省エネルギー性能は面積で決まる
住宅の設計は楽しいものです。中小工務店・建築士の方はもちろん、建築主の方にとっても楽しいものです。
子供部屋は少し大きめに取りたいなとか、リビングの窓はどのくらいの大きさにしようかなと、あれこれ悩んで、時には考え方の違いに議論を戦わせたりして、一つ一つの住宅の設計が完了するわけです。
住宅の設計とは面積計算であると言っても過言ではないかもしれません。ここは一番楽しいところです。設計者の腕の見せどころでもありますし、建築主の思いが具現化するところでもあります。
省エネ計算も面積を拾うところから始まります。ただし、設計段階ですでに面積は計算されていますので、新たに部位の面積を計算するのではなく、決められた部分の面積を拾ってくるだけで大丈夫です。
省エネ計算に必要となる外皮面積は、住宅の室内側と室外側の境界となる外壁、屋根、天井、床、開口部などの面積と、地盤面が境界となっている土間床等がある場合にはその水平部分を対象とします。
一般的には、各部位で断熱材の種類や厚さなどの仕様が異っていますので、それぞれの仕様ごとに面積を計算します。窓やドアなどの開口部については、大きさや庇などの有無もそれぞれ異なりますので、一つずつ面積を拾います。
設計仕様ライブラリで一般部位と開口部の性能がわかり、それらの外皮面積がどのくらいあるかを拾うことで、住宅全体の省エネルギー性能が決まってくるわけです。