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【セリエA第31節】ヴェローナ−インテル マッチレポート

こんにちは🐯

今回はセリエA第31節 ヴェローナ−インテルのマッチレビューです!

今節はユベントス、ラツィオ共にこけてくれたのでインテルとしては何がなんでも勝ち点3を獲得して詰めたいところ!(というか、そうしないとアタランタに抜かされて4位に転落する)

余談ですが今節、セリエAアンセムの代わりに流されたのは、7/6に他界した作曲家エンニオ・モッリコーネ氏のトリビュートです。

●スタメン

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●前半

前半わずか2分に失点します。ボックス左に抜けたラゾビッチにシュクリニアルがちぎられて深くまで抉られると、そのままシュートをねじ込まれました。

・Pick up −ヴェローナのボール非保持時とインテルの対応−

ヴェローナは3-4-2-1、インテルは3-4-1-2。システムの噛み合わせはバッチリ。ヴェローナはマンツーで強度の高いハイプレスを仕掛けてきます。

立ち上がり、インテルはこれに圧倒されました。マークを剥がせず中盤でボールが引っ掛かり、トランジション。そのままヴェローナに人数のかけられた攻撃を仕掛けられ、あわや追加点というシーンも。

このプレスをズラそうとしたインテルの対応は瞬間的に3-5-2に戻す、でした。

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噛み合わせ的に浮きがちなバレロを降ろし、ブロゾビッチとガリアルディーニがIHの位置取りをして従来の3-5-2の形でボールを運ぼうと試みました。

また、ブロゾビッチはフォーメーション上では左でしたが今日はガリアルディーニと入れ替わることが多く、むしろ右でプレーしてる時間が多かった印象です。この辺もヴェローナのプレスを剥がそうとする仕掛けでしょうか。

こうやって文に落とし込むと論理的なんですけど…残念ながらこの対策はハマりませんでした。というのもヴェローナは前プレの強度とマークの受け渡し、オフザボールのクオリティが高く、インテルは結局マークを剥がせなかったからです。

ヴェローナのWBにより、インテルのWBがピン留めされてたのも痛かったですね。特にディマルコは古巣相手にハッスルしてたのでカンドレーバとしては放っておけませんでしたね。

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21分のビルドアップ失敗例。

例えばこのシーン、バレロとブロゾビッチはワンツーでプレスをいなそうとしますが空いたスペースにはペッシーナが降りてきており、またファラオーニも絞ってガリアルディーニを監視してました。しっかりオーガナイズされてます。

・Pick up −インテルのボール保持−

しかし、クーリングブレイク後からインテルのボール保持に変化が生じました。ロングボール1発でルカクに収めてもらおうと仕掛けを織り混ぜます。

※ちなみにクーリングブレイク中、コンテは全く選手たちとコミュニケーション取っていなかったので選手たちが自主的に変えたんでしょうか?アシスタントのステッリーニさんが影で動いてたのかな?

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35分、ハンダノビッチのロングフィードで直接ルカクを狙う。

このシーンが象徴的でしょう。バレロが降り、ルカクが奥行きを出すことでヴェローナを間延びさせ、ロングボールを受け取り、2列目の選手が前を向いてプレーできるスペースを捻出。ルカクに預けて、なんとか収めてね!そこからスイッチ入れようね!というシンプルな作戦。これがコンテ監督が得意としている中盤空洞化ですね。

ここは競り合ったルカクがファールをしてしまいヴェローナボールになってしまいましたが、ハンダノビッチは高精度のフィードでしたし、背後には両WB、ガリアルディーニ、サンチェスが走り込んできていて良い形でした。

ようやくインテルにもゴールを期待できる流れになってきたところで前半終了。ヴェローナ1-0インテルで折り返します。

●後半

インテルの基本方針は変わりません。長短のコントラストなビルドアップでボールを運びます。

49分、ルカクのポストプレーからカンドレーバがシュートを冷静に流し込んで同点。

・Pick up −インテルのボール保持②−

先のシーンもそうでしたが、後半立ち上がりのインテルは割とシンプルにサイドを使うシーンが散見されました。56分の逆転弾もそう。

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カンドレーバの折り返しがディマルコに当たりディフレクト。それがネットを揺らしてしまうオウンゴールでしたがインテルとしては手応えあり!の形だったでしょう。

