【”ブロゾ番”あってこそ】CLラウンド8 1nd leg.ベンフィカvsインテル レビュー
こんにちは!TORAです🐯
やったやったやった!
やりました!!
1st leg.アウェイ!!!
0−2で先勝!!!!!
セリエA第25節レッチェ戦からなんと1ヶ月以上、白星がなかったインテル。
「落としてからアゲる」
このギャップがモテる男の仕事、という訳ですね。ありがとうございます。二度とごめんです。
さて、vsベンフィカは超ハイカロリーなプレビューを書きました!
今回はこちらを前提にあっさり目なレビューをお届けします!
まだ、2nd leg.も残ってますし、今回はトピックスを絞ってお届けします!
それでも3000字くらいになってしまったけれども。あっさりではないか!
●結果を分けたのは「ブロゾ番」
結論から言うと、本試合は「ブロゾ番」が明暗を分けた、と考えます。
シュミット監督の企図は推察の域を出ませんが、ピッチの事象としてベンフィカは「アンカーポジションのブロゾヴィッチに明確なマークをつけなかった」となってしまいました。
ゆえにインテルの生体機能を許してしまった、がベンフィカの最大敗因要素である。
これが僕の超簡易的なまとめです。
掘り下げていきましょう。
・ベンフィカの非保持-片側圧縮を強める
先ずはインテルのビルドアップに対し、ベンフィカがどう阻害してきたかを確認しましょう。
基本配置は4−4−2(もしくは4−2−2−2)。
ラファ・シウバが一列上がり、インテルの最終ライン3枚を2枚で監視します。
この形自体はプレビューでも取り上げましたが、ベンフィカにとってはオーソドックス。いつも通りですね。
ただし、本試合はサイドのアプローチに気づきがありました。
軸となるのは両SH、サイドアタッカーです。
(ベンフィカ目線)左サイドで例えると、アウルスネスはバレッラ・ドゥンフリースを両監視できる位置を取りつつ、前線2枚がバストーニとアチェルビをマークしたらダルミアンにも圧をかけ同数プレスに移行。
応じて、SBのグリマルドのマークも輪郭が帯びるような設計。
この設計というか、頻度というか。
つまり、”ハイプレスモード”の回数は通常運転よりも上なように見えました。
予習は5試合しかしていないので声を大にはできないけど笑
狙いはシンプル、「WBをボールの奪り所にする」を正解と捉えていいと推断します。
こちらもプレビューで記載しましたが『この奪り方こそ、ベンフィカ』です。
しかし、本試合はアウルスネスとジョアン・マリオがインテルの両CBに付く機会が多く、兵量を増やしインテルのサイドの酸素供給を断ちたかったのだと見ています。
これは変に穿ってみる必要はないと考えていて、ずばりドゥンフリースが狙われたと思っていいかと。
この一連を分かりやすくチェックできるのが前半4:45〜5:03。ほぼ全ての因子が含まれているのでおすすめです。
・インテルのビルドアップ-リバイバルはL字
翻って、インテル。
ベンフィカアプローチへの回答に主に2種。
一つ目はオナナ。
ベンフィカは同数プレスを仕掛けてくるとはいえ、それは前から嵌める意図ではありません。したがって、球際の強度は決して高くはない。
よって、ビルドアップの根元は比較的余裕があったのですが、その最端にいるのはフィード発射が得意なオナナ。
ベンフィカの前方矢印を逆手に取り、一気に前線へ高精度フィードを届けていました。
アントニオ・シウバとモラトの対応が良く、ここからチャンスに繋がった!というのはありませんでしたが(たぶん)、ボディブローのような後から効く伏線になったと見ます。
続いては、インテルのリアクション。いや、もしかしたら最初から用意していた=アクションだったかもしれません。
具体的にバストーニを上げました。
運べる・出せる・放れるを完備したバストーニを低い位置から解き放つフローは特別なものではなく、割と”あるある”なオプション。
ここに+αがあったのが本日のミソ。
同時にムヒタリアンを下げ、バレッラを上げたのです。
僕は「バレッラを上げる前からプレスの威力をリバイバルさせろ」としましたが、シモーネがリバイバルさせたのはスクデットを獲得した際の『中盤L字システム』でした。
選手の平均ポジションにもはっきりと現れています。
これが刺さった。
肝は「ベンフィカがブロゾヴィッチとダルミアンにぴったりマークをつけれなかった」こと。
そこに中盤L字作用効果で2CHのフロレンティーノとシキーニョの距離も空いているので、ブロゾヴィッチがすんなりとボールを受けることが多くなってしまった。
負傷から復帰して以降、目に見えてパフォーマンスを落としていたブロゾヴィッチですが、それでも彼はインテルの心臓ですし、何よりも基本的に触りたがりです。
無闇にボールに触らせたらそりゃ調子に乗りますし、その調子乗りによるゲームメイクがインテルという身体に血を運ぶボディプロセス。
もしかしてシュミット監督は分かっていなかったのでしょうか。
インテル対策はブロゾ番の上に成り立つ、ということを
ただし、ブロゾ番を付けれなかった背景は考察することができます。
ⅰ)オナナというボディブロー
伏線回収。
前がかりになったところをフィード一発で最終ラインvsインテルFWの場面にしたくなかった。その頻度を減らしたかった。
正直、ジェコとラウタロはこの点において後塵を拝してしまったと言わざるを得ませんが、それでもワンチャンを許したくなかったのだと思っています。
ⅱ)バレッラのフォロー
本日のバレッラはいつも以上にエネルギッシュ。
L字の先端を担うとはいえ、そこで大人しくしているのが彼ではありません。
状況に応じて降りて膨らみ、ビルドアップの新たなルートとしても機能。
シキーニョもついてはいましたが、はちきれんばかりの運動量を封じることはできなかったですね。
「ブロゾ番をつけなかった」としましたが、特に立ち上がりはラモスかラファ・シウバのどちらかがしっかりブロゾヴィッチを捉えて、背中でパスコースを切っていました。
しかし、インテルのL字・オナナフィード・奔放バレッラの3点セットに徐々に非保持がぼやけてしまい、最終的にブロゾヴィッチがタクトを揮う温床に。
サイドを窒息させるアプローチは最後まで貫いた感があります。
がしかし、リピートアフタミー。
「対インテルは心臓の機能制限が前提」
●おまけ-ありがとうオナナ
スタッツサイトFBrefによると、この試合の得点期待値はインテルが1.4、ベンフィカが1.6でした。
インテルはPK込みなので、統計的な観点では敗れたチームが質の高いチャンスを創造できていたと読み取れます。
中でもピックアップしたいのは90+4分、最後の最後に許してしまったゴンサロ・ラモスのシュート。
その期待値は0.46と流れの中では非常に質が高いシュートチャンスでした。
さらに、GK目線の被失点期待値はなんと0.8。ラモスのシュートはチャンスの質以上に精度が高いものだったということです。
ほぼ1点分の価値があるシュートを止めたオナナはまさに値千金でしたね。
0−2で折り返すのと、1−2で折り返すのでは雲泥の差であることはわざわざ語るまでもないでしょう。
サンキュー!オナナ!!!
以上!
2nd.legもがんばれインテル⚫️🔵
最後までご覧いただきましてありがとうございました🐯