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【ナポリはなんであんなに強いの】セリエA第16インテル-ナポリ プレビュー
あけましておめでとうございます🌅
TORAです🐯
ついにセリエA再開がしますね!!!
W杯もめちゃくちゃ面白かったし「こんなドラマあるんか!?」って感じの物語でしたが、やはり僕たちの故郷はカルチョ!年も明けましたし里帰りの時間です!
ということで新年一発目の記事は再開後初戦、記録的スタートダッシュに失敗したインテルと冬の絶対王者ナポリのプレビューをインテル目線でお送りします。
●クヴァラツケリアに注意!
その最たる理由をコンパクトにまとめたのが、先日公開となりましたファンカルプレゼンツ「冬の報告書」にございますドン(マツシタ@bun_bun_bu)の作文!
ぜひご一読を!!!
セリエA前半戦、圧倒的な強さを誇ったナポリ。後半戦は彼らを止められるかが焦点となるでしょう。
— マツシタ (@bun_bun_bu) January 3, 2023
ということで、ナポリの攻撃について書きました!ぜひご一読を! https://t.co/Ip4VygEn3y
本コラム、レイアウトの落とし込みや図解をお手伝いさせて頂いたのですが非常に頷ける、かつ、まとまった内容が琴線に刺さりまして。
お仕事そっちのけでマツシタさんとナポリ論を語ってしまったのを覚えています笑
さて、ナポリの攻撃力を語る上で外せないのがクヴィチャ・クヴァラツケリア。
『2022年 名前の初見覚え不可能選手権』第1位のジョージアの新鋭はそのプレーぷりで強引にセリエAファンに名前を覚えさせました。
【みんなで作るセリエA冬の報告書】
— Luna (@Luna_ofchicken) January 3, 2023
またまたファンカルに参加させていただきました。
今回はここまでのナポリの戦いぶりを個人的に振り返っています!
これからの更なる躍進への期待も込めた内容になっています。ぜひご一読&盛大な拡散をよろしくお願いします!#ファンカル pic.twitter.com/hzRuNzTrZC
まず目を見張るのがオンザボール。
中でもテクニック、アジリティ、体幹の強さを活かしたドリブル突破は15試合経った今でもカルチョ界隈を混乱させています。
面白いデータがあるのでご紹介。
昨季のナポリはチームのドリブル突破試行数がリーグで9位。ハーフ付近に位置していました。
ところが今季15節時点ではドリブル突破教ミランを超えて、ナポリがリーグ1位です。
お察しの通り、牽引しているのがクヴァラツケリア。
65回のドリブル突破を試みており、この数値はなんとチームの22%を占めます。
とんでもねぇ数字ですよ、これは。
超積極的に仕掛けてくる彼をインテルの壁であるシュクリニアルと私服がファンキーなドゥンフリースがいかにシャットアウトするかは、単純明快ですが重要焦点でしょう。
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しかし、個人的に彼の複雑な名前を知らしめたのはむしろオフザボールだと考えます。
クヴァラツケリア、ジエリンスキ、マリオ・ルイの左サイドユニットは近代サッカーのTHE最先端。速度と練度の高いポジショナルプレーで速攻も遅攻も高火力です。
クヴァラツケリアは引いた位置でもプレーできるのはご存じかと思いますが、その引くタイミングやポジショニング。周囲との多角形の壊し方、そして再構築が絶妙だと見ています。
特に
ⅰ)自身が降りて対面のDFを最終ラインから剥がす
ⅱ)左SB(マリオ・ルイ)が高い位置で対面をピン留めする
ⅲ)空いたポケットにオシメン他が侵入する、またはアンギサやエンドンベレが中央でポストプレー
は左起点のお家芸です。
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付いていくのであれば絶対に剥がさない。
撤退守備を貫くならナポリのCBがボールを握ることは許容し、正確なマークの受け渡しが求められるでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1672803470365-HziQDUXwBv.png?width=1200)
●右サイドはディ・ロレンツォをスキャンしろ!
クヴァラツケリアが降りたり絞ったりする左サイドですが、右サイドのロサーノやポリターノは相対的に静的。大外を主戦場とします。
彼らは孤立、アイソレーションすることで自身の突破力が最も活きますが、チームとしての最大目的はそこではありません。
大外に張ることで5−3ブロックを横に間延びさせ、そのスペースにオシメンを流れさせたり、アンギサやディ・ロレンツォなどを飛び込ませることこそ真の狙い。
特にディ・ロレンツォの飛び込み、そしてそこからのプレー選択は達人と称するべき域です。
![](https://assets.st-note.com/img/1672805706096-gRLB7P6Sy4.png?width=1200)
事実、FBrefの独自スタッツである『ゴール創造数』を除いてみると、ディ・ロレンツォはDF登録ながらチーム2位。
しかもその内訳は全てオンプレー中のパスで、これに絞るとチーム1位のクリエイション数です。
・ナポリ『ゴール創造数(Goal Creating Actions)』ランキング
1位、クヴァラツケリア:11回(内、オンプレー中のパス5回)
2位、ディ・ロレンツォ:9回(内、オンプレー中のパス9回)
3位、マリオ・ルイ:8回(内、オンプレー中のパス7回)
『ゴール創造数(Goal Creating Actions)』の詳細はこちらをご覧ください。
※本記事、アワード記事と見せかけてスタッツの見方の注意点をどっさり盛り込んでおり、見応え十分です!未読の方はぜひ!!
