なんでインテルはCL準優勝したのにお金使えないの?
こんにちは!TORAです🐯
シーズンが終わり、インテリスティにとっては主にプレミア方面の芝が青く見えるメルカートの季節がやって参りました。
早速ウワサも飛び交っていますが、そこは散々鍛え抜かれた僕たちインテリスタ。まだ感情は微動だにしませんね。
というか、なぜ僕たちはそこそこ結果を出したのにこんなにもひもじい思いをしなくてはならないのでしょうか。
ⅰ)リーグ3位@CL権獲得
ⅱ)スーパーカップ優勝
ⅲ)コッパイタリア優勝
Ⅳ)CL準優勝
そこそこではないな。スポーツ面では3冠以来となるビッグシーズンだったかもしれません。
にも関わらず、なぜメインスポンサーから入金がないのでしょうか。
今回は小難しい話を噛み砕いてライトに整理してみました。
ゆえ、少し浅かったり端折ったりする部分もありますが、そもそも僕の知識が浅いのでご容赦ください。尚、認識や翻訳が誤っている場合は容赦なくご指摘頂きたいです!
●お財布事情はどうなったの?
ガゼッタ・デッロ・スポルトによれば大幅改善したそうです。
特にCLファイナリストという望外だった長い旅路は思いがけない宝だったと表現しています。
金額で言えば、UEFAから計1億ユーロの賞金、そして6回のホームゲームで4,000万ユーロの興行収入を頂戴したとのこと。まぁ、興行収入はミラノ市様に半分持ってかれるんですけどね。
そんなこんなで昨季は1億4,000万ユーロの赤字だったのですが、今季は8,000万程度の赤字(純損失)にまで縮小させたと言われています。
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そうです。これだけ頑張っても実はまだ赤字というw
「カップタイトルも2個取って、CL頑張ったのに賞金どこ行ったんだよ!?」って感じですよね、内訳にも触れていきましょう。
カルチョ・フィナンツァによると通常営業による損失は2,500万ユーロと(20−21は8,800万ユーロ)なる見込みですが、ネラッズーリに重くのしかかるのはローンや債権の利息。
これに5,000万ユーロ以上持っていかれることで合わせ技、約8,000万ユーロの純損失となる計算です。
とはいえ、20-21年シーズンは2億4600万ユーロの純損失だったと報じられているので、着実に毎年改善しています。
まぁこの年の改善は主にルカクとハキミの放出の荒技が効いた結果なので、今季のスポーツ面での成功は本当に本当に賞賛されるべきです。財務担当の人は泣いて喜んでいるんじゃないでしょうか。
実際、今季の営業収益は18‐19の3億6500万ユーロを抜いて、クラブ史上初となる4億ユーロに達すると予想されています。
これをメインスポンサーの収入なしでやり遂げましたからね。メインスポンサーの収入なしでね。
改めてスタンディングオベーション。改めて特大の感謝。
●UEFAとのおやくそく
まだ借金があるとはいえ、来期のさらなる飛躍の為に投資もしたいですよね。ミリンコヴィッチ=サヴィッチかフラッテージはどちらかは絶対欲しいし、最終ラインはスタメン級の獲得必須だし、オナナは絶対に出さないし。
欲を言えば止まらないのですが、厄介なのがインテルさんは2022年8月にUEFA、もっと言えばCFCB(FFPの運用をしているお局的な機関、知らんけど)からお叱りを受け、あるおやくそくをしていること。
ちなみにインテルだけじゃなくて、ミランやローマ、ユヴェントスの仲良し―ズや明らかにやり過ぎた感のあるPSGさんなんかもお呼ばれされています。
この集団で呼び出される感じ。小学生を思い出しますね。昔悪さが過ぎて、職員室ではなく校長室に呼び出されたことは良い思い出です。
お叱りはインテルさんが『ブレイク・イーブン要件』なるものを満たしていないので「お前たち、しっかり更生しないとダメだぞ」という内容。
ここが本記事で扱う中では最もややこしいのですが、そもそもFFPは2022年4月にFSR(Financial Sustainabillity Regulations)という名称に鞍替えしています。時代はサスティナビリティということですねぇ。
ぶっちゃけ内容は大差ないのですが、FFPではなくFSRと言うことで多少分かっている感を醸し出せると思うので覚えておきましょうw
で、そのFSRのブレイク・イーブン要件ってのに引っかかってしまったわけですが、これを超絶ざっくり説明します。
UEHA大会の出場クラブが「過去3シーズン(コロナ直撃シーズンのみ2季合算)均衝収支を達成していたかどうか」をCFCBが審査します。
噛み砕くと、「最近のシーズンで赤字垂れ流してないだろうぁ?」ってことですね。
均衝収支と見なされるボーダーラインは「損失が500万ユーロ以下」。ただし、オーナー様の懐によって補填される場合には最大3,000万ユーロの損失まで認められます。
ということで、インテルさんは見事にデッドロック状態。ぐうの音も出ず、ご指摘を受けました。