ヴェローナはインテルのロングボールを嫌がったか、疲労を考慮したか、はたまた両方か。非保持時の戦略が曖昧になっていた感があります。前プレでマンツー続行なのか。ミドルブロックでセットしてゾーンで守るのか。この辺がチームとして一緒の方向を向いてなかった印象ですね。

その恩恵を最も受けたのがインテルのWB。前半は割とガチガチにマーク付かれてましたが、後半はやや内に絞ったポジショニングで人よりも位置取りの優先順位が高く見えました。おかげでピン留めが解除され、良いタイミングでサイドを上がれるようになったのはかなり大きかったです。

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ユリッチ監督はおそらくルカクにボールが収めた後の二次攻撃のケアを強めたかったんだと考えます。しかしインテルはサイドを使うことでいつものリズムを取り戻し、ヴェローナからすれば前半にあまりなかった形を立ち上がりからやられたのでわちゃわちゃっとなった。展開が良い具合に噛み合いましたね。

が、ここで「よっしゃ!いける!」とは思っても「これで勝てる!」と思ったインテリスタの方はいなかったのではないでしょうか。

さて、ここからは見直す気になれなかったのでざっくり書きます。。

DAZN解説の中村さんが「今季のインテルはリードを守り切れない。落とした勝ち点はなんと18。」みたいな感じでフラグを作ると、86分にヴェローナがしっかり回収します。

ペナルティアークで粘られ、最後はボックス右からの折り返しをヴェローゾに決められて2-2。インテル得意の失点を経て試合はドロー決着となりました。

スコア ヴェローナ2-2インテル(ゴール:2分ラゾビッチ、49分カンドレーバ、56分ディマルコOG、86分ヴェローゾ)

●雑感

今節のドローでインテルはついに4位後退。中断明けの勢いを考慮すると、もはや上を見るよりも下からの突き上げが気になります。。

・中盤の組み合わせが難しい?

さて、今回もリードを守れなかったインテル。

コンテ監督、交代切るの遅いよー!とか。

ラウタロ、あそこでパスじゃなくてシュート選ぶなら決め切らないとエースじゃないよー!とか。

そもそもシュクリニアルがあんな抜かれ方されなければ最初の失点はなかったのにー!とか。

もちろん要因は色々あるんですけど、個人的には強度不足が最も大きいかな、と思います。

1-2となった後、ヴェローナはやや立て直した感はありますが前半のハイテンポさは確実に衰退してました。まぁあのフットボールをこの過密日程の中、90分やり通したら凄すぎますけどね!

ですが、インテルのメンバーにもガス欠が見られます。パスがズレる。出足が遅い。判断力の低下。細かいミスがとにかく多発。特にブロゾビッチ、ガリアルディーニ、バレロは疲労著しく感じました。

結果論ですが、やはりコンテ監督にはもう少し早く交代策を打って欲しかったですね。とは言っても土壇場まで勝ってたし、センシ、バレッラを怪我で欠く台所事情を考えると動くに動けないのも頷けちゃう。

ただ、パサー、レジスタタイプでフィジカルコンタクトに難のあるバレロ、ブロゾビッチ。人を活かして、自分が活かされるタイプのガリアルディーニの組み合わせがガス欠になってしまうと強度とかダイナミズムみたいな要素がとことん欠けるな、と痛感しますね。

本試合、アムラバトがとんでもない運動量や強度に見えた方が多いと思いますが、相対的にインテルに足りてないから。という側面もあるかなと(もちろんアムラバトは凄かったけど)。ミランのMFケシエを狙う考えも分かりますね。

とは言え!インテリスタとして現スカッドを最後まで信じますし、最後まで応援します!

長くなりましたので今回はここまで。

切り替えて次節こそ白星を!!

FORZA INTER‼︎ ⚫️🔵

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