ディロレンツォはインテルの5−3ブロックではどうしても捕まえにくいところから侵入してくるので、右サイド、特にバストーニとムヒタリアン(ブロゾが不在なので、左IHは十中八九ムヒタリアン)の連携が鍵を握るでしょう。
シーンによってアンギサとディ・ロレンツォどちらがどちらを対応するか。常にスキャンし、正しい状況判断が求められます。オナナのコーチングもポイントですね。
総じて、ナポリはポケット侵入の鬼です。
とにかく上手いし、しつこい。何度でもトライ&エラーできる下地はマンチェスター・シティに次ぐレベルかもしれません。マジで。
●個人的予想-インテルさん撤退を選ぶんじゃない?
初項で
付いていくのであれば絶対に剥がさない。
撤退守備を貫くならナポリのCBがボールを握ることは許容し、正確なマークの受け渡しが求められるでしょう。
と記載しましたが、本節は後者を選択すると妄想しています。
おそらくインテルの基本軸はボールを譲り、割とガチガチにリトリートするかと。
ハーフコートゲームっぽくなる可能性すらあると思っています。少なくてもポゼッション率で上回る着地はないでしょう。
ナポリのポケット侵入を封じるにはそもそものスペースを殺すことが最も堅実かつ現実的。
しかし、深い撤退守備で縮こまっているだけでは間違いなく90分持ちません。
陣地回復やカウンターで相手の喉元に喰らい付く瞬間火力が必要。
その点、ジェコとルカクのツインタワーは最も論理的な起用。
「ラウタロのコンディションが間に合わない」というファクトがそもそもの念頭ですが結果的に理に適ったセレクトかもしれません。
理想はルカク起点。
今季はカルバンクラインの広告塔のイメージが強いですがそれでもジェコより戦えるルカクがまず楔となり、ショートパスは下手だけど瞬間的なコンビネーションに長けるジェコが壁役に。
毛量を代償に底なしの推進力と運動強度を得るバレッラと、インテルの田所迅ことドゥンフリース肉弾列車が高速でサポートしてくれる形が最も期待値が高いと見ます。
![](https://assets.st-note.com/img/1672807166156-PPUzRqJr6n.png?width=1200)
この形があるからこそ反対のジェコ起点も活きるので、ようやくのインテル公式戦復帰となるルカクさんにはのっけから頑張ってもらわないとですね。
今のところネタとしてしかご活躍されておりませんよ。
【みんなで作るセリエA冬の報告書】
— 青黒 (@kyo_krazy) January 3, 2023
あおこよー
ドンからの宿題、インテル版です
頭を抱えることしかなかった気がする今シーズンのインテルでしたが、年明けは心機一転で連勝街道をひた走ってほしいですね
そんな材料は別にないけれど
まずは明日の試合を確実に勝って…え?ナポリ…?#ファンカル pic.twitter.com/DumQW7QiL7
●個人的残念-前から戦う姿も見たかった
一方、ラウタロがいないデメリットもあります。
というか、「ラウタロがいたらワンチャンこんなこともできたかも?」という世界線があったって感じ。
ジェコとルカクのバリューセットは前からプレスが一切期待できないのが懸念ですね。
二人とも背中で中盤へのコースを切りつつ誘導するタイプ(というかジェコ御大は追う燃料がない)なので、ラウタロのような圧をかけての先鋒役になれないんですよね。
インテルが撤退を選ぶと予想する理由はここにも由来します。
前方でリソースかけてもリターンが得られない。
個人的にここにちょっと残念ポイントがあります。
ナポリは現時点で最もパス回数が多いチームなのですが(しかもダントツ)、GKのパス回数はリーグワースト3位なんですよ。
・セリエAパス回数ランキング
1位、ナポリ9014回:GK332回(リーグワースト3位)
2位、モンツァ8126回:GK499回(リーグ4位)
3位、インテル7994回:GK489回(リーグ5位)
もちろん
ⅰ)相手陣内でポゼッションしているのでGKが触る機会が少ない
ⅱ)GKに回さなくてもビルドアップできる
といった要因があるのを忘れてはならないのですが、だからといっても流石にギャップが激し過ぎますね。
実際のプレーを見ててもGKを勘定に入れていない感は強いです。
もちろんそれでビルドアップできているので問題はないのですし、ナポリ相手に積極的な前からプレスを継続するのはめちゃくちゃリスキー。
しかし、いや、だからこそ「ここぞ!」のタイミングで同数プレスを仕掛けられたら効果的なワイルドカードになること間違いなし、かと。
ラウタロ不在でそのカードが手札になく、切りたくても切れないことは残念でならないですね。
って、後半は出るかもだけど。
●ナポリの守備ばっか!インテルの攻撃は?
