile-keycaps?variant=37706914791585
キーキャップは無刻印ですが、流石にJIS表記でChoc V1のキーキャップじゃなきゃやだ、なんて気持ちはもはやないです。遊舎工房から2日ほどで部材が届いたので、早速作業再開です。
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半田付け後に動作確認をしてみたところ、なんと4のキーのみスイッチ押下に反応していないことがわかりました。最初は動作問題がなかったのと、4の箇所はスイッチを交換した箇所だったので、私がはんだ除去した際に基板上のパターンが剥離してしまったようです。
スイッチの半田付けは2箇所なのですが、テスターでデバッグしてみると、一箇所(基板背面)の電極が表面と繋がっていないことがわかりました。背面電極と前面の電極を直接繋げるのがよかったのですが、前面にはスイッチに乗せるので干渉してしまうため、別の同位電極箇所を探してそちらにジャンプしてもらうことにしました。
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これで4のキーが反応するようになりました。以上で機能的な修理作業はおわったので、背面の蓋を綺麗にして再度取り付けしなおします。一箇所ネジ穴の受け部分のプラスチックが破損していたのでアロンアルファで修理して、シリコンパッドと蓋部分の接着は両面テープで接着して完了しました。
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キートップの破損箇所に今回購入した新しいキートップを取り付けし直して、無事にF1の修理が完了しました。F1のキートップはかなりペラペラで強度が弱いのでまた使っていくうちに別のキートップが破損するかもしれませんが、その都度キートップだけ取り替えていけば最終的には素敵な無刻印 nurphy F1 になるでしょう。キートップの高さが同じになってはいませんが、タイピングする上ではそれほど気になるものではありませんでした。
以上、F1のJISモデルを愛着持って利用している方へのお役に立てれば幸いです。