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【already】CL20-21 グループB第1節 インテル−ボルシア・メンヒェングラートバッハ マッチレビュー
こんにちは!TORAです🐯
今回はCLグループリーグ第1節インテル−ボルシア・メンヒェングラートバッハ(以下MGB)のマッチレビューです。
今回もプレビューが中々的を得ていたかなー?と思いますので、まずはこちらからご確認頂けると幸いです。
CLボルシアMG戦のプレビューです🐯https://t.co/D2qye3v4gpでも配信のないCLのプレビューに需要はなさそうですが今回は様子見でアップしてみます。
— TORA@インテル (@labeneamata104) October 21, 2020
ボルシアMGは昨季1戦今季1戦しかチェックできてないので精度は低いと思います🙇♂️暇つぶしまで。 pic.twitter.com/pfL3bjbCP1
尚、今回はデータがハッキリしてて分かりやすかったので多めに引用しております。
では見ていきましょう。
●スタメン
インテルは試合直前にハキミがCOVID-19陽性、センシが負傷離脱しました。
●前半−ボール保持に見るエリクセンの現在地
両チームの性質上、インテルがボールを握り、MGBの組織的守備が迎え撃つ!という構図です。
攻めるインテルのビルドアップは右が主な入口(左は現在工事中)。
8分のビルドアップは今季を象徴する構造です。
✔︎バレッラが最終ラインに落ちる。
✔︎エリクセンもバレッラの位置に。
✔︎ダンブロージオが上がる。
✔︎この3者がビルドアップを担保するのでダルミアンを押し上げられる。
公式戦デビューとなったダルミアンはハキミのような爆発力はありませんが、分を弁えたシンプルなプレーでその穴をしっかり埋めてましたね。非常に好印象。
また、瞬間的に中盤が▽になるオプションも。37分、バックパスでMGBを引き込むとスイッチが入りました。おそらく中盤空洞化を狙ったのかと。
✔︎引き込んでからビダルへボールを預ける。
✔︎エリクセンはハーフスペースへ。またボールサイドでないバレッラが猛烈に幅を取る。
✔︎狙いはクラマーとノイハウスを釣ること。特に後者。
✔︎しかしテュラムがダンブロージオではなくバレッラに付いていったので不発に。
ここでノイハウスが釣れればルカクにパスを付ける、中盤空洞化の絶好のチャンスでした…!この後はビダルに戻してビルドアップのやり直しを図っています(スペースはあったので数的均衡はなくてもいっそ放っちゃって良かったと思うけど)。
この一連の流れを受けてピックアップしたいのはエリクセン。
彼に対しては色々な意見を見かけますが、僕はボール保持においてエリクセンは戦術的にはフィットしてると断じていいと思っています。
フィオレンティーナ戦もそうでしたが他の中盤と連動して位置取りをうまく調整してます。昨季と比べると明確にスムーズかつ的確。
なので課題はボール非保持のフィットやパフォーマンスそのものかな、と。
とまぁ、ボール保持は良い出来でした。おかげでボールロスト時も陣形が整っていたのでトランジションもスムーズ。前半、MGBはシュートを1本も打てなかったですからね。
sofascoreより引用。
唯一の苦言は内容は良かったのに結果が付いてこなかったこと。
たらればですが、スコアリング出来ていれば今日の勝ち星は3になっていたかと。
●後半−ローゼ監督の修正
48分、インテルの波状攻撃から最後はルカクがネットを揺らします。
ようやく結果が付いてきた!これはまだゴールが期待できそう!
と思った僕は甘かったでしょうか。ここから流れはMGBに傾きます。
この要因は非常にシンプル。
プレー強度を上げ、ボール非保持の形を変えてきたから!と考察しています。
その構造はラツィオが取ったアクションに強度を加えたイメージ、と表現すると分かりやすいでしょうか?
✔︎前線の3枚は高めを取るがハメる気はなし。背中でパスコースを切って壁になる。
✔︎中盤の3枚は図のマッチアップになることが多かった。
✔︎特にクラマーはエリクセンへのケアが高いように感じた。
前線の3枚が嫌らしくパスコースを制限。中盤以下はゾーンのままですが警戒範囲が明らかに広がりました。担当エリアに入ってきたら出足鋭く一気にハードな圧をかけます。
マンマークではないので明確なマッチアップはありませんでしたがクラマーはエリクセンを見るように指示が入っていたかな?って印象。
これがハマりました。
マルコ・ローゼ監督、見事な手腕。
中央の時間と空間が削られると前半のようにWBを良い形で押し上げられなくなるインテル。
こういう時に個で持っていけるハキミがいたら包囲網を広げられ中央の負担が減るのですが…
ダルミアンはインテルデビューとは思えないほど頑張ってくれましたが彼はコンビネーションで輝くタイプ。しかし、今回最もニアだったエリクセンとは微妙にパスがズレるシーンが多発。連携はこれから、ですね。
ペリシッチは…もう説明不要かな。笑
ボールタッチはサンチェスに次ぐ少なさで中盤以下の選手だとダントツのワースト。決定機のミスもあり散々でしたね。sofascoreより引用。
シームレスなスポーツであるサッカー。ボール非保持にリズムが生まれればボール保持も当然そうなるでしょうか。
MGBは前半に見られなかったポゼッションを披露。我慢の時間、インテルは耐えられませんでした。
63分、ボックス内でビダルがテュラムを倒してしまいPK献上。これをベンセバイニが決めて同点にされてしまいます。
●後半−ディテールを詰める
勝ち点3を目指す両チームは交代策でディテールを詰めます。
・MGB
エンボロOUT→スピード豊かなヘアマンIN。ジョーカーの投入でバーティカルな展開を強めます。なんともいやらしい。
・インテル
エリクセン、ペリシッチOUT→ブロゾヴィッチ、バストーニIN。これに伴い、中盤が△から▽へ。
プレッシャーの厳しい中央を避けてハーフスペースやアウトレーンでボールを運びたい目論見でしょう。
結論から言うと両チームともポジティブでした。
インテルは交代からわずか2分後、ダルミアンが右サイドで深さを取れラウタロのボレーを演出。決まっていればゴラッソだった…!
