私が実現したいこと、私だから出来ること
会社の中での子育てと女性のキャリア支援
私は10年以上、企業の中の保健師『産業保健師』をしてきました。今は独立し、複数社にお伺いして産業保健活動を行っています。
その中のメインの仕事として、健康相談があります。心と身体の状態を確認し、安全に働くことができるか、業務への影響はどんなことが起こっているのか、原因やきっかけは何かあったのか、これらを確認し対応の交通整理をしていくのが産業保健師の役割としてあります。
その中で、育休明けの方や子育て中の方のお話を聞かせていただくことがあります。
出産すると、法律上も必ず仕事を休まなければなりません。そのあとも、いつ復帰するのか、フルタイムなのか短時間勤務なのか、子どもを長い時間保育園に預けてよいのだろうか、自分のキャリアはどうなってしまうのか。そもそも仕事に戻ることができるのか。考えなければいけないことが本当にたくさんあります。
そして正解はありません。正解がないので、自分が納得できる選択をして、正解にしてくことが大切だと私は思っています。でも一人でそれを考えていくのは、とても大変なことです。
私は保健師として、産休前、産育休中、復帰前、復帰後の、考えなければならないことの多い女性やご家族に寄り添い、その家族の正解を見つけていくお手伝いがしたいです。
多くの会社では、基本的には産育休中の連絡は人事や上司による状況確認だと思います。保健センターなど地域にも保健師がいますが、キャリア形成の支援とはまた少し役割が異なります。
この期間に今後の働き方やこの先どういう形で人生を送りたいのか、何を大事にしたいのか、悩むのは当然です。これを一緒に考える支援が必要です。
また、育児は悩みが尽きません。最近は発達に関する心配もよく耳にします。どこに相談したらいい?どんな社会資源がある?行政に聞くのは少しハードルがあるかもしれません。出産前から会社で会っている保健師に気軽に連絡ができたらどうでしょうか。
私は今の産業保健師の事業に産育休中の育児相談窓口、女性のキャリア支援を合わせたサービスを提供しています。これをもっと広めたいと思っています。
企業がそこまでする必要があるのかと思うかもしれません。これから先、深刻な人材不足がやってきます。すでに採用の難しさを企業は感じています。納得した選択で家庭と仕事の両立ができれば、離職防止への一助となります。
機会を失わないための託児の創設
子どもがいることで行けなくなった場所、ありませんか?
カフェや映画館、お買い物、美容院、コンサート会場…
挙げればきりがないほど、たくさんありますよね。
子どもがいると、1杯のコーヒーをゆっくり飲むことができません。1時間静かに本を読むこともできません。行きたいと思った時に、気軽に美容院に行くこともできません。
母親になったから、仕方ないですか?私はそうは思いません。
子どもがいても、行きたい場所に行ってもいいし、自分の時間をとってもいい。疲れたら疲れたと言って休む時間をとってもいい。
SNSが発展し情報が入りやすくなった一方で、たくさんの情報に翻弄され、私は誰かの作った”いい母親”であろうとしました。”いい母親”は、自分のことは後回しにして、我慢することが当然だと思っていました。人に頼るのも不出来な母親と思われる気がして出来ませんでした。
子どものことは大好きなのに、子育ては全然楽しくありませんでした。
もしも行きたい場所に託児があったら、もしもお店やイベント会場に託児があるのが当たり前になったら、子育て中でも自分のやりたいことや自分のための時間を取ってもいい、人に頼ってもいいと伝えられると思います。
子どもが小さいころのアルバムを開くと、そこには可愛い姿がたくさん残されています。そのかけがえのない時間が、楽しい思い出でいっぱいになるように。自分自身も大切にした子育てを私は託児事業で伝えたいです。
親が自分を大切にできたら、それは必ず子供へのよい関りに繋がります。それは産後うつや虐待といった社会問題の解決に寄与します。
これが、わたしがこれから取り組みたいことです。
わたしだからできること
取り組んでいるこの2つは、私だから考え作ることができるもの。
産業保健師として、公認心理師として、保育士として、そして母親として。すべての学びと経験が詰まっています。
会社からと地域から。両方の視点で子育て支援を行います。
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今日も私の想いにお付き合いいただきありがとうございました💐