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【セリエA第32節】インテル−トリノ マッチレビュー

こんにちは🐯

今回はセリエA第32節 インテル−トリノのマッチレビューです!

直近の試合は負け→引き分け。さらに中盤の要ブロゾビッチが飲酒運転&赤信号無視で免許取消とピッチ内外でよろしくないインテルですが今節は果たして。

●スタメン

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●前半

・対照的なボール非保持

インテルが3-4-1-2、トリノは3-4-2-1と同じ3バックシステムの両チームですが試合の入りは対照的でした。

トリノはガッチガチのブロック守備。バックス、中盤ともに中央に寄って締めるインテル対策として最もオーソドックスな形を採用してきました。

特にライン間の圧縮はかなり意識しているように見えます。何がなんでもトップにはボールを当てさせない!そんな気概が伝わるような守備でした。

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インテルはこの守備に苦戦します。ボールは圧倒的に握れるものの、シュートに持っていけない。ボールは支配するもののゲームを支配することが出来ない。こんな印象を持った方は少なくないと思います。

個人的に感じた要因は2つ。1つはルカク不在。前半のインテルはトップに楔を入れたがっていました。であれば、身体を張れるルカクがいないのは痛恨だな、と。サンチェスとラウタロが悪い訳ではなく、むしろ本当に良く頑張ってくれてましたが、トリノのプラン通りの展開だったと思うので流石に難しかったと思います。

もう1点はバレロ。センシのようなアジリティ、バレッラのような馬力、エリクセンのような閃きがない彼は圧縮されたエリア間で存在感を出せませんでした。バックスのボールを引き出す動きは秀逸でしたし献身的でしたがアタッキングサードでの貢献はちょっと厳しいものがありましたね。。

一方、インテルは前線の3人+WBがプレス隊となり、サイド(主に右)をボールの獲りどころにします。ここまでハッキリ&継続的に前プレを仕掛けたのは中断明けはじめてですね。今日は何がなんでも勝ちたいという気持ちが現れているようでした。

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前半24秒にハメたシーン。サイドに追いやり、複数人で囲む。

・アンサルディとアイナのコンビネーション

しかし、インテルのプレスがハマったかと言うと難しいところ。というのも、トリノのボール保持がインテルのプレスとがっぷり四つ状態で、結果はやったりやられたり。といった感じだったからです。

では、トリノのボール保持を見ていきましょう。キーとなったのはインテルにも在籍経験のあるアンサルディです。

元々はサイドの選手でしたが今日は左のOH(AMC)での起用です。ですが蓋を開けてみたらこれは偽OH。ボール保持時、アンサルディは積極的に幅を取ってSH化してました。

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厄介だったのはメイテのカバーとWBアイナとの連携です。メイテは献身的な上下動で攻守に気を利かせ、アイナはアンサルディが膨らめばインナーラップ、絞ればオーバーラップ。と、絶妙なフリーランでスピードを落とさず絡んできます。この2人のコンビネーションは高い練度を感じましたね。

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アンサルディ(上)とベルディ(下)のボールタッチエリア比較。アンサルディが明確にサイドに寄っていることが分かります。 ※WhoScored.comより引用

トリノはこの左の推進力を武器に、ビルドアップを右に寄せて→左に展開。そこから一気に縦を突破してゴールを狙います。前半39分のビッグチャンスはその象徴でしょう。

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前半39分トリノの決定機。ハンダノビッチがファインセーブでシャットアウト。

面白かったのはこの展開、シーズン前半のトリノ−インテル戦と真逆なんですよね。前回のインテルは徹底的にトリノにボールを持たせ(なんと前半のポゼッション率66:34%)、とにかく縦に縦に!で効率良くゴールに迫りました。結果は0-3でインテルの完勝。今回のトリノはそのまんまお返ししてやるぜぇ!みたいな形に見えました。笑

試合は17分に我らがカピタン、ハンダノビッチがCKのボールをまさかのキャッチミスで取りこぼしてしまうと、ベロッティにプッシュされて0-1で折り返します。

●後半

インテルは立ち上がりから次々と良い形の攻めを見せます。そして48、51分と立て続けにゴールを決めて逆転。得点こそ流れの中ではなくセットプレーでしたが、この時間インテルのボール保持はとても素晴らしかったです!

