ケーススタディ:PCって扇風機で冷えるの?

在宅でPCを酷使するようになりました。macbookがM1チップになってからはあまり気にならなくなった排熱ですが、高すぎる温度はパフォーマンスの低下や充電コントローラの制御不良によりバッテリーが膨らんでしまう等の懸念が挙げられます。

個人的にはバッテリーが膨らむのが嫌でメインはmac miniに変えましたが、排熱は気をつけなければいけないことに変わりはありません。自分の部屋だと大体扇風機あるんですが、PCに高負荷をかけてるときって、とっさに扇風機の風をあててCPU温度が下がったりするんでしょうか?

冷却台を使えば下がるって記事はあるんですが、冷却台をもっていない場合でPCが熱くて嫌だな、っていうテンポラリな事象に対してとりあえず扇風機当てとけ、っていうのが意味があるのかを知りたいです。

https://worker1188.com/it/mac-temperature/ の記事によると、両方しかも扇風機(この場合はサーキュレーター)をPCにくっつけるように当てるとそれなりに結果はでるようですが、サーキュレータ単体は意味があるのかが不明でした。

https://ascii.jp/elem/000/001/216/1216040/4/ の記事のようにほんと、頑張れば効果でるみたいですけど、ここまでやんだったら冷却器を使えよってなります。あくまで、なんか今日PC熱いな〜、とりあえず扇風機あてとっか。というぐらいのモチベーションのとき、「それって意味あるの?」を知りたいのです。

というわけで簡単な実験をしてみました。

先に結果をお伝えすると、CPU温度は普通の扇風機の風では下がらんということでした。ただし、これは私の環境依存なので、扇風機の風量や当て方の工夫、室内温度等によっては変化あるかもしれません。でもPCの表面温度は下がります。ちょっとだけですけど。

実験条件と手順

次に以下のプロセスを6つ動かして全体のCPU使用率を80%程度にします。

yes > /dev/NULL

そのまま10分放置します。次に以下のコマンドでCPU温度を確認します。またサーマルカメラで該当ノートPCを撮影します。

 sudo powermetrics --samplers smc 

その後、1.5m離れたところからサーキュレータを利用して強風を該当PCに当てます。さらに10分間放置して もう一度CPU温度を確認し、サーマルカメラで該当ノートPCを撮影します。

実験結果

風を当てない場合

画像1

CPU Thermal level: 107
IO Thermal level: 43
Fan: 5632.83 rpm
CPU die temperature: 92.75 C

風を当てた場合

画像2

CPU Thermal level: 106
IO Thermal level: 41
Fan: 5408.41 rpm
CPU die temperature: 93.09 C (fan)

以上のとおりです。

まとめ

遠め(1.5m)からサーキュレータの強風を当てた場合、PCの表面は 45.6 - 42.4 = 3.2[C] の温度差が生じた。一方でCPU温度はほぼ同じであった。以上のことから、低温やけど防止として扇風機やサーキュレータでPCに風を当てることは意味があるが、その行為自体ではCPU温度をさげることは難しそうだ、ということがわかった。熱が心配なら冷却台を買おう。


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