しかし、策が実ったのはアウェイチーム。
84分、ボールが落ち着かない展開の中、ノイハウスがハーフライン手前から縦パス一閃。ホフマンが抜け出して逆転弾を流し込まれます。
この失点はビダルがセルフジャッジで足を止めてしまった点が最大の原因。ビダルは90分通して傑出したパフォーマンスだったゆえ、2失点に直接関与してしまったのは痛恨でした。
・ちなみに
このスコアリング、アシストはノイハウスとホフマンの中継にいたプレアです。
ただプレアが触った瞬間、ホフマンは間違いなくオフサイドだと思ってまして…
知識不足で申し訳ないですが、これは
ⅰ)プレアは意図しないタッチ?パス?だったからオフサイドではない
ⅱ)けど触ってはいるからアシストがつくよ!
って認識で合ってますでしょうか?
話を戻します。
絶望の淵へ落とされるインテリスタ。しかしエースが手を差し伸べます。
90分、コラロフのCK。バストーニのフリックをルカクがプッシュして再びスコアはイーブンに。
ATは6分ありましたがMGBのプレーは最後まで強く、また交代策で時間を消費するなど強か。
インテルのCLはドロースタートとなりました。
・スコア
インテル2-2MGB
(49.90分ルカク、63分ベンセバイニPK、84分ホフマン)
●雑感−”既に”顕在化
MGBのサポーターから怒られちゃうかもですが今回は勝てた試合でした。
データを2つ紹介させて下さい。
TwitterでもどなたかがRTされてましたが界隈で有名なアカウントのxG(ゴール期待値)。
小数点以下を切り捨てるMPR(Most Probable Result)値だと「チャンスの質で言えば2-1のスコアが妥当である」と解釈できます。
また、こちらはsofascoreのアタックモメンタム。ざっくり言えば時間帯ごとでどっちのチームが攻撃的か、を可視化したものです。
山が多いほど時間を支配してますし、高いほどその度合いが濃いです。
パッと見でインテル優位が分かりますね。
あくまでデータとは言え、ここまでハッキリだと勝ち点を失った感は否めませんね。
裏のカードではレアルがまさかの黒星を喫しました。これを良し!と捉えることもできますが、個人的にCLは2強2弱が最も通過の期待値が高いと思っています。その為にもこの手の試合は避けたいですね。
そういえば前回、土を付けられたミラン戦も実はxGはインテルが上なんです。
ものすごく端的に表現すると「崩されてる」んじゃなくて「既に崩れてる」ってことでしょうね。
なのでデータ的にチャンスの質が高くなくても失点に繋がる。不利な時間に耐えられない。
この”既に”は他にも顕在化しちゃっていて、例えば、避けて通れないのがやっぱり左サイドのビルドアップ。
上述でインテルのビルドアップは右から、と記載しましたがデータにもしっかり現れています。
ポゼッションのプレーエリア。右サイドはなんと50%に近い数字。WhoScored.comより引用。
こんな如実ではHTに修正、対策されるのも「そりゃそうだよね」です。
離脱者が多く手札のカードがないことは当然考慮しなければいけませんが、「試合の前から既に」という状況下にあって3戦勝ち星なしという結果を鑑みるといい加減整理してもらわねば…。
そう思わずにはいられない一戦でした。
今回は緊急性もあってコンテ監督は責められませんが、次節以降はこういった緊急性も含めて何種かオプションを持っていて欲しいですね。
というか個人的には中盤空洞化に頼っちゃうのがベターと考えてます(ルカクが離脱しなければ)。メンバーがある程度揃うまで昨季のサッカーに戻しません?コンテ監督?
次節のジェノア戦はTwitterでプレビュー挙げる予定ですが、現時点で「セリエAで最も課題を抱えてるチーム」と僕は認識しています。
勝ち点3はマスト。過密日程、欠場を考慮してもマストです。
FORZA INTER!!⚫️🔵
最後までご覧頂きありがとうございました🐯
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