怒られたからと言ってすぐに罰則が下るわけではありません。財務改善計画を立て、中間あるいは最終目標を達成できない場合に制裁が科せられるのが一般的だそうです。
この財務改善計画と違反時の罰則内容を見える化したものを『和解協定』と呼ばれ、本項冒頭の”おやくそく”です。以後、和解協定で統一します。
和解協定は3年バージョンと4年バージョンが存在しますが(2年バージョンもあるっぽいが今回は2種)、インテルは(とローマ)後者の改善計画を選択しました。
1年間、借金返済のために頑張れる期間は多いですが、結果を出せなかった場合はより重い制裁が待っています。
和解協定の中で焦点となるのは以下の項目です。
もちろん黒字化が最終目標ですが、現実的には「赤字を6,000万まで抑える」が目下、必ず成し遂げなれければならない到達点です。
●デジタルビッツふざけんな
インテルの今季純損失が約8,000万ユーロ。
UEFAとの和解協定で2025/26シーズンまでにマストで達成しなければいけない純損失が6,000万ユーロ。
ということで、クラブ史上初の営業利益を叩き出しても尚、まだ節約しないといけないのが現実です。
ただ、ここで声を大にしたい案件があります。
何度か触れていますが、今季インテルは(ローマも?)メインスポンサーDigitalbitsからメインスポンサーシップの対価を貰っていないんですよね。
金額は3,000万ユーロと報じられています。
これすなわち。
入金があったらインテルはブレイク・イーブン要件を達していた(と思われる)んですよね。ええ。
デジタルビッツ、まじでふざけんな。金払えこんちくしょう!!!
※追記
仮にデジタルビッツが支払いをして、ブレイク・イーブンがクリアになっても今季で終わり!解放!という訳ではないです。たぶん。
●おまけ-蘇寧への私意
本項は記事に絡め、蘇寧を多少フォローする内容です。
おそらく大半のインテリティは蘇寧へ負の感情を持っていると思うので、嫌だったら見ないでくださいw
僕の基本スタンスとしてはインテルというクラブがもっともっと成長すればなんでもいいです。
モラッティ御大は絶対的スペシャルですが、ぶっちゃけ蘇寧に対して特別な感情は持ち合わせていません。
ですが、蘇寧が突き進んでいる道は個人的には理解しているつもりですし、今季のCLファイナルを見て気持ちがより動きました。
彼らの道は、”イマ”を勝ち進むことで借金を返済して持続可能性を見出そうとしている、です。
パフォーマンスを計算しやすいベテランを要所要所の軸に据え、代わりに国内ではお給料は高めに設定。自クラブのみを見てると気付きませんが、国内他クラブと比較すれば、インテルは競争力を持続しようとする姿勢は強いです。
ミランのようにある程度天井を設けて、若手を積極的に起用し、成長と化学反応で勝ち進むのは理想的に見えますが、それで成績が伴わなければ赤字はさらに膨らみ、和解協定をクリアにすることは不可能でしょう。
それはインテルを買収してくれるお金持ちの質も量も低下することにリンクします。すなわち、インテリティたちがNoを出している蘇寧さんともいつまでもお手手を繋がなくてはならないことを示唆。
そして仮に今、ファンド系に買収されればやり口として可能性が圧倒的に高いのはミラン同様に「人的コストをとにかく圧縮させる」でしょう。
(一応)非売品とされるラウタロ・バレッラ・バストーニなんかも1人くらい残して売られる未来は想定内になりますし、パリ背中CL結局出ないんかいニアルのように主力が契約延長できずにフリーで出ていかれるというマイナスの高算も大きくなってしまうでしょう。
対する選手獲得はフリーでの獲得。お給料が安い若手を起用し、フィット・成長することに期待する、が基本軸となるはずです。
この路線でスクデットを獲得したミランには賞賛を惜しみませんが、最近のミラノダービーの結果やCL決勝に勝ち進んだこと。そしてラスボス、というか裏ボス相手にあそこまでのパフォーマンスを発揮したことを鑑みると、僕は心が現在の道に傾いてしまいました。
特にCL決勝かな。あの特別なアンセムを聴きながらインテルの選手たちを見た瞬間は未来を捨ててでもいいと思いました。…た、多少はw
いや、観客動員数の増加やCL準決勝でのチケット販売記録、国内放映権分配でトップだったetc。
”イマ”を戦うことによって得る未来だっていーっぱいあるんですけどね。
ということで、次にインテルを買収してくださる方は懐も暖かいけど、スポーツ面での野心もある。自分のところの利益だけじゃなくクラブの利益とステータスに寄り添ってくれるといいなぁ、というお話でした。
そんな人(企業)いるんか!?
求む!超人格者の超大富豪!!!インテルで夢を叶えないか?
最後までご覧いただきましてありがとうございました🐯
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