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【集大成で栄光を!】19-20 ELファイナル セビージャ−インテル プレビュー

こんにちは!TORAです🐯

今回はいよいよ!21日に開催される、19-20 ELファイナル セビージャ-インテルのプレビューです。

前回のプレビューでは普段馴染みの少ないシャフタールが相手だったので、チーム分析にスポットを当てました。

しかし、今回は馴染みのあるラ・リーガ、セビージャですのでチーム分析よりは【インテルとの噛み合わせ】的なところにフィーチャーしていきたいと思います。

具体的にボール非保持とボール保持において、2つのポイントに焦点を当てて進行していきます。

●内容

データと筆者がチェックしたセビージャの試合のインプレッションを元にプレビューしていきます。

・データについて
各データサイトを参照しましたが、データそのものは今回記載せず、データからの考察を記すのみとします。
※数字は出てきますがあくまで考察の域は出ないと思ってください。

・チェックした試合について
ラ・リーガ(×レアルマドリード0-1)
ラ・リーガ(×ビジャレアル1-2)
ラ・リーガ(△バルセロナ0-0)
ELラウンド16(⚪︎ローマ2-0)
ELラウンド8(⚪︎ウルブズ1-0)
ELラウンド4(⚪︎マン・ユナイテッド2-1)

●スタメン

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おそらく両チームともセミファイナル同様のメンバーだと思います。
セビージャはもしかしたら多少の変更はあるかもですが(デ・ヨングなど)、本プレビューではこのスタメンで進行していきます。

●ボール非保持-左サイド

・データインプレッション

✔︎オカンポスのドリブル突破数はチーム1を誇る
✔︎レギロンは成功数は劣るものの成功率は上回る

左サイドはドリブラーコンビです。オカンポスはとにかく仕掛けます。なので失敗やロストも多いのですがおかまいなし!って感じで成功数を積み重ねています。
レギロンはシーンを選んでいる感があります。故に成功率はオカンポスよりも上。

・プレーインプレッション
セビージャが厄介なのは彼らが高い位置でプレーできるようなスキームが確立されていること。鍵になるのはバネガです。

セビージャのビルドアップで特徴的なのは左インテリオールのバネガが最終ラインに落ちること仕掛けがあること(フェルナンドが落ちることもあり)
これによりレギロンとオカンポスを押し上げられます。

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ここからフェルナンドやジョルダンを経由して縦に突破できるので彼を放っておくのは非常に危険です。

・リアクション考察
シャフタール戦のようなプレッシングは必要でしょう。
幸いなことにそのシャフタールもビルドアップは左スタート特化だったのでイメージは掴みやすいかも。バネガのマークはバレッラになると思いますが、タイトに行けば確実に質的優位は取れます。持ち前の運動量を存分に発揮してほしいですね!

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…が、これだけじゃないのがセビージャの厄介なところです。彼らには逆サイドへの展開、という確固たる武器があります。

●ボール非保持-ワイドな攻撃

・データインプレッション

✔︎セビージャのサイドチェンジ成功数はEL出場チーム(試合数が多いのは加味する必要はあるが)1位、ラ・リーガでも2位のデータ
✔︎中でもバネガはチーム1のサイドチェンジ成功数
✔︎ナバスはドリブル突破もボール運びも◎

ご覧の通り、サイドチェンジ多用のチームです。

・プレーインプレッション

バネガはチームダントツのサイドチェンジ成功数を誇ります。左サイドにオーバーロード(密集)を起こし、ナバスをアイソレーション(孤立)によってオープンスペースでプレーさせるのはセビージャの十八番です。

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レシーブ役となるナバスもドリブルでの突破、そしてそれ以上に持ち上がりが得意で1人で溜められる選手です。

なので、スライドが間に合ってもさらなるサイドチェンジで揺さぶられることも。これがインテルと悪い意味で噛み合います。

インテルの守備ブロックは5-3。中盤3枚の横はどうしてもスペースが空くのでサイドチェンジの餌食になりがちです。

・リアクション考察
ここはラウンド8で対戦したウルブズが参考になりそう。
彼らも5-3の守備ブロックですが、無理にスライドせず「持たせない」ではなく、「持たせて」守りました。縦のコースはWBで遮断し、中央はスライドし過ぎず中央を締めました。

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インテルとしてもこの形が合ってると思いますし、ここまでの戦い方を見ても採用してくる確率が高いです。
こちらもシャフタール戦のようにCB-WB-CH間の連携で迂闊に飛び込まず、ボールホルダーの周辺に数的優位を保ち続けられるかがキーになるでしょう。

●ボール保持-プレス回避

・データインプレッション

✔︎ベースはハイプレス&即時奪回
✔︎成功率も悪くない
✔︎なのに押し込まれがち

所謂、ヨーロッパの最先端型。インテルとしては苦手意識のあるタイプですね。
ただし、機能しているかと言われれば少しジャッジが難しいです。

というのも、割と押し込まれがちかも?と捉えられるデータもあるんですよね。

・プレーインプレッション
分かりやすいのは直近のマン・ユナイテッド戦でしょう。セビージャはボール保持できていましたし勝利もしましたが、とにかく被シュートが多かったです。

この要因は?ぼくは2つの課題があると考えます。
・・・が、その前にまずはプレスの噛み合わせについて見ていきましょう。おそらく対インテルはこの形になるんじゃないかなぁと妄想してます。

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✔︎IHも前プレに参加+強度高い
✔︎SBもそこそこ高い位置取りでサイドの数的優位に貢献
✔︎その分、CH(フェルナンド)はバランス見る

