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変わりゆく国際送金&去り行く銀行サービス

 今回の記事では、『経済の健康』につながるお話しをお届けいたします。ブログを読んだ後には、いいね & フォロー頂けると嬉しいです。

初めての国際送金で驚いたこと

 私が初めて国際送金を行ったのは、約7年ほど前でした。当時の三菱東京UFJ銀行から香港にあるHSBCへ10万円の送金を行うという流れです。

 この時点で、暗号資産(仮想通貨)であるビットコインの事は知っており幾らか所有はしていましたが、送金先の銀行が対応してるわけもなく、預金残高からの送金となりました。

 海外送金は初めてであったため、銀行窓口まで行き手続き方法を受付の担当者から伺いました。手続きは、用紙に必要事項を記入し、送金先の情報を記入。日本国内への送金との違いは「マネーロンダリング」に関する規約を読むくだいでした。

 しかしながら、日本国内送金とは大きく違う事が発覚。それは「送金手数料」の額についてであり、なんと4,500円かかるとの事でした。思わず聞き返してしまった記憶を今でも忘れません。

 なぜそんなにも国内送金と違うのかと聞くと「これが決まりですので」との返答だけで、担当者もそれ以上は説明できなさそうでしたから、身を引くことにしました。

 また、念のため着金日がいつ頃になるのかという事を聞くと「数日かかります」とのこと。日本では当日もしくは翌日には着金しますが、何故なのかと聞いてみると、担当者は席を立ち奥の上司へ聞きに行きました。

 戻ってきた際の解回答は「多分1週間以内には着くと思われます」でした。かなり大雑把です。

 私は、海外送金が初めてでもあったため、いきなり10万円を送金する気になれませんでした。そこで、1万円を送金し着金を確認したうえで、残りを送金したい気持ちを担当者へ伝えました。結果、返ってきた返答は「1万円でも送金手数料は4,500円です」という、なんの疑問もない笑顔での返答でした。涙ながらに送金依頼を行った私でした。

 着金には、3日ほどで確認が取れましたが、そこで新たな衝撃が走りました。それは、着金した香港ドルを円に換算すると9.7千円ほどだったのです。為替交換手数料が発生するとは聞いており、実際どれくらいの利率なのかなども分からないとは聞いていたものの、後味の悪い感覚だけが残りました。

 この様なやり取りを経て、改めて銀行で残りの9万円を4,500円の手数料を支払い送金しました。同様の為替交換手数料が引かれ着金された事は言うまでもないでしょう。

思いました。「ビットコインだったら」と、、、

国際送金の概念を変えた企業とは

 日本に住んでいると、個人が海外送金を行うという機会は非常にまれであり、経験したことが無い方が多いと思います。時代の流れで海外の商品を購入するにも、クレジットカードやPaypalを使用することにより、個人で海外送金手続きを行う手間が必要ないからです。

 しかしながら、日本を除く先進国や発展途上国では、海外送金が身近である人々が多い様です。理由は「出稼ぎ」や「単身赴任」の機会が日本よりも圧倒的に多い事が理由です。

 そんな中、私と同じような経験をしたことをきっかけに、今では利用者数が世界で700万人に達し、一日平均の送金額が170億円に達している企業があります。それが、英国のフィンテック企業、トランスファーワイズ。

 国際送金に価格破壊を起こした同社の手数料は平均0.7%であり、母国とお金をやり取りしたい出稼ぎ労働者や移民、留学生などのニーズをつかんでいます。

 仕組みはというと、日本から米国へ10万円を送り、米国には10万円相当のドルを受取りたい人が居いるとします。それと同時に、米国から日本にも10万円相当のドルを送金し、日本で10万円を受取りたい人が居るとします。結果、この送金を、それぞれの国内でマッチングさせ、実際に海外送金せずとも海外送金したような状況を創り出しています。

シンプルだが無かったサービス

 とてもシンプルな発想ですが、今までにないサービスであったため、爆発的に広がりを見せています。何よりも、創業者自身が体験した「なぜ、これほど着金までに引かれる手数料が高いのか?」という疑問が原点にあるため、送金手数料として徴収している割合は、先にもお伝えした通り0.7%のみという、今までの海外送金ではありえない手数料率を実現しています。

 この事業に伴い、同社は年間1300億円程度の送金手数料の削減につなげているとの事ですが、まだまだ銀行やswiftの牙城は崩せていないとの事。

 この企業の様に、手数料を透明性にすることが、多くの人々に受け入れられている魅力である為、トレーサビリティー(透明性のある取引)は今後も、他の事業へ波及していくと考えています。言い換えれば、この様な考えや仕組みを導入する企業は、頭一つ抜きんでることを意味します。

 今、日本国内の送金手数料については、金融庁から各金融機関へ送金手数料の改善命令と取れる通達が送られています。また、海外についてはビットコインの登場により、銀行間手数料の更なる改善が求められています。

 こう考えると、ビットコインが投じた一石は、今もなお大きな波紋を起こしているといって良いでしょう。

 日本国内は、銀行収益の柱の一つでもあった送金手数料の見直しが進むと共に、何十年も変わらず徴収され続けた手数料の形態について「どうやら、こんな手数料は変じゃない?」と、本格的に異を唱える国民が増えるのではないかなと考えています。

 しかしながら、この様に考え行動できるきっかけを与えてくれた革新的システムが「ビットコイン」であることを知る日本人は、まだまだ少ない様です。

 ビットコインの歴史や発行の成り立ちを知ることは、金融業界の歴史を知ることにも繋がります。そして、そこに使われているシステムや技術を知ることは、未来の金融だけでなく、世界の「より良い在り方」にも気づかせてくれます。

それでは本日も、誰かの為に、愛あふれる一日をお過ごしください。

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山下健一【Web3とFinTechの専門家】
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