ここで締めようと思ったのですが
ここまでずっとナポリの保持に対して、インテルの非保持やトランジションどうしようかって話ばっかじゃん!
とセルフツッコミが入ったので、章構成など関係なく入れ込みます。
私、今年も誤字脱字や構成などは全く気にしませんのでよろしくお願いいたします。勢いのまま書いて勢いのままアップします。
さて、僕の妄想ではそもそもインテルの保持時間は少ないので、必然、攻撃回数も少ないと見ています。
そんな中でインテルが軸に据えるのはシンプルに伝家の宝刀「左サイドのクロスから右サイドの爆撃」でいいと思っています。
そもそもインテルの3-5-2はピッチをワイドに使ったクロス放り込み大好き。
WBのクロスからWBが決めるパターンはカルチョ随一の再現性だと思っています。
クロスを放った回数は昨季リーグ1位、今季2位。
外野にはクロスゲーだのクロスしかないと時には心ないことも言われますね。
胸を張って反論しましょう。
「クロスゲーとか浅いこと言ってんじゃねぇ。これが俺たちの武器なんだ。誇りなんだ」と。
さて、そんなクロスゲーを支えるのはやはりディマルコ。
・インテルのクロス回数ランキング
①クロス回数
1位、ディマルコ:106回
2位、チャルハノール:57回
3位、バレッラ:39回
②クロスがPA内の味方に通った回数
1位、ディマルコ:14回
2位、ドゥンフリース:6回
3位、バレッラ、ゴセンス、ダルミアン:4回
ディマルコという移動砲台から、肉弾列車→肉弾爆撃機にフォームチェンジできるドゥンフリースのクロスはバレバレの攻撃パターンですが、ドゥンちゃんとマッチアップするマリオ・ルイが170cmしかないことを考慮すると「分かっていても嫌」を地でいくかと。
これを危惧してか「左SBはオリベラ(184cm)が起用されるのでは?」という予想もあります。
が、だとしても肉弾爆撃機の優位は期待できますし、CHロボツカや左IHジエリンスキも競り合いに強いタイプではないので力技は効果的だと見ています。
ミンジェとラフマニは強力なので、ジェコとルカクのツインタワーが負けじと脅威を与えられるかも注目でしょう。ここが拮抗して彼らのリソースを奪えば、他に通しやすくなりますからね。
また、クロスゲーが活きればクロスを囮にPA内への侵入が得意なムヒタリアンがナポリよろしくでポケットを抉る、なんてパターンも出てきます。
![](https://assets.st-note.com/img/1672812306141-tbdeOf7fMv.png?width=1200)
というわけで、インテルとしてはいつも通りでどこまで相手を嫌がらせるかが重要と見ています。
ドゥンちゃんはシーズン序盤こそ喝采を浴びましたが、中断前は明らかにトーンダウンしていたのでここで名誉挽回してほしいですね!
ここでナポリを止めないとマジでスクデット獲っちゃう!というよりも、インテルのCL出場権がマジで危うくなるのでなんとか勝利を…!!!
超がんばれ!インテル⚫️🔵
最後までご覧頂きましてありがとうございました🐯
●最後に
先日、僕が発起人なのに気づいたらポジションが曖昧になっていて地位が失われている「ファンカル」のプロジェクトが公開となりました!
「ファンが作るセリエA冬の報告書」
と題しまして、セリエA再開の振り返りにピッタリな内容となっております。
本記事でもサブリミナル効果的な感じでさりげなく宣伝していましたが、お気づきでしたでしょうか。
【みんなで作るセリエA冬の報告書】
— ファンカル (@fancal2022) January 3, 2023
全メンバーのツイートを集めた本企画の一覧です🎩
ぜひ保存や印刷などをして頂き、セリエA再開のおともにしてください!!!
イイネやRTで拡散して頂けると本当に本当に嬉しいです🙇♂️https://t.co/b0cwWl1wHaファンカル_2023年1月.pdf?dl=0
ぜひご覧頂き、イイねやご拡散いただけると幸いです!!!
何卒よろしくお願いいたします!
求人まで見てください!笑
インテリスタの方、イラレ使える方待ってるぜ!広報待ってるぜ!
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