この3点が基盤となるプレー原則かなと思います(もちろん対戦相手やシーンによって変わります)。
で、ここになんの課題があるかと言うと

1.前プレ隊の個々のボール奪取能力
2.フェルナンドの位置取り

1は正直なところ否めないと思います。ただ、裏を返せばポグバやフェルナンデスがマークを剥がせ続けたことを褒めるべき!という見方もあるかもしれません。バレッラはマーク剥がすの上手いですが・・・ガリアルディーニはどうでしょうか?笑

2は1ゆえの課題でしょうか。
フェルナンドは最終ラインに落ちてCBとしてプレーすることも得意としています。

マン・ユナイテッド戦はカウンターが脅威だったので、比較的セーフティーな位置取りが目立ちましたが、それ故に前プレ対と中盤以下が間延びしてしまったシーンが散見。
ここを上手く使われてアタッキングサードに侵入されていました。

・アクション考察

インテルとしては模倣したいところですね。ここはブロゾヴィッチが重要になるでしょう。

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フェルナンドがセーフティを保てば、ブロゾヴィッチからルカクのポストプレーやバレッラの推進力で素早くボールを運べそう。

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一方で釣れるようであれば伝家の宝刀を抜けばいいだけです。ここはブロゾヴィッチやデ・フライにうまくアジャストして欲しいところ。

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ちなみにプレスの噛み合いはこのパターンもありそう。こうなったら2は解消されるかも。。

●ボール保持-ラウカクとCBのマッチアップ

・データについて

✔︎2人とも守備性能が高く、足元も上手
✔︎クンデはビルドアップにも積極参加
✔︎ジエゴ・カルロスが守備の要

FWとDFのマッチアップ。なんだかミーハーな感じもしますが、2トップに頼るファクターが多いインテルにとっては避けて通れないポイントです。

また、セビージャはプレスを突破されたら4-4-2(4-1-4-1かも)のブロックに移行しますが、両SBは上述のようにボール保持時は高めなので帰陣がどうしても間に合わない!なんてシーンもあり、シャフタール戦以上に1対1のシチュエーションが多くなりそうです。

ラウカク(ラウタロ+ルカク)とマッチアップするのは昨夏に加入し瞬く間にフィットしたクンデとジエゴ・カルロス。

・プレーインプレッション
基本的に両者とも守備性能も良いし、ボールも持てます。今までの相手とは一段ステージがちがう相手でしょう。
今更ですがホントに良い補強ですね…

・考えられるアクション
ラウタロは難しいマッチアップになりそうです。クンデはスピードがあるので質的優位を取るのが難しそう。

しかし、セビージャのボール保持の仕組み上、右サイドやハーフはスペースが生まれがちなので、カウンターでここを突いていきたいです。

ちなみにマン・ユナイテッドは左右とも、徹底的にこのスペースを突いてきました。先制点となった PKを誘発したのもこの形です。

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ご存知の通り、ラウタロは浮き球の処理は抜群に上手いですし、ドリブル突破はチームNo1なので積極的に狙っていきたいですね!

一方のルカクはジエゴ・カルロスとのマッチアップ。ジエゴ・カルロスはその評判通り、データ面でも試合を実際に見ても守備性能はかなりのレベルであると断言できます。

しかし、今回相対するのはインテルが誇るフィジカルモンスターです。
ジエゴ・カルロスはフィジカルはありそうですが流石にルカクには及ばないでしょう。加えてサイズも5cmほど差があります。
90分通して抑え続けるのは相当なハードルに思えます。

また、ウルブズ、マン・ユナイテッドとPKを献上してるように、かなり激しめに当たりに行くので3試合連続も誘発できる期待もあります。
なので、ここはインテルのメインウエポンとして臆すことなくボールを集めていきたいところです!

まぁ、ラウタロにせよルカクにせよ、いつも以上に実力を発揮してもらうことは必至ですね・・・!

●試合展望

十中八九、ボールは保持される(譲る)でしょう。
シャフタール戦よりも我慢の時間は多いと思いますが、ただ引くだけではボローニャ戦のように絶対に飲み込まれます。

重要なのは効果的で強度の高いプレッシングや優位性のある攻撃でいかに両SBをピン止めできるか、だと考えます。
シャフタール戦ではここがかなり効いていたかな、と。

そのシャルタールですが、セビージャと似ているとは言えませんが通じるところもあります。

✔︎サイド(+ハーフ)での攻撃がメイン
✔︎ビルドアップのベースは左から
✔︎前線・中盤の守備力に疑問点

なので、ここまで散々シャフタール戦を引き合いにしましたが、これは良いモデルケースになると考えたからです。
ファイナルの前にイデア的なイメージができたのは非常に大きいと思っています。


●まとめ

✔︎強度の高いプレッシングでバネガを抑え、ビルドアップを妨害したい
✔︎サイドチェンジにはむやみに振られずにブロックを保つ
✔︎ビルドアップは数的優位と省略化の使い分けが重要
✔︎ラウカク頼みます!!!

以上です。

長々書いてきた割にオチは単純至極でした…。ファイナルだからといって特別なアクションは必要ないかもと考えています。

重要なのは

今シーズンの集大成をいかに発揮できるか?

というのが結論です。

強いて言えばディテールを加えたいのはボール非保持(バネガ、サイドチェンジ対策)。ボール保持は逆に変化はつけない方がいいと思ってます!

セビージャには今季のインテルが取り組んできたこと全てが必要で、かつ効果的です。そしてそのクオリティはセミファイナルで示しました!

苦節10年。我々は散々辛酸を嘗めてきました。
しかし、今季。
ヨーロッパリーグとは言え、ついに欧州の頂点に手が届くところまできました。

勝利を掴み取りましょう!
偉大なカピタンにトロフィーを掲げてもらいましょう!!
最高峰の舞台へ戻りましょう!!!

FORZA INTER!!⚫️🔵

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TORA
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