・冴え渡るオフザボール

イメージとしては前節ヴェローナ戦の後半に近いものがありました。中央を固められ、特にトップにボールを当てさせないことを徹底したトリノに対し、インテルはシンプルかつ素早くスペースを突きました。

で、何が素晴らしかったってオフザボールの動きですね!特にゴディン、バストーニ、バレロ、サンチェスは出色に感じました。

前半は前節同様、バレロが下がりブロゾビッチとガリアルディーニが下がることで逆三角を形成することが多かったですが、後半の入りはバレロがハーフスペースに流れて空いたスペースを逆側のCHが埋める、という動きが多く見られました。こちらの方がスピード感があっていいですね。

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46分、ビルドアップのスタート部分。この後、逆サイドのダンブロジオにパスが渡り、フリーでクロスを送ることに成功。

もちろんバレロが下がり、CHがIHになるメカニズムも随所に見られました。後半のボール保持時はもう3-5-2だったと表現していいと思います。

これでサイドに上手く優位を生み出すと、徐々に中央を締められなくなったトリノ守備陣。ラウタロ、サンチェスにも良いボールが入るようになり、61分にはポジトラからラウタロがゴールを決めて突き放します。3-1、この時間はスコアも内容もインテルが圧倒的でした。

・シンゴの投入で変化をつけたトリノ
インテルのサイドが活性化されたおかげで沈黙してしまったアンサルディをトリノのロンゴ監督は64分に諦めました。

代わりにキープレーヤーになったのはこの交代で右WBに配置された19歳の若手シンゴです。そのゴリゴリなプレースタイルに加え、アフリカルーツ、若手というステータス。ジュワラを連想してしまいました。完全にトラウマです。

けど、ロンゴ監督はシンゴにジュワラのようになって欲しかったんでしょうね。ロンゴ…じゃなかったシンゴの投入からトリノのボール保持が一気に変わります。あー!ロンゴシンゴややこしい!笑

崩しのサイドを変えてきたことに加え、シンゴはドリブルで運べそうなプレーヤー。投入直後、インテルはややあたふたしてしまいオープンな展開に引きずり込まれます。

ですが、トリノは孤立させ過ぎた感がありますね。1人でなんとかしてくれ!みたいなシーンもありました。笑

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68分、アイソレーションにし過ぎたシーン。ちなみにシンゴはこの状態でシュートまで持っていきました。個の能力はありそうです…!

加えてインテル守備陣もよく集中してました。シンゴにはかなりボールが集まりましたが、バックスのスライドとヤング(ビラーギ)とバストーニのチャレンジ&カバーのクオリティが高く、悪夢の再現をしっかり阻止してくれました。

試合は75分過ぎからインテルがクロージングにかかります。84分にラウタロOUT、エリクセンINの交代で3-4-2-1にシステムを変え、試合をコントロール。3-1でインテルが勝利を収めました。

スコア インテル3-1トリノ(17分ベロッティ、48分ヤング、51分ゴディン、61分ラウタロ)

●雑感

勝ち点3を獲得しましたが、今節の白星は勝ち点以上の価値があるのではないでしょうか。

前プレで見せた闘志(効果的だったかは別)。

90分、強度とクオリティを守って戦えた点。

この2点は特に称賛したいです!チームに拍手👏ですね!

・サンチェスとゴディン

この2人に少し触れさせて下さい。

この試合のMVPは?と問われたら私は即決で彼を選びます。繰り返しになりますけど、本当にオフザボールの動きが素晴らしい!インテルの2点目、ご覧頂いていない方は是非彼の動きをチェックして欲しいです。サンチェス、移籍金や年俸の問題はありますが…個人的にはなんとしても残って欲しい!!

次点はゴディンですね。実は今、インテルのCBの考察記事を書いているのですが、今日の試合のようなパフォーマンスが継続できるなら考察のやり直しをさせられるかもしれません。笑  セリエA初ゴールおめでとう🎊

・2位浮上

本日の勝利で2位に浮上しました(ラツィオとは2戦2-2の同ゴール数なので得失点差が加味される)!!

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4位から2位にジャンプアップするところがリーグの面白いところですね。4位でもCLには出れますが賞金を考えると…1つでも上の順位につけたいのが本音。

次節はSPAL戦!しっかり勝利してその次のローマ戦でCL確定できますように👊

FORZA INTER !! ⚫